.− TODAY'S REMARK − 今日の必ずトクする一言

今日の必ずトクする一言
-- TODAY'S REMARK --

Visitors since Aug,1995.(digits.com.)  ReadMe! JAPAN

このサイトはクリーンです。クッキーやトラッカー、フィンガープリント、アフィリエート等は一切使用されていません。


●風水別館 Annex version 2023

クリスマスプレゼント!究極のWindows11風水変造2023年版!(Windowsの真髄編)
キャンピングカーの鑑札更新のナゾ(3回目でエンジン番号不明編)
オシロスコープを修理するためにオシロを買う矛盾編(ミニオシロ繁殖編)
ダメなSONY製ノイズキャンセリングイアホンを鍛えなおすー失敗編(素性悪すぎ編)
ダメなSONY製ノイズキャンセリングイアホンを鍛えなおす編(やっと本来の性能に編)
初めて軽自動車の車検に挑戦編(バックカメラでチョンボ編)
NC700Sの6回目の鑑札更新のナゾ(今回は税金でチョンボ編)
SDG缶詰あたため装置のナゾ(CO2発生ゼロ編)
近隣某国首領のロシア詣で列車のナゾ(新造車両疑い編)
令和スマホ整理事業のナゾ(AUから楽天+POVOへ編)
量子コンピューターとWebmasterの不思議な関係のナゾ(SQUIDのdeja-vu編)
白バイ隊員は二本指前ブレーキをいつ使うのかのナゾ(理詰めに読み解く編)
終活に向けてのスマホ整理のナゾ(簡単には行かないワンストップWNP編)
エアコン用発電機としてのSGi14復活篇(大は小を兼ねない編)
アドレスV125k5終活整備4万km(ピストン焼け具合とプラグの細工編)

終活に向けて未体験ゾーンを踏破のナゾ(カプセルホテルとネットカフェ編)
ペヤングやきそばで塩分制限!のナゾ(高齢者におすすめ編)
Windowsでパソコンの起動終了時刻を自動的に記録するツールver.2023のご紹介
捏造するAI(Chat-GPT)にご用心(全面的に信用したらダメ編)
期待はずれだったダンロップD307タイヤのナゾ(次はIRCのTUKTUK3.5-10編)

結局紙が無くならないE-TAXのナゾ(紙を提出するか自宅で5年保存するか編)
鑑札更新6回目プリウスの電子車検証のナゾ(典型的跛行的IT進歩編)
寒波と戦うスクーター用山本式防風エプロンのご紹介(もう寒くはないわ編)
激古テスターの保護ヒューズ装備のナゾ(また焼かないように編)
あけましておめでとうございます(今年もよろしくお願いします編)


クリスマスプレゼント!究極のWindows11風水変造2023年版!(Windowsの真髄編)

最近はユーザーもWindowsのパフォーマンスの問題点を認識するようになっているが、その要因はSSDの普及ではないか。下手にCPUやシステムをより能力の高いものに更新するよりはHDDをSSDに変えるのが一番パフォーマンスに効くからだ。Windowsシリーズの最大の問題点は、

 ●驚異のレスポンス”山本式Win98風水変造”のナゾ(300万visitor記念企画)

「サイズの大きなDLL類が非同期にロード/アンロードされるためコードのローカリティーが低い。またマルチメディアやネットワークのデータはサイズが大きくローカリティーも低い。MIDIやMP3を聞きながら画像満載のネットコンテンツを楽しむという、ありがちな負荷ではCPUのキャッシュ効率は劇的に低下する。」

と書いている。特に雑多なDLL群のランダムアクセスの速度がパフォーマンスを規定するのである。特に日本語版を始める2バイトコード圏が遅い問題は、

山本式風水変造version 2001(Win-Meフォローアップ編)
驚異のレスポンス”山本式Win98風水変造”のナゾ
買ったままでは使えないWin98成人病マシンのナゾ
Win98日本語版オーバーヘッドのナゾ(山本式ttfcache生殺し編)

で、フォントファイルの縮小、各リソースの縮小を提案している。WinNT族への風水変造の決定版として、

□Mar. 9:WinNT族での風水変造を考える・実践編
□Mar. 2:WinNT族での風水変造を考える・序章

で、

フォントキャッシュの生殺し
スワップサイズの固定

はtomoya.comが世界で初めて提案したものなのだが、現在は常識となっている。スワップサイズを固定することで、スワップの拡大縮小と重要なファイルアクセスの交錯を防ぐことができる。また、フォントキャッシュ(%windir%\system32\FNTCACHE.DAT)の属性を読み取り専用にする手法は現在のWin11でも有効だ。

その後は一時的にCPUの高速化と潤沢なメモリーで小康を得たが、Win7の頃からのシステムの肥大化により、いかに高速なCPUを積んでも、メモリーを多量に積んでもまったく高速化しなくなった。同時に興味を失ったユーザーはシステムのに手を加えることをやめたのである。

その状況を一変したのはSSDの普及である。SSDについては2007年に、

ゼロスピンドルパソコンはNT族の夢をみるか?のナゾ
ゼロスピンドルパソコンはDMAモードの夢をみるか?のナゾ
ゼロスピンドルパソコンは超石器時代の夢をみるか?のナゾ

の三部作でHDDのSSD化する試みを提案した。またこのころからディスクのベンチマークが使用感とまったく比例しないことを至適している。

「性能的にはプアながらきびきび動くマシンを使っていると、先日更新したばかりのアスロン64x2 w/win2kまでもが色あせてきた。片や30秒で無音の内に立ち上がるWinME(80386L)、片やカリカリカリカリ言いながら2分を要するアスロン64x2。カタログデータを超越した現実にあなたは耐えられるであろうか?正直言えば、Webmasterは耐えられなかった。」

前フリはここまでにして、現代のWin11のデッドポイントについてWebmasterなりに調査した解決策を提供する。特に短時間使用を繰り返したり、しばらく不使用だったWindwosを起動したときの激遅についてはかなりの解決策になると思われる。HDDのシステムでは劇的な効果があるが、SSDのシステムでもそれなりに効果がある。なおレジストリ改変に関わる全ての不具合についてWebmasterは感知しない

1.Windws Serarchの停止

W$はDLL群の海にのまれての頓挫に対して、全てのファイルにindexを付けてファイル処理の高速化を計った。この手法はオリジナルのMacOSでも使われていた。しかし常にファイルシステムに改変があるとサーチしてindexを更新する作業が発生するため、WindwsUpdateとindexのサーチが交錯してファイルアクセスが激遅になる。

対策はサービスのWindwsSerachを無効にすることだが、システムが激遅になるとこの作業すら不可能になる。そこで、それに相当するレジストリーを用意した。

WindowsSearchDisable.reg
WindowsSearchEnable.reg

WindowsUpdateで激遅になったら、取り合えずアクセスし易いところに置いたWindowsSearchDisable.regを実行してレジストリを変更し再起動をかけよう。個人的にはWindowsSerachはDisableのままであるが、もしファイル処理のみが遅いと感じるなら、システムが安定した時点でEnabeとすれば良いが、途端にシステムが遅くなる。

2.Windws Prefetchの停止

W$はDLL群の海にのまれての頓挫に対して、重要なファイルをprefetchすることでファイル処理の高速化を計った。しかしprefetchの更新作業とWindwsUpdateが交錯するとファイルアクセスが激遅になる。

Win10までではReadyBoostと称して、prefetchをUSBメモリー等に逃がすことにより、ある程度の高速化が可能であった。しかしなぜかWin11ではなぜかReaduBoostは廃止されてしまった。理由は定かでないが、多くのシステムがSSD化されたので不要と考えたらしい。しかし、HDDのままでWin11に更新したユーザーは相当な被害を受けている。基本的にはランダムアクセスが速いSSDではprefetchは不要のはずが、実はまだ生きていて無用にシステムを遅くしている。この処理はサービスSysmainに含まれていてこれを停止すれば良いが、これまたシステムが激遅のときはPC設定にもアクセスできなかったりする。そこで、

WindowsSysmainDisable.reg
WindowsSysmainEnable.reg

これは永遠にDisableのままで良いと思う。以上は劇遅時に即効果があるものだ。

3.Connected Devices Platformを停止する

Win11ではWin10から始まったローカルユーザーからM$ユーザーへの変更が半ば義務化されている。その理由は、M$がSNS化することで、OS更新によるビジネスから、個人情報の収集利用によるGoogle的ビジネスに転換したからである。これについては、

SDカードにWindows10をインストする(速度の乗らないCeleronN3060マシンを何とかする編)
SDカードにWindows10をインストする(ベンチマークからWindowsの本質を考える編)
SDカードにWindows10をインストする(保存おすすめ備忘録版)

で、「印象としてはM$はGoogle化が進行しており、過去のお得意さんユーザーにはロハで更新OSをばらまき、得られた個人情報で利潤を上げる方向に方針を変えたようである。何よりM$はGoogleやAppleやLinux族に顧客を取られることを恐れており、客をキープし続けて個人情報を抜き続けたいように見えるのだが、どうだろう。」 と書いた。個人情報の収集については、MSは財布が薄いスマホユーザーより、財布が厚いPCのヘビーユーザーを掴んでいる強みがある。しかしWindowsをローカルユーザー権限で使われると、個人情報の名寄せが難しくなる。そこでM$ユーザー権限を原則にし、ローカルユーザー権限も使用可能ながら、それは表向きで裏ではシステムから個人情報を盗むことができる状態である。

もちろん、上記スレッドで書いたように、PC設定の「プライバシーとセキュリティー」。「全般」や「診断やフィードバック」、「アクティビティーの履歴」、「windowsの検索」等を設定をすべてoffにしても、さまざまな個人情報の設定はそのPCだけでなくM$アカウント全体の設定となるので、あなたが所有するPCで一台でも設定が甘いPCがあると、知らない間にすべてのPCの設定が同期して甘くなる可能性がある。これはAndroidでも言えることだ。

また個人情報やプライバシーの設定はEdgeブラウザー自体にもあるので要注意である。これはアンドロイドやPCのChromeでも同じである。

さらに、「診断とフィードバック」には、どれほど設定に注意しても、「お使いのデバイスでは、デバイスとオペレーティングシステムを保護し、最新の状態に保ち、期待どおりに動作させるために必要な一部のデーターがMicrosoftに送信されます」とある。

ということは、どんなに注意しても個人情報は漏れますよ、ということであり、またスマホやルーターにPCを接続すると貴重なパケットも盗まれてしまうということである。したがってPOVOの128kbpsのような細い回線をPCにつなぐと大事な通信まで遅くなる。

M$の盗むパケットの中心はサービスにある「Connected Device Platform CDP」と「Connected User Experiences and Telemetry(Diag Track)」と言われている。これらは、Win10以前では「Diag Track」とか「dmwappushservice(WAP Push Message Routing Service)」と呼ばれユーザーの行動を逐一M$に送信するサービスであるが、人聞きが悪いので今風に耳障りの良いConnectedと名前をかえたようである。「あなたの個人情報を抜かせていただきます」、より、「あなたは一人ぼっちでなく世界中のみんなと繋がっているのです」、のほうが孤独感で心が弱ったユーザーには効くのだろう。個人情報のリークはファイルアクセスを遅くしバンド幅を蚕食する。

サービスにはConnetedなんとかが3つみえるが、その中の「Connected Devices Platform ユーザー サービス_********」はユーザーから無効にできず毎回名前が変わるサービスである。これは毎回名前を変えるテンプレートとすることでユーザーが穴を塞ぎにくくしている可能性がある。

しかし、レジストリー中の「CDPSvc」「CDPUserSvc(テンプレート)」の「START」を”4”に設定することでテンプレートから作成されなくなることを発見した。また「Connected User Experiences and Telemetry(Diag Track)」もレジストリの「START」を”4”にすることで止めることができるようだ。どうやら、この手のサービスはSTART属性の"4"が大事のようである。そこでWebmasterが用意したのが、

WindowsCdpDtDisable.reg
WindowsCdpDtEnable.reg

これでWindowsから漏れる個人情報とパケットを相当減らすことができる。

4.Microsoft Store を止める

起動したりWindowsUpdate の後にタスクマネージャを見ると「wsappx」なるプロセスがCPU上位を占めていて、システム激遅の原因の一つとなっている。これはWindwsStoreのサービスである。

これは例えばWindowsの純正アプリを消去したものを再度インストするとか、Office365のライブラリを補給するとか、あるいはユーザーが購入したゲームとかコンテンツの記録を管理しているものだが、起動後やWidowsUpdateを発動すると、対象がインストされるかどうかシステムをサーチするのでwindowsupdateと交錯して激遅の原因になる。

権限としてはM$の商売の根幹に直結するので、WindwosUodateより上位にあるようだ。ちょうどAndroidに於けるGoogleStoreと同じ立場である。アプリのインストには役に立つものの、システムにインストされているか、バージョンやデータが古くなっていないかを頻繁にサーチするのでパフォーマンスを損なう。M$はGoogleだけでなく複数のSNS由来の機能をWindowsに乗せて来たのである。

これはローカルグループポリシーエディターで無効にできる(RemoveWindowsStoreをONにする)が、WinHomeにはグループポリシーエディターが無い。というか、正確には秘匿されているだけで復活は可能だが、それよりレジストリからポリシーを変更する方が簡単である。そこで、

WindowsStoreDisable.reg
WindowsStoreEnable.reg

アプリのインストやoffice365を使用するときだけEnableにすればよい。普段Disableにしておいて時々暇なときにEnableして再起動するとシステムをサーチしていろいろ言ってくると思うので、そのときにこいつが何をしているかを知ることができる。

5.WindowsUpdateを止める

急ぎの用で起動すると溜まっていたWindowsUpdateでシステムが動かなくなる、というのがありがちである。この場合は一時的にWindowsUpdateを止めるのがいい。止め方にはいろいろあって、例えばWin11ではC設定からWindwosUpdateを延期できるようになった。しかし能力の低いPCでは激遅時にPC設定にすら入れなくなる場合がある。その時はレジストリーのポリシーを書き換えることで実現できる。

WindowsUpdateDisable.reg
WindowsUpdateEnable.reg

である。激遅遅い時にはなんとかこのファイルを実行し、再起動に持っていけばパフォーマンスが圧倒的に改善する。仕事が一段落したらEnableとして再起動でUpdateが始まる。しかし一旦Updateが始まると数時間は使い物にならないこともあるかもしれない。 6.ドライブの最適化とデフラグの設定を変える

純正の「ドライブの最適化とデフラグの設定」はかなり高機能だが、「スケジュールされた最適化」の設定が毎週になっているため、頻繁に動作してパフォーマンスを損なう。特にしばらく使用しないで起動すると、windowsUpdateにドライブの最適化が交錯してファイルアクセスが遅くなる。それにしても「毎週」という設定は謎である。

これはHDDが中心だった時代に、少しでもHDDの速度を上げるために設定されたものだろうが、頻繁に起動するとシステムが激遅になるのに加担するだけだである。この手のものにはそもそも完全という状態が無いので、オンに設定するなら「毎月」くらいで十分だろう。SSDの場合は自動的にDefragからTrimになるが、通常はオフで問題ないと思う。

これはレジストリーよりドライブのプロパティーから「スケジュールされた最適化」をオフとするか、あるいは「毎月」にするのが速いだろう。

以上がWebmasterからのクリスマスプレゼントである。なおこれらのレジストリーはWin11用であるが、Win10、Win8等でも使える手法だが、レジストリー名が違っていたりするので保証できない。これらは基本的にテキストファイルなのでレジストリーのどこを操作しているかはWindows純正のメモ帳(notepad)で中身を見ることができるので、それに対応するレジストリがわかれば操作は可能だ。

なおレジストリ改変に関わる全ての不具合についてWebmasterは感知しないが、相対するレジストリを実行すれば元には戻るはずである。

最初に戻る


□キャンピングカーの鑑札更新のナゾ(3回目でエンジン番号不明編)

我が家にやってきたキャンピングカーの車検も3回目である。前回車検から1200km走行だったので今回はブレーキフルード補充だけでオイルとATFは交換していない。

エンジンの吹けは異常に良好である。これは阿蘇方面に行ったりで、背振峠を数回4D56ターボ全開で普通車に伍して走行したところ、突然エンジン付近からプシューと音がしてその後急に吹けが良くなった。過給の配管がはずれたのかと思って点検したが異常が無く、プレッシャーリリーフバルブの動作音らしい。

可能性としては高負荷でEGRバルブ付近のインテークに蓄積していたススが飛んで抜けが良くなった感じだ。

さて車検だが、

1)車検証
2)自動車納税証明書(まじめに納税していたら不要)
3)12ヶ月定期点検記録簿
4)自賠責証明書と更新したもの(24ヶ月分¥19980、プリウスより24円安い)
5)自動車検査票(自動車審査証紙1800円と自動車検査登録印紙¥500。前回より電子チップ100円高)
6)自動車重量税納付書(¥37800 1997年初登録のため)

プリウスより重量税が22800円も高い以外は自賠責はむしろ安くなっている。自賠責は損保ジャパン以外を指定した。

プレ検査では警告灯類、パワーウインドー、灯火警笛類、車両番号、エンジン番号、エンジンルームチェック等だが、今回エンジン番号チェックで番号が見つからず、これとベッド転開、給水、コンロ等、台所室内高のキャンピングカーの機能チェックは本検査の後で行われた。室内高は最近165cm以上必要という要件が緩和されたが、一応測るとのことである。給水のチェックは今回初だった。

噂のOBD検査はプレ運用が本年10月から、本運用は来年10月からで、プレ運用の間は希望にて検査を受けられるとのことである。なおOBD検査は車検証の備考欄にOBD検査対象と印刷された車両が対象であり、特定DTC照合アプリでも検査が必要かどうかわかるらしい。このあたりの運用はプレ運用の結果で変わる可能性がある。

エンジン番号はなかなか見つからなかったが、過去2回は何も指摘されなかったが、NC700も久しぶりにエンジン番号をきっちりチェックされたので、何らかのエンジン載せ替え等の不祥事があったのかもしれない。

ということで、あと2年は公道を走れるようになった。キャンピングカーとしての機能は問題なく、FFヒーターもガスコンロも4Way冷蔵庫も電子レンジも温水シャワーも稼動している。太陽光パネル200Wからリチウム鉄バッテリ200AHは常に満充電なので、テレビやパソコンを1日中使ってもほとんどサブバッテリーは減らない。

ディーゼルエンジンは寒いとクランキングだけでなくグローも電気を食うので起動時のバッテリー負荷が大きいが、

キャンピングカー太陽光本位制のナゾその3(電流逆流のバッテリーアイソレーター編)

のように、常時サブバッテリーから抵抗(現在50オーム)とショットキバリアダイオードを経由して車両バッテリーを満充電に保つシカケがあるので安心である。今どき、走行充電も外部電源もなく太陽光ですべてが賄える時代なのである。維持費も整備や車検もすべて自分でやるので安価で済んでいる。

ほぼ毎週写真のようにテレビや映画を温かいコーヒーを飲みながら見つつネット接続したPCでテレワークするという実に快適な離れのオフィスである。しかし前回車検から走行距離は頑張ったつもりだが1200kmにとどまった。Webmasterも年金をもらう年代になるので、これからの2年間はせいぜい長距離に連れ出すことにしたい。

最初に戻る


オシロスコープを修理するためにオシロを買う矛盾編(ミニオシロ繁殖編)

電子いじりにはテスターとオシロは欠かせない道具であるが、我が家にある古いオシロ岩通のシンクロss-5100も、

特別企画普及型D級ICアンプで山本式電流帰還!!(実践編)

以降出番がなかなか無い。このオシロは久しぶりに電源を入れたところ左右の掃引幅が半分になっていた。しばらくしたらジーという音とともに煙が出てきた。その後中をあけて度電源を入れたところ掃引幅が何故か戻っていた。どうやらくX軸回路のパーツに水分を吸った綿埃が付着してショートしていたのが焼き切れて自然治癒したようである。

フォーカスがボケているように見えるが、D級アンプを計測するとどこを測っても高周波のクロックが迷入してこんな絵になるのである。なんとか写真を撮ったものの、トリガーが不具合でかからなくなってシンクロからオシロに格下げになっていた。回路的には大した故障で無い様子だが、やはりオシロのトリガー回路の修理にはオシロが要ることに気づいた。

その後用事でなかなか修理できないでいたが、巷では格安のポータブルオシロDSO150が話題になっており一つ入手した。確かに便利なのだが、専用の9vの電源アダプターが必要というところが不便である。

そうすると、最近さらに充電式で発振器も内臓しているポータブルオシロDSO154Proが売られており、内容を調べているうちに何故か?超常現象が起きてオーダーが入ってしまった。しかしAMAZONから到着したものは欠陥品で動作するものの充電されない。調べると充電池が実装されていない不良品であることに気づいた。

そこでAMAZONに返品をかけた所、出品者からまもなく住所を通知するので返品したら返金するとのメールが来たのでどうやって送るか考えていたところ、再度メールが来て、返金するがその製品は放棄するので自由に処分しろと書かれていた。おそらく向こうが負担する日本国内からの送料が高いので、そう判断したのだろう。そこでジャンク箱を漁ると古いPHSのリチウムポリマー電池1000mAhがあったので、それを装備したら充電されて動作するようになった。

と、その前にUSB接続のオシロも買ってしまっていた。これもセール期間とのことで、スペックを調べてるうちに超常現象が発生して何故かオーダーが入ってしまったものである。壊れたオシロ1台にUSB式オシロ1台、電源アダプターが不便なポータブルオシロ1台と、初期不良だった新型ポータブルオシロ1台とあって、終活のため物品を整理するはずがジャンクが繁殖しているのである。

今頃はまともなデジタルオシロが数万で買えるので、その方がベターだと賢明な人間なら考えるであろうが、なぜかジャンクなオシロばかり増えた理由は岩通のシンクロの祟りが怖いからである。我が家では、複数ある計測器類や自転車、バイク、車など一台を修理したりすると他のものがヤキモチを焼いて不調となる超常現象を何度か経験しているので、きちんとしたオシロを購入した場合ss-5100の祟りが恐ろしいのである。

さらに、なんとなくDSO150も新しく来たDSO154Proにヤキモチを焼いてなにかしでかす予感がしたので、これも使い道を探してやらなければいけない。バラックなDSO154Proと違ってまともな筐体に入っているので、仕事場に持ち出せば揉め事にならないのでは無いか?

巷にもWebmasterのように、超常現象でDSO150をポチっとな!してしまったユーザーが多いようで、9vの電源アダプターへの依存を解決する方法がネットやYoutubeで報告されている。

1番徹底した方法は、リチウムポリマー電池と充電回路、そして9vへの昇圧回路を筐体内に組み込んでしまう方法である。多くは筐体にUSB端子をつけてそれで充電するように工夫してある。最近はAMAZON等でリチウムポリマー用充電回路や昇圧回路の小さな基板が安価で売られている。

問題は充電回路設計の問題である。リチウム電池の充電回路はわずかながら電流を食うので時々は充電してやる必要がある。電源スイッチは電池と昇圧回路の間にいれればいいのだが、使用頻度が低いと使うときには常にリチウム電池が放電してしまっているということがありがちである。

ならば電池と充電回路内蔵は諦めて、昇圧回路だけで良いのではないか。その電源入力を通常のUSB-Aプラグにしておけば、いろいろな機器かのUSBから電源を簡単に拝借できるし、スマホ用のポータブル電源に接続すれば可搬性は悪くならない。ポータブル電源は安価だし常用できるので充放電の頻度も高く、数台あればどれかは即使用可能状態であろう。

見栄えはあまり良くないが、下手に電池を内臓するよりは電池管理が楽だし電池の容量も遥かに大きく使用可能時間も長い。製作の手間も最小で、ハンダ付け6箇所、線材紅白2本、穴あけ1箇所に両面テープとボンド処理のみである。

というわけで、早速工作である。先っちょのUSBプラグが不良となったもののフェライトフィルターがついていた電線を昇圧回路にハンダつけし、その出力をオシロ基板にあったコネクターにハンダつけする。写真は他の部品と干渉しない位置を探しているところで決まったら両面テープ+ボンド固定する。USBケーブルは底板に穴を開けて外に出す。フェライトフィルターはこの前のD級アンプ計測のようにノイズまみれにならないためのおまじないである。

仕上がりはこんな感じで、適当なポータブル電池を輪ゴムで筐体に固定すれば可搬性も高く、電池がなくなってもそこいらのUSBに挿せば使えるので便利である。というわけで、現在はこいつの使用頻度が一番高くなっている。

無駄ヘンに無駄の繁殖状態から一歩可用性の点で状況がわずかに改善したと言えないことも無い。しかし正直に言うと、すでに最小部品でオシロができてしまうRaspberry Pi Pico基板が超常現象が起きて手元にあったりする。今はこのようなすばらしいおもちゃが溢れていて本当にいい時代であるが、将来の日本をになう若手の興味をあまり引いていないようで、今どきはyoutuberとかゲーマーとかなのだろう。

そういえば、昔テクトロにModel213(1975年)なる超小型の可搬式オシロがあり、パネルの幅は13.5cmしか無かった。電池駆動が可能で生意気にも耐圧1000vで帯域が1MHzもあり、デジタルマルチメーター機能で抵抗測定なども可能で結果が数字で表示されるなど、絶対に欲しくなる一品だった。テクトロの詳細な技術資料は公開されていて、今でもModel213のサービスマニュアルで回路図、一個一個のパーツの規格まで見ることができる。当時国産のI社やK社はtextroの詳細なサービスマニュアルからせっせとコピー製品を作っていたのである。

岩通の修理の参考とするためトリガー回路を見たがIC化されていて、内部はコンパレーターとワンショットの組み合わせと思われる。実はこのモデルにはDMM機能が無く1chの先祖(MODEL211(1971年))もある。当時はModel213の価格は100万近くしたと記憶しているが、今はデジタルオシロが3000円で入手できる時代なのである。

とか言いつつ、肝心の岩通ss-5100の修理はどうなったのか?現状はY軸のキャリブレーションもあわせてありトリガー回路以外は初期の性能を回復している。トランジスターも古くなると結構不良が出るものだが、さすが信頼性の日本製岩通製ということで不良トランジスターには出会っていないが、この手の機器の修理でありがちながちな感電を一発くらってしまった。オシロ内部は結構高電圧なのである。

そのせいで、再度蓋を開けてトリガー回路を修理するモチベーションが下がってしまった。しかし、ウナギのように前後が長い旧型オシロは場所を取るので、何とかしなければいけない段階に来ているのだが。

最初に戻る


ダメなSONY製ノイズキャンセリングイアホンを鍛えなおすー失敗編(素性悪すぎ編)

今回俎上に挙げたのはMDR-NC8(希望小売価格6,490円)である。試しにamazonで検索すると星1つが23%、星2つが16%と異常に評判が悪い。前回のMDR-NC11Aが星1つが33%といい勝負だが、点が辛いのは、多くのユーザーがBOSE製品と比較したからであろう。

しかしMDR-NC11Aは調整により約10dBの抑圧効果が得られた。個人的には数種類使ったことがあるBOSEの高級品とさほど差は無いレベルとなった。

実はMDR-NC8の前にMDR-NC6という製品があって、これもノイズキャンセリング効果が乏しかったがスイッチオフで我慢使っていたが、片チャンネルから音が出なくなった。分解してみるとスピーカーユニット内の断線というお粗末さだった。

なのに何でMDR-NC8を買ったのかと言われそうだが、ポイントが余っていたのが理由である。しかしこれもノイズキャンセリング効果が低く、またしてもスイッチオフでの音もがプアだったので使われることもなかったのである。

まず分解である。前回のMDR-NC11Aと設計者が異なるようで???素人レベル???なレイアウトである。

図右上にノイズキャンセリングマイク、基板右に配線ターミナル、基板左にノイズキャンセリングマイク用ターミナル、基板右にIC401、IC402のマイクアンプがある。その後フィルターを経て基板中央のボリュームRV251と基板左のRV201から単電源OPアンプIC(NJM12904)に入る。NJM12904は加減算とフィルター用だろうか。その後、横にある型番不明のMOSアンプに入っているようだ。

インナータイプより出力が必要なので、MOS出力ICが追加されているようである。MDR-NC11Aに比べると信号の流れが美しくない。右上のノイズキャンセリングマイクから配線が基板左のターミナルに入りそこから基板右のアンプまで長々とひっぱっているが、もう一方のキャンセリング信号は基板右のターミナルから入ってくる。というのは左右チャンネルの回路は平行もしくは対称に並べるのが定石で、外部ノイズやグランドレベルや電源の影響に左右差がでないようにするのだが。

今回はカプラーが使えないので、イヤーパッド内にマイクを置き、出口を布製ガムテープで2重に閉鎖し、キャンセリングマイク開口部がスピーカーに向くようにした。そしてマイクが拾う1KHzが最小となるようにRV251とRV201調節したが、MDR-NC11Aに比べボトムが不明確だった。

工場出荷の状態でRV251とRV201の調節位置がバラバラだった。MDR-NC11Aのボリュームは調節ハズレながら左右はほぼ同じあたりに設定されていたのと対照的だ。

信号を追うとノイズキャンセリングマイクが信号を上手に拾っていないように見えたのでマイクを外してみた。すると穴に貼ってある不織紙の接着剤がマイク開口部のを塞いでいるようので、不織紙を取り去り穴もドリルで浚ってみた。

その後はやっとボリュームでボトムを探れるようになったが、それでもMDR-NC11Aほどボトムが明確でない。

理由としては、外耳道のスピーカーとマイクがごく近傍にあるMDR-NC11Aにくらべ、MDR-NC8の開口部が大きくかなりの音漏れを伴う上に、マイクとスピーカーの距離が離れていて伝達特性に差があるので抑圧効果が低いのであろう。

そこで、MDR-NC8に多数存在する開口部を可能なかぎり接着剤で埋めて密閉度を改善(上の写真はその処理の糊が残っている)したところ、密閉度だけでなくノイズキャンセリング効果にもわずかに改善があった。

それでもノイズキャンセリング効果はMDR-NC11Aの10dBに比べて3dB程度しか得られなかった。あまりの効果のなさに落胆して写真を取り損ねてしまった。

聴覚上の印象は、まず密閉度を上げたことによる遮音効果がある。スイッチオンにすると確かに会話音が抑圧されるが、対照的にシステムノイズが耳につく。これは出力アンプが2段となっているためだろう。抑圧される周波数成分も狭いようで、努力のわりに使い物になるかどうかのギリギリのレベルに終わった。

抑圧効果を上げるには、ヘッドホンを装着したうえで、マイクを中央に置くか、複数置いて加算するとかが必要があろう。さらに外界のマイクと、イヤーパッド内に置いたマイクとの伝達関数の差を考慮して抑圧しないと効果は上がらないが、それにはデジタル処理が必要になる。

とするとどうしても高価になってしまう。インナーイヤータイプならプリミティブな処理でも高いノイズキャンセラー効果を実現できるが、この手のヘッドホンではそれが難しいということが今回の収穫だった。個人的には捨ててしまいたいところだが、元気が残っていたらキャンセリングマイクを中央に再配置して再度調節をトライしてみたいと思っている。

最初に戻る


ダメなSONY製ノイズキャンセリングイアホンを鍛えなおす編(やっと本来の性能に編)

Webmasterの手元には過去いくつかのノイズキャンセリング機能のついたヘッドホンがあったが、中でもSONY製は毎回ダメな性能で、こんどこそ、こんどこそと数回購入したもののすべてダメであった。

ノイズキャンセリング機能付きヘッドホンは昔からあって、単にヘッドホンのスピーカー付近にマイクを置き、位相を反転した信号を適切なレベルでスピーカー出力に混ぜるだけである。

人間の聴覚は人間の音声が一番よく聞こえるように設計されている。耳たぶ(耳介)の効果や外耳道の共鳴周波数等のすべてが300から3kHzの会話域を聞き落とさないようにできている

ノイズキャンセリングもこの範囲の信号をキャンセルするのだが、スピーカーとマイクの距離が近いほど位相の遅れなしに打ち消すことが可能になる。今回サンプルでご紹介するのはMDR-NC11A(廃番)なるプラグタイプ(インナーイヤータイプ)のもので、スピーカとマイクの距離が約1.5cmなので波長約3cm、すなわち10KHz付近までキャンセリング効果がある。

従って、マイクから拾った音を逆位相にしてスピーカーに加えればいいのだ。もちろん、マイクから拾った音をデジタル変換して位相と強度と周波数特性を最大のキャンセリング効果が出るように動的に最適化制御する手法もあるが、スピーカーとマイクが至近距離なら逆位相信号適切な帯域とレベルで混ぜるだけでも効果が出るはずである。

製品はスイッチオンでわずかに環境ノイズが減る印象があるものの、それがマイクアンプのノイズズのマスク効果なのかキャンセリング効果なのかはっきりしない程度の効き目しかない。

SONYの安物は、おそらく単にマイク出力にを100-10KHzのフィルターをかけて位相反転したものを一定レベルで加えているだけだろうが、出荷時のレベルの調整がいいかげんで、適当なところに設定してあるだけではないかと想像した。

早速調査である。実物は、

こうなっている。右側がマイクを装備したイヤホン側になるので、入出力の信号の流れを最適化すると三角形になる。バラライカみたいな形状はSONYのギミックかと思ったが回路的には自然なのである。

右側から入ったマイク出力は下方のマイクアンプに入り増幅され、中央の可変抵抗でレベルを調整し、簡単なフィルターを経て出力アンプに入る。アンプはヘッドホン専用のSanyo-ic-LA4537Mで、出力コンデンサーは220μFとデータシートのサンプル回路と同じである。

出力はボリュームを経てヘッドホンに行く。またスイッチオフ時にもボリュームが効くように、また電源のオンオフで音量に差がでないようなゲインに設定されている。出力にボリュームを入れるのは、絞ったときにアンプのノイズがめだたないようにするためである。

次が測定カップラーのセットアップだ。

JISの外耳道モデルを意識してイヤホンとマイクを直径5mmのチューブと12mmのチューブで結び、イヤピース部はスポンジを巻いて若干の音漏れするようにした。ようするに、鼓膜の位置にマイクを置く感じである。

そして、ごく近傍のスピーカーから1KHzやホワイトノイズを加えて、マイク出声が最低になるように半固定抵抗を調節した。実際の使用条件を近似させるためにイヤホン端子は100Ωの抵抗で軽くダンプをかけた。

結果だが、案の定半固定抵抗はやはり適当に設定されていた。そこで1KHz信号を加え丁寧にキャンセリング効果の最高点を探した結果が図である。

手持ちのオーディオのアプリをいろいろ試したものの、多くがwindows11で動作しなかった。図は古いGoldwaveの入力パネルで、グラフのピークが1KHzである。一目盛りが10dBなので、右のグラフでは調節前より約10dBノイズキャンセリング効果がでピークが低くなっている。他にも小さなピークもかなり抑圧されていて平坦に近づいている。

思ったより効果があるので、ノイズキャンセリングの周波数特性をもうすこし精密なWaveSpectra(efu氏製)で測ってみた。

左がオフ、右がオンである。図のように効果は主に150-10KHz間で最大10dBの抑圧効果というところだ。低域は音声の基本フォルマント周波数の男性120Hz、女性160Hzより下はカットされており、高域はマイクとスピーカーの距離から位相が複雑となり効果が下がる10KHzより上はカットされているようである。それ以外の周波数のレベルはほぼ同じで抑圧効果は低い。

10dBの抑圧というのは相当な効果で、上の波形を見てもその差がわかるだろう。さて、ノイズキャンセリングの聴覚上はどんな印象か?

スイッチを入れると環境音が消えて奇妙な感じである。ちょうど山に登るか海にもぐって鼓膜が圧力に押されて振動しにくくなった耳閉感を感じる。人間の脳は、想定される環境ノイズが無いと不安に感じるものらしい。

遠方の電話会話は数分の1に低下する印象だが、神経を集中すれば理解できるところが人間の脳の偉大なところである。適度なバックグラウンドミュージックか、ホワイトノイズが乗れば抑圧効果は高くなる。

今回は大成功で、これなら現状のようにネットでクソミソに書かれることはないと思う。S社よ、もうすこし真面目に調節してブランドイメージを守ってもらいたい。とすると自宅に転がっているS社の安物ヘッドホンも調節すれば改善できるのではないか、と考えるのが普通だろう。

しかし、安物SONY製は設計も製造も実装もプアな製品だった。今回のMDR-NC11Aは基本的に正しく設計製造されていて単に調節が足らないだけだったので10dBの抑圧効果が出たが、自宅のヘッドホンは回路も設計もプアでどう調節しても2-3dB位しか抑圧されなかった。それについては次回に報告したい。

最初に戻る


初めて軽自動車の車検に挑戦編(バックカメラでチョンボ編)

我が家のT社のV車はとある事情でS社のH車になっている。これが人気でコロナ禍で納車待ちが長いとのことで、あの悪名高いビッグなんとかから調達した品が初の車検を迎えた。これまでキャンピングカーを含む四輪、二輪のユーザー車検はやってきたが軽は初めてなので内心ドキドキである。

というわけで、この地の軽自動車検査協会なる怪しい機関の場所等は偵察済しておいた。協会内に運輸支所と同様に陸運協会なる怪しい団体がいて自賠責や印紙が手に入ることが確認できた。また無料の書類等ももらっておいて、ネット予約もとった。

軽自動車といっても普通4輪等と書類は似ているが、検査用紙、重量税の納付書、マークシート等は微妙に違うので軽専用のものが必要である。

いつものごとく8時前に到着し、8時半前に開く窓口で自賠責の更新を証書等を入手する。普通車と異なるのは、検査代金と情報管理手数料は印紙等ではなくスタンプで納入となる。

いよいよラインに並ぶ。建物に入ったところで灯火類、車両番号、警告灯類のプレチェックがあるが、基準は普通車より甘い印象だ。今回は前窓左上にはっている点検のシールをはがすように指示があった。

軽自動車はサイズが決まっているので、所定のところに前輪後輪が嵌ってそのまま検査できる。運輸支所でも前輪後輪が一度に検査できるラインがある。

速度計、ブレーキ類、ヘッドライト等の点検が終わると、ドライバーをのせたままリフトで車両が持ち上がる。左右にステアリングを切るようにいわれるが、アシストが切れているのでかなり重く女性には難しいかもしれない。今回は排ガスのプローブは係員が入れてくれた。写真は出口から撮影したもので、故意にボカしてある。

新しい車なのでOKかと思ったら、灯火が不合格だった。理由はバックカメラについている白色灯が保安基準違反なので、撤去後に再度見せろ、とのことだった。

後で調べたが、バックライト関係の保安基準の何が違反なのかだが、

その光源が 15W 以上 75W 以下で、照明部の大きさが 20cm2以上

を満たしていないようである。今回のバックカメラは世界的なキャラメル大の汎用品で隅に4個の白色LEDがある。さらに、

7-90-3-(1)@イ、ア以外の自動車(長さが6m以下)にあっては、1個か2個

なので、3個は違反のようだ。アの6mを超える自動車でもバックライトの光量、位置や光軸については数ページにもわたり、長々と非常に細かく決められている。

この車はポータブルナビをインパネ上のドライバーの視線内に設置している。オーディオは1/2DINのものを装備し、ドライブレコーダーはバックミラー一体式である。つまり、すべてが独立して最適の場所に設置している。バックカメラはドライブレコーダー付属のものである。

どうして純正品バックカメラに照明がないのか、理由が初めてわかった。個人的にはバックカメラにも照明があったほうがいいに決まっていると思うが、バックライトに関する保安基準は非常に厳しい。

この車のバックカメラの配線は、バックミラーから右ピラーとドア下部樹脂カバーを通り、トランクルーム底でバックライトから信号をもらい、トランク後端のゴム蓋を貫き、ナンバーの裏を通ってナンバーの上部樹脂にねじ止め固定してあった。ゴム蓋の室内側にコネクターがあるので撤去は10分以内で終了し、無事車検証をもらうことができた。

ちょっと驚いたのは、軽自動車の車検証は普通四輪のチップ付きの小さい物とは異なり従来と同じサイズだったことだ。大型2輪はすでにチップ付きの小さなものになっている。また軽自動車では車検シールの貼付位置には決まりがないようである。なお、令和4年10月1日以降の車両は車検時にOBD検査を行うことになっている。といっても全車両やっている時間が無いので、おそらく重要な警告灯が点灯した車両のみを検査するのだろう。

費用は、検査料1800円、情報管理手数料(ステッカー含む)400円と普通4輪と同じである。重量税3300x2=6600円のところ2020年度燃費基準60%達成のマイルドハイブリッドのため25%減免で5000円と安い。 というわけで、無事車検証をもらうことができた。今年は12月にはキャンピングカーの車検もあるので、そろそろ準備をはじめなければいけない。車両が1997年式と古いので古典的なトラブルには対応しやすいが、今回毎回チェック項目がかわるので気が抜けないところである。

特に2022年4月1日からキャンピングカーが8ナンバーを取得する条件が緩和されており、台所の天井高が以前の160cm以上から120cm以上に、就寝定員が乗車定員の1/3は同じながら端数切り下げになった。ほかにも変更点が多いが、これにより4ナンバーだったタウンエースやNV200などが8ナンバーを取得しやすくなった。

なんで過去8ナンバー取得が厳しくなったかというと、過去4ナンバーより8ナンバーの税金が安く、また車検頻度が2年毎と半分になるので、営業用バンに即席の台所とベッドをつんで8ナンバーを取得する例が多かったらしい。一つの台所とベッドの即席キット一の使いまわしで複数車両で8ナンバーが取得できたのである。

つまりバンコンはハイエース一択からライトエースにも降りて、価格も100万ほど低下する見込みである。これに関して、おそらく台所まわりのチェックが今後厳しくなることが予想される。

最初に戻る


NC700Sの6回目の鑑札更新のナゾ(今回は税金でチョンボ編)

NC700Sの鑑札更新も6回目だが、またしてもチョンボだった。今回は納税証明書である。

前回は自賠責証書がコピーだったチョンボだが、今回は軽自動車税納税証明書で、縦割り行政の弊害である(責任転嫁モード)。

今回は予約が朝一番にとれず午後1番(第3ラウンド)になってしまった。以前より運輸支局の近くの大手バイクRB店が大量に車両を持ち込み一般ユーザーが時間切れではじき出されることがあったのうなので、以前より厳格に予約枠を設定しているようである。もちろん予約は必須ではなく、受検できるかどうかは受付と検査係員の判断による。今回はOKがとれたので第2ラウンドで受検できた。

はやり受検は午前中にしておかないと、何らかの不具合で不合格となった場合に修理する時間が必要だからである。今回も不合格の理由として多い球切れに備えてH4球、ダブル球、5W球と+−ドライバを持参した。

型のごとく、更新した自賠責(損保〇ャパン以外を指定)、検査手数料、重量税の印紙、書類等用意し提出したところ、納税証明書が無いと言われた。受検はできるが車検証発行には納税証明書がいるという。

H27年度以降、国交省と各県税事務所間が回線でつながり、普通四輪なら納税証明書は不要になったが、大型二輪の車検は普通四輪と同じ国交省の運輸支局でありながら、納税は県でなく市町村なので納税証明書が必要である。

今年も納税のハンコを押した半券が残るようにコンビニで行ない保管したつもりがなぜか見つからなかったが、四輪と同じく納税証明書は不要と考えたのが間違いだった。あとで自宅を捜査すると納税証明書はプリウスの車検証入れで発見された。確実に保管したつもりだったが管轄違いだった。

福岡市役所本丸に電話し納税証明書の取り方を聞くと、軽自動車検査協会だという。税納付の伝票は福岡市あてだったが、と言うと、上司に確認するとやや間があって、県税事務所だと言う。間違いではないか?と言ったが、受付は間違い無いという。

間違いだと思ったが念のため県税事務所に電話すると、二輪の納税は市町村であるという。市役所本丸だとまたウソを言うかもしれないので管轄の区役所に電話すると、市税であり納税証明書は管轄外の区役所でも発行できる、という。幸い運輸支局と東区役所は2,3kmの距離で、申込み後待つ事数分で入手できた。意外なことに無料で時間ロスも30分程度ですんだが、雨に降られてしまった。

納税証明書を含めて運輸支局に提出すると、待つこと10分ほどで四輪と同じチップ付きの小さな車検証とシールが交付された。縦割り行政の通弊を再度意識させられたのだが、これは後の軽自動車の車検でも感じることになる。

車検自体は過去と同じだが、自動車と同様、いったんオフにして起動時に警告灯が全部点灯後に消灯するかのチェックがより厳重になっている。政府は近く2輪にも四輪と同じようにOBDを義務化する方針である。エアバッグやブレーキ等の重大なリコールは対処しないと受検できないし、警備なリコール等も該当事項を書いた紙をくれるらしい。

もう一つはヘッドライトで、近くすべてロービーム検査になるという。ただし今回の二輪用コースはハイビーム計測だった。また今回から排気ガスチェッカーも検査モードを平成11年規制(型式BC-XX)もしくは平成19年規制(型式EBL-XX)を選ぶようになっていた。全国津々浦々のテスター類の更新や校正は常時満杯な現状ではヒマも金もかかるだろう。

受検待ちを車両を見ると、大多数は4気筒CB400類で、あとは複数のハーレーの883類に平行輸入の初代CB750と初代Zで、これらの人気はどの時代もかわらない。

今回の費用は検査1300円は不変だが、登録が500円とチップ代100円が追加されている。次回車検時にまた100円いるのかは不明である。重量税は3800円と不変である。車検証には平成13年騒音94dB、マフラー加速適用車とある。ちなみに平成13年以前は99dBだった。なお、マフラー加速適用車とは平成22年マフラー加速騒音規制適合の意味らしい。

例の納税証明書だが、今年の1月から納付状況は軽自動車検査協会でも車検時に確認できるようになっている。しかし同じ税法上は軽自動車であっても大型2輪は仲間はずれなのである。

おそらく、県税事務所と国交省、市町村と軽自動車検査協会という回線が完成しているものの、車検を要する二輪は市町村と国交省とこれらと組み合わせが異なるからだろう。政府としても数が少ない二輪は後回しになのだろうが、もし米国が「ハーレー」の車検で四輪で不要な納税証明書が必要なのはけしからん、と外圧を加われば即座に接続されるかも知れない。

というわけで、やはり納税証明書類は鬼門である。今時ネット納税が可能だが、無用なトラブルをさけるためにはコンビニ等でハンコを押した半券を確保することが重要だ。今回も運輸支局の係員に、「四輪は不要なのに二輪はなぜ必要なのか、」と問うたとき、係員は「四輪でも納税証明書の提出が不要になったのではなく、ほかの方法で確認できる場合は提出しないことが許容される場合があるに過ぎない」と言った。車両の権利の変更などが県税に反映されるまで若干時間がかかるので納税証明書の持参が無難である。

最初に戻る


SDG缶詰あたため装置のナゾ(CO2発生ゼロ編)

当サイトのポリシーは、

「本頁デハ地球環境ニヤサシイB級てくのろじーノ実践ヲ追求ス」

ということだが、これって今流行りのSDGってことかな?

Webmasterも終活の時期に来ていて、食事も健康のためにEPAやDHAの多いイワシの缶詰を食することが多くなった。おかげで血圧も安定しているのだが、不飽和の脂が多いので冷えているとおいしくない。以前は食する10分前に熱湯に漬けて加熱していたが、貴重な熱湯を消費してしまう。

次に考えたのはノートパソコンの電源アダプターに乗せての加熱だが、最近のアダプターは損失が減っていてほんのり人肌以上には暖かくならない。そこで目をつけたのがノートの排気である。古めのCorei5+WUXGAで事務作業中のコア温度は40度台、動画を見ても50度前半に過ぎないが、それなりに熱風を感じる。

そこで工作してみた。「カロリーハーフカフェオレスティック27本入り」の紙箱で作ったのがこれである。

基本は缶詰がおさまる箱だが、下部はノート下側に延長し、奥に熱気が抜けるように排気口を作っている。パソコンが過熱しない程度の隙間があっても1時間ほどで食する<のにちょうど良い温度になる。ノートはスタンドに乗っているので、熱湯加熱に使っていた容器と電源の上に載せて高さを合わせ、傾斜したキーボード面に合わせるために簡単な3D風折り紙細工になっている。

紙箱は目立たないように裏返してあるが、露悪的に商品説明を全面にだしての迷彩もいいかもしれない。これが強力なマルチCPUのサーバーであれば、かなり大きな弁当でも電源からの排気で温めることができると思うので、適宜令和SDG折り紙細工に精進していただきたい。

最初に戻る


近隣某国首領のロシア詣で列車のナゾ(新造車両疑い編)

ネットでANNニュースを見ていたところ、ロシア国営テレビが配信したという近隣某国首領さまのロシア詣で列車の動画があった。車両や台車の汚れ具合からみると新規製造に見える。

両数ははっきりしないが、先頭はディーゼルを積んだ電源および空調車両のようで、2両目は普通客車、3両目は窓の配置が特殊客車、4両目は普通客車、5両目は窓の配置が特殊で紋章らしきものがある車両のようだが、それより後部がどうなっているか確認できなかった。

中でもWebmasterの興味を引いたのはこの写真である。

車両は仕上がりがよく鋼板の凹凸もなく無用なリベット等もみあたらない。扉は段差が完全に平滑で、我が国のカシオペアE26系客車やサンライズ285系電車級の仕上がりである。ジャンパー線がやけに多いので、電力、空気圧や通信ラインが強力なのだろう。

しかし特徴的なのは台車だ。おそらく関東圏の鉄道マニアなら、どこかの電車の台車に似ていると気付くのではないか?

長距離で複数の国をまたぐ列車の台車は交換できるインダイレクト方式が多い。インダイレクト方式は、台車枠と枕梁の間がボルスタアンカで結合されていて、車両と枕梁の間は心皿と側受があり回転するようになっている。従って車両を持ち上げれば車両と枕梁が分離するので台車の交換は比較的容易である。

一方、ダイレクト方式は車両と枕梁間がボルスタアンカで結合され、枕梁と台車枠間が心皿と側受で回転するので、台車を容易に交換できない。ということは、この車両は近隣某国と中国もしくはロシアの間だけで使用するのが前提の首領さま専用車両というわけで、実にもったいない金の使い方である。

ちなみにロシアのゲージは1520mm、中国の多くは標準軌の1435mmだが、ロシア国境を超える線路は1520mmとの三線軌条となっている。近隣某国は標準軌が多いが狭軌762mmや1520mmの四線軌条があるという。とすれば、今回の車両のゲージは1520mmの可能性が高い

軸ばねは円筒案内式(シュリーレン式)に見える。ストロークが大きくガタもなく、オイル等でダンパー作用を持たせることも可能だ。さらに軸ばねダンパーが設置されている。揺れ枕梁(ボルスター)があり、心皿と側受が台車の回転に対してダンピング作用があるためにヨーダンパーは不要である。空気式の枕ばねの空気絞り弁にダンピング作用があるので近鉄優等車両に見られる枕ばねダンパーは装備していない。ベローズ式空気式枕ばねの時代にはダンパーを装備するものがあったが、現在まだ使っているのは近鉄だけである。

いずれにせよ、使用鋼板や構造、溶接など製造法からみて最近の技術で作られた台車であろう。これを近隣某国でコピー製作するにしても数が限られ、また技術力が必要となるが欧米の台車でもシュリーレン式は少数派である。とすると、やはり中国経由ではなかろうか

そのどこかで見たような台車がこれである。(写真は乗り物ニュースへのリンク)

これは京急の1000型、1500型で使われている台車だが、円筒案内の構造、下ウイングの軸箱が似ている。台車枠が前後端で細くなっている形状も似ているし、揺れ枕梁の形状および空気ばねが乗る左右端のボックス構造がそっくりである。台車の能力から考えて、この列車の装甲は薄いか、あっても部分的なのではなかろうか。

京急の台車を製造した東急車両は現在はJR系となっているが、過去いろいろ面白い台車(パイオニア台車とか)を作っており、昔からボルスタアンカを多用する傾向があった。東急の中古車両は日本中のいろいろな私鉄等で走っているが、京急の中古車両は琴電等で使われているものの、ダイレクト式の空気ばねと円柱案内の軸箱の台車を使っている車両は殆どないので、それが中国等に流出する可能性は低いように思う。

他に伝統的に円筒案内の台車を多用するは近鉄で、前後端が細くなる台車枠や軸箱と下ウイング等は類似しているものの、揺れ枕付近の形状が近隣某国のものと異なり、京急のものに近い印象である。近鉄では優等車両には枕ばねダンパーを装備しているが、首領様の車両には枕ばねダンパーが無い。

仮に中国由来として、中国国内で現用のVIP用客車グループである専運車と比較すると、電源車から始まるグループ車両の構成と役割分担は似ている。客車や手すりの色調や窓の配置等も似ているが、長い車長に旧式の3軸コイルばね台車を使用している点が異なる。日本から導入した新幹線由来も考えらえるが、台車は軸梁式か変形ミンデンドイツ式(S型)になるはずである。

最新の車両としては青蔵鉄道の客車25T(進蔵)系が表面も平滑で仕上げも高度で首領さまの車両に似ている。特に設備や気密性や断熱性への配慮は新幹線並みで首領様の車両に適しているかも。台車はカナダボンバルディア製造のAM96で、軸梁+コイルばねである。

車体はボンバルディアおよびANF(Ateliers du Nord de la France)からの技術導入なので、フランスTGVとも親戚筋になる。ボンバルディアの鉄道部門は、オーストリアのローナー・ロータックス社由来であり、路面電車を得意とするローナー社と合併する前は1920年にドイツのドレスデンに設立されたロータックス・ヴェルク社 ( ROTAX-WERK AG )に由来する。ROTAXは設立以来各種エンジンで有名である。何れにせよ、高度な技術産物は一晩にして出現するものではなく、どこかで繋がっているものだ。

車体が青蔵鉄道の客車25T(進蔵)由来の可能性があるとしても、しかしシュリーレン式の台車の由来は不明なままである。 仮に、中国のパクリ能力が高度であっても、現物無しに最新の台車をコピーすることは困難であろう。現に中国はロシアからジェット戦闘機を購入して機体はコピーできたものエンジンのコピーには苦労している。おそらく材質や特殊加工など設計図に現れないところでロシアと技術的格差があるのだろう。

そのロシア製のジェットエンジンにしても、メンテ間隔や寿命は米国製の数分の1に過ぎない。その原因は、図面には現れない耐熱合金の材質や表面硬化技術、ベアリング、補器の品質等に差があると言われている。

もうひとつ、高い鉄道技術を持ち世界各国に高速車両を輸出している欧州F国があるが、その直系であれば台車はアルストム式となるはずである。現時点で世界でもっとも多くのシュリーレン式台車を製造し使用しているのは日本なのである。

というわけで、突然出現した世界最新のレベルの近隣某国のVIP車両だが、車体については青蔵鉄道由来の可能性がある。しかし台車についてはどこから由来したのかが不明だが、ひょっとして日本国内から技術が漏れたとかいうことが無いか、心配ではある。

最初に戻る


令和スマホ整理事業のナゾ(AUから楽天+POVOへ編)

終活に向けての整理対象はスマホである。

Webmasterの携帯は1992年のセルラー電話のモトローラー製アナログ携帯MicroTAC IIから始まった。病院オンコール用だったので20年間電話番号を変更していないが、現在はスマホミニプラン契約で月1GB以下の利用である。JCOMの黒電話やネット割等の関係で維持している。

二番目はYmobileだった。ノート用PHSデータ端末32kbpsから始まり、その後Willcom03系のW-Simに代わり、Ymobileのスマホとして維持していたが今年廃止した。ymobileはかつては最も廉価で速度も出ていた。

三番目は楽天モバイルである。PokemonGO!用に2016年にZenFone 2 Laser込みで加入後に解約し、2021年にArrowRX込みで契約した。2年経過したので別途Hand5G込み1円契約したので解約したが、Hand5GのE-SIMを物理SIMに戻してARROWXに差し、モバイルルーターとLIMK通話で使っている。

楽天エリアも改善してほぼ不自由がなくなったが、友人がPOVOの方がが安いと言う。何でも、通話とSMS可能で128kbpsは常時タダだというのだ。

ただしAU系なのでスマホを選ぶ。検索すると現行のAU端末以外には、楽天契約だったZenFone 2 LaserとYmobile契約だったがSimフリー化したDOGNO-EとAndroid-Oneが使えることがわかった。意外なことに少し前のLTE移行期のAU端末は楽天では使えないのである。

そこでPOVO契約である。

SIMカードは数日後にとどいた。まずZenFone 2 Laserに差してAPN設定

[名前]povo2.0
[APN]povo.jp
[APNプロトコル]IPv4/IPv6
[名前]povo2.0
[APN]povo.jp
[APNプロトコル]IPv4/IPv6

これでうまくいかない場合は下記追加
ユーザーID:user@povo.jp
パスワード:povo
認証タイプ:CHAP
で動作した。関心の速度についてはテザリングしたてPC計測すると、

150-160kbpsで動作するようだ。

ところで通常はpovoのスマホからPCにwifiで接続していたが、あるときスマホをPCで充電しながら使おうとUSB接続したら、スマホにUSBのメニューにテザリングというチョイスが現れた。うかつなことにWebmasterはUSBテザリングのことを忘れていたのだ。ついでに速度を図ると、

というように、安定して192kbps出ることが分かった。この速度だと解像度を落とせばyoutubeも可能のようだ。接続は「Remote NDIS based internet Sharing Device」とある。つまりUSBなどの様々な物理ポートがNDISデバイスとして抽象化されてETHERNET接続されるらしい。

この手の速度制限は基本的にtcp/IPパケットで受信し返送するACKを遅らすことで実現している。しかし、移動機器ではリンクを維持するためにはAckを大きく遅らせることができないので、PC側でパケットサイズRWINを大きく設定すると128kbps以上出るのである。もちろん不安定なリンクでは過大なRWINではエラーが頻発して学習機能が働くので結果的に劇遅になるので注意が必要だ。

Wifi接続よりUSB接続のほうがスピードが出たのは、物理層の仕様の違いでより速度規制にひっかからないようなパケットが生成されていたのだろう。

実は、AUはWindowsのRWINを64,240に拡大するツールを配布している。しかし、スマホ内のアプリが発行するパケットのRWINを拡大する方法は簡単にはできないようだ。端末から見れば無線部はモデムなのでヘイズ準拠のAT+xxxコマンドが内部的に使われているらしい。

ZenFoneはAndroid5と古く動作するアプリが限られるので、アプリが少し多いAndroid6.0のDIGNO-Eに設定した。快調に動くがRAMが2GBしかなく、アプリを消さないとファームのアップデートすらできない。巷では「使えない欠陥品」とされている。

Webmasterはゲームはしないのでメモリーを節約しながら使っていた。おそらくAndroid5では足りていたが、発売時に肥大化し外部SDにアプリを逃がせないAndroid6になったのが下人だろう。アップデートで外部SDを内部ストレージ化できるようになったが、大半のアプリは属性のためSDには移せないのである。

Ymobile系のアプリだけでも消せればメモリーに余裕がでてくるので、方法を備忘録的に書いておきたい。この方法はほとんどのスマホで可能である。

1)「設定」、「端末もしくはデバイス情報」で「ビルド番号」を7回タップし「開発者向けオプション」開発者向けオプションを有効化し、USBデバックを有効とする。

2)「15_Second_ADB_Installer_v1.5.*」を検索ダウンロードし、PCにインストする。ADB一式とUSB接続のドライバーがインストされる。

3)PCのwindowsシステムツールからコマンドプロンプトを選び、右クリックで「管理者として実行」を選ぶ。最初に

adb devices

で端末が見えることを確認しておく。これで準備OK

4)どのアプリを消すか決める。GoogleストアからAplinかPackage name viewerをインストして、いらないアプリを決めておく。画面をスクリーンショットして印刷しておくのが安全かもしれない。

基本的にアプリにgoogleとか種メーカー名がついているものは消すのは注意を要する。あらかじめDisableしてみて動作に問題がないものは消すことができるが、見極めが大事である。もちろん、それ以前に不要なアプリは消すのが重要である。多くの専用アプリはブラウザからアクセスで事足りる場合が多い。

5)コマンドプロンプトで、

adb shell pm list packages -f | sort

と入力して、アプリをさがす。以下の作業はAndroid7以降に限るとされているが、pm list packagesが受け付けるならAndroid5や6でも可能なことが多い。消しても回復可能な場合が多いが、回復しない場合もある。消すのは、

adb shell pm uninstall -k --user 0 (ここにアプリ名。たとえばjp.co.yahoo.android.ymobile.mailとか)

戻すには

adb shell cmd package install-existing (アプリ名)

うまくいかない場合は、端末を初期化すると復活する。

6)あと、googleのアプリはアンインストすると、最初にROMにあったアプリが復活することがある。動作することもあるし、アップデートしないと使えないこともあるが一時的にでもRAM領域を拡大できる。

出荷時にはアプリがROMに乗っているが、アップデートすると最新版がRAMに乗るのでメモリーを圧迫する。多くの重要アプリは消してもROM版が復活するので、アンインストするリスクは低い

というわけで、DIGNO-Eはメモリーが空いて多くのアプリを搭載できるようになった。なお、開いたHand5GもPOVO契約して家人が使っている。なんと128GBもの内部ストレージがあるのが当世風である。

なおPOVOにはOperaおよびOperaminiがおすすめである。最新のOperaはChronium版になっていてChromeに匹敵する装備がある。他のスマホやPCと同期可能で、データ圧縮オプションがある。OperaMiniでは専用サイトでデータ圧縮しページ構成も最適化してくれる。Javascriptには非対応だが、動画はスマホのアプリ(VLC等)で再生可能である。

Operaは以前はPC版にもデータ圧縮機能が搭載されていたが、現行版には搭載されていない。しかしBraveに近い広告やサードパーティのクッキー等のトラッキング防止機能もあり、またメニューが隠されているがChromeの拡張機能も使えるので使い勝手は悪くない

POVOの標準の128kbpsでもRADIKO、MAPのナビ、NHKラジオにメール等は十分動作するので、それだけでも価値はある。ただし半年に1回は何らかのトッピングを購入する必要がある。また30秒22円ながら通常の電話やSMS受信も可能で、SkypeやLine電話等もおそらく動作すると思われる。

ということで、POVOはサブスマホに使う分には十分以上の存在価値がある。昔の電話モデムや低速度PHS等に耐えていた頃のユーザーからみれば128kbpsに過ぎない原則無料のPOVOは夢のような存在に見えるだろう。

最初に戻る


量子コンピューターとWebmasterの不思議な関係のナゾ(SQUIDのdeja-vu編)

最近理化学研究所が、

国産超伝導量子コンピュータ初号機の公開

なるものを宣伝している。個人的には、装置の出来上がりについては違和感があった。実はWebmasterは超電導量子干渉装置の開発にかかわっていたからである。

大学院で毎日実験したりメカトロで遊んでたり、と怠けていたWebmasterはボスの大村裕先生から、ある日米国NY大のR.R.Llinas教授の所に留学しないか、といわれた。もの凄い研究をしていてメカトロに強い大学院生を探しているという。なんと大学院生の私を助教授として遇するというのである。

R.R.Llinasは神経細胞のイオンチャンネルの研究でノーベル賞を取った Sir John Carew Eccles(1903-1997)の大学院生で、実際に受賞の根拠となった論文にも名前を連ねている。彼は師匠をまねたワークホリックで夜中まで実験しているという。怠け者だったWebmasterはこの際、自分の根性をたたき直すチャンスと思って留学した。そのラット小脳Purkinje細胞から96個のComplexSpikeの同時記録と解析に成功した話は、

ICは脳に迫れるかのナゾ(マイクロ操作編)

に書いた。興味のある方はその結果の論文をPubmedで読むことができる。結果を一言でいうと、小脳皮質全体が下オリーブ核からの投射で電気的に同期して動いており(最初の図)、しかもそれは正中のVermisから外側皮質に一定の速度でスキャンしている。

それに下オリーブ核からの水平方向に投射する時間の情報と、前後方向の細胞から投射される位置の情報が組み合わさって、小脳が時間空間的な協調運動を制御している、というものだ。実は大脳も同様で、視床にある電気シナプスで同期した神経細胞からの投射が大脳全体のクロックとなっているらしいのである。

本当だったらノーベル賞ものだと思うのだが、今は分子生理学のため流行からはずれているのだ。

論文は、

Bilaterally synchronous complex spike Purkinje cell activity in the mammalian cerebellum

もっと簡単に動画で見たいという方は、Youtubeに日本語版の動画がある。

Symmetricall and propagational cerebellum cortex activity suggest mechanism of motor cordination

当時業界ではmission impossibleといわれていたが、私が実験後データをVAX780で解析しているのに見学に来た東大の伊東正男教授が驚愕し、以後理科研にスパコンを導入するきっかけになったと言われている。

この研究に使用したアンプはUS-NAVYの研究費で作った32チャンネル厚膜ICアンプx3だった。個人的にはこのシステムを帰国後も構築するために入手した多数のLF356相当JFET入力オペアンプ4個入りのLF444CN(datasheet)が部品箱で不良在庫となっていて、見るたびに憂鬱になる。

結果も出たことで帰国を考えていたWebmaseterに、RR.LLinasが、超電子量子干渉装置を使った脳磁図の研究をしないか?、というのである。

米国加州のBTi社の14チャンネルSQUIDが不調なので、これをメカトロに強いwebmasterが修理して結果を出して欲しいというのである。若かったWebmasterは超電導量子干渉装置なるハイテクデバイスの魔術に絡めとられて研究に着手することにした。

この装置は脳から発生する微弱な磁気量子のSQUIDのへの出入りを高周波のロックアンプで検出し磁気を計測する装置である。ちなみに、現在の電圧の国際的な単位は、SQUIDのジョセフソン結合に高周波をかけたときに発生するステップ電圧で定義されている。

毎日14台のロックアンプのチューニングをとって実験を開始するのだが、ヘリウムのデューワーを傾けると電線に屈強が加わり動作が不安定になってロックがはずれたりノイズが乗る。個人的には高校生のときに不安定なトリオTR1100なる50MHzのトランシーバーの出力回路の発振を解決した経験が役にたった。

当時SQUIDには米海軍の予算が入っていて国家秘密であった。対潜哨戒機のしっぽに入っているMADに使うためで、厳しい情報統制下だったが、もう時効であろう。SQUIDは100m先の地下鉄の磁気を拾うほど感度が高いのである。

トラブルは、ロックアンプに使う高周波は水晶発振を分周していたが、その源発振の高周波がロックアンプの入力に混入し、14チャンネル分の高周波が多チャンネルの傾斜計(gradiometer)部分で干渉しSQUID素子でノイズを発生していたのである。SQUIDのスイッチング速度は早く高い周波数まで伸びていて電波干渉に弱いのである。

Webmasterはロックアンプの入力をツイストして原発信の混入を防ぐとともに、シールド材としてフェライトが塗布された8インチフロッピーの中身の円盤数枚を水晶付近に詰めた。このネタは本ページで違う形で登場していると思うが、ステルス戦闘機がフェライトを含んだ塗装を使っているのと同じ原理だ。ほかにもシールドやデカップリングを強化した。

改修と配線類を整理することで安定動作するようになった前後の写真である。改修後は電線類がすっきりしているのがわかるだろうか。この改修で干渉が解決して実験が可能になった。メーカーにも源発信を別筐体とし、各ロックアンプに光で分配することを提案した。当初14チャンネル全部に同じクロックを配分して良いか議論があったが、実際には問題なくその方法は他社を含め現行のSQUIDにも使われていると思う。

実験が進み、PRONASの論文

Magnetic localization of neuronal activity in the human brain

として結実した。

この論文では音の周波数によってヒトの側頭葉の聴覚野の反応位置が変わることを示している。しかしミリ単位の違いなので種々の交雑因子が混入すると有意差がでない。そこで、PCで数種類の周波数の刺激音をランダムな順番と間隔で出力する装置を作った。当時TurboCが発売されたばかりで、開発に不便なUNIX(viエディター)ではなくTurboCでプログラムをプロトタイピングしてUNIXマシンに転送していた。

システムは、PCのプリンタ用のパラレルポートからの8チャンネルのDC出力をバッファと可変抵抗器を経て電圧制御の発振器(VCO)に加えて周波数が異なる刺激音とする。また発振器にはSTROBE信号(ENABLE)も出力する。実験では4種類の周波数をランダムな順序と間隔で出力した。刺激間隔もランダムとした理由は、人間は規則的な刺激を加えると、実際には音が来なくても側頭葉ではあたかも音を聞いたかのような活動が出るからだ。

ランダムな出力の情報をUNIXに送り、それぞれの周波数の反応だけを選別抽出して加算平均し、大脳皮質での電流減の位置を計算すると、周波数による活動部位の差がミリ単位で浮かび上がってきた。単純な刺激ばかりだけだと反応が次第に低下するので、時々oddボールとして変な音を混ぜる工夫も用意していた。

帰国後に、国内で計測したWebmasterたちの実績から、D236-3脳磁図検査として健康保険に収載された。自分の研究だけから薬価の収載まで至ったのは稀有な経験であった。

2010年までにはフィンランド製Triux Neuromag MEG devicesが306(102)チャンネル、横河リコーの MEGvisionが 160チャンネル、4-D Neuroimaging(BTi)が148チャンネルなどが世界で合計数百台稼働している。

それからすると、理科研の4ビットx16=64bitのシステムはマイクロ波を使うにしてもメカトロ的にはまだ64bit?素子レべルとしては数十年前のレベルであり、それをバラックな構成で安定動作するのか?と思った。世間では量子コンピューターらしきものとされている(議論があるが)最新のD-wave oneが128量子ビット、Googleが開発している「Sycamore(シカモア)」54量子ビットと比べても試作品然とした雰囲気がある。少なくとも商品としてのD-wave oneは立派な筐体に入っているが、理科研の装置はバラックである。

中でも、SQUIDのチャンネル間の電波干渉で苦労した経験からみれば、チップ同志が電気磁気シールドされておらず、またマイクロ波クロック源からの電線(光?)がバラバラでぐろを巻いてぶら下がっている状態には違和感を感じた

PCのメモリー周りのパラレル回路で位相をあわせるため(スキュー)に苦労している様子が解る。かつてはパラレルであったGP-IBやSCSI、ATAPIなどが廃れてシリアルになったのは、高クロックではパラレル信号のスキューが揃わずに復調できなくなるからである。

以前には多くのマザーボードやメモリーのベンダーがあったが、クロックがGHzを超え配線が集中容量から分布容量へ、また基盤の誘電率とマイクロストリップ特性となることで、スキューの設計や実証ができないベンダーの多くが脱落した。もちろん古今東西CPUまわりに非同期の部分は多数あるが、演算のビット列のクロックがそれぞれ非同期という今までなかったと思うう。

ましてやマイクロ波の電線(光)がぶら下がっている状態ではちょっとした変形でチャンネル間のスキューが狂うだろう。シールドされていない各ビットのクロック周波数も異なるというが、どのように動作するのだろうか。個人的にはこのシステムは実働できていないと判断している。

もちろん各ビットのクロックが変化しても0と1の確率に影響を及ぼさないのかもしれない。しかし0と1が確率的なものと解釈するとしても各ビットのタイミングがバラバラで安定動作するのだろうか?あるいは全て確率の問題なので、正しいように見える結果が出た場合だけ採用すればいいのか?そもそも量子は時間と場所は確定できないのでいいのか?いずれにせよ疑問は尽きない。

理科研のプレスリリース解説 vol.17「量子コンピュータを利用できる量子計算クラウドサービス開始」によれば、

「現状では64量子ビットだが、これが1024 量?ビットに拡張されれば、、、今後、そこにどんなことが起こってくるか、我々がまだ知らないことも可能であると考えており、新たな展開を期待している。 」

とまだ使い方も用途も定まっていない段階ながら新たな用途を公募するということらしい。ニュースリリースは微妙な書き方で、装置を整備したと書いてあるが、今までどのようなプログラムでどのように動作したかについて説明や発表論文が見当たらない。計算機だけでなくプロジェクト自体が量子ビットみたいである。

そもそも量子コンピューターは、既存のコンピューターより早く計算できる可能性があるか?、あるいは正しい答えが出る用途があるかも?という程度のものなのに、既存のコンピューターより高い能力がありとって変わるかのような報道を多くみかける

ニュースリリースによれば、プログラムは各ビットの動作クロックを変調したパルス列として計算機に入力される、と読める。しかし、パルス列がとぐろをまいたバラックな電線(光)と複数のコネクタ経由で入力されると考えただけでめまいがしそうである。

Webmasterが設計するとすれば、GaN素子からなるクロック回路群をCPU近傍の厚膜IC上に生成しリジットな配線(光)で接合に結合すると思う。おそらく唯一の商用システムであるD-wave onのクロックはそうような設計ではないかと推測する。光速は光ケーブルを経由する時間で計測できるほど遅い?ので、複数のコネクタと重力でぶら下がったとぐろ経由では安定したスキューは保証されない。

Googleは2019年のNatureに「スーパーコンピューターで約1万年かかる計算を、約200秒で解いた(Arute, F. et al. Quantum supremacy using a programmable superconducting processor. Nature 574, 505ー510 (2019))」と発表したと報道されているが、論文を良く読むとシュミレーションであった。2020年になって「エラー訂正機能が実用的に使えるかもしれないという、第一歩的な研究成果(Suppressing quantum errors by scaling a surface code logical qubit Nature volume 614, 676−681 (2023))」が発表された、という程度なのである。

そもそも量子超越性という言葉や概念自体があやしい。この言葉のために、現在の用途を量子コンピューターが全てとって変わるかのような報道がされているが、実際にはたかだか2桁の素数の計算ができたか、できなかったのか定かでない、程度の結果しか出ていない。

最近めっきりニュースの出番が減った量子コンピューターだが、なんとなく霧散した常温超電導騒動にも似た雰囲気がある。それについては、

□June 29:ベル研究所の落日のナゾ

が面白いかもしれない。

最初に戻る


白バイ隊員は二本指前ブレーキをいつ使うのかのナゾ(理詰めに読み解く編)

試験場でも自動車学校でもバイクの前ブレーキの使い方には厳しく指導される。基本、前ブレーキは直線だけでコーナリング中はかけない、というのが原則である。

基本タイヤの摩擦は進行方向にせよ、左右方向にせよ、トータルはほぼ一定である。だから、制動はコーナリングの前に終わらすというのが四輪二輪とも基本的なセオリーである。もちろん低速のコーナリング中に後ブレーキをかけてバイクの姿勢を安定させる方法はよく使われるが、前ブレーキは使わないのが原則である。

コーナリング中に前ブレーキをかけるとどうなるか?もしハンドルが切られている時に前ブレーキをかけるとトレール作用が強まり真ん中に戻ろうとするので、曲がり切れずにコースアウトする可能性がある。不用意に強い前ブレーキをかけて前輪がグリップを失うと、たとえロッシであろうとも転倒の可能性がある。

さて、スラロームでは短いアクセルオンでバイクを立てた直後にアクセルを戻し直進性が弱くなった瞬間にターン側に体重をかけるとバイクはターンする。一定の間隔のスラロームなら、アクセル操作と体重操作だけで、ハンドル操作は意識することが無い。鈍重な大型バイクでも、強いトルクとエンジンブレーキで驚くほど身軽にスラロームするところが面白い。

もっともチェーンの遊びが大きいとタイミングが狂ってうまくいかない。また最新のスロットルバイワイヤ車では制御のためか古いキャブ車より鈍い印象がある。

さて、スラローム出口でさらに強くターンが必要な場合には前ブレーキをかけたくなる。その時に白バイ隊員はどうするか?まずは写真を見て欲しい。

写真のように全国大会でも上位の隊員の殆どがご法度の二本指ブレーキを使っている。

注目したいのは、隊員が二本指ブレーキをかける瞬間のバイクの挙動である。写真上部左から二枚目を見て欲しい。バイクは左スラローム直後でまだ左側に少しバンクしている(逆バンク)が、隊員がバイクを立てるためのごく短時間アクセルオンした直後にアクセルオフ(なので右肘が上がっている)の瞬間で、二本指ブレーキをかけながら体重を右に移動してバイクを傾けている

そもちろん減速には後輪ブレーキも使えるがバイクが直立しがちで倒しにくくなる。他の写真は次のスラロームに入ったところで、二本指はブレーキレバーに載せて次のアクセルオフ時にブレーキが必要になる場合に備えている。いずれにせよ、前ブレーキをかける瞬間にはバイクはほぼ直立に近くハンドルも中央に近く戻っているところがミソのようだ

通常アクセルオフで前輪に過重がかかる状態ではグリップは高くなっているが、引き続きターンでバイクがバンクし始める瞬間にウェットだったり、浮いた砂があれば前輪がロックして、さすがの上位の隊員でもそのまま転倒する。ジムカーナ競技のAクラスの上位選手でも、ウェットで転倒が多いのも同じことであろう。

これらの写真から得られる教訓は、通常のスラロームはアクセル操作と体重移動だけでクリアでするが、急にコーナー半径が小さくなるときに、エンジンブレーキに軽い二本指ブレーキを足すことで鋭いターンインにつながることができるが、それには技量があり路面の状況を読む能力がないと使えないテクニック、ということのようである。

最初に戻る


終活に向けてのスマホ整理のナゾ(簡単には行かないワンストップWNP編)

人間だけでなく種々の機器にも終活の季節で、今回はルーター・スマホ関係のお話である。Webmasterがモバイルなネット接続を始めたのは、PHSのアナログ接続による32kbpsからだった。

PHSでインターネット(デジタル携帯とCodec)Ver. May 3,1996

I○Mのセルラーケーブルキット(ID#07G3319)¥6000(JATE認定品)は業務用で、I○M社員がフィールドメンテするための代物だった。これをPHsのヘッドホン端子につなぎ、もう片方を有線モデムにつなぐとPHSで9800bps、デジタルやアナログ携帯で4800bpsの通信が可能だった。しかし、通常の会話料金が高いのでメール確認用だった。

その後、シャープから「W-ZERO3シリーズ」が発売され、内蔵したW-SIMを使って64kbpsで通信できるようになった。2008年発売のWS020SHが2台あり32kbps契約のWSIMを使っていた。WS020SHをルーターと設定するか、あるいはWSIMをUSBアダプターを介してパソコンをネットに接続していた。WS020SHは最新のスマホと比べてもGPSが無い以外はWifiもBluetoothも可能で、引き出し式フルキーボードが便利だった。

その後はAndroidの時代になって接続速度は高速となったが接続料金が負担となった。そこで、2011年発売の007zや2012年発売のルーター内蔵ガラケーPORTUS WX02Sを使っていた。これはSoftbankの使い勝手が悪いUMTS11(1.5GHz)用ということで通信料金が安く設定されていて常時20MBPS以上の速度が出ていた。

2019年にはとくとくBB扱いで使い放題のwinmax2+を高額ペイバック目当てで契約したが、2022年にはZeusu社の月40GB2680円のクラウドSIMルーターに変更した。

怪しいクラウドSIMモバイルルーターのナゾ(期待を裏切ってまとも編)

これは昼食時も高速で調子が良かったが、立ち上がりに時間がかかった。ルーターが仮のSIMでサーバーに接続し、ストックから空いたESIMが割り当てられるのに毎回30秒ほどかかっていた。当初は使い放題だったが一部の業者が破綻したために当局からの指導が入り、その後はデータ量に制限がかかって料金も高くなった。

2021年には楽天モバイルが始まった。自宅も勤務先もエリアに含まれているがマップは信用できない。しかし、楽天の基地局が掴めなくてもAU網も使えるので試すことにした。スマホとしても使えて繋ぎ放題で2980円なら安いと思った。

格安ルーター楽天モバイルのナゾ(ユーザーを選ぶ編)

端末は富士通ArrowRXが実質無料の上に高額なポイントがついていた。この端末は信頼性は問題は無かったが、過去の富士通の悪評のせいか格安だったのだろう。

問題は楽天の基地局が博多駅南側にあり北側の職場では強度が-104dBと弱く、近いAUの-90dBの基地局に接続されてしまうことだった。AUの基地局は昼食時にめっきり遅くなるが、客が少ない楽天の基地局は速度が下がらなかった。そこで、スマホの後ろ側を金属板で遮蔽して楽天の基地局のみ掴むように細工していた。その後基地局が博多駅北東に新設されたが、それでも至近距離のAU基地局に負けることがあるので、毎回設定でネットワークを指定して使っていた。

基地局網の薄さは感じるがAU網が使えるしサブなので実用性には特に問題はないし、楽天リンクで通話も無制限である。一方家人のスマホの通信量は少ないが通話料がけっこう高いので、MNPで楽天モバイルに番号を移動することにした。

端末は実質1円の楽天Hand5Gとする。WebmasterはArrowRXを2年使用後に解約し新規契約した楽天Hand5Gを使っているが、画面が5.1インチ有機ELの縦長でやはり5.8インチや6.2インチに比べると小さい。楽天はeSIMを物理SIMに無料交換可能なので画面の大きいArrowRXに差し替えるつもりである。基本的に最近のAU端末は楽天SIMで動作可能である。

問題はMNPだ。今までは元機種の販売店対応だったのが、少し前からネットでMNP番号が貰えるようになった。しかし巷の噂では、MNPのつもりで店頭に出向いたが言い含められ籠絡され、新しい端末とわずかに安い契約に変更されて帰ってきたという話がある。

政府も、MNPが煩雑であることを問題の認識したせいで、本年5月26日よりワンストップMNP制度が始動した。Webmasterも販売店で籠絡されないように楽天モバイル側からワンストップMNPで新規契約を試みた。当然紹介キャンペーンのペイバックも期待して、である。

楽天の新規契約にはなぜかオプションサービスにデフォートでチェックがついているなどの地雷はあるが、何とかクリアしてMNPにたどり着いた。ワンストップMNPといっても、新たなキャリアのサイトから元のキャリアのサイトのMNP該当ページに飛んで手続きし、その後番号を持って戻るしかけである。いろいろな支払い口座の設定で、支払い銀行に飛んだあと戻ってくるのと似た仕掛けだ。

しかし、AUのサイトで「あなたの端末はMNPできません」と出た。「セットとなっている他回線や他サービスがある」と「グループとなっている他回線がある」ので、0077.....に電話しろと書いてあった。どの回線やどのサービスが問題なのかの情報は教えてくれない。

そこでネットでAUでMNPが不可だった場合を調べると、一つは家族割の金額が人数で変わること、もう一つはスマートバリュー(関係会社の自宅のネット接続)の契約があるとMNPができないらしい。我が家は他にAU端末が複数あることから家族割の人数もスマートバリューも問題ないが、基本的には係員と話さないと対応しないらしい。それがAUの方針なのか当局の指導なのか聞くと、上部からの指示によるという。

個人確認のあと、係員は妙なことを言う。「これから10分後にSMSで情報を送りますが、それに書いてあるMNPのキャンセル方法について説明します」と言う。「これからMNPを申し込むのに最初にキャンセル方法の説明?ひょっとしてMNP契約はすんだのか?これからか?」と聞くと「これからです」という。「SMSにはどんな情報が書いてあるのか?」と聞くと、「とにかくSMSを読んで欲しい。またMNPのキャンセル方法について説明したい」とのことである。

そこで、「結局どの契約が問題なのか?」と聞くと「SMSを読んで欲しい」としか言わない。何度か聞くと、「家族割の問題がある」という。それなら、「最初に家族割がひっかかっていてどうするかを説明すべきでないか?」と聞くと、「上から指示されたことだけしか話せない」と言う。

実際には例えば3人の家族割りが2人になると残った人間の家族割が減額になるらしいので、それを最初に説明すべきだと思うが、その説明はなかった。どうやら上部から、個人の意思の確認を確実に行うこと、また監督省庁である総務省からMNPさせない「引き止め行為」が無いように厳しい指導があった様子である。

着いたSNSには簡潔に受付の番号とMNPの番号と、いろいろなリンクが書かれていた。SNSを確認後に楽天モバイルのサイトに戻ると、「MNP番号が確認されました。処理中です」と出た。AUの処理が終わると自動的にMNP番号が楽天に伝わって設定される仕掛けのようである。

各キャリアも客がMNPで逃げないように工夫している。どうしても大手キャリアは料金が高目だが、家族割や光割、家庭電話割等で値段を下げて格安スマホに対抗するとともに、MNPで逃げにくいようにしている。しかしおそらく総務省もこの問題にメスを入れてくると思われる。

もっとも現代では個人単位でスマホを契約するので家電話の使用頻度が低下しているし、光やADSLやケーブルを引かなくても移動式ルーターが使えるなど自由度が上がっているので、鉄壁に見える縛りも一角が崩れればユーザーは雪崩をうって安いキャリアに移動する可能性がある。

最後に、現在使っているWebmasterの楽天Hand5G(p780)の印象を書いておく。まず1円販売されているということは定価が2万以下らしい。画面はアクティブ有機ELの 1,520 × 720で左右の角が丸くなっている。Webmasterはガラス窓防犯用フィルムを端末に貼っているが、端の丸みのところから剥げてくる。色が鮮やかで黒も深いが光量が不足で強い日射の元では液晶より見えにくい。端末のメーカーは中国のTinnoというOEM専門のメーカーらしい。

5.1インチの表記だが細長いので高さはけっこうある。左右が狭いせいかイヤホン端子が無くUSB-Cのイヤホンアダプターが付いてくる。SIMはE-SIMx2でSDカードは無い。内部ストレージがHand5無印からHand5Gになって128GBに増えており、前の端末からのデータ満載でも106GB空いている。Androidは11でアップデートをかけてもver11のままである。

チップセットはSnapdragon 4805G オクタコア 2.2GHzで性能的にはAQUOS wish1と同等である。バッテリーは2630mAhでやや小さいが有機ELのためか特に寿命が短い印象はない。防水、顔指紋認証、NFCありでHandと違いマイナカードに対応している。メインとして使うには主に画面サイズの点で寂しいがサブやルーターとして使うのなら十分であろう。

ちなみにArrowRXはAndroid9のsnapdragon 450 オクタコア 1.8GHzと劣るが5.8インチ フルHD+2,280×1,080ドットだけが勝っている。Webmasterのメインのsense3はsnapdragon 630で480より格上のはずだが、5G化で改良された480より3年古く性能的にはボロ負けである。

さて、手元に楽天hand5Gが2台となる。このeSIMを物理SIMに交換して楽天ArrowRXに入れたら動くのは当たり前だが、Aquos senseやwishに入れたらどうなるだろうか。楽天の端末は多くの時間AU網で動作しており、楽天のホームページでも多くのAU端末が楽天SIMで動くと書いてあるが、実際どうなるか、重要なアプリは動作するのか等については追って報告したい。

最初に戻る


エアコン用発電機としてのSGi14復活篇(大は小を兼ねない編)

まだ梅雨なのに日によっては30度を超える今日このごろである。とすると、そろそろキャンピングカーにもエアコンを艤装しなくていけない。

キャンピングカーのキャビンにはデリカのツインエアコンがあるのでエンジン稼働中は冷房が効くが、アイドリング禁止の駐車場ではバッテリー駆動せざるを得ない。エアコンについては当初は除湿機1000KCal級では能力不足だったので、

キャンピングカーの山本式発々防音箱のナゾ(騒音6dBダウン実現編)
キャンピングカーにエアコン設置編(長年の熟慮を否定する簡単な設定編)

のように、コロナ社製1.6Kw級ウインドー型を設置したが、鉛バッテリー12V300AHでも2時間しか駆動できない。防音箱に入れたEU-9iもしくはEF900ISで駆動すれば2時間以上稼働可能だが、いわゆるエコスロットルでは起動時に電力不足でエアコンがリセットされるため、定格で運転する必要がある。ということは、インバーター式発電機のメリットが生きてないのである

どうやったらエコスロットルで稼働させるかについて、3案考えてみた。第1案は、エアコンの制御回路にケミコンを追加して起動時の電圧低下によるリセットを防ぐ案である。しかし調べるとエアコンのコントローラーが商用電源(交流)を検知していてケミコン追加だけではダメなことがわかった。ネットを検索すると、コントローラとコンプレッサを2つの独立したインバーターで駆動されている例がある。

第2案はインバーター発電機を1600kwh級にパワーアップする案である。第3案は非常用電源(UPS)を使用して瞬間的な電圧低下を補完させる案だが、手持ちのUPSは能力オーバーで停止した。そこで、今回は第2案について報告したい。

現在手元に同クラスのEU-9iとEF900ISがあるので、EU-9iをオークションで売却した。EU-9iの方が人気だが、品質や耐久性はEF900isが勝ると思われるので手元に置いておきたいからだ。その利益でスバルSGi14の不動品(エンジンが起動しない)を安価で入手した。外装の程度は悪かったがリコイルで圧縮があるとのことであった。

欠品はなくオイルが抜かれていたのでオイルとガソリンを補充した。リコイルで圧縮の手応えはあるが起動しなかった。キャブレターをチェックするとなぜかフロート室にガソリンが残っていて、メインジェットは掃除した形跡があったが、スロットルは黒くススで汚れていた。

プラグは BMR4A という小型なものでロビンの汎用エンジンによく使われているものである。19mmのプラグレンチは持っていたが、途中に溶接されたドライバーが邪魔してつかえなかったので、グラインダーでドライバーを削り落とした。プラグはキツネ色にきれいに焼けていてまったく摩耗していなかった。実物は輸送中?に操作盤をヒットして使用不能になった様子で、実使用は数百時間程度のようだった。

リコイルしてもキャブのフロート室にガソリンがたまらず、EF900iやEU09iと同様なクランク室圧を使う燃料ポンプの不良かと思われた。なお、米国でもR1700として販売されていて、その取説とサービスマニュアル、パーツリストがみつかった。電圧等の仕様以外に燃料コックの位置に違っていたが、基本は同じである。

サービスマニュアルに沿って分解すると、EF900isに似て樹脂製筐体をはずしても自立可能である。クランク室から燃料ポンプへのゴム配管がエアクリーナと擦れて破れていた(写真のオレンジ線)ので、適当な配管に交換した。

構造は、キャブ側から見て左にエンジン、中央にファン、右に発電機とスバル独自の配置で、スバルOEMのダイワEG550と同じである。ただし、リコイルはEG550では端にあるが、SGi14ではファンと同様に中央にある。おそらくEG550のように端にリコイルがあると容量のあるマフラーの配置が難しい(EG550では斜めに排気が出ている)からだと思うが、リコイルロープの交換にはプーラーを使って発電機をバラす必要があるなどやっかいである。

サイドバルブ式発電機EG550蘇生のナゾ(コンデンサーパンク編)

スバルらしくパーツの品質は良いが、EG550に比べ細部の設計が甘い(例えばエアクリーナーの蓋がねじにあたって閉まらないとか、フロート室のドレンボルトにアクセスしにくいとか、筐体樹脂の下端が合ってないとか)。

EG550も処分しようかと思ったが、サイドバルブで圧縮比が低く灯油で運転できるので未だ処分できずにいる。終末映画の見過ぎかもしれないが、近未来にハイテク文明が破綻して太陽光と灯油発電機で凌ぐ時代が来るかも???という想定である。

キャブにCRCを吹いてリコイルすると数秒間エンジンがかかった。数回起動すると燃料ポンプが動作しフロート室にガソリンが入ったようでチョークを引いたままで稼働するようになったが、チョークを戻すと止まる。キャブのスロー系が詰まっているようである。スロットルにススが溜まっていたのは、出品者がチョークを引いたままで使用しバックファイヤーを起こしてススがついた様子であった。

キャブはネジ2つで固定されていてスロットルはステップモーターで制御されている。スロットル入り口の穴からキャブクリーナーを吹くと、スロットル横の穴とアイドルエアバルブの穴から噴出したので、スロー系統のエア経路は詰まっていないようである。

スロージェットは、ステップモーターをキャブと結合するフレームで固定されていた。写真のように中央に汚れがあり、また下からのジェットが詰まっていたので、ほぐした電線で掃除した。アイドルエアスクリューをはずそうとしたら軸が折れたが、もともとキャップで固定されており、あるいは軸の細い部分で折れて操作不可とする設計なので大きな問題はない。

清掃によりチョーク解除でも安定して動作するようになった。グリーンランプも点灯し、エコスロットル(スバル的にはオートスロットル)も動作するようになったので、修理完了である。

外装は塗料が付着していて程度が悪かったが、メラニンスポンジとクレンザーで清掃したところ、ぱっと見に耐えられる程度まで改善した。排気カバーはネジ穴が2個欠損していたが、とりあえずテープ固定とした。パネルは輸送中にヒットしたらしく陥凹していたが整復した。

早速電気ポットを動作させてコーヒーである。900W級より余裕があり、出力の立ち上がりもシャープだが、やはり大きく重い。900W級のEU-9iやEF900isが約13kgで体積約40Lだが、1500W級は20kgで約60Lなので、片手で荷台に乗せるわけにはいかない。ネットのカタログ写真ではサイズ感がわからないが実物はかなりデカい。

EU-9iとEF900is兼用の防音箱にギリギリ収まるがSGi14の排気孔の位置が低いので手直ししないといけない。キャンピングカーのエアコンを駆動してみたが、エコスロットルでも確実に起動するので機能的にはまったく問題ない。それより7kg重く20L大きいほうが問題だ。ところで、これをEVに積んでおけば電欠になっても2,3時間の充電で最寄りの充電スポットまでたどり着ける可能性がある。

ということで、ほかにも900W級のエコスロットルでエアコンを駆動する策を考案中だが、うまくいったら追って報告したい。

最初に戻る


アドレスV125k5終活整備4万km(ピストン焼け具合とプラグの細工編)

我が家の今や貴重な絶滅危惧種であるアドレスv125k5も4万kmを超え、来たるべき終活の日を見据えて整備している今日このごろである。前回2万km少々でベルト、プーリー、ウェイトを交換しトルクカムを分解清掃した印象から、次回の走行系整備は5万kmを予定しているので、今回はオイル、フィルターおよび点火プラグの交換とオイルスラッジ低下策が主である。

さて、突発事故を除けば車がおしゃかになる原因の多くはエンジンのブローであろう。個人的な二輪、四輪、そして多くの発電機整備の経験から、最近のエンジンではバルブステムシール不良によるオイル下がりは減っているように思う。これはフッ素系ゴム(バイトンR)の類が使われるようになってからである。

一方、低粘度オイルによるブローバイの増加と、低回転低負荷での長時間運転により発生したスラッジがオイルリングを固着させて密閉度が低下し、吸気時の陰圧でクランク室からオイルが燃焼室に吸い上げる、いわゆるオイル上がりがさらにスラッジを増加させる輪廻でオイルを大量に消費する。そのためオイル切れになってブローという結末になる。

典型的な失敗例が、トヨタ2AZエンジンの大規模リコールであろう。おそらく世界でもっとも信頼性の高いエンジンを作っているトヨタでさえやらかした問題で、直噴D-4エンジンと双璧をなすリコールであろう。

トヨタの説明は、「中低速域から停止直前までブレーキを踏まずに減速するような運転をされますと、吸気管および燃焼室内の負圧が高い状態で保持されるため、エンジンオイルが燃焼室まで吸い上げられてオイル消費量が増えることがあります」、とあたかも運転方法が悪いかのような書きぶりである。現代の燃料噴射ではエンジンブレーキ中は燃料噴射をカットでき、またハイブリッドの回生効率も上がって燃費が良くなるのだが、車固有の問題をドライバーの運転に責任転嫁している

しかし「トヨタ販売店で点検の結果、該当する場合は、エンジンECU制御ソフトの書き換え(無料)およびピストン、ピストンリング、オイルノズルを改良品と無料交換させていただきます。」、また、「 従来の保証期間 5年または10万Km以内を走行距離にかかわらず9年以内に延長します」、と車固有の問題であることは認めている。

わかりにくい説明だが、ピストンリングのシール性が低下してオイル上がりで急速にオイルが激減してエンジンが壊れるということである。その原因は、オイルリングの幅が短くオイル穴が少なくスラッジで固着しやすいこと、燃費のためにピストンリングの張力を下げていることに、0W-20等の低粘度オイルのブローバイが多いことが影響してスラッジが貯まるということらしい。この対策キットではリングが改良され、ピストンのオイルアナとオイルジェット量が増加されている。

ということは、究極的にはシリンダー内にスラッジがたまることが現代のエコエンジンの寿命を決める、ということである。

そのためにWembasterが心がけているのは、

1)バイクは5W-40もしくは5W-40を原則とし、低排気量は3000km、大排気量は6000km毎と粘度が低下する前に交換する。標準が0W-20のプリウスでは5W-30を使用する。基本的に低粘度による1-3%の燃費改善よりは長寿命を重視する。

2)プラグをより燃焼室に多く突出させることで、プラグと燃焼室の隅のスラッジを焼き切る。プラグによる火種を燃焼室のなるべく中央近くで発生させ、タンブル流にさらして隅々までの火炎伝搬時間を短縮することで見かけの点火時期を早く、一方メカニカルオクタン価を改善する。

具体的には付属のワッシャを0.5mm厚ワッシャに変えることで、プラグ(直径10mm)が1.5mm強突出し、燃焼室の体積がマイナス0.12mlとなる。これにより圧縮比9.6が約9.7となり出力と燃費の改善が期待できる。

V125のボアは53.5mmなので、燃焼室をプラグを頂点とする円錐に近似すると高さは1.74cm(=(125/9.6)*3)/(5.35/2)2*π)と算出され、円錐の1斜辺の長さは三平方の定理より3.196cmとなる。もし円錐の高さが1.5mm減少すると、斜辺は3.111となり約3%短くなる。つまり、プラグの火種からシリンダーの隅までの距離が3%減る

燃焼速度は音速の数分の1に過ぎないのに反し、プラグ付近の爆発による圧力波は音速で伝わるので、シリンダの隅では火炎伝播より圧力波が先に到達してプレイグニッションしがちである。仮に回転数を3000rpmとし、燃焼速度を約70m/sとすると、プラグから燃焼室の隅まで3.196cm火炎伝播に要する時間は0.457msである。3000rpmでクランク1回転に要する時間は0.0555msなのでクランク角8.2度分に相当するので、斜辺が3%短くなることで見かけの点火時期は0.246度早くなる

突出したプラグからシリンダの隅々まで見通せるようになる。燃焼速度は燃焼室の形状や気流に左右されるので、燃焼室がいびつでタンブルやスワールが少ないほど燃焼速度が遅くなり、メカニカルオクタン価が下がる。プラグの突出で火炎伝播が改善しメカニカルオクタン価の改善と、見かけの点火時期が進み圧縮比があがることによる耐ノッキング性の低下が相殺され、結果出力だけ増えるという仕組みである。

実際には2バルブの場合は燃焼室は円錐から遠くプラグも中央に無いため火炎伝播が悪いので、プラグ突出による恩恵は単純な円錐型や半円型より大きいと推測される。昔からあるツインプラグで馬力を稼ぐ手法と原理は同じである。

3)ガソリンに常時PEA「ポリエーテルアミン」添加剤を0.1%加える。内外の石油会社の論文によると0.1%は各社ハイオクの配合率よりかなり多い。ガソリンにPEAを多く配合できないのは各国の規格で実在ガム濃度に規制があるからである。例えばJIS K2202では実在ガムは5mg/100mL(0.005%)以下と定められているので、沸点が200度以上のPEAの一部は実在ガム質とみなされて少量しか配合できないが、それでも効果があることが報告されている。詳しくは、

ハイオクガソリンは本当に燃焼室をきれいにするのか、のナゾ

を参照してほしい。コスモ石油の特許番号5702456の無鉛ガソリンによれば、

「本発明の無鉛ガソリン......添加量は50-1000質量ppmが適当であり、好ましくは100-500質量ppm」

とある。各社PEA添加剤の濃度は30-80%なのでガソリンに0.1%添加すれば、「好ましくは100-500質量ppm(≒0.01-0.05重量%)」となる。

まあゴタクはこれまでとして、今回プラグ交換時の燃焼室内の画像を、対策前の2万km時点の画像と比較してみよう。まず20000kmのころのピストン、

ピストン上面全体がスラッジに覆われている。そして、現在は、

バルブリセスはアルミ素材が完全に露出して中央にスラッジが残っているに過ぎない。ピストンの棚もきれいなので、おそらくその下のオイルリングが固着するようなスラッジは無いと推定される。

以前不動ジャンクとして仕入れたEU-9iはプラグにつららのようにスラッジがぶら下がっていた。インバーター発電機では軽負荷ではアイドリングが長く続くのでスラッジが貯りやすいのである。プラグとバルブを掃除したが白煙が多くオイル上がりの症状だった。

プラグに付着していたスラッジがどの有機溶媒に溶けるか調べたが、アルコール、ブレーキクリーナー(ヘキサン)、ペイント用シンナー(キシレン、工業用ガソリン)、ラッカー用シンナーのなかで、ラッカー用シンナーにもっともよく溶けた。

ラッカー用のシンナーの成分は銘柄で違うが、代表的なものはトルエン55%、メタノール20%、あとはメチルエチルケトン、エチレングリコール、酢酸エチル、n-ブチルアルコール等である。溶解力が強いのはトルエンだが、極性を持つ物質は親水性のメタノールやエチレングリコールが仲介して溶解する。

EU-9iの白煙はオイルリングがスラッジで固着して密閉度が下がったためと推測した。本来は分リング等を交換すべきだろうが、シンナーでオイルリングのスラッジが溶けて密閉力が回復すれば儲けものである。

そこでリコイルを引いて圧縮過程としバルブが閉じた状態でプラグをはずし、ラッカー用シンナーを10ml注入した。そのままプラグを締めて密閉放置した。30分後にはリコイルを引いてもプラグ穴からシンナーは噴出しないことから、シンナーはクランク室に短時間で落ちたようである。落ちたシンナーがオイルシール等を痛める可能性があるので熱で飛ばすためにエンジンを始動したところ、最初多めの白煙が出た後は白煙が出なくなった。

翌日も同じ手順を数回行ったところ、始動時にも白煙が出なくなった。おそらくスラッジが溶けてオイルリングの可動性やオイル穴の機能が回復したものと思われる。その後交換したオイル交換からはタバコのヤニのようなおいがした。

文献によればスラッジでヘキサン溶解性のものは分子量が200-2000の炭化水素が主成分で,他に硝酸エステルおよびカルボキシル化合物が含まれると言う。ヘキサン不溶分は,NOXやSOXなどのブローバイガス成分の反応によって生成する硝酸エステル,カルボキシル,ニトロおよび硫酸塩だと言う。クランクケースに付着する強固な茶色の汚れはヘキサン不溶性の化合物らしい。

オイルに水蒸気がたまり乳化すると、ヘキサン不溶性(親水性)のスラッジが大量に溶けてくるのでオイル交換が無難である。面白いことにヘッドガスケット吹き抜けでオイルが乳化してブローしたエンジンでは親水性のスラッジが溶けてきれいになっていることがあるという。

いずれにせよ、ラッカーシンナーにスラッジが溶解して、場合によってはオイル上がりの症状が取れることがわかった。ただしトルエンには毒性や可燃性がある。注入してすぐクランクするとプラグ穴から噴出するので注意が必要である。なお、改善するのはスラッジ固着だけで、すでに傷が入ったシリンダーや摩耗したベアリング類が治る訳ではない

というわけで、V125にオイル交換の度にシンナー処理を施していたこととPEAとの相乗効果できれいなピストンになったものと勝手に想像している。

なお今回は標準のプラグのCR7HSA(ギャップ0.6mm)に変えてCR7HSA-9(ギャップ0.9mm)を装備したので火種が大きくなるが、点火装置への要求電圧が高くなる。火花が0.3mm長くなるということは最大0.3mm突出したことと同等なので、プラグ全体の突出1.5mmに0.3mmが加わってさらに効果は大きくなると期待しているが、どうだろう?

なお、ここに書いたことはあくまでも個人的な実験であり、みなさんの環境で同等の効果があるかどうかの保証は無い。基本的にすべて自己責任である。どのくらいプラグを突出できるかはプラグ穴からのカメラ撮影と写真のような(EA125)寸法計測の後にしていただきたい。

最初に戻る


終活に向けて未体験ゾーンを踏破のナゾ(カプセルホテルとネットカフェ編)

終活が近づいてきたWebmaster世代の話題は、今後どれくらい働くか、である。稼ぎすぎると年金と自由な時間が減るし、稼ぎたらないと行動(出費)の自由が減るので、兼ね合いが議論になる。中には、外国にも温泉に行かず黙々と働きづめのまま亡くなる医師もけっこういて、みんな自分はそんなになりたくないとか言いつつ、似たスパイラルにはまる人も多い。

最近Webmaserが気になっていたのは、まだカプセルホテルとネットカフェを経験したことが無い、ことだ。他には、ハワイに行ったことが無いというのもあって、一通り経験しないと死にきれないという思いがある。 先日温暖地にめずらしく豪雪!?予報が最近出た。個人的には信じなかったが、翌朝に重大な仕事があるとのことで、生まれて始めてカプセルホテルを体験することにした。 記憶をたどると、40年前に名古屋と金沢でサウナに泊まった記憶が蘇った。それは法的には、厚労省の言う「公衆浴場法に言う浴場で仮眠を取る』ことにあたる。しかし、食事や酒を出す場合には「旅館業法」に言う「簡易宿所」に当たる場合がある。現行のカプセルホテルもやはり「簡易宿所」とされるので、過去の宿泊と食事が可能だったサウナがカプセルホテルになった例が多い。

博多駅付近でカプセルホテルを探すと、ドミトリータイプのものから小さな個室付きのものまで各種あった。どれも法的には居室を多数の人間が共有することが必要なため、部屋の仕切りはカーテンである。今回は老舗のウェル◯ーを予約した。当地では珍しい豪雪予報に客が一杯と思いきや、2,3割の入りだった。

カプセルは上下2段だが、犯罪を恐れて上段を選んだのが失敗だった。夜間の上り下りのための体位変換が天井が低いのでやりずらず、また階段に足をかけるのがアクロバティックで注意が必要である。そのせいか実際利用者の大半は下段だった。

これはカプセルホテルの創世記からの問題で、最新のものでは上下段が互い違いになっていて、上段室の中央から階段で降りるようになっている場合が増えている。カプセルはFRP製で隣からの遮音はかなり良いが廊下の音は聞こえてくる。ベッドの品質ははまずまずで、疲れていたこともあってすぐに熟睡できた。

出自がサウナなのか、浴室は広くサウナも充実していた。無料の朝食もかなり良かった。利用客はサウナ好きの中年ビジネスマンが大半で、若者は少なかった。なおネットカフェと異なりロッカーがサウナの近くにあってサウナのみ利用客にも対応しているが、カプセルとは少し離れているのが不便である。他には冷水、温水、お茶が飲み放題で置いてある。また共同の居室があり持ち込みパソコンをWifiで使えるが、画像が他人にも見えるのでプライバシーに関係する用途には使いにくい。

後で、職場の若い職員に聞いたら、最近の若者はカプセルホテルではなくてネットカフェに泊まるという。たしかに、娯楽は地上波テレビだけで無線LANはあるもののPCなりスマホが無いとネットが楽しめない。 少し高いがプレミアムルームもあり机と椅子のスペースがあるが、やはりPCが置いてないのが時代遅れというべきか。風呂とサウナのあとはビールを飲んで寝るだけの中年ビジネス客向きで、若者ならやはりネットやAV環境が欲しいところ。

ネットカフェ 快◯クラブ編

過日に朝夕2回自宅から距離のある所に出かける用事があり、時間つぶしにネットカフェを体験することにした。職場の若者が言うには、今どき泊まりはネカフェが第一選択でかなりグレーな用途にも使えるとか。かつて都市部には個室ビデオなるものがあったが、そのかなりがネカフェに変化したらしい。何なくグレーな雰囲気が漂うのはその歴史のせいか。

Webmasterの業種では、かつてネットカフェは結核等の感染症の巣だと言われていた。テレビではネットカフェ難民と呼ばれ、失職した人がアパートを引き払いネカフェを定宿にして職探ししている状況が放送されていた。宿泊費はアパートに近いが光熱費がかからず、フリードリンクと湯、シャワーやランドリーがあり郵便物も届くとのことであった。

その後アベノミクスなのか景気が良くなり人不足となったせいか難民は激減して客層が変化したようである。しかしコロナで多くのネットカフェが経営危機に陥り、整理統合が進んで現在は大手のチェーン店が増えているらしい。なんと最大手は紳士服チェーンのA社が経営しているのが驚きである。感染対策も進んで衛生状態も改善しているらしいので試してみることにした。

ネット検索すると、空港の近所に快◯クラブの駐車場付きの店が見つかった。店には、飲み放題カフェと言うPCも無いオープン席、PCやゲーム機がある個室ブース席、家族ルーム、ダーツ、カラオケルームなどがあることで複合カフェと称しているらしいが、ちょっと驚いたのが鍵付完全個室の存在である。これについては後で触れる。

会員制とのことで登録時に免許証等の提示が求められる。入会費はアプリを使えばタダで、高齢者(65歳以上)も同じくタダな上に席料が10%オフだった。若者の利用が多いと聞いていたが、週末のせいか家族連れが多かったのは小学生の利用料が無料だかららしい。家族ルームあたりを2家族で使い、親がカラオケや漫画を読んでいる間、子供は漫画読み放題、ジュース飲み放題と天国のようなところではある。

今回は標準的なPCのあるリクライニングシート室を申し込んだ。他には全面マットの部屋や隣室と接続できる部屋もあった。個室は上部は開放で扉に窓があるが、多くの利用者は窓を洋服やタオルで覆うようである。 ブースには引き出し式の机があり食事等をおけるようになっている。100Vコンセントや照明スタンドがあり、テレワーク対応席のPCにはオフィスがインストしてありテレワークにも使える。PCの一部はゲームグレードだが、大半は中クラスでモニターはテレビ兼用の27インチである。各種アプリがありオンデマンドビデオが可能だった。

しかし設定は開かず、プログラムやブラウザの拡張機能はインストできないようになっていた。利用終了後は再起動すると利用記録は消えるようになっているらしいが、キーボード入力をフックする機器もあるので、IDやパスワード入力にはスクリーンキーボードを使うのがベターであろう。

フリードリンクは各種あるが、売りはソフトクリーム食い放題であるが、体が冷えるので3杯ぐらいが限度である。トッピングはキャラメルソースがあった。シャワーはフロントを通して鍵をもらう仕掛けのようで使用中は中から鍵をかけることができる。トイレの清掃は行き届いている。ただし、各ブースには鍵がなく、フロント付近に少数のロッカーがあるだけなので、多くの場合は貴重品を持ち歩くことになる。

3時間の請求はカツカレーを含め1500円ちょっとであった。土日は料金が220円増えるが、カツカレーとソフト3杯、コーヒー3杯に雑誌数冊読んだことを考えると高くは無い。なお、この店舗では途中外出可能であった。

個人的にはルーターがあれば車でかけてもどこでもネットやプライムビデオは可能だし、コンビニで弁当とコーヒーとアイスを買えば似たような費用にはなるが、普段読まない雑誌が読めたのは良かった。キャンピングカーで車中泊する場合も、オープン席で食事やシャワー利用だけ使うチョイスもあるだろう。なお、駐車料金は滞在時間+アルファは無料であった。

なお、個室ブースでは注文した食事が部屋に届けられるが、鍵付きの完全個室には注文した食事を届けることはできない。これには法的な理由があるようだ。

まず、ネットカフェはあくまでも「飲食店」であり、客がブースでうっかり「居眠り」するのであって、宿泊はあくまでもうっかり「そのまま寝過ごした」のである。

問題は個室ブースが風俗営業法3号営業 - 区画席飲食店の、「他から見通すことが困難で広さが五平方メートル以下である客席を設けて営むもの(カップル喫茶等)」に該当するかの問題である。これには、個室ブースに窓を設けるとか、扉を上下に短くして、他から人がいることを見通せることが可能、ということで非該当としている。

問題は、鍵付完全個室は天井が開放でなく、扉にも窓が無い上に鍵がかかることである。ネットで予約も可能なので、実際にはカップルの休憩や宿泊にも使われているらしいのだが、その鍵は食事を提供しないことにあるらしい。あくまでも風営法は飲食店が対象なので、食事を部屋まで提供しなければ飲食店では無いが、客が部屋の外にある食事を勝手に持ち込みはOKなのである。

他には、個室の広さを5平方m以上にするとか、照明を10ルックス以上にすることも3号営業を逃れる手段である。風営法に該当しなければ、原則午前0時以降の営業が禁止されないメリットもある。

しかし、飲食店でないなら、カプセルホテルと同じ「旅館業法」の「簡易宿所」に該当するので、都道府県知事の許可が必要なのではないか、という解釈もある。これについては、客室の延床面積が3.3平米に宿泊者数を掛けて得た面積に満たないというのが理由らしい。ネットカフェの業界団体である日本複合カフェ協会公式サイトがガイドラインを発表している。

ネットカフェ 自遊◯間編第2弾

自宅付近にあるネカフェを検索したところ見つかった店は、最近快◯クラブも経営する紳士服チェーンA社の傘下となったR社の系統である。R社は無人店舗のITシステムを売っている企業でもあり、最近は快◯クラブのフロント業務のIT化を担当しているようだ。

全国で100店舗ありその約半分はフランチャイズなので、店舗によってサービスの細部に差があるようだ。対照的に、700店余を有する快◯クラブはフランチャイズが少なく自社物件が多い。A社の印象は広大な駐車場と売り場には普段は客がおらず、年度末だけ紳士服が売れる利益率の低い会社だが、直近ではネカフェ等の売上が紳士服の売上を上回っているらしい。

この店もアプリをインストして個人情報を入力しておけば、フロントでアプリのQRコードを読み免許証確認だけで入会手続き完了で、入会料もタダになる。R社系統のIT化は極限まで進化している。

店の売りは、朝食とランチが100円であることだ。今回は朝10時過ぎに入り、個室ブースの3時間パックを契約した。PCから100円ランチ注文したが、驚いたことにカレーにはトンカツが乗って100円だった。

ここの料金では少し無謀なサービスに思えるが、加ト◯あたりの大手業務用トンカツは1枚80円程度、ルーのレトルトは60円程度らしい。ご飯を20円とすればカツカレーのコストは160円と計算できる。ちなみに、ソフトクリームは日世のミックスを使うと通常は1杯あたり約160Kcalで約60円らしい。

今回は3時間にカツカレー、ソフトクリーム3杯、コーヒー2杯を食したが、初回席料半額なので税込み650円となったが、通常なら1180円となる。飲み食いのコストは約280円と推定されるのが、それでもコスパは悪くない。なお最短の30分席料が290円との設定は、100円朝食や100円ランチ等の平均コストが280円であれば納得である。なので、大急ぎで100円朝食や100円ランチを食べてコーヒーを飲みトイレに行って30分以内に出れば、コストはほぼ100%回収できる

なお、親会社が同じ快◯クラブは自遊◯間の100円朝食や100円ランチは無いが、そのかわりブースの無い解放席(飲み放題カフェ)が30分191円と安く設定されている。これも、ソフトクリーム3杯とコーヒーを1杯を食すればコストは100%回収できる。ただし、物価上昇のおり、また快◯クラブと自遊◯間は業務のすり合わせ中なのでいつまで100円朝食や100円ランチが続くかは余談を許さない。

なお精算時に初回半額のQRコードを読ませるだけ有効となる。利用時にくれる300円割引券も、レシートに印刷されていた50円割引も次回会計時にQRコードを読ませることで使える。割引券に釣られて通うのが癖になりそうである。

なおR社の系統の多くは無人店舗が可能なシステムが設置されていて、入退場ゲートもQRコードで動作可能だ。しかし、ネカフェには管理や食事と清掃等の人手が必要なので、完全無人の店は無いらしい。R社系統でも途中外出できる店とできない店があるようだ。

というわけで、カプセルホテルとネットカフェを初めて経験することで、時代の流れに少し追いついたような気もする。またコスパが悪く無いことがわかったのでまた利用するチャンスもあるかも知れない。

しかし、薄利多売のネカフェの利益に広大な売り場面積を持つ紳士服販売が負けているとか、やはり紳士服の販売方法にも工夫が必要ではないかと思う。同じアパレルでもユニ◯ロと比べるとROE等は10倍も差がある。一方、有形固定資産は売上が10倍のユニ◯ロと大差ないとか、紳士服店は資産の運用効率が低すぎるのである。

個人的には、レーザーで採寸すれば複数の背広を着た予想CG画像が表示され、選択すると補正してネームを入れた背広が短時間で自宅に届く、といったビジネスも可能では無いかと思うのだが。

最初に戻る


ペヤングやきそばで塩分制限!のナゾ(高齢者におすすめ編)

最近は高血圧対策として高齢者には1日の食塩を6gに制限することが推奨されている。これは若年の高血圧患者にも推奨されているが、なかなか厳しい食塩量である。

簡便な食品としてカップ入りの麺製品はポピュラーだが一般に食塩が多い。これは麺のグルテンによるコシを出すために塩分が必要なのだが、「日清焼きそばUFO」などは食塩が5.9gもあり、これ一品で一日の食塩枠を使い切ってしまう。

一方、「明星 評判屋 ソース焼そば」は2.5g、「ペヤングやきそば」は3gと、健闘している。両者とも麺とスープの塩分当初はほぼ等しく、お湯を流したときに麺の塩分が少し流れて減る計算のようだが、塩分が「日清焼きそばUFO」の半分とは感じられないように味付けが工夫されている。この点、業界トップのN食品の製品は全般的に塩分が多く健康への配慮が足らない

しかし、やきそば単独では栄養に偏りがある。たとえばペヤングやきそばはカロリー456Cal、蛋白質7.4g、脂質20.5g=184Cal、炭水化物60.5g=242Cal、塩分3gだが、蛋白質や野菜は明らかに不足である。そこで、卵1個と魚肉ソーセージ、それに乾燥わかめを加えるのがいいだろう。

卵1個(50g)はカロリー76Cal、蛋白質6.2g、脂質5.2g=46.9Cal、炭水化物0.2g=0.8Cal、食塩ほぼゼロと炭水化物が少ない。以前はコレステロールが高い悪玉のように言われていたが、現在は善玉とされ高齢者でも良質の栄養源として摂取が推薦されている。まあ、内科医の言うことは業界の種々の要因でぶれるのが通弊だ。物価の優等生だった卵も諸事情で高くなっているが、栄養面からは依然としてコスパはよい。

魚肉ソーセージ1本(55g)はカロリー108Cal、蛋白質6.1g、脂質5.2g=46.8Cal、炭水化物9.2g=36.8Calとヘルシーに見えるが、塩分1.2gは高めである。グルテンによるコシを出すだめだろうが、ハムソーセージ業界は減塩化が遅れている。なお、乾燥わかめはミネラルや線維分が多く野菜の代用になる。

合計でカロリー=456+76+108=640Calと十分で、蛋白質=7.4+6.2+6.1=19.9gはほぼ1日必要量の1/3を満たすが、塩分3+1.2g=4.2gは減らしたいところ。

そこで山本式カップ焼きそば減塩法である。過去簡単に触れたが、今回は調理法の詳細と栄養量について追及してみた。骨子は、

1)焼きそばに添付の乾燥野菜、洗った卵(殻付)1個、魚肉ソーセージ1本、乾燥わかめひとつまみを入れてお湯をそそぐ。最初は卵は硬い麺の上に乗っているが、1分もすると麺がやわらかくなって埋没するようになる。
2)3分たったらお湯を捨てるが、お湯の勢いが急に弱くなった時点で中止する。
3)添付されたソースをかけてよく混ぜる。
4)ソースの混じった残りのお湯を捨てる。

要するに、少し湯を残してソースを希釈し、麺の表面にからんだ分以外は洗い流すのである。卵は最後に殻を割って麺にかけるが、余熱されているので白身が散りにくい。製品のラッピングは保存し、最後に卵の殻をつつんで捨てる。

なお、お湯の勢いが急になくなった時点でどれくらい湯が残っているかを数回測定すると写真のように約50mlだった。麺に絡めるには10ml程度で十分なので、希釈されたソース40ml(推定食塩量1g)が洗い流される計算である。とすると、概算では塩分が合計3g強まで低下すると推定される。

ただし、お湯の勢いが急に弱くなった時期が慣れるまではトリッキーではある。別法として、お湯は一旦流しきって、その後熱湯を50ml足した後にソースを加えて希釈し、からめたあと再度完全に流す、というのも悪くない。

確かにソースは粘度が低下するのでまんべんなく麺にまぶされてはいるが、やはり味はわずかに薄い印象はある。しかし卵をからめること、ソーセージに塩分がることにわかめの旨味も加わることから、トータルではまずまずの味付けである。これで夕食等の食塩を3gに制限すれば、1日6gの制限が満たされるのでは無いか。

当サイトでは、過去、

カップラーメンの塩分との戦いのナゾ(山本式ラーメン塩分節約法編)

レトルトカレーライスの最小環境負荷料理法のナゾ

等で食品の塩分問題や調理エネルギーや廃棄物減少の試みを紹介しているので、ぜひ参考にしていただきたい。

最初に戻る


Windowsでパソコンの起動終了時刻を自動的に記録するツールver.2023のご紹介

先日の、

結局紙が無くならないE-TAXのナゾ(紙を提出するか自宅で5年保存するか編)

で触れたツール、

2000年February 5
 ●Y2K自己申告対策スクリプトのナゾ(Win9Xの起動終了変更を記録する編)

であるが、Windowsの仕様変更によりWin10やWin11では使えなくなっていた。その原因はセキュリティー強化のために、簡単にレジストリーファイルの情報が取れなくなっていることがある。代わり通常c:\windows\にある「bootstat.dat」が同様に終了時に更新されることを見つけたので、このdir情報をとることを考えたが不要な文字が多いことが目障りである。windows固有のログからPerl等による抽出も考えられるが環境整備が面倒だ。

そこで、Win固有のグループポリシーにある起動時および終了時にスクリプトを自動動作させる仕組みを利用して作り直してみた。これだと出力に無駄な文章が出ないので、エクセル等で処理しやすい。

1)まず動作ディレクトリーを作る。\Progra Filesに作るとファイル書き込みに権限を要するので、単純にc:\syslogを作成する。

2)そのディレクトリーに置く、開始時と終了時に夫々動作する2個のスクリプト、 syslogstart.bat と syslogend.bat を作成する。

syslogstart.batは、

@echo off
setlocal
ECHO %date%  %time:~0,5%   START>>c:\syslog\syslog.log

syslogend.batは、

@echo off
setlocal
ECHO %date%  %time:~0,5%   SHUTDOWN>>c:\syslog\syslog.log

どちらも殆ど同じだが、起動と終了を見分けるためにSTARTとSHUTDOWNという文章を含めている。作成の手間を省くため文末からダウンロードできるようにしている。

老婆心ながら、@echo offは画面に表示しない、setlocalはローカル変数(あれば)使用範囲を指定する、だが惰性で入れているので特に意味は無い。ECHO以下はシステムのdate変数とtaime変数をファイルsyslogに追加するだけである。地球環境保護のために終了の呪文はいれていない。

3)次にスクリプトをグループポリシーに追加する。win左下の検索欄に gpedit.msc と入力するが、問題はこれがWinのHome版に表向き実装されていない(実はある)ことだ。これは、ネットで「Windows 10 Home」でローカルグループポリシーエディターを使用する方法で解決方法を検索して欲しい。

グループポリシーの左パネルの「ユーザーの構成」、「windowsの設定」、「スクリプト(ログオン・ログオフ)」を選び、ログオンをクリックして、スクリプトのパネルでsyslogstart.bat を、ログオフのパネルで syslogend.bat を指定する。

4)これで、c:\syslogにあるファイルsyslog.logに次のような文章が追加されていく。

2023/04/06   7:33   START
2023/04/06   8:18   SHUTDOWN
2023/04/06   8:20   START
2023/04/06  10:15   START

なお、グループポリシーエディターがあれば、久しぶりにパソコンを起動したらしばらくupdateが続いて使い物にならない、という現象を一時的に回避できる。備忘録的には、グループポリシーエディター、「コンピューターの構成」、 「管理用テンプレート」、 「Windows コンポーネント」、 「Windows Update」の「自動更新を構成する」を無効にする。仕事が終わったら忘れずに有効に戻して電源を入れしばらく放置する。

不思議なのは、最後のSTARTの間にSHUTDOWNが無いことである。原因はいろいろで、正常に終了しない場合、例えばサスペンドや休止の場合、突然電源が切れたとか、ハングした場合はSHUTDOWNが記録されない。それと、現状のWindowsでは通常終了は正確にはスタンバイの一種のため、ログが記録されないことがある。またWindowsUpdate等で自動的に再起動を繰り返す場合にはログに記録されない場合がある。

このような場合でもその後正常に動作すれば問題はないが、なるべく正常に記録されるためには、「PC設定」、「システム」、「電源とスリープ」、「電源の追加設定」、「電源ボタンの動作の選択」、「現在利用可能でない設定を変更します」で「高速スタートアップを有効にする(推奨)」のチェックをはずすして毎回シャットダウンする。

5)これにより再起動がスリープからより真の再起動により近くなるので、記録が正確になるかもしれない。あとはエクセルで使用時間を計算するとか、いろいろな応用方法はあるだろう。

しかしながら、今回のログの目的は、確定申告の時にお使いのパソコンを必要経費として認めさせることが目的なので、税務署の係員が十分な時間仕事に使われていると判断するに十分量の資料が作成できればいいのである。というか、通常税務署の係員はこの手のパソコンの起動終了のログを見たことがないので、たとえそれがあなたがパソコンで動画を見ている時のログであっても、なにかしら特殊な方法で仕事のログが取られていると判断されれば、あなたの勝ちである。

それではGoodluck!

***スクリプト、サンプル、readmeをtomoyacom-syslog.zipとしてダウンロード可能としてあります***

最初に戻る


捏造するAI(Chat-GPT)にご用心(全面的に信用したらダメ編)

最近はやりのAIのChat-GPTだが、なかなか渋い回答をすると思っていたが、とんでもない捏造をやらかすことがわかったので、注意を喚起しておきたい。

まずChat-GPTの入口をクリックするとログイン画面になる。最近までTry画面ではログインは不要だったが、いろいろトラブルがあったせいかログインが必要となっている。ただしIDやパスワードの規則性を見破られてAIに剽窃されないように、適当な捨てメアドを選択するのがよいだろう。

ログインすると下に□があるので、英語でも日本語でも適当に語り掛けると一見もっともな回答をしてくる。基本的には少し前までのデータを元にしているらしいが、文章を練るアルゴリズムは絶えず進化しているらしく、日を変えて同じ質問をすると回答は変化する。

他には、Lineで「AIチャットくん」とかあるが、回答数に限りがあり、それ以上は有料になるらしい。その点本店は無料である

しかし捏造も多い。例えば、「山本式電流帰還アンプとは」との問いに対し答えは、

「山本式電流帰還アンプは山本〇〇氏が考案し、発表したものです。山本〇〇氏は、日本のエレクトロニクス技術者であり、電子回路の研究や設計に多大な貢献をしています。山本〇〇氏は、電流帰還アンプの応用分野である電流積分型A/D変換器の開発でも知られています。彼の業績により、1994年には米国の電気電子学会より"IEEE Donald O. Pederson Award in Solid-State Circuits"を受賞しました。」

個人的には多大な貢献をしているかどうか定かでないし、電流積分型A/D変換機を開発したこともないし、IEEE(外人はアイトリイーと呼ぶ)でAwardを受賞したこともない。

質問は日本語でも英語でも可能だが、微妙に構成は異なるようだ。例えば、「type-yamamoto current feedback audio amplifier」との問には、

「「Type-Yamamoto current feedback audio amplifier」とは、山本音響が製造・販売する、電流帰還型のオーディオアンプのことを指します。
従来の電圧帰還型アンプでは、音楽信号が電圧変化として取り出されるため、帯域幅や位相特性が変化してしまう問題があります。これに対し、電流帰還型アンプでは音楽信号が電流変化として取り出されるため、帯域幅や位相特性の変化が少なく、高い音質を実現することができます。 「Type-Yamamoto current feedback audio amplifier」は、この電流帰還型アンプの特性を生かして設計されたもので、高い音質を実現することができます。山本音響は真空管アンプやプリアンプ、スピーカーなどのオーディオ機器の製造・販売を手掛けており、高い評価を得ているメーカーの一つです。」

と基本的には音響機器は自作するものではなくて既製品を買うものだ、という前提があるようだ。

もっと詳しく「山本式電流帰還アンプの回路について」と聞いてみると

「山本式電流帰還アンプは、電流帰還型アンプの一種で、高い音質を実現することができます。回路構成は、以下のような特徴があります。
・入力段
電流変換を行うトランスを用いて、音源からの信号を電流に変換します。このトランスを使うことで、電流帰還型アンプならではの特徴である、高い帯域幅や低歪率を実現することができます。
・ドライブ段
ドライブトランスを用いて、トランスから出力された電流信号を増幅し、次のステージに伝えます。このステージでは、電流に変換された信号がその
まま増幅されるため、音質劣化が少なく高い音質が実現できます。
・出力段
アウトプットトランスを用いて、増幅された電流信号を電圧信号に変換し、スピーカーに出力します。このステージでは、アウトプットトランスによって負荷特性が良好になり、音質の向上が期待できます。
以上が、一般的な山本式電流帰還アンプの回路構成となります。しかし、山本音響では独自の回路設計を行っており、回路の細部にわたって緻密な工夫が凝らされています。」

とウソばかりである。おそらく、どこかにあったアンプの構成の説明文を剽窃して作成したように見える。

もう一つ、本サイトが誇る世界的な発明の一つ?である「Three radio Theremin」について聞くと

「「Three radio Theremin」というのは、山本音響が製作したラジオ・テルミンのことを指します。ラジオ・テルミンは、レバーなどの操作を行うことなく、空中にある電磁波を直接検出して音を出す楽器です。Three Radio Theremin Yamamotoは、三つの異なるラジオ波長帯域の信号を検出することができるラジオ・テルミンであり、ラジオ波の持つさまざまな特性を音として表現することができます。Three Radio Theremin Yamamotoは、山本正治氏が考案した独自の回路技術によって、高品質な音質を実現しています。また、外観も美しい木製の筐体に収められており、楽器としての美しさも追求されています。Three Radio Theremin Yamamotoは、現在でも山本音響から製作・販売されています。」

とアヤシイ文章になっている。ちなみにYoutubeで「Three Radio Theremin 」と検索すると多数のアップロードがあり、世界中で追試されていることがわかって喜ばしい限りである。

Chat-GPTは内容だけでなく個人名もかなりいい加減で、山本正治とか山本英一とか捏造することが多い。また、なぜか「山本音響」というのがお好みらしく、いろいろ試すと多くの製品を発売していることになっている。

というわけで、やはりChat-GPTはそのままでは応用すると各方面に迷惑をかけるアブナイ代物だが、一つ使い道があるとすれば、「お詫びの文章」が上手ということである。

例えば、「当サイト「今日の必ずトクする一言」のサーバーの突然の移転についてのお詫び」と問うと、

「この度は、当サイト「今日の必ずトクする一言」のサーバーが突然の移転を行ったことにより、ご利用者様に多大なご迷惑をおかけいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。
当サイトをご利用いただく皆様には、いつも快適にご利用いただけるよう、全力を尽くしておりますが、今回のような事態が発生してしまい、心よりお詫び申し上げます。
今後は、同様の事態が再発しないよう、対策を講じてまいります。引き続き、「今日の必ずトクする一言」をご愛顧賜りますよう、お願い申し上げます。」

と適当な文章を作成してくれる。

仕事でこういう文章を日常的に作成することがストレスとなっている方々には簡単に精神的に負担がかからない適当な文章を作成してくれる(心にもない文章を捏造してくれる、とも言う)という点で有用では無いだろうか

最初に戻る


期待はずれだったダンロップD307タイヤのナゾ(次はIRCのTUKTUK3.5-10編)

約30000kmでリアタイヤをダンロップD307に交換してから約9000km走行(トータル39000km)でタイヤのスリップサインまで1mmになったので交換である。

D307(右側。左側はIRCのmb3)への交換については、

アドレスV125k5の近代化延命化構想その2(リアフェンダー、スターターとリレー、リアタイヤ、リアブレーキ編)
アドレスV125k5の近代化延命化構想その1(買い物かご、タコメーター、リアショック編)

を参照していただきたいが、

のように、その前のモデルのD306(左側)

と比べ、サイドの溝が中央付近まで伸びて排水性を改善したように見える。しかし、

のように中央ばかり減った割にサイドはあまり減っていない。そして、パターンからわかるようにウェットグリップが低下していた。基本的に中央が減りやすく一般的な道路状況には適していないようである。パターンは過去のパフォーマンスタイヤに似て普段使いになりきっていない印象だ。D306と似てビードも固く脱着に手間取る。

現代の道路にはそこいら中にペイントが書かれ、鉄製マンホールも多く存在する。特に車線を変更したり右左折する付近にはペイントがあり、雨の日には滑りやすいので、中央深い溝を持ち排水性の良いタイヤが欲しいところだ。

今回のチョイスは、IRCのTUKTUKなるMB90(3.5-10)である。IRCのサイトでは「豊富なグルーブが高いウェット性能を発揮!」"とあるように中央に太く深い溝があり、トレッドには全般的に溝が多い。

TUKTUKとはアジアの小型の乗合三輪が有名で、おそらく排気音からきた名称だろう。このタイヤも日本で言う原付1種と2種が対象のようで、普段使いになりきった印象だ。

ビードはD307よりは緩く装着は簡単だった。印象としてはやはり雨の日のコーナリングに安心感がある。耐摩耗性は未知数だが、上の写真でも見えている前輪に履いたIRCのmb3は15000km走行でまだかなり山が残っているので、あるいはD307より長持ちなのかもしれない。

写真ではD307より小さく見えるが、これは置き方のせいで、実際の幅はD307とほぼ同じでト外径はD307よりむしろ大きい。プロファイルは扁平なD307より全般的に丸く中央付近のトレッドが厚く見える。ゴムは溝の比率が高いところをみるとD307より硬いようである。

V125は近々40000kmを迎えるので、オイル、プラグ、ブレーキフルイドの交換を予定している。ドライブベルト等はタコメーターの読みや最高速から判断するとあまり減っていないようなので交換は50000kmあたりと予想している。最近出た新アドレスが再度期待はずれだったので、貴重なV125K5(11.4ps)は大事にメンテして末永く乗るつもりである。

最初に戻る


結局紙が無くならないE-TAXのナゾ(紙を提出するか自宅で5年保存するか編)

恒例の確定申告の季節である。大学院時代には講演料や原稿料からパソコン関係の出費を必要経費として落とす方法が無いか呻吟していた。その前には役所からパソコンを使用した証拠がないと認められないと言われたので、使用ログを残す方法を考えていた。その仕掛けは、windows終了時にレジストリーが更新されるので、その日時をファイルに出力することで目的を達している。

□Feb. 5:Y2K自己申告対策スクリプトのナゾ(Win9X起動ログ編)

このツールはWin終了時にレジストリーが更新される仕掛けを使っていたが、Win7あたりからのセキュリティー強化でレジストリーの日時が簡単にとれなくなり現状のWin10や11では使えないようなので、対応する新作を検証中なので追ってスレにしたいと思う。

さて、最近税務署が推しているのがE-TAXだ。これはパソコンやスマホで確定申告を出してもらい、IT化とペーパーレス化を図る取り組みである。パソコンで電子的に申告するには、カードリーダー、ドライバー、アプリと機能拡張など、かなりの手間がかかる。最新のスマホでNFC機能があればカードリーダーは不要でアプリのインストもパソコンより容易だが、狭い画面での数字入力をしくじると大変なことになるので、ある程度画面が大きなスマホかタブレットでないと危ないかも知れない。

最近のスマホとマイナンバーカードでe-Tax! サイトを見ると、添付文書が不要とか書いてあるが、小さな字で

※一部の書類は省きます

と書いてあるのが曲者だ。確かに電子申告すれば税務署に申告書を送る必要はなくなるが、以前は源泉徴収票を始め社会保険、生命保険、地震保険、特定口座年間取引報告書、ふるさと納税などの書類を別途提出する必要があった。E-TAXサイトでの入力作業は、国税庁ホームページでの申告書作成とほぼ同じなので、申告書の提出が電子的か物理的かだけの差だった。

さすがにこれではまずいということで、E-TAXでは公的年金の源泉徴収票をはじめいくつかの書類がマイナカードと紐付けされることで入力不要となったが、しかし現時点でも大半の源泉徴収票の入力は必要である。

次に生命保険でマイナ制度に紐付けされているのはわずか19社しかなく、Webmasterが加入している会社は含まれていなかった。損保も紐付けされているのは11社にすぎず、やはり加入している地震保険の一部が含まれていなかった。

証券会社の特定口座年間取引報告書も紐付けは38社にすぎず、それにはマネックスや楽天などの大手が含まれていなかった。ふるさと納税は有力7社は含まれていて、サイトで供給されるXMLファイルにより国税局の申請書作成サイトで入力が可能だった。

いずれにしても、手元にかなりの書類を準備して入力が必要になる。スマホの場合は撮影機能で若干手間は減るものの、狭い単一の画面では手続き全体を見通すことができず、またパソコンのように複数の画面を同時に参照できないので手順の説明が参照できずに心細い。スマホでの作業には、手元に別途パソコンを用意して説明を見ながらでないと一般人には無理であろう。

さて入力が終了したとして、どの関係書類を別途送付する必要があるか?、である。これについては、住宅関係の書類の一部が撮影かスキャンしてPDF化したものを入力すれば保存も提出も不要となった。

それ以外は、提出が必要な文書は年々減少している。記載内容を入力して送信することにより税務署への提出又は提示を省略することができる書類のリストによると、

 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
 個人の外国税額控除に係る証明書
 雑損控除の証明書始
 医療費通知(医療費のお知らせ)(注1)
 医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
 セルフメディケーション税制に係る一定の取組を行ったことを明らかにする書類(注2)
 社会保険料控除の証明書
 小規模企業共済等掛金控除の証明書
 生命保険料控除の証明書
 地震保険料控除の証明書
 寄附金控除の証明書
 勤労学生控除の証明書
 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 特定増改築等住宅借入金等特別控除(バリアフリー改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 特定増改築等住宅借入金等特別控除(省エネ改修工事等)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 特定増改築等住宅借入金等特別控除(多世帯同居改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 政党等寄附金特別控除の証明書
 認定NPO法人寄附金特別控除の証明書
 公益社団法人等寄附金特別控除の証明書
 特定震災指定寄附金特別控除の証明書
(注1)令和3年分以降の所得税より、「医療費控除の明細書」に入力して送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。
(注2)平成29年分から令和2年分の所得税において、「セルフメディケーション税制の明細書」に入力して送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。
(注3)平成31年4月1日以後、次の書類については、申告書の提出の際に提出又は提示が不要となりました。

である。なぜか、この一番大事な情報は国税局サイトでなかなか見つからなかった。めでたいことにほとんどの文書が提出不要になったが、大半がマイナ制度に紐付けされていないので、手作業で入力しなければならない。

さらにである。

入力内容を確認するため、必要があるときは、原則として法定申告期限から5年間、税務署等からこれらの書類の提示又は提出を求められることがあります。この求めに応じなかった場合は、これらの書類については、確定申告書に添付又は提示がなかったものとして取り扱われます。

と、5年間の保存が義務付けられていて、無くすと税金がかかるという注意(恫喝とも言う)付きである。とすると、納税者は税務署からの指摘に怯えながら5年保存が義務付けられた書類が毎年たまっていくことになる。それなら、申告書と書類一式を提出してしまったほうが家が片付くというものである。

Webmasterの場合、自宅から2kmの通勤途中にある税務署の24時間受付ポストに投函すれば切手も不要なので、E-TAXを選択する理由が無いのである。

手元にカードリーダーがあるので、今年こそE-TAXと意気込むが、結局多くの書類の提出の必要であることが発覚して実行できないできた。今年は提出する書類もほとんど無くなったとの宣伝だったが、書類を5年保存する義務があるということなので当分はおあずけになるだろう。

なお、国税局の作成サイトで作成した書類にはマイナカードのコピー添付が必要と書いてある。しかしマイナカード通知書と運転免許のコピーの組み合わせでもOKである。提出に使った封筒はダイレクトメールで来たものを裏返して使った。これはかつて確定申告会場で、隣の年配の自営業の方から、資料は古い週刊誌に貼るになど納税に一切余計な金はかけないことが大事、と教わったからである。

今回はふるさと納税についてはサイトからXMLフィルが提供されたので入力の手間が減っていた。一方、大手の証券会社であっても特定口座年間取引報告書がマイナ制度に紐付けされておらずXMLファイルも提供されていない。おそらく個人情報の捕捉を嫌うユーザーが証券会社にマイナナンバーを提出していない場合が多いからではないか。

役所から見れば、納税者の資産の捕捉が簡単になる上に、大量に提出される文書を保存廃棄する手間と費用が節約できる。個人情報が含まれるゴミは裁断溶解等の処分に金がかかるのだ。

WebmasterはE-TAXからT自動車のジャストインタイムシステムを思い出した。以前名古屋に住んでいたWebmasterは、三河地区で大量のトラックがエンジンを吹かしたまま高速のSAやPAまた主要な幹線道路に駐停車していることに気がついた。これは、T自動車が納入時間に厳しいため、トラックが時間調整をしていたからである。つまりT自動車は部品在庫のスペースを運送会社と公共スペースに転嫁していたのであった。

同様に、個人の金融資産の情報を捕捉するとともに、添付書類等の管理と保存スペースを国民に転嫁するのがE-TAXの真の姿なのかも知れない。

最初に戻る


鑑札更新6回目プリウスの電子車検証のナゾ(典型的跛行的IT進歩編)

初回登録平成22年(2010)から13年経過し6回目の鑑札更新である。今回からは車検証が電子化されるとか、である。

手順は以前と変わらない。今回は前回車検から2年間に2500kmしか走行していないので、オイルは交換しないこととした。車体下面の洗車、ブレーキパッド残量、オイル量、クーラント量、ブレーキフルード量、ウインドーウォッシャー量等の点検である。トヨタの電子制御ブレーキでは大量のブレーキフルイドが常時循環しているので劣化は遅いが、サンプルを採取して色調が新品と変わらないことを確認した。

ヘッドランプカバーにくすみは少量の水を流しながら電動のスポンジパッドで処理したら手動と違い一瞬できれいになった。キャリパーとパッドの見えるところを掃除しておいた。 車検の持参物は以前とかわりなく、

1)車検証
2)自動車納税証明書(まじめに納税していたら不要)
3)24ヶ月定期点検記録簿

である。それから、

4)自賠責証明書と更新したもの(24ヶ月分)¥20010)
5)自動車検査票(自動車審査証紙1400円と自動車検査登録印紙¥500。前回より100円高くなったのは電子車検証のためか)
6)自動車重量税納付書(エコカーの本則の¥15000)

自賠責は前回が21550円だったのが安くなっているのは、おそらくコロナで走行距離が減っていることと、衝突予防装置の効果のせいだろうか。前回の車検時に書類を確保しておいたので記入時間が節約できた。今回も10月17日期限のNCと12月24日期限のJB470のために書類をもらっておく。

今回は朝寝坊して出遅れてしまった。二輪と違って四輪をライン前に並べたまま事務処理後で遅れると迷惑をかけるので事務処理後に並べたが、平日でお客も少ないせいかそれでも4番目となり、さほど待ち時間はなかった。

ラインに入る前に灯火類、クラクション、パワーウインドー、ワイパーとウォッシャー等のチェックがある。警告灯のチェックは年々厳しくなっていて、令和3年10月1日以降登録の車に対してはOBD 検査が加わる。おそらく全車ではなく警告灯が点灯している車にOBDスキャンが行われ保安基準適合かどうか判断されるのだろう。12ヶ月点検票にもOBD点検の項目が加わっている。

ラインの流れは以前と同じだが、ハイブリッド車ではメンテモードの入れ方だけは練習しておいたほうが良い。過去に二輪、キャンピングカー等を含めて何度もラインにいれているが、チェックは微妙に変化しているので、毎回初心者モード(ハザード点灯)で入場している。

と言うよりは、ハイブリッド車のユーザー車検では係員がほぼ自動的に寄ってくる。最初の車からハイブリッド車だったユーザーはメンテモードはもちろん、ギアシフトの概念が乏しく、ニュートラルへ入れる指示を理解できない場合があるらしい。さらに、多くの新型車ではギアのパーキングモードと電動サイドブレーキの区別がわかりにくくなっている。

検査は問題なく合格し、9時40分には前窓にシールを貼ることができた。

新しい電子車検証はA6(はがき大)で右側にチップが貼付されている。以前と同様の記載の「自動車検査証記録事項」なる紙がもれなく付いてくる。次回の車検ではチップが書き換えられるだけで車検証は使い回しとなるらしいが、その際にまた100円余計にとられるかどうかは定かでない

チップの内容はPCやスマホで読むことができる。手持ちのスマホのNFCをonにして国土交通省謹製の「車検証閲覧アプリ」をインストすれば「自動車検査証記録事項」と同じ内容のPDFが閲覧でき、ファイルとしても保存できる。チップの位置とスマホの読み取り位置を上手にあわせて、電子車検証のQRコードの下にあるクレカのような数字(写真赤枠)入力する必要があり、出るまでに若干の時間がかかる。なおアプリには一度車検証を読み取ると車検の期限が近づくと通知する機能もあるが、現状では通知登録を表示させるとフリーズするバグがあるようだ。

今後の電子化の流れについては、自動車検査証の電子化に関する検討会に説明がある。現状では、ユーザーの持ち込み車検に関しては電子化は大したメリットは無い。

しかし、検査ラインを持つ指定工場(いわゆる「民間車検場」)では手間が減る。現状では車検に合格しても、シール(検査標章)と車検証は車検場に取りに行かなければいけなかった手間が不要になるらしい。電子車検証は指定工場で書き換え可能だろうが前窓に貼るシールの印刷はどうするのかは定かでない。

なお、今後はシールは原則として前窓の右上に貼ることに変わるそうである(Webmasterは中央に貼ってしまったが)。チップについても、そもそもECUに組み込むとか、シールやナンバープレートと一体化するとか、いろいろな案があるらしい。確かに外部から読み取れると便利だが、逆に剽窃されたり書き換えられたりとセキュリティーの問題も発生するだろう。シールに高度に暗号化されたQRコードを記載すれば便利だと思う反面、暗号は必ず破られ悪用される可能性があるのでセキュリティーが心配になる。

今後はリコール情報を始め、無保険車、車検切れ車、盗難車等の処理等が容易になるらしいが、役所の垣根に関係するので時間がかかりそうである。実際WebmasterのプリウスはECUのマイナーなバグ1件についてのリコールをかかえていてまだ対策していないが、今回はそのリコールの指摘はなかったのである。そのうち処理が追加されるのだろう。

現在自動車を登録するには、まず警察署に行って車庫証明を取る必要があり、また車検場にある県税事務所の出張所で自動車税の登録処理がある。これらがずべて一元的に電子化されるには若干の時間がかかりそうだ。さらに、現行では希望ナンバーの処理はかなり煩雑だが、これがどうなるかは書いてない。

それと、気になるのは重量税は13年超えと18年超えで段階的に重課され、自動車税も13年超えで重課となっている事だ。本来ならプリウス30も13年超えで重課を食らうはずだが、エコカーは自動車重量税が2023年4月30日まで減税の対象となっている。しかしこれが5月以降どうなるかは決まっていないようだ。いくら重量税を食らうかについては予め車検の予約サイトでチェックできるようになっている。

本来古いクルマが重課されるのは環境負荷が劣るから、というのが根拠であろう。しかしプリウス30は13年経過しているが、最新の令和2年度燃費基準150%達成車であり、最新型プリウスとの燃費差も誤差の範囲なので、環境負荷が大きいから重課するという根拠に欠ける。

つまり、年限で重課する制度と環境負荷で課税する制度間に矛盾が発生している。そもそも重量税は時限立法で、その1000分の407が「自動車重量譲与税」として市町村道の整備に使われるのが本来の趣旨だったはずが、道路の整備が進み使途が減ったために平成21年から一般財源となっている。国民も業界も廃止を求めているが、エコカー割引とかでお茶を濁して存続している。

なお、金がかかる車検だが、検査料自体は1800円+500円に過ぎず自賠責も回避できないのは納得できるが、根拠が乏しい重量税が存続していることが腹立たしい。

我が家のプリウス30Lグレードは40kg軽く、車体下面に空力付加物を持つ燃費スペシャルである。GPS計測100kmhまで10秒を切る性能と燃費には満足できるが、唯一衝突防止機能が無い。この車を今後どうするかは重量税の去就に関係しそうである。

最初に戻る


寒波と戦うスクーター用山本式防風エプロンのご紹介(もう寒くはないわ編)

Webmasterは古典的なカウリングの無いバイク(最近ではネイキッドとか言うらしい)が好みである。自転車のダイヤモンドフレームが永遠であるのと同様に、前の三角に納まったエンジンの美しいたたずまいが好きである。もちろん空冷のフィンがあれば更に良い。。

初めてスクーターのDIOに乗ったのは2002年と比較的最近で、それまでのネイキッド車では水たまりを避けて走っていたのだが、スクーターでは水しぶきはかからない。それと無段階変速の感覚は未体験のコペルニクス的展開であった。

その後はアドレスV100、リード100を経て現在はアドレスV125が日常の足であり、冬季はスクリーンとナックルカバーに防寒ハンドルカバーで凌いできた。これに冬用インナーとエアバックを仕込んだヒットエアーでかなりの防寒装備となったが、依然としてハンドルとフロントカウルの間には隙間か寒風が入ってくる。

この隙間をハンドルに両面テープで貼ったエプロンを垂らすことで寒風を防げるようになったが、夏期に両面テープをはずすと残った糊が美観をそこねるし、毎年新たにを両面テープで貼るのも芸が無い。

そこで、風水工学を駆使した結果、山本式防風エプロンが完成した。ゴタクはこれくらいにしてお披露目である。

アドレスV125はウインカーがフロントカウル上部にあるので、これを塞がないようなエプロンを作成した。材料はダイソーのシボ付きの発泡塩ビ製?のランチョンマットである。昨年までは両面テープでハンドル下面に貼っていたのを、ゴムヒモによるカーテン式に改良した

エプロンの上辺付近に2cm毎に穴をあけ、スニーカー用のゴム製靴紐を通す。これをヘッドライトの下面に垂らし、ハンドル両側の下面を通ってミラー基部に結びつけている。エプロンの上面はステアリング軸とライト下面の光軸調整のネジの間に絶妙な形で収まっている。下端は走行中は風でカウルにぴったり張り付いて防風する仕掛けだ。

色彩的に黒は色気が無いので、ゴムヒモをオレンジとしてバランスをとったが、車体と同色のほうが良かったかも知れない。エプロン下端はウインカー部分を切り欠き、また正中下面を切ってカウル上部前面を覆うようにした。写真のようにステアリングを切るとエプロンはウインカー上部の凸部を覆うのでウインカーがケラられることは無い。

効果はフェノミナルなもので、スクリーンとナックルカバーと山本式防風エプロンでライダー投影面積のほぼ9割をカバーする。装備したデジタル温度計では、福岡の最低気温である零度付近でも寒くなく、唯一ヘルメットの曇りが気温を意識させる。ルックスも剣道防具風で耐えられる範囲だと思う。上端はもうすこし左右幅があってもいいかも知れない。

スクーターによってハンドルとカウルの形状が千差万別なので写真を参考にトライしてほしい。コツは真ん中の下部に切れ目を入れて走行風でカウルに密着するように形状を工夫することか。

巷では、アドレスの新モデルが発売されたが、期待を下回る出来だった。まず前モデルに引き続いてフロントカゴをカウルに装備する金具が無い。シート下にフルフェイスのヘルメットが収まらない。リアキャリアが標準でなく、オプションのリアキャリアでも燃料の蓋とリアケースが干渉する。11.4psあったV125k5に比べ8.7PSと低下した上に、V125で6L強あった燃料タンクも5Lと小さくなっている。デザインはジェンマ風の肥満スタイルと全ての面でV125よりグレードダウンした印象である。

新型を見て、改めて初期型V125の偉大さを認識した。そこでメラニンスポンジで白化した樹脂を削りシリコンスプレーでお化粧したところ見栄えも良くなりますます愛着が湧いた所である。貴重なV125k5を末永く維持するためにも安全運転と整備に努めなければいけない

さてV125から大型のスクリーンとナックルカバー装備だけのNCに乗り換えるとやはり防風効果が低く寒い。NCにはラジエーター外側にバンパーがあるので見栄えの良い防風装置を考案中だが、速度域が高いのでそれなりに強度が必要だろう。もしうまいものができたら紹介したいと思っている。

最初に戻る


激古テスターの保護ヒューズ装備のナゾ(また焼かないように編)

またまたテスターの話である。

戦艦大和級テスターEM-300修理のナゾ(また焼くのが怖い編)
太古テスターSP-6Dの完全修理のナゾ(ヤキモチが怖い編)
不良在庫に救われたラジオシャックテスターのナゾ

で完調となった旧式アナログテスター群であるが、再度不幸な事態を招かないように保護ヒューズを入れることにした。

保護ヒューズの有効性については、現用中のサンワYX361Trに装備している500mAヒューズはすでに3回ほど交換している。つまり、テスターには誤使用が避けられないということだ。現在の多くのまともなテスターにはメーター保護のためのダイオードと、内部回路保護のためのヒューズが装備されている。

とすると、デジタルテスターには不要なのか?という疑問が湧くが、その理由は多くのデジタルテスターには焼損の原因となる電流レンジが無いためである。電流レンジで電流レンジを装備すると絶縁等の規格を満たすためにコストアップになるので、あっさり割愛されているのだ。

しかし、有名な安物テスターDT-830Bには4Aと10Aの電流レンジがあるので焼損の可能性があるが、テスターリードの銅線が激細なので、リードが先に焼けて本体を救うという特殊保護回路になっているせいなのか、まだ焼いていない。

まず虎の子のEM-300である。

500mAヒューズに透明シュリンクチューブを被せてマイナス端子と配線の間に仕込む。マイナス端子には5A専用端子から太い抵抗線がつながっているが、これは少々の電流オーバーでは焼損しない。ヒューズの足は50年近く不良在庫だった真空管アンプ整流用ダイオードの丈夫な足を使っている。ダイオードの足はチップへの熱伝導を減らすために鉄製なのである

ヒューズの足のハンダ付けは手早くする必要がある。ゆっくり熱しているとヒューズ内部の線まで溶けてしまうからだ。内部回路とのハンダ付けの熱はダイオードの足のおかげでヒューズ側の半田付けには加わりにくいようである。仕込んだ後に精度チェックしたが、この手のヒューズでは目に見えるような誤差は生じないようである。

次はSP-6Dである。

内部には、接触不良知らずの高品質回転スイッチと、美しい抵抗が立体配線で配置されている。SP-6Dでは個別の巻線抵抗となっているが、これより前のSP-6では底部に複数の巻線抵抗のための絶縁バーが配置されていた。

ヒューズの配置はマイナス端子と内部配線の間である。これまたヒューズは精度には影響ないようだ。

次が、ラジオシャックのマイクロンタ(Micronta22-212)である。

スイッチ基板の4個のネジをはずし、基盤を貫通してマイナス端子へ繋がる黒い配線を基盤上面からリルートして使用する。マイナス端子がネジ止め固定なのではずして半田付けできる。筐体が小さいがヒューズの収まりはまずまずである。

これまたヒューズは精度にはあまり関係しないようである。

これで、YX351Trを含め、手持ちのアナログテスター4台では、今後はあの内部抵抗が焼ける芳しい香りを味わうことな無いだろう。それはテスターにとっては安心だろうが、あの悪魔的に芳しいテスター焼損の香りを二度と嗅げなくなるのも寂しいという、アンビバレンツな気分でもある。

実際、街で2スト車を発見すると、追跡して2ストオイルの匂いを嗅いでみたくなる気分と同じであろうか。かつて2ストオイルの匂いを嗅ぎたくてリード100を入手したことがあった。

多走行リード100リストアのナゾ(その3)
多走行リード100リストアのナゾ(その2)
多走行リード100リストアのナゾ

しかし、期待に反して排気対策の触媒のために匂いや煙が殆ど無かったことを思い出したのである。

最初に戻る


あけましておめでとうございます(今年もよろしくお願いします編)

あけましておめでとうございます。

昨年の年末から今年にかけては福岡でもコロナが猛威を奮っているため、基本的に活動は低調である。

その前に2022年を簡単に総括しておきたい。

まず仕事は大きな変化がないが、活動はコロナ前に1/3から半分に留まった。
健康面も大きな変化はなかったが、青魚を多食して老化と戦っているところ。
マーケット関係は成長中の企業が大手大規模空売りで低調な一方、貴金属が予想外に伸長したものの、全般には低調であった。
四輪はコロナのため走行距離が落ちていて、今度車検のプリウスは前回車検からの走行が2500kmに留まった。当分は更新よりは維持であろう。
二輪は便利なV125だけでなくNCの使用を心がけているものの距離が伸びていない。
自転車は前カゴとリアケース積載の電動アシスト車の距離が伸びているが、ロードバイクとMBは使用頻度が落ちている。
パソコン類は数年落ちリース上がりノートが溢れていて用途に困る程だが、メインはWin11に更新にSSD換装になるだろう。
ピアノはバラードとスケルッツオは死守しレパートリーを維持しているが苦しい状態

さて今年もテーマは終活で、そのためには持ち物の処分を進めなければいけない。方針としては、

(基本的に維持するもの) V125、プリウス、電動アシスト自転車、ピアノ
(体力、活動度に応じて中長期的に処分するもの)NC、キャンピングカー、ロードバイクとMB、その他のジャンク

とを明確に区別する必要がある。V125とプリウス(および後継)はキープするにしても、終活でいつかは免許返納し電動アシストチャリが中心になることを覚悟する必要があるだろう。

(絶対に守らなければならないポリシー)

趣味にもかかわることで辛いのだが、自らの戒めとして書いておきたい。

1)ヤフオク、メルカリ、ハードオフ等で売っているジャンク類を見ない、買わない

かつては貴重だったハードもオークkション等で簡単に入手できるところが鬼門である。しかし嘗ての重量級の高級オーディオも、現在はキャラメル大のデジタルオーディオとなり、しかもジェネリック化も進んでいる。したがって、いかに魅了的であっても不要不急のハードは見ない、買わないを徹底する。

2)在庫管理を徹底し、ものを減らす

年末に大掃除で行方不明だった製品、部品が出てきた。常に在庫の整理を心がけ、無駄な備蓄を減らしたい。

3)使用頻度の低いものは思い切って処分する。

また、修理のためのの部品取りガラを一掃しなければいけない。過去故障した機器の代替品を購入したものの、故障が修理されてしまっったために長期在庫となってしまったものも整理が必要だ。

4)修理可能であっても、エネルギー効率の劣るものは敢えて更新する。

エアコン等のパワーエレクトロニクスが相当するだろう。古いインバーターの素子はバイポーラーTrだったが、最新のものはエネルギー効率の記載が義務化されたためにより損失の低い素子が使われており、しかもアジア製で価格が半減している。もちろん更新に必要なエネルギーと、古く効率の低い製品を使い続けることによるエネルギーロスを慎重に見極める必要があるだろう。

というわけで、本ページのポリシー

本頁デハ地球環境ニヤサシイB級てくのろじーノ実践ヲ追求ス

は死守しつつ、終活にむけて整理を続けていきたい。このポリシーに反すると思われたときには、厳しい指摘もお願いしたいところである。

最初に戻る


最初に戻る