June 28
●アップルパワー物故5300Cのナゾ(マックの十戒とGUIの顔は三度まで編)
June 21
●世相を映し出すアクセスログのナゾ(Dec.17, 1999 〜 May 11, 2000編)
June 14
●買ったままでは使えないWin98成人病マシンのナゾ
June 7
●まずいトーストのナゾ(トースターの使い方編)
June 1
●新幹線つるかめ算のナゾ(速度差と駅間距離)
彼も修理には八方手を尽くしたようだが、米国で購入した製品なので代理店の建前として修理やマザーの入れ替えは表向き引き受けられないとのこと。ひょっとして壊すかも知れないし、あるいは新品時と異なった形で復活するかも知れないが、webmasterを恨まないということで引き受けた。症状は電源が入らない。というよりも電源コネクターが無くなっている。振るとコロコロ音がするから、電源コネクターが破損脱落しているようだ。これは結局マザーに手を着ける必要がある。
”まあ人を手術するよりは気楽だね、所詮は機械なんだから”とか雑談しながら開けていく。アップルの機械はどれもネジが少なく簡素な構造で、凝りに凝りまくった構造の国産ノートとは180度設計哲学が異なる。Webmaserの周辺ではパワーブック類の故障率はダントツに高い。デザインはしゃれているが樹脂成形やコネクター、ケーブルや接点類の品質が良くないので、被害を広げないように修理には慎重さが要求される。なお、この記載に従ってパワー物故を修理して失敗してもWebmasterは一切責任を担保しない。
トラフィックに配慮した小さな写真で申し訳ないが、マザーは左下の部品である。マザーを取り出すまでの分解の手順だが、
1.電池やフロッピードライブ、電子カード類はすべて抜く。
2.ケース裏のネジ(ネジ類はすべて中心に出っ張りのあるTORX)3個をはずす。
3.キーボードを手前から浮かし、フレキシブルケーブル(以下フレキ)を2カ所はずす。フレキのコネクタはロックがあるので、これを浮かしてから抜くこと。
4.キーボード前のパネル(パームレスト)を後ろから浮かす。フレキを1カ所はずす。ロックに注意。パネル前は樹脂の噛み合わせをはずす。
5.ハードディスクユニットをはずす。フレキコネクタ1カ所とネジ3つ。
6.電池ベイ付近の電源ユニットをはずす。ネジ無し。リチウム電池のケーブルに注意。
7.電子カードベイ付近の追加メモリーユニットをはずす。ネジ無し。
8.CPUとビデオ出力ユニットを覆うアルミのヒートシンク兼シールド板をはずす。ネジ無し。
9.ビデオ出力ユニットをはずす。ネジはケース内1個とリアパネルに1個。
10.左右の液晶パネルのヒンジのカバーをはずす。ネジ無し。
11.液晶パネルのフレキのコネクターをはずし、ヒンジのネジ2個をはずして液晶パネルを取り去る。フレキの取り回しに注意。
12.液晶パネル下方のカバーをはずす。ネジ2個。
13.樹脂製シャーシ(金属コーティング色)のリアパネル付近のネジ3個をはずす。
14.赤外線ユニットの樹脂カバーをはずし、赤外線ユニットもはずす。フレキの取り回しに注意。フレキのコネクターにロックあり。
15.LEDのコネクタをはずし、マザーボードを浮かして取り去る。
分解自体してみると、国産ノートよりネジが少なく単純な構造である。ただ人の持ち物なので、壊さないように試行錯誤しながらバラしていく。内部には薄さを競う国産ノートからすれば驚くほど余裕がある。部品も以前ほどアップルのカスタムLSIは多くなく、AMDのSCSIチップをはじめAT互換機で見かける部品が結構多い。このころアップルはノートにまでSCSI端子の装備にこだわっていた。最近のアップルはSCSI端子の無いパソコンばかりなのが不思議である。
さて問題の電源コネクターの3つの端子のうち、2個はマザーからすっぽり抜け、一個はコネクタ内部から引き抜かれてマザー側に残っていた。手持ちのコネクターと端子の出方が違うので、オリジナルのコネクターを修理することとした。細かいのでルーペ下の作業となった。
コネクターをバラして引き抜かれた電極を戻し再度組み立てる。それをマザーにハンダ付けするのだが、この時点でどうしてこのコネクターが簡単に脱落したか解った。コネクターの端子の長さが短くマザーの裏面まで達していないのである。つまり最初から端子はスルーホール内のハンダだけで固定されていた。これではストレスのかかるコネクターが簡単に破損脱落するはずだ。Webmaserがコネクター周辺をホットメルトで補強しておいたことは言うまでも無い。
マザーを修理して組み立てるが、簡単に見えてなかなか部品がきっちり収まらない。ネジは少ない代わりに樹脂部品の組み上げはややトリッキーである。電源を入れると”ジャーン”と起動した。久しぶりに見る英語のシステム(7.5)は、日本版と違ってPPCの100MHzにしては機敏に動く。Win95と同様に、日本版ではフォントやIMEの負荷のため、CPUのキャッシュ効率が低下してベンチマークほどの性能が出ないのである。この点を無視して米国製ベンチばかり走らせている雑誌は実にマヌケだ。
思えばアップルの機械は昔から故障が多い。知っている限りでも、マックプラスでアナログ基盤が故障しなかったのは、気グリルを交換した一台だけだった。マックIIが初めて来た日にはフタのプラスティックはすでに折れていた。出入りの業者は、マックを10台仕入れると1台ぐらいは初期故障が出るので一晩エージングしてから納入していた。それでもマックはGUIとネットワークを標準とする先進のマシンだったので、少々の不具合は許せたのである。
今のマックユーザーには信じられないかもしれないが、マックプラスのころのシステムフォルダーにはファイルが4個(システム、ファインダー、スーツケース、プリンタードライバーなど)しか無かった。時計や計算機などのアクセサリーも追加ファイルを一切必要としなかった。清楚でシンプルなGUIの極致であった。当時のマックプラスの定価は79万円だったと記憶している。
残念ながら今のマックのシステムはWin95を遙かに凌ぐ魑魅魍魎の世界となっている。システムフォルダーは混沌を具現している。電脳砂漠を流浪するユーザーにとって預言された乳と蜜が溢れるはずのカナンの次期OSは何度もキャンセルされてきた。またPPCもG3もネイティブなコードを得ず預言通りの性能を発揮したことはついぞ無かった。
俗にマックの十戒という言葉があるが、これはマックユーザーが一人前の信者になるにはアップルから最低十回の試練を受ける(騙される)ことを示している。しかし忠実なユーザーは何度騙されても、アップルの発表したまだ見ぬOSのスクリーンショットを胸にいだいて、ソロモンの栄光を夢見て散財しながらも電脳砂漠上を追随してきたのである。これを俗にGUIの顔は三度までとも言う。つまりまだ見ぬGUIのカラ証文(スクリーンショット)は三度までしか効かないという意味だ。
過去を知る古参マックユーザーから見れば、現在のマックの末裔は清楚でシンプルさを身上としてきた輝かしいマック家の栄光を著しく損なっているように見える。すでに独禁法に問われてしまったM$にとって、今後アップルを維持することがどれほど価値を持つかもナゾである。
June 21
●世相を映し出すアクセスログのナゾ(Dec.17, 1999 〜 May 11, 2000編)
まずアクセス数だが平日は4000件強というところで、多かったのは2月21日の6850件、ついで2月22日の6034件である。本ページの日付は絶えず1月以上進んでいるが、そのころ特に面白いトピックがあった記憶が無い。過去最高としては昨年6月13日に41710件という記録がある。
アクセスの時間だが、ゆがんだみかかの料金制度を反映して、午前11時から午前2時までの3時間が17.6%を占める。みかかは我が国の通信体系だけでなく、勤労者の生活パターンまでをゆがめている。ついで正午から午後1時までの1時間が5.2%を占める。次が午後5時過ぎの1時間である。見事に勤労者の生活パターンを反映している。
アクセスの国(ドメイン上)は84種に及ぶ。上位から、
Japan、US Organization、US Commercial、US Educational、France、Sweden、Australia、United Kingdom、Singapore、Germany、Finland、Canada、Spain、Korea Republic of、Norway、Belgium、United States of America、Switzerland、Saudi Arabia、Russian Federation、Brazil、Tonga、 Chile、Portugal、Niue、Christmas Island、Colombia、Italy、Malaysia、 Hong Kong、Mexico、Croatia (Hrvatska)、Thailand、Netherlands、Peru、 US Military、Argentina、Austria、Taiwan, Province of China、Indonesia、 Poland、New Zealand、Greece、Czech Republic、Iceland、Turkey、philippines、US Government、China、Nicaragua、Ireland、Yemen, Republic of United Arab Emirates、Yugoslavia、Denmark、Ecuador、Lithuania、India、Romania、Egypt、Hungary、Israel、South Africa、Trinidad and Tobago、Ethiopia、Latvia、Lebanon、localhost、Luxembourg、Micronesia、 Oman、Pakistan、Slovakia、Slovenia、Venezuela、Gibraltar、Uruguay、 Estonia、French Polynesia
である。ページの内容が日本語であることを考えると、上記の国には日本語を理解する方々がおられることになる。アクセスに感謝すると共に、無事を祈らざるを得ない。
さて.com(ドットコム)ドメインである。
com.dec.pa-x com.alltheweb com.excite com.digimarc com.hp.external com.anonymizer com.aol.proxy com.lycos.bos com.mitsubishicorp.jp com.idirect.proxyhard:80 com.arthurandersen com.interlog.cc.cache1:80,3128 com.javanet.yellow:80 com.shimadzusum com.webtop com.alexa com.hp.jpn com.intel.fm com.googlebot com.microsoft com.erinet.www:80.1080 com.so-net.uk com.alliedsignal.tmpce001:80 com.n-link com.home.sfba.pinol1:3128 com.compaq com.cpinternet.cp-cache1:80 com.sun com.smart-d com.rr.jxcch01:0 com.ex-pressnetいまや辞書に乗るであろうドットコムという言葉の示すドメインの順位は大きく様変わりしている。以前は電算機産業が並んでいたが、いまは聞いたことのない通信やコンテンツ産業の会社が上位を占めている。実際IBM、TI、MOT、CISCOなどのハードウェア産業の常連が枠外に落ちてしまった。
重大な事実が、anonymizer.comが第6位を占めている事だ。これはログや掲示板で端末を特定されたくないためだろう。anonymizerによる過去のイタズラ解析はそのうちまとめてトピックに上げたいと思う。解析によるとanonymizerの類を経由したアクセス数と端末のべ数は多いが、それを常用している端末数は少数に絞られるということである。
次にeduドメインであるが、
edu.arizona.bpa edu.virginia.bootp edu.cmu.andrew.ppp edu.umsmed edu.umn.ece edu.ohio-state.net.ce3:80 edu.cmu.ece edu.isu edu.umn.dialup edu.ucdavis.orchard2 edu.berkeley.cs edu.ufl.nerdc edu.bu edu.yale.its edu.ufl.phys edu.scad edu.belmont edu.mcrest edu.buffalo.dialin edu.lsu.phys edu.ucla.icslとなっている。これを見ると日本の東京への一極集中とは対照的である。ネットの発達した現在、日本の教育施設のトポロジーはかなり特殊である。
次が日本のアカデミードメインだが、
jp.ac.osaka-sandai jp.ac.musashi-tech.herc jp.ac.waseda.info.satellite jp.ac.showa-u.cc jp.ac.ritsumei jp.ac.hokudai.lowtem jp.ac.nda jp.ac.nagaokaut jp.ac.iuhw jp.ac.u-tokyo.iis jp.ac.tsukuba.esys.aclab jp.ac.osaka-u.eng.ams jp.ac.kyushu-u.mech jp.ac.yamaguchi-u.eee jp.ac.kyutech.ai.mickey jp.ac.u-gakugei jp.ac.okayama-u.dent jp.ac.waseda.ppp.tokyo jp.ac.kyushu-u jp.ac.niigata-u.eng jp.ac.nagoya-u.nuie.ice jp.ac.suzuka-ct jp.ac.nagasaki-u.cc jp.ac.kyushu-u.is jp.ac.nagoya-u.media jp.ac.dendai.dserve:80 jp.ac.waseda.mn jp.ac.hokudai.eng jp.ac.chiba-u.m jp.ac.tsukuba.md上に特殊なトポロジーだと書いたが、変化の兆しはある。種々の理由により老舗の電脳系大学が必ずしも上位にあるとは限らない。これも多くの大学からのネット環境が改善したことの副作用だろうか。
次が日本の経済を支えるco.jpドメインである。
jp.co.nec.gate jp.co.fujitsu jp.co.tepco jp.co.sony jp.co.hitachi jp.co.melco jp.co.mei.kme jp.co.sharp jp.co.ibm.yamato jp.co.canon.in jp.co.toshiba jp.co.mei jp.co.cosel jp.co.teika jp.co.graphtec jp.co.infoseek jp.co.nttcom jp.co.ntt.noc jp.co.nikkeibp jp.co.m-system jp.co.fsi jp.co.olympus jp.co.fujixerox jp.co.plumsix jp.co.ifour jp.co.spc jp.co.dnp jp.co.nttdata jp.co.hitachi-sk jp.co.satio-k jp.co.teac.ix過去のアクセス解析と同様に、総合電機会社系が上位に来ているが、今回はtepcoが3位となっている。風水学的なエコロジーの実践に興味があるのだろうか。またハードウェアだけでなくソフトウェアやコンテンツ企業が増えている。残念なことに、リストにはネットで顰蹙を買っている企業が含まれている。
次がgo.jpドメインである。
jp.go.miti jp.go.mhw jp.go.hosp jp.go.aist jp.go.somucho jp.go.lbm jp.go.affrc.cc jp.go.riken jp.go.nal jp.go.ncc jp.go.jnc jp.go.crl jp.go.nise jp.go.mpt jp.go.jasmec jp.go.nih.go.nasda.tksc jp.go.etl jp.go.kishou jp.go.motnet jp.go.nrim jp.go.nirim jp.go.nimc jp.go.jhd jp.go.maff jp.go.cbt jp.go.mmaj jp.go.moc.kt jp.go.pwri jp.go.riken.brain jp.go.mof今回go.jpドメインは明らかにアクセスが増えており、そのためか常連のkanteiはなんと99位の枠外となっている。霞ヶ関の情報化も着実に進んでいるようだ。
最後がプロバイダーだが、ne.jpとor.jpが混在して解析している。実際にはor.jpにはいろいろな団体も含まれている。
jp.ne.infoweb.ppp jp.ne.ocn.navi jp.ne.teleway jp.ne.infobee jp.ne.zaq jp.ne.dion jp.or.plala.ap jp.ne.allnet jp.ne.kcom jp.ne.tiki jp.or.din jp.or.asahi-net jp.ne.so-net jp.ne.dti jp.ne.goo jp.ne.catv.tokyu-net jp.or.iij4u jp.ne.cds jp.or.interq jp.or.kyoto-inet jp.ne.seikyou jp.ne.enjoy jp.ne.xaxon.tk jp.ne.ttcn.ppp jp.or.mmtr jp.or.fsinet jp.ne.justnet.ppp jp.ne.thn jp.ne.wbs jp.ne.bai jp.ne.ocn.osaka詳しい方が見るとわかるように、この手の解析には問題がある。たとえばppp接続の場合、端末名が多種多様になり同一のドメインとして必ずしもカウントされない。Anonymizerを含め、いろいろな接続形態のためと思われる得体の知れないドメイン(ポート番号を附した)も数多く見かける。
それでも上位の団体や企業やプロバイダーはさほど動いていない。これを見ると老舗のベンチャー企業だったプロバイダーも次第に第一種通信業者に吸収統合されている。その原因に硬直化した情報通信の料金制度があるとwebmasterは考える。
マーケットではネット産業は一休みである。インセンティブ産業のバブルがはじけたのは当然であるが、アクセスを見る限り、ハードウェアからソフトウェアへ、そしてさらにはコンテンツへ、という流れは抗い難いもののようだ。そして、日本の情報化を妨げる規制産業によって押しとどめられ蓄積したネットのモメンタムは、いつかそれを決壊させることになるだろう。
June 14
●買ったままでは使えないWin98成人病マシンのナゾ
メイルの話題も多方面に亘るが、何と言っても、
に関するものが多い。中でも多いのが、”Win98が不安定なのでWinNTやwin2Kにしようと思ったが、この変造で助かった”とか、”Win98でノロくなりこのパソコンもついに寿命かと思ったが、この変造で寿命が伸びた”とか言った内容である。
メイルによると、最新パソコンでのリソース払底はひどく、たいして重く無いアプリを走らせただけですぐ落ちるいう。。早速電気屋で、普段は目もくれない大手メーカーのパソコン群のリソースの状況を調べてみたら、なるほどひどいことになっている。
あなたのパソコンも成人病にかかっていないか?ぜひリソースの残りを調べて風水工学に対策しないといつ脳卒中か心臓マヒで儚くなるか解らない。老婆心ながらリソースメーターは、スタート、プログラム、アクセサリ、システムツールにある。もし無い場合は、コンパネ、アプリの追加/削除のwindowsファイルの項で追加しよう。立ち上げた段階でのリソースの残りから、パソコンは次の3群に細分される。
1.リソース残りが50%以下の群(成人病パソコン PAT.PEND)
これはいつ脳卒中で倒れるのか解らないような成人病パソコンだ。最近では生活習慣病パソコンと呼ぶべきかも知れない。風水学的にはリソース腎虚と呼ばれる状態である。立ち上げてアプリの窓がたった数個開いただけで儚くなる。重いアプリはとても安心して使えない。
この群には多くのメーカー製ノートパソコンが含まれる。サンプルした中では、リソースの読みの浅い富士山通信のノートは、その殆どがシステムトレイ種成人病に侵されていた。日の丸電気のノートもかなり危ない。大和事務機器のノートはダイエット気味だが、他のメーカーの悪い影響を受けつつある。
ノートでは流行の各種一発起動ボタンをはじめ、電源監視やPCMCIAなどのためデスクトップよりリソースはむしろ逼迫している。デスクトップでもCD-RやDV端子付きビデオ機能を満載した製品はやはりシステムトレイ種成人病に侵されていた。
2.リソース残りが50〜60%の群(中年パソコン PAT.PEND)
これは売れ筋の大手デスクトップでオフィスアプリが付いてくるシロモノが含まれる。成人病パソコンよりリソースが10%多い位ではとても安心できない。リソースの10%は窓にしてたった3個分もしくはアイコン数個分の余裕に過ぎないからだ。ブラウザーの窓を多数開けて行くと、だいたい20個あたりで落ちる。
3.リソース残りが70%以上の群(若年寄パソコン PAT.PEND)
リソースに余裕があって安定しているのは、モニター付きで8万から10万位のいわゆる1000ドルパソコンである。アプリとしてはブラウザーだけのヤツだ。一番安いパソコンが一番レスポンスが良く安定しているというのが皮肉である。ただ、このパソコンも成人病のカゲは迫っており、とても青年パソコン(PAT PEND)とは呼べない。青年パソコンと呼ぶには80%以上のリソースの空きが必要である。
成人病パソコンや中年パソコンの場合、余計なアプリを消してダイエットしてもいったん汚れたパソコン登記簿(レジストリー)はなかなか消えず、ロクなことが無い。要らないモノは何も積まない、積ませないのがベストである。
いかにダイエットするか。(脳卒中の怖いユーザーへ)
Webmasterの手元にも時に成人病パソコンがやってくる。標準でリソースが50%を切るようだととても安心して使えないので、風水工学的にダイエットすることになる。Webmaster自身のボケ予防備忘録として標準的な手順をここに書いておく。殆どの要素は過去にすでに登場していると思う。
1.エクスプローラーまわりの掃除。
エクスプローラーの表示、フォルダーオプションで従来のwindowsスタイルを選ぶ。表示は当然すべてのファイルを表示。web表示は一切off。ツールバーのボタンの文字もoff。
2.画面の掃除。
画面のプロパティー、効果、視覚効果はみんなoff。チャンネルスクリーンセーバーやアクティブチャンネルの類はoff。デザインのフォントは、Win98風水変造のようにすべてTerminalの11(ディスプレーフォントサイズが大の場合。小の場合はSystemがお勧め)にする。アクティブ窓の色も1色にしよう。
追加(Win98SEではterminalのサイズがうまく保存されないようだ。この場合は画面のプロパティー、ディスプレーの詳細、フォントサイズで小さなフォントを選び、デザインのフォントをすべてSystemにすると良い。あるいはwin3.1の\windows\systemからterminalファイルをインストールするとサイズが保存されるようになる。
3.要らないアプリの掃除。
プロバイダー接続アプリは全部消す。タダの接続時間を味わったのちに消すという考えもあるが、解約が面倒だしクレジットカードなどの個人情報をバラ巻くのは将来高く付くかも知れない。メーカー固有のランチャーアプリ類は消す。そういったものに習熟しても他に応用が全く効かないから、使うだけムダである。シンプルなデスクトップにランチャーは不要である。
4.Tweak-UIの導入。
この入手方と使い方は、Win98風水変造に書いてある。
5.システムトレイの掃除。
これがフォントの変造と並んで成人病予防の効果が大きいが、注意も必要だ。まずmsconfigを始動してスタートアップで起動する項目を選ぶのが一番簡単だが、、これも幾つかの種類に分かれる。
a.無くても困らないモノ。
メーカー固有のCDプレーヤーモノ。どうかするとプレーヤーアプリがWin標準、サウンドカード附属、メーカー固有と3つも乗っていたりする。サウンドカード3D効果用ドライバーモノ。3Dの音はかなりひどいし、win標準ミキサーから操作できる場合がある。ビデオカード設定モノ(ATIなんとかと、頭にビデオカードメーカーの文字がある)。どうせビデオ設定は画面のプロパティーからできる。オフィスのFASTFINDモノやバーモノ(FINDFIAST.CPLを削除する)。日本語IMEのアイコン。これはコントロールパネルのキーボードに表示を消す設定がある。
b.迷うモノ。(お好みで)
ウイルス退治モノ。パソコンが遅くなる。共用パソコンなら危険防止のため常時走らせるのがよいが、個人パソコンなら週1回自動スキャンですませる考えもある。パソコン固有のおまけボタンのドライバー。アプリやOSがバージョンアップすれば使えなくなるので、最初から無いものと思うこと。
c.何をしているか解らない物。(消して良さそうなモノ○、消すとどうだかのモノ△、消すとまずいモノX)
○taskbar deskcp16.dll タスクバー。不要。 ○Taskmonitor taskmon.exe タスクモニター。パソコンが安定していれば不要。 ○Scanregistry scanregw.exe レジストリーのバックアップ。 パソコンが安定していれば不要。 △internat.exe internat.exe 多国語キーボード表示。無くても動くがあった方が良い? Xloadpowerprofile 節電設定。消しても復活する? Xsystray systray.exe システムタスクトレイ。消しても復活する?この種の幾つかは不安定対策くさい。しかしこれらがリソースを喰ってさらに不安定になるという、どうしようも無い自業自得である。
d.やはりあった方が便利なモノ。
サウンドミキサーのアイコン。これはコントロールパネルのマルチメディアに表示の設定がある。究極的にはこれとPCMCIA、電池残量以外のアイコンは不要とも言える。
さて、以上のすべて(△、X以外)の対策を施すとリソース腎虚はどうなるだろうか。これは日の丸電気の某デスクトップでのデータだが、Win98SEでありながら実に空きリソース91%が実現できた。実際にはウイルス退治モノを止めるとさらにあと数%確保できる。
リソースが40%とリソース90%の差は実に大きい。普通の窓なら実に20個以上余計に開けることができるし、パソコンが高速化、安定化することは言うまでもない。おまけとしてレジストリーの圧縮も大事だ。これはMS-DOSで立ち上げて、
scanreg /fix
である。
大手メーカーがわざとおまけテンコ盛りで不安定なWin98マシンを売る理由がWebmasterにはどうしても理解できないのだが、Win2Kに客を誘い込むためのM$の策謀なのだろうか。あるいは他メーカーとの唯一の差別点がシステムトレイに並んだゴミか。それともただメーカーが無知なだけだろうか。いずれにしても買ったときからパソコンが成人病なのではユーザーもいい迷惑である。
ところで、風水学的なダイエットに便利なmsconfig.exeとscanreg.exeは、Win95GOLD、Win95OSR1、Win95OSR2でも動作するようだ。はっきり言ってWin98のメリットはUSBとこの2つのツールだけとも言える。もちろん使用には両方のラインセンスが必要だし、Win95OSR1以下では時に不具合を生じるのでレジストリーのバックアップも取っておく必要がある。何が起きてもWebmasterは保証しない。
おまけ
コントロールパネルのサウンドで、windows起動はthe microsoft sound.wav(実に677kbytes)からtada.wav(28kbytes)にしよう。これだけ起動が3秒近く速くなり、メモリーの節約になる。毎回貴重なメモリーを浪費する実にマヌケな音である。
June 7
●まずいトーストのナゾ(トースターの使い方編)
Webmasterの食事は仕事柄不規則であり、食いはぐれることも珍しくない。そのため同僚の多くは非常食としてインスタント麺類をロッカーに隠匿している。ただWebmasterの場合、麺ばかりを喰っていると関節が痛くなる。カンスイに含まれているリン酸のためかもしれない。
そこで隠匿した食パンをトーストする事にしたが、仕事場にはトースターが無い。しかたが無いので食パンをガスストーブで焼いてみた。するとどうだろう。バターやジャムが要らないほど甘く感じるのである。トーストってこんなにうまかったのだろうか。
そこで電子レンジでトーストを焼く FAST and First をマネして、このページでも実験をやってみた。まず食パンをオーブントースターで焼いてみた。それと同じぐらいのコゲ目をガスレンジでつけてみた。その断面が上の写真である。ガスレンジで焼いたもの(左)は表面付近が堅く焼けているが、中身はホカホカで柔らかいままである。一方オーブントースターで焼いたもの(右)は中身まで堅くなって痩せている。これではマズイはずだ。
考えられる原因の一つに火力の差がある。推理としてはガスレンジの場合は一気に表面が焦がされ堅い膜を形成されるため、内部の水分が保たれて蒸された状態になる。一方オーブントースターは火力が弱いために表面が焦げるまで時間がかかり、その間に内部の水分がとんでまずいトーストになる、というものである。それではオーブントースターでおいしいトーストを焼くにはどうしたらよいのだろうか。
そこで簡単な実験をしてみた。食パンのテストピースを作り、オーブントースターの電源ONから15秒ごとにテストピースを投入し、その焼け具合と中身の痩せ具合を調べてみた。下の写真がそれで、4つのテストピースは0秒(下段左)、15秒(下段右)、30秒(上段左),60秒(上段右)の順である。トースターは市販のなかではやや強力な960Wのものを使った。
何度かいろいろな条件で計測したところ、写真のように電源ONから30秒以上たってシーズ線が赤熱してから投入したものが厚みが保存されている。通常の電力が弱いトースターでは45秒以降にパンを投入するのが良いようだ。また焼き上がったら水分の喪失を防ぐためにトースターからすぐ出すことが重要である。
問題になるのは、カラ焼きしている間の電力で、1KwHが約27円とすると0.5円弱になる。そのエネルギーは一つの家庭では大したこと無くても、全国ではチリツモになり莫大な炭酸ガスを発生する事になるのでは無いか。そうすると、このページの”地球にやさしい”ポリシーに反するのでは無いか。せっかくCD-ROMやサッシ加工で節約したエネルギーの一部が失われてしまうのだろうか。
ただそれは杞憂に過ぎない。焼け具合から判断する限り、トースターのシーズ線が赤熱するまで(30-45秒)の間はパンは殆ど焼けず、無駄にパンの貴重な水分が失なってまずくなるだけなのである。
さらにWebmasterの詳細な研究によれば、通常まずいトーストを喉に押し込むにはおいしいバターを約15グラム必要とし、それは金額にして約30円、熱量にして135Kcalに相当する。一方、おいしいトーストにはおいしいバターが約10gで済むので、金額的に10円、熱量にして約45Kcalの節約になる。さらにおいしく厚みのあるトーストは同じカロリーでも満腹感が強いので、ダイエットにも適している。
というわけで、おいしいトーストを焼くためのちょっとした心がけは、地球にも体にもやさしいのである。もっと早く気が付けば良かったと悔やむWebmasterであった。
新幹線のぞみ号は時速200キロで、新幹線こだま号は時速120キロで走ります。太郎さんは新幹線を利用して東京から博多間の1000キロを移動するのに7時間かかりました。のぞみ号には何時間乗ったでしょうか。ただし乗り換えには時間がかからないものとします。
変数を用いればいとも簡単に解ける問題であるが、変数を使わずに算数で解くのは少し難しい。ズルしてヒントを見ると、つるかめ算で解け、とあった。
つるかめ算とは、たとえば
鶴と亀が合計8匹います。足の数を合計すると22本でした。亀は何匹いるでしょうか。
という問題である。解き方だが、まず8匹全部が足の少ない鶴と考える。そうすると足の数は 8x2=16本 となる。そうすると足が 22−16=6本足らない。それを二つの動物の足の数の差 2 で割ると、亀の数が3匹と求められる。
同様に、のぞみ号は足が200本ある動物、こだま号は足が120本ある動物と考える。東京−博多間には足が1000本あり、かかった時間を動物の数と考える。もし1000本がすべてこだま号だと 120x7=840 本で足が 1000-840=160 本不足する。従ってのぞみ号は 160/(200-120)=2匹、つまり2時間乗ったことになる。
しかしこのつるかめ算はなかなか含蓄が深い。まず正確な数字を計算してみる。東京−博多間の営業キロ数は約1175キロなので、のぞみ号の表定速度は時速約235キロ、こだまの表定速度は時速約130キロといったところで、その速度差は時速約105キロになる。
東京−博多間には駅が34あるので、平均駅間距離は 1175/33=35キロということになる。のぞみ号とこだま号をなるべく多くかつ能率良く走らせるには、のぞみ号がこだま号を追い抜くときにこだま号が駅に待避していれば良い。とすると、その速度差105キロで平均駅間距離35キロを割ると、のぞみ号は1時間に3回駅に待避したこだま号を追い抜くと能率が良いことになる。
実際のダイヤは特に大都市近傍で駅間距離が短いのでもっと複雑だが、大局的には速度差を意識したものになっている。逆に駅間距離が短い部分はそれだけ多くの便の近距離のこどま号を待避しながら走らせることができる。つまり、のぞみをなるべく多く速く走らせるために、こだま号はますます多くの駅に停車することになる。新幹線の新しい駅が辺鄙なところに作られる理由の一つがこの速度差だと言う(政治的なことは別として)。
それではのぞみの便数とスピードを維持しながら新幹線全体をスピードアップするにはどうしたらよいか。今ある駅を動かすわけにもいかない。とすると、速度差を一定に保つために、停車駅の増えたひかり号やこだま号も同時にスピードアップすれば良い。理論的には、のぞみ号と速度差35キロ、70キロ、105キロの車両を用意すれば良いことになる。
最近ひかり号にレールスターとしてのぞみ700系の車両を流用したり、こだま号に使われてきた0系が引退してより早い車両に交代するのにも理由があることが理解できる。また、揺れがひどくて有名な旧のぞみ300系も対策の改修を受けながらひかり号に投入されている。
ところで、上のかっこいいレールスターの写真や動画、ペーパークラフトに壁紙、スクリーンセーバーなどがこちらで配布されている。