June 31
セレロンの新ソケットとPentium-PROシリーズ再構築のナゾ
June 30
トヨタプログレのデザインに思う(その2)
June 29
電車のモーター制御とVVVF制御音の記号論的考察のナゾ
June 26
最近エアコン技術とVVVF制御車両の音のナゾ(本当に冬使い物になるか編)
June 22
飛行機に発見された年輪のナゾ
June 20
名古屋で見たN88-BASICのデジャブーと白日夢
June 18
Windows95パソコンの底辺をさぐる(ThinkPad220のその後)
June 15
スカイラインのホームページのその後
June 13
風水学的パソコン格言集(PAT PEND.)のナゾ
June 11
山本式省資源ドアクローザー(PAT PEND.)のナゾ
June 9
セレロンの評価とSocket7の寿命のナゾ(大胆予想編)
June 7
起動しないハードディスクのナゾ(吸着編)
June 6
ニッサンスカイラインのデザインに思う
June 5
トヨタプログレのデザインに思う
June 3
パソコン静音化計画のナゾ(電源ファンとHDD編)
June 1
アナログ式CPU負荷メーターのナゾ
複数のニュースソースによると、セレロンはソケット370とか言う新しいPGA(Pin Grid Array)ソケットデザインに変わるようだ。以前、
で書いた通りになった。やはり連中はビジネススクールで習った通りに行動するようだ。狙いは、ずばりセレロンが440BXマザーボードに差さらないようにしてPentium-IIの市場を食い荒らさないためだろう。同時にMediaGX対策にもなる。手当は早いほうが良いかも。
もともとスロット1のCPUにはピン数が400本程度のPGAのCPUコアが載っているから、ライバルをけ落とすために最初からPGAソケットのものを無理矢理スロット形式にしたとも考えられる。最近の半導体技術を持ってすれば、Pentium-PROで苦労したCPU内蔵L2キャッシュもたいした問題で無い。とすると、ますますスロット形式である必要がない。
しかし最も重要なニュースはセレロンでは無い。MMX化し内部クロックを上げたPentium-PROの噂がある。これも、
Pentium-II(Deschutes)カードパターンの風水学的ナゾ(新Pentium-PRO待望編)
の予想通りである。
Pen-IIのL2キャッシュ512kBは現代のトランザクション要求には不足する。その程度のL2キャッシュでは、セレロンすら煙に巻くことが出来ない。おまけにスロット1は、プアな接点と長くて不等長の配線のため500MHz以上の高速化が難しい。キャッシュを増やしたり高速化しようにも接点の電源容量が不足する。
そこで電源や接地線を強化したスロット2を用意したが、これとて長くて不当長な配線のため思ったほどの高速化は難しい。何よりスロット2を4つも8つも並べたマザーボードという形態的が想像出来ない。
今やエンタープライズサーバーに王手をかけつつあるVinbows-NT(ネットワークターミネーター)が一番欲しいのは、スケーラービリティーとトランザクション能力に優れたCPUである。その要求に一番近いのが高速Pentium-PROをたくさん積んだサーバーだろう。Pentium-PROの形態だとマルチCPUサーバーの実績もあり、サーバーとしての能力はPeni-IIよりむしろ優れている。
Pen-II当初の440FXチップセットはそもそもPentium-PRO用でCPU周りの仕様も同一である。技術が進んでCPU内蔵大容量L2キャッシュが可能になったいま、スロット2もその存在意義を失った。
そのコンテクストからのWebmasterの無謀な予想は当たりつつある。それほどスロットという形態には物理的に無理があるということだ。しかし、マザーボードメーカーもわざわざ440EXマザーを作ったと思ったらまたこれである。何度も”はいそうですか”とは行くまい。
そもそもセレロンはソケット7陣営を瓦解させるための秘密兵器だったのだが、逆にPentium-IIのL2キャッシュがベンチマークに効くがマルチメディアやゲームではさほど効かないことが明らかとなった。1万円台のセレロンが10万以上の400MHz超のPentium-IIと大差ない事がバレてしまい、逆にスロット1陣営を瓦解させたのである。そこで一句、
スロット破れて、基板有り
ソケット7春にして、チップセット多し
おそまつ。
今日帰宅したら、Pログレのカタログとビデオが届いていた。
内容は殆ど予測した通りであったが、ついにT社はここまで来たかと鳥肌が立つ程であった。ビデオも優れている。短い車作りの歴史のウチに、ついにメルセデスより先にムケたのである。このビジネスが21世紀に望みを託せるかどうかの最後のカケである。対するSカイラインはパッケージデザインの時点で脱落したとも言える。
T社でホイールベースと車格のヒエラルキーが破られたことが過去に2回ある。排気対策技術が未完成な頃にTーセルという胴長な車があった。これはもしT社の排気対策が失敗した場合に、スターレットからクラウンまでの需要をこの1車種で吸収する背水の陣車種として設計されたという。またバブル絶頂期にコロナのストレッチドリムジンも発売された。そういった意外やセンシティブな面が今回ポジティブに現れたのであろう。
一方某社のホームページは依然として工事中である。本日は
は落ちていた。そこには(ママ)、
”システムには万全を期しておりますが、まれに送信の際に不具合が生じ、ご意見・ご質問が受け取れない場合がございます。 返事がない場合にはお手数ですが電子メールにてご連絡ください。 ”
と書いてあるが、肝心のアドレスが無いし、ホームページに戻るボタンも無い。Sカイラインのページからtech and lifeへのリンクもずっと壊れたままである。(最近対策がなされたようだ)
これが、ネットサーファーに対する接待全廃というヤツか。
追加
このメーカーのホームページでは、サーバーやIPの大きな変更を行っていて、それがDNSに反映されるのに日時を要しており、繋がらないリンクが多数でていた。また同時に種々のハードウェアトラブルが重なって瓦解状態になったらしい。
今日の一言のサーバーは3つのミラーサーバー、2つのバックアップサーバーがあり全てが同時に落ちないようにしている。またハッカーやウイルスなどの攻撃を受けないように、Win95、Win-NT、Mac、SPARC、UNIX群とアーキテクチャーを分散させている。
先日紹介した電車のVVVF制御音を収集したページにははまってしまった。殆どすべてのサンプルを試してみた。この音を聞くと、仕事場に囚われていても心は旅に出たような気がする。なぜこの音に惹かれるのか、心は記号論(後述)に浮遊していた。
そこにMR(医療情報提供者)がやって来て、”これは良い”と言う。理由を尋ねると、”携帯電話からこの音を聞かせれば、さぼっていても移動中といい訳が出来る”とか。急に現実に引き戻された。
先日のは電車のモーター制御自体の説明が足らなかったようにも思うので説明を追加した。この程度をおさえて置けば、”鉄ちゃん(鉄道マニア)系ホームページ”を読んでも臆することがないと思う。なおWebmasterはいわゆる”鉄ちゃん”ではないので、間違いがあるかも。
直流式と交流式
直流は約1500V(一部600V)で、都市圏や近郊区間に多い。交流式は数万Vで、長距離や地方に多い。架線の抵抗値は一定なので、電圧降下(ロス)は電流値が低いほど小さい。交流はトランスで電圧を上げて電流を減らせるので、架線のロスが減らせる。
交流式といえども、トランスで電圧を下げて整流してしまえば、あとの制御は同じである。
カルダン式台車とつりかけ式台車
古い台車の場合、車軸の途中にギアボックスがあって、その先はモーターに繋がっている。モーターのもう一方は、台車のどっかに支点がある。車軸が上下動するとモーターも同時に動くから、モーター荷重はバネ下となる。
一方カルダン式ではモーターは台車に固定され、可撓式のカルダン継手でギアボックスに繋がっている。従ってモーター荷重はバネ上となり、車軸の追従性が良く振動を伝えにくい。しかし、鉄ちゃんには独特の騒音と振動を持つつりかけ式のほうがなぜか圧倒的に人気がある。
M車とT車
モーターをつんだ車両がM車で、積んでいないのがT車(トレーラー、付随車)である。加減速の多い路線や山岳線ではM車が多くなる。世界的に見て、日本の電車はやたらM車の率が高い(高性能だが高コスト)ことで有名。
TGVやICEはM車は2両で大半がT車である。一方新幹線では圧倒的にM車が多い。
抵抗制御
直流モーターでは、架線からの直流電流を直列の抵抗で制御する。抵抗のタップを切り替えて電流を調節するので加速に段が着く。減速時にはモーターを発電器として利用すれば電気式ブレーキとなる。問題はエネルギーがムダな事と、地下鉄ではトンネルの温度が上がること。チョッパー制御
サイリスター等を使って直流電流をパルスに切って直流モーターに加える。パルス幅を変化させて電流を制御するので、省エネになる。パルス制御のため、発車時にブーーーンと唸る音がする。
直流モーターには電機子(回転子)と界磁がある。マブチモーターだと界磁は磁石だが、電車のモーターは界磁も電磁石である。どちらを制御するかによって界磁チョッパーと電機子チョッパーがある。
回生ブレーキ
ブレーキ時にモーターを発電器として利用し、生じた電流を架線に戻す。一見すばらしいアイデアのようだが、戻した電流を誰かが使ってくれない限りブレーキが効かないのが難点。従って同じ線路に多数電車が走っているか、あるいは駅が電気を使ってくれないと困る。
VVVF制御
普通に使う直流モーターには整流子とブラシが必要で、これらは消耗品のためメンテが必要。交流モーターにすればメンテが不要になるが、直流をいろいろな位相の交流に変換してモーターに加える必要がある。
半導体やマイコンの発達でこの制御が簡単になった。最後のVFはVariable Frequencyで、回転に応じてモーターに加える周波数を変える。最初のVVはVariable Voltageであり、PWM制御(Pulse Width Modulation)によりパルス通電時間(デューティーレシオ)と波形を変化させ印可電圧の平均値を制御する。VVVF制御車では、モーターに加える電流の周波数とパルス波形が加速に応じて変化するので、特有のインバーター制御音がする。
古い車両では発進時からPWM制御が効かせていて、最初からけたたましく音が変化していた。最近の車両では最近にブーーンとチョッパー制御的な音(あまりPWM制御が効いていない時期)が長く続き、少し加速がついてからパルス変調音が変化する車両が多いようだ。
しかしハイテクの落とし子のVVVF制御が、普段あまりスポットライトを浴びないビジネスライクな通勤車両に独特の個性と記号性を与えている。ちょと眼には格好良い最新特急列車では、ギア比の関係でVVVF制御音が間延びして面白くない。一方通勤電車は加速重視なのでそれぞれが極めて特徴的なパルス変調音を奏でる。
VVVF制御と記号論
Webmasterの記号論的解析に寄れば、蒸気機関車は力強い型番(D51といった登録的記号)、黒い色と形や動輪の数(外装的記号や身体的記号)、連結棒の動きや蒸気音とその変化と汽笛(運動的記号)、先頭に立って客車を牽引する役割と物悲しさ(社会的記号)、というように完璧な男性の記号要素を備えている。
ヒトはそういった明確な記号性を持った対象に社会を、そして個人を投影する事を好むようだ。この意味で、VVVF制御は何の変哲もない通勤用車両に初めて蒸気機関車と同じ様な運動的記号性が備わったと言えるかもしれない。
電車の細かい説明については、
がすぐれている。また、台車の考察については、
を参照されたい。
最近いろいろな業種の方からネタのお手紙を頂く。Webmasterとて有限の時間しか持たないがエアコン研究も怠っていない。以前、
お年玉巨編(笑) 石油ファンヒーター大研究その1(費用編)
電力会社とガス会社の関係のナゾ
飛行機の空調と風邪と中耳炎の関係のナゾ
エアコンのナゾ
続エアコンのナゾ
続続エアコンの全熱交換機のナゾ
冷えないカーエアコンのナゾ
に書いたように、エアコン研究はWebmasterのライフテーマの一つ?である。いくつか”弊社のエアコンはそんなにオマヌでは無い”、といったメイルをいただいた。
最近のエアコンのウリは、冬でも暖かいということらしい。実はWebmasterは懐疑的である。それは以前寒波来襲時にエアコン室外機の動作を観察した結果による。
厳寒時にエアコンのコンプレッサーはフル稼働するが、数分にして室外機にはびっしり霜が付いてフィンが詰まってしまう。そうするとプシューとバルブの音がして除霜運転が始まる。これはエアコンを冷房に切り替え、室内の熱で室外機の霜を溶かすわけである。数分間霜取りすると、また猛然とインバーターが動き出すが、またすぐ霜が付いて止まる。これを繰り返して一向に暖まらない。
従って、いかな強力なエアコンといえども湿度の高い日本で零度で霜が付く物理原則を越えられるハズが無いと思うのだが、メーカーの言い分を見てみよう。
まず、H社のPAMエアコンはPAM(Pulse Amplitude Modulation)制御のインバーターを採用し、直流モーターでコンプレッサーの力率を改善したとか。他にもスクロールコンプレッサーや冷媒回路に多くの工夫がある。
インバーターエアコンのコンプレッサーをコントロールするには、まず交流を直流に変換しいろいろな周波数に変換し交流モーターの回転数を制御する。またパルスのデューティーレシオを変える事により(PWM pulse Width Modulation)トルク制御も可能だ。PAMインバーターはどうも印可電圧制御をPWM制御に加えて直流モーターを制御するらしいが、詳細は不明である。
これは、フロン対策の新冷媒が高圧を要し数%能率が低下することに対する対策でもある。しかし待って欲しい。いかな強力なコンプレッサーでも室外機に霜が着けば同じではないか。それに対する答えは、霜取り時のガスの流れ分布を制御して霜取り時間を短縮したとある。例えばマイナス15度の暖房能力はJIS基準で約20%アップとのこと。
しかしである。もし20%の向上程度で暖房能力が激増するなら、今までも20%ほど大きめのエアコンを着けておけば暖房が効かないという苦情は出なかったハズである。Webmasterもこのエアコンか、S社の五空を試して見たいのだが設置する部屋が無い。どなたか試された方は、効き具合についてぜひお手紙をいただきたい。
また電気代も石油ファンヒーターより安いとあるが、これも懐疑的である。Webmasterの実証データでは、石油とのコスト差は4倍だった。H社のデータは実証データでは無く算出値である。このあたりの怪しさはパソコンのベンチマークと同じで算出値はいま一つ信頼性が低いのである。一方、除湿に関しては室内機のフィンの一部に室外機のガスを流すことにより、温度が下げない除湿が実現されており、これは素直に評価したい。
PAM制御が家庭用エアコンに応用される、ということはこの手のパワーデバイスが安定してマイコン制御できるようになったということで、喜ばしいことではある。しかしWebmasterはS社インバーターエアコンの心臓部パワーデバイス破損の経験がある。エアコンを更新することによる資源消費とそれによる省資源とTOC改善についてはトータルに考える必要があるだろう。
この手の制御は、産業界でモーター類制御に使われるVVVF制御の民生応用と言える。VVVF制御(Variable Voltage Variable Frequency)は、インバータが周波数だけでなく電圧(デューティレシオ)もPWM制御する。これによりトラブルの元である整流子の無い(ブラシレス)三相交流モーターが使用でき、メンテが簡単になる。この手で一番身近なのは電車のモーター制御ではないだろうか。以前、
で取り上げた新幹線500系もVVVF制御であり、詳細は500系の技術資料で知れる。
最近の電車が発車する時は、まずブーンとうなる音がし、次にウイーンとモーターの唸り音の周波数が次第に高くなる。その後周波数は一旦下がるが音量が増し、再度周波数が上がっていくのを繰り返す。これがVVVF制御の音である。
VVVF制御音は結構大きいので、騒音対策されるのだが、なぜかモーターだけでなく線材や半導体デバイスからも音がするので困る、と台車の設計者が言っていた。何でもインバーターの素子とメーカー、モーターや台車の形式で音が異なり、鉄道ファンの楽しみとなっているらしい。
インバーターがトランジスター(Btr、IGBT,Isolated Gate Bipolar Transistor)よりサイリスター(GTO, Gate Turn-Off Thyristor)の方がパルスの角が立っているためか音が硬質らしい。加速時の周波数やパルスのデューティー波形とその変化具合がメーカーによって異なるので、それぞれが特徴のある音を鳴らす。その音は、
電車の鳴き声、またその名をVVVFの響き
Welcome to SRR's HomePage!
音鉄館
にすばらしいコレクションがあり、VVVFの鳴き比べが可能だ。実に素晴らしい。これで学習したおかげで当分電車内で退屈せずに済みそうである。
ところで、PAMエアコンを辿っていくと、某M社のPAM制御エアコンのページに行き当たったが、興味を引く内容が書いてあった。それは、
”さらに室外機のプロペラファンをセレーション(のこぎりの歯状)形状にしたことにより、ファンの表面に小さな縦渦を発生させ空気の流れをスムーズにして風切音を同一風量時で約2dB低減したほか、室外機ファンモーターの効率を約3%アップさせ室外機の静音性、空力性能をともに向上させた。”
とあるが、察しのよいヒトならこれが、
にあるボルテックスジェネレータと同じ原理であることに気付くであろう。これは、高度なエンジニアリングには多くの有機的な結合点があり、一つの技術の理解は他の技術の理解へと繋がる、ということを如実に示している。
おかげで、
一個の情報を聞いて10編のホームページのネタを知る(PAT PEND.)
ことができて、好都合だ。
人間も歳を取ればシワが刻まれてくる。これは皮膚のコラーゲン繊維が減ってくることによるらしい。しかし、その一つ一つに経験の重みが加わっていれば、喜ぶべきことかもしれない。 以前、
に書いたように、Webmasterは飛行機のナゾを追求している。今回は飛行機の外壁に存在する年輪について考えたい。
飛行機というのは大変なメカである。上空に行くと気圧が低下するが、それに対して地上の1/2ないし1/3程度の気圧を確保するために機体に空気を詰める。その空気圧はドアの大きさでも10トン以上(ジャンボの場合13トン)に達する。機体にも同じ力が加わるため、機体は上空で数センチで膨らむ。
従って巡航時間が長い事よりは、離着陸を繰り返す方が機体にストレスがかかる。着陸時には脚と取り付け部にも大きなストレスがかかる。さらにタービュランスが加わる度に機体に大きな力が加わることになる。
タービュランスによるピッチングは、前の席ほど強く感じられる。座っていると感じないが、機体最前列にあるトイレに立つと揺れの激しさがよくわかる。スーパーシートの類は最前にあるが良く揺れる上に事故の時も分が悪い。単に乗り降りの時間がかからない、という理由でそうなっているのだろう。
機体にかかるストレスが集中する所がある。機体(fuselage)の構造が一様な部分は一様に膨らむのであまり応力がかからない。しかし大きな開口部や複雑な構造物の周囲にストレスが集中する事になる。その代表的な部分が、機体前方のドア周辺である。
ドアには丈夫な枠があるし前脚を収容する箱も丈夫な枠がある。従ってこの部分は膨らもうとする機体と、サイズが変わらない丈夫な枠の間で無理が生じる。このため、枠の四隅に応力が集中しクラックが入りやすくなる。これにタービュランスによる曲げ応力と離着陸時の脚荷重が加わる。
今度飛行機に乗るときには、ぜひ一番前のドアの周りをよく見て欲しい。ドアの隅にはパッチが張ってあったりする。機体の外板の厚みはかなり厚いが、その上に同じ厚みの材料が張ってあって補強されている。二重にパッチが張ってあるのをダブラー、三重に張ってあるのをトリプラーと言うらしい。
これは、機体が若い時には存在しないシロモノだ。機体が年齢を重ねるウチに少しづつ増えてくる。これが飛行機の年輪のように見える。
以前見かけた比較的新しい機体は、ドアの斜め下の変なところにパッチが張ってあった。これはボーディングブリッジをぶつけた跡のようであった。というのは、同機種の別の機体にはそれが無かったからである。仕上げもあまり上等では無かった。
古いジャンボなど見ると、かなりツギハギである。ジャンボは前の方が二階建てで、二階の床とドア開口部付近の構造が複雑でストレスがかかるらしく、古い機材ではたいてい大規模な補強の跡が見つかる。表から補強板が見え無くても、鋲や塗装の具合が異なる部分は裏から手当した跡があったりする。
しかし、Webmasterはダブラーを見てもあまり気にしないことになる。こういった補強は、製造会社のブリテンに従ってちゃんと機体が整備されている証拠でもあるからだ。古いのにダブラーが全く無い機体の方があぶないかもしれない。
飛行機にも、経験と整備に裏付けられた年輪があるのである。
名古屋に3日ほど居た。大学以来引っ越し10回以上という流浪の民なのだが、実は名古屋付近に3年ほど住んでいた。久しぶりにみた名古屋はセンスの良い近代都市に変わっていた。デザイン博の影響だろうか立派なハコモノがあふれている。通りを闊歩する女性も背が高く美人揃いになっていた。大きな変化である。
さて3日もネットから離れていると禁断症状が出る。パソコンショップが集中している大須に出向き、ネットに繋がっていそうで、はやっていない店を物色するとBitINNがあった。中にはモデムが繋がっているパソコン群がありネットにありつける事ができた。きれいなおネエさん達もおられるので、名古屋出張にはおすすめしたいポイントである。
さて、奥の方に所在なく座っている店員が居た。NECの人間では無いらしく、”電脳組”というハッピを着ている。BASIC/98というのを売っているらしい。さっそく起動してみると、まさにWin95の窓の一つで動くN88-BASIC相当のインタープリターである。試しに簡単なプログラムを組むと当然動く。
Webmasterの周りにはN88-BASICで書いたデータベースやGP-IB制御アプリがあるのでGP-IBは使えるのかというと、その要求が多いので準備中とのこと。何でも今や学校でBASICを教えるので、その方面の需要が結構うあるという。あとはFA関係でN88-BASICを最新の機械で使いたい向きから引き合いがあるとか。
N88-BASICからかなり拡張されている。まずデータ領域が大きく変数の範囲も増えている。ファイルネームはロングネームとネットワークに対応している。これは魅力的でVisualBasicを起こさなくても簡単に巨大なデータを操作できる。逆に&H**という形で実アドレスの読み書きが出来ない。また入出力ポートがWin95の仕様でいじり難い。
Webmasterはかなり古い開発環境を依然キープしている。IBM-PC系では初代GW-BASICからQuickBASIC、さらにVisualBASICも当然在庫している。ボーランド系ではTurbo-PASCAL、Turbo-Cver1.0からTurboC++ for Winまで使ってきた。今アプリを書くことは殆ど無いが、いつかハイテク文明が破綻してリソースが限られた時代が再び来るのでは無いかという気がするからだ。
それは西暦2****年。地球は人工知能VINTELに支配されており、人間は地下で絶望的なゲリラ活動を続けていた。
われわれの主要な活動は敵のネットワーク攪乱活動だ。リソースはゴミ捨て場の旧式マシンのマザーボードとフロッピードライブだけである。
それもCPUはByrixとBMDに限られ、チップセットはSAS、WIA、BLAの3種しか使えない。。。。。。。
西暦2000に登場したVinbows2000は、良心回路が組み込まれたVINTEL450RXチップセットでしか動作しない。
450RXはインターネットターミネータver6.0のシステムに組み込まれた”小さな親切.DLL”と”大きなお世話.DLL"との組み合わせにより、VINTELに登録されていないアプリやネットワーク処理を自動的に抹殺するシカケになっていた。
さらに”老婆心.VXD”が非登録リソースの出所を探し出し、そのクライアントを洗脳する機能まで付いていた。
そこで戦士たちはMr.DOSとTurbo-D++でアプリを書き、敵のネットワークを攪乱させるのである。
今まで絶望的な戦いが続いてきたが、ついにVINTELのネットワーク中枢にアクセスする事ができた。Vinbows2000の深部に潜む”一般保護者義務違反ウィザード”とVINTEL80986に多数潜むバグがカギとなった。
しかし残された時間はごくわずかであった。
VINTELはついに最終兵器Vinbowsネットワークターミネーターver7.0(通称Vinbows-NTver7.0)を完成しつつあったからである。。。。。。。。。。。。。。。
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白日夢からさめたwebmasteerは福岡に帰っていた。タクシーを拾うと運転手の趣味はパソコンだと書いてある。以前の仕事を聞くと、NEC関係でN88-BASICで棚ズレと在庫管理のデータベースを書いて使っていたという。その後の不景気で仕事を変わったという。再度N88-BASICのデジャブーにとらわれたWebmasterであった。
あのころは、みんなBASICのプログラムを習っていた。BASICの仕様にはいろいろ意見があろうが、構造化、そしてオブジェクト指向の昨今でも、手続き言語として基本がそんなに大きく変わっている訳では無い。あれからどうして日米でこれほどのコンピューターリテラシーの差がひらいてしまったのかが不思議である。
そうそう、電脳組のホームページがあるのかと聞くと、まだ無いと言う。値段も安すぎる。せっかく良い商品を売っているのにネットワークに対する感覚がN88-BASIC相当のままであった。そもそもBitINN店頭に言語商品を買いに来る客はいないだろう。
昨今はノートパソコンが売れるそうだ。ノートパソコンのCPU能力もマルチメディア能力も液晶も満足すべき物となった。しかるに、Webmasterは最近ThnkPad220を再び持ち歩くことが増えた。これは386SL(16MHz)、メインメモリー6MB、ハードディスク80MBという仕様。これにどうやってWin95を仕込むかは
ThinkPad220にWindows95をインストールしてみると....
を見ていただくとして、現在はNetscapever1.1(16bit版)、Ws_ftp32.exe、teratermを仕込んで、空きディスク容量30MBという所である。Win95から要らないファイルを取り除く方法については、
486DX-2(66MHz)でWindows95が快適に動くナゾ
にある。しかしさらにディスク整理が可能だ。Win95は80MBディスクに収まる位まで整理できる。しかしDLLの類は掃除が難しい。
紹介するスグレ物は、Cleansysで、http://www.ozemail.com.au/~kevsol/sware.html#clnsys"で入手できる。このページのツールはどれも極めて知的だ。いらない物を省く、というのはスリリングな体験である。
これは、\windows\systemにあるDLLが使われているかどうかを調べ、使われないDLLを別のディレクトリーに移動する。その状態で問題無ければ消せば良い。
WebmasterがなぜThinkPadでのWin95にこだわるかというと、Win3.1では10BASE-TやMODEMのPCMCIAカードが安定しないからである。それと最近のCD-ROMフル装備のキャデラック級肉厚ノートパソコンに対するアンチテーゼの意味もある。
フル装備のノートパソコンを持ち歩くのは、リッチというよりは自らのオフィス環境が狭くてプアな事を露呈しているように思える。オフィスには、ドーンとタワー型を仕込みたい。しかしモーバイルはしょせんモーバイル、常にフル装備は無くても良い。
それは、海水浴にスクーバを持っていくような感じだ。または日本アルプス山中の山小屋にコーラの自動販売機を期待するようなもの。あるいはコンビニにキャデラックで行くようなものか。モーバイルで肉厚フル装備という感覚自体が場違いな幻影なのである。これはあくまでもWebmasterのポリシーであり、当然異論もあろう。
ところで、秋葉原Hotlinesを見ると、某国ではTCPパッケージのP55Cをソケット7に差せるようにした、黄金戦士というシロモノが出回っているらしい。
ノートパソコン屋はP55CMMXが欲しい。しかしインテルはノートパソコンにもPentium-IIを押し込みたいのでP55Cの供給を絞りたい。しかしノートパソコン屋はPentimu-IIでなくP55CMMXが欲しい。勿論K6や6X86MXでも良いが、これらはパフォーマンス狙いで消費電力が大きい上に供給力があやしい。ソケット7仕様ならしばらくはCPU差し替えで基板を更新せずにすむ。たぶんそんなところではなかろうか。
ここでもPentium-IIは嫌われているようだ。
以前、スカイラインのパッケージとホームページについて、思うところを
に書いた。ルマンがどうなったかな、と覗いたスカイラインのホームページはかなり手が入ったようだ。
メニュー自体は同一に見えるが、各ブランチの写真などは明るい色調のモノに換えられている。なぜか”tech and life”のリンクが壊れたままである。ルマンのリアルタイム情報も、車番と順位だけでheadlineはリンクが間違っている上に昨晩10時から更新されておらず、更新がマメなtoyotaとの体温差を感じる。
スカイラインのページで一番大きく変化したのは、ギャラリー(写真集)に飛ぶ時にパスポートを要求しなくなった事であろう。たかが写真を見るのに、E-mailで送ってくるパスポートを要求する感覚のズレにやっと気づいたのだろうか。
ギャラリーの写真も比較的明るい色調のモノに換えられたが、それでも何となく全体的に暗いのは、明るい写真のストックが無いのかもしれない。
まさかウチのホームページを見て気付いた訳ではなかろうが、やっとこさ世間とのズレを自覚したようである。しかし、パスポート申し込み時に、
とあやしい日本語がでる。車のパッケージだけでなく、ホームページもツメが甘い。
彼女に一晩中徹夜でクルマのメカを講釈しているヲタク少年にも、今度はドライブ先で遊ぶことを学んで欲しいものである。総じて卓越した技術力があるのに、プアなマネジメントが足をひっぱっている感じだ。
追加
R390の32号車(星野/鈴木亜/影山正彦)が3位入賞した。この会社の技術は間違いなく世界トップクラスである。ところがこの会社のルマン24ホームページのヘッドラインズは前回更新から24時間、決勝から12時間以上も更新されていない。当然toyotaのは更新されている。
あまり良いニュースがなかったこの会社の久しぶりの快挙で実にめでたい。なのに、ズレたままの部署がある。卓越せる技術とプアなマネジメントを示す象徴的な事実である。
Webmasterのもとに何かの勘違いだと思うが、どのマザーボードが良いかとか、どのCPUをどんな周波数で走らせるのが良いか、などというご質問のメイルが来ることがある。
残念ながら、今回のWebmasterのマシン群更新シーズンは終了で、次のマザーボード更新は西暦2001年と決めている。申し訳ないが、それまでは何を質問されても要領を得ないのである。
従って、今回はWebmasterがパソコン更新時に、自らを律している風水学的パソコン格言集を紹介したいと思う。まず、
石の上にも3年
解説:これは、いったんCPUを決めたら、そのCPUについて勉強しながら最低3年間は使い続けなさい、という格言である。あるいは3年間持たないCPUソケット規格には大金を投じるな、との意味もある。さらに石の上に載せるCPUクーラーに関しては、3年くらい軸が焼け付かない物を選べ、という意味もあるようだ。マザーボードに関しては、
板の上にも3年
解説:が当てはまるだろう。つまりマザーボードを買ったら、それを最低3年間は使いなさい、という格言である。当然板の上にのったメモリーも最低3年は使うべきである。その間チップセットの勉強をしなさい、という意味もある。さらに、
箱の中にも6年
解説:これは、いったん買ったパソコンケースは6年使いなさい、という意味である。当然電源も6年持つように、パソコン風水学的な配慮をしなさい、という意味もある。以上をまとめると、
初物買いの銭失い
解説:これは説明を要しないだろう。特にCPUの初物は1週間もしないうちに安くなるのだから、よほど江戸っ子を自認する場合以外は勧めない。また、ソフトの初物も同じで、
他人のベータ版を見て自分のパソコン守れ
解説:というわけで、進んで人柱を望むヒトに任せておれば良い。バージョンアップも同じで、
ヘタなバージョンアップは休むににたり
解説:というわけで、何も先頭にたってカスをつかむ必要は無い。特に、マックなんかはいつも目新しいソフトやOSを披露するが、結局実現しなかったりする。この場合、
リンゴよりダンゴ
解説:と言う。いずれにしても時局が不安定なときは古いCPUをクロックアップで鞭打ったり、電圧を上げたりして、残り短いCPUの寿命をあたら散らしてしまう訳で、それを、
焼け石にファン
解説:これは、発熱するCPUには風水学的に十分な冷却をしなさい、という意味である。しかしながら、むやみなクロックアップによる発熱には少々のファンでは冷却が追いつきませんよ、という示唆も含んでいる。その場合、
焼け石に水冷
解説:というわけで、Fast and Firstのように水冷も考えなさい、という事になる。しかし乍ら無理なクロックアップには水冷も及びませんよ、という意味にもとれる。勿論、クロックアップのみでは性能向上に限度があるから、
毒を食らわば皿まで
解説:つまりCPUに気の毒になるほどクロックアップして性能を稼ぐのなら、同時にハードディスク(皿)の性能も見合うようにしなさい、という意味である。しかし反面、無理なクロックアップでCPUが誤動作でハードディスクまで道連れにクラッシュする事があるので、用心しなさいという意味も含んでいる。特に注意を要するのは、
バスマスターはケガのもと
解説:いままで多くのバスマスターのIDEドライバーに煮え湯を飲まされた経験がある。ドライバーを入れ替えれば良いのだが、まるでゾンビのように古いドライバーが生き返ってクラッシュを繰り返す場合がある。この場合を、
レジストリーの深情け
解説:レジストリーには過去のドライバー情報が残っており、デキの悪いプラグアンドプレーが何とかしようとヘタを打つものだから、間違ったドライバーがゾンビのようによみがえってくる。ディスプレーアダプターやネットワーク設定でも良くハマる問題だ。これを、
プラグアンドプレイに手を噛まれる
解説:と言う。プラグアンドプレーが果たして良いのかは議論が分かれる所である。失敗したらやっぱりレジストリーに手をいれるしかないが、書き損じると最悪再インストールが必要だ。やはり、
転ばぬ先のバックアップ
解説:が必要だ。もし余った材料があったらもう一台マシンを組み、いじる前にネットワークでバックアップを取っておくと便利である。レジストリーに手をいれるにしても、やはり
過ぎるは及ばざるがごとし
解説:である。何事もやり過ぎるよりは、少し手前でとどめて置くのが無難であろうと思う。特に、これから気温が上がってくると日本各地で無理なクロックアップがたたって動作しないCPU、特にK6が多数が出てくると思う。そこで、
パソコン作りは夏を旨とすべし
解説:夏の暑い日でのマージンを持って動作できる風水にかなった設計が大事である。Webmasterは、おおむねCPUがハングする速度から20%のマージンを、またハードディスクのタイミングはもう少し、おおむね30%程度のマージンを取るようにしている。無理なクロックアップせずに性能を稼ぐには、
1歩後退2歩前進
解説:とする。すなわち、無理なCPU内部クロックを狙うよりは、外部クロックを一段上げて内部クロックはやや押さえる事により発熱を抑えてトータルの性能向上を目指すのが賢い。
なんせ、3年間お付き合いするのだから、細心の注意が必要である。パソコンの道は険しい。結論はやや陳腐だが、
万事安定、これ名パソコン
ということになる。
追加
ドイツの高速鉄道ICEで死者100m以上の事故が起きたようだ。これがTGVだったら事故の状況が異なったかもしれない。TGVだと連接車の構造になっているためである。コレに関しては、
を参照して欲しい。報道をリードできると思う。ICEの情報は、
にあるようだ。
最近、
”「今日の必ずトクする一言」ではなく、
「必ずトクする今日の一言」の方が75調でゴロがいいのではないか。”
とのご意見をいただいた。なる程である。しかし、既に多くのリンクをいただいている事と、「必ずトクする今日の一言」だと毎日書かなければならないようなニュアンスがあるかとも思った?のでしばらくこのままで行きたい。
ネタに関しては、本業のネタは一切使わずにオリジナリティー、省エネ、省資源に留意しつつ実践が伴うもので、レベルの高いヒトにはまっていただくように吟味しているので、あるいは更新が伸びるかもしれないが、ご容赦願いたい。
さて、我が家には大きな吹き抜けがある。私が育った家にも吹き抜けがあり、先日他界した父親が”吹き抜けのある家は寒くて良くない”と言っていたのを思い出す。これは第三セクターの開発業者が、販売価格と公庫規格との整合性のために床面積を調節したためにできたようだ。実際、暖房費がかなりの金額に及ぶ。このことは、
にも書いたように、エアコンを止めて石油ファンヒーターにすることでかなり緩和された。しかし子供がドアをあけっぱなしにすると、生活スペースの熱気がすべて二階に逃げてしまう。これを防ぐにはドアクローザーをつけるしかない。
しかし、取り付けたありふれたドアクローザーがえらく不評である。子供には開けるのが重い。また最後に閉まる力が結構強いので幼児が指でもはさんだら大変という意見が出た。
理想としては、”殆ど動いているかどうかわからないぐらいゆっくり閉まり、しかも指を挟んでもぜったいにケガしないモノ”という家族の要求である。かなり頭を絞った結果が山本式省資源ドアクローザー(PAT PEND.)である。
部品は、大きめの真鍮性のヒートン2個と、一番太いパンツのゴムヒモ少々である。写真のように、ドア中央にヒートンを付ける。もう一個のヒートンは、ドアの面より約10cm程度手前につける。あとはゴムヒモをつけてちょうど良いしまり具合になるまで結んで行けば良い。なお、ドアのヒンジには注油しておくことがミソである。
ドアを締める力は、枠側のヒートンを手前に付けるほど強くなる。実際にはドアがラッチがかかるまで完全に閉まる必要は無い。たいてい、他の扉を開閉したときの空気圧でついでに完全に閉まるからである。実際これと石油ファンヒーターへの転換とで冬の間毎月2万円近い節約になった。
この方法はすでに3回の冬を経ており、毎年ゴムヒモを更新するだけで特にメンテは要らない。デザインが気にくわないヒトは、黒いゴムか、あるいはレース編みのゴム等を美的センスに応じて使ってみて欲しい。
自分で言うのもなんだが、これは、
CD-ROMで風水学的省エネのナゾ(今晩から暖かいお風呂とトイレが楽しめる大発明)
と並んで、日本のエネルギー事情に1ppm位程度のインパクトを持つのではないかと思うが、若干見かけが貧乏クサイので紹介を躊躇していたのだが、経済の一大難局に直面している日本の国益に鑑み特に公開するものである(笑)。
以前、
L2キャッシュ無しインテルの新CPU(セレロン)のナゾ(L2キャッシュの効き目総集編)
DOS/Vマガジンのベンチマーク記事のナゾ(ボロボロのデータ編)
Pentium-II(Deschutes)カードパターンの風水学的ナゾ(新Pentium-PRO待望編)
DOS/Vマガジンのパクリ記事のナゾ(結末編)
ではPen-IIのL2キャッシュの効果について物議を醸し、また雑誌にまでパクられたこのページであるが、果たして書いた事が本当であったかは気になっていた。
ありがたいことに、Tom's hardware guideがセレロンをPen-IIやK6-IIと比べている。ここのデータは信頼性が高いが、その解析については???と思っている。以前はバス100MHzはEDOが使えないとか、Pen-IIではメリットが無いとか言っていた。
でセレロン(特に100MHzx4)はL2キャッシュの効くビジネスベンチでもかなり成績が良いし負荷の重いマルチメディア系ではPen-IIの400MHzに肉薄している。Pen-IIのウリであるゲームでは殆ど差が無い。
セレロン400MHzはPen-II(400MHz)の80-95%の能力で価格が1/5なので、チョイスとしては悪くない。雑誌や多くのホームページがセレロンやL2キャッシュの効果についてどう言っていたか弁解を聞きたいものだ。
インテルは困っている。セレロンが意外とイケル事を気付かれないように440EX(66MHzバス)をアテ馬として用意した。しかしみんなセレロンを440BXマザーに差してニッコリである。なんとかセレロンの供給を絞りたい。
しかしセレロンはスロット1布教の道具でから、簡単に引っ込められない。従って何らかの策を打つだろう。初物は通常高いがセレロンはそうで無いので手当は早いウチが良いかも。雑誌は”セレロンはそのうち128kBのL2キャッシュを積んだ製品に更新されるから今は買い時で無い”とか言っているがあやしい。いったんスロット1が普及すればそんな製品は商売上不要になるからだ。
WebmasterはNYに3年居た間、MBAを持った高級エグゼクティブからブルーカラーまでお付き合いした。MBAの考え方は、その製品が他より性能が圧倒的に優れているときには、最高の価格をつけてマージンを確保する。もちろんそれを高い値段で買ったヒトには、満足感と誇りを感じてもらうように演出することが大事だ。
一方、性能に差が無いときはシェアで圧倒して市場支配力を獲得するまではマージンは重視しない。いったんシェアで圧倒すれば価格を支配できる。この法則がありとあらゆる業種で単純に実行される。Socket7をすてたインテルは、どっちの方向も取りかねている。
一方普通のヒトの考え方は全く異なる。彼らはMBAの習性を良く知っているので、その製品がボリュームレインジ(普及期)に入ったかどうか見定める。米国では税金はみんな自己申告である。パソコンのオマケには必ずMS-Moneyという家計簿税金申告ソフトが付いていくる国だ。
良く言えばsavvy、悪く言えばケチである。連中はPen-IIとsocket7との価格差で他に何が出来るかと考える。米国では物価が安いが年収は低く職人の手間賃が高いので、家やクルマの修理やペンキ塗り、庭いじりなど自分でやる。とくに僻地では自分で出来ないと生命が危ない。その価格差で家のペンキを塗ることも出来るし、家族で旅行も可能だ。
そこで、チラと今あるパソコン(おおむね486DX-2クラス)を見やるとATケースでメモリーはSIMMで若干遅い。今や1000ドルパソコンでも486DX-2の5倍以上の能力があるから更新の潮時だ。
米国ではラルフネイダーの系列の”コンスーマーリポート”なる雑誌があり、私も購読していた。これが超savvyかつ極端にケチなソリューションで消費者を啓蒙して下さる。ここの割り切り方はすごくて、以前は”CDPLAYERの音質はすべて同じなので、値段以外に選ぶ基準は無い”と言っていた程である。(異論はあろうが)。
というわけで、現時点でのコンスーマーリポート的savvyなチョイスを考えみよう。パフォーマンスが問題で一日中絵を描いたりコンパイルしてお金をもらっているなら間違いなくPen-IIに更新する。余ったジャンクでSocket7のサブマシンを作りネットワークにつなぐ。ただしスロット1の寿命は短いことを覚悟しておく必要がある。ゲームならセレロン400Mhzだろう。
もしATケースなどのジャンクを抱えていてメカに詳しいなら、当面K6か6x86MXで遊ぶ。K6-IIならゲームも期待できる。メカに詳しくないなら1000ドルパソコンを買うだろう。
さて西暦2000年にはどうなっているだろう。ハイエンドではスロット1CPUは既に市場から消え、次の最善なるスロット規格が市場を支配しているだろう。ハイエンドでは”最善かあるいは無か"しか無く、そのよりどころはユーザーのプライドである。従って中途半端になったら絶滅しか無い。
しかしローエンドではSocket7CPUがパブリックドメイン化し、ISAバスのように生ける化石化するだろう。ゴキブリのように、たたいていてもゾンビのように生き残る。まるでレジストリーが壊れたWin95のプラグアンドプレイのようなものか。ローエンドでは早い話"もうかりまっか"であり、CPUの敵は、家のペンキ代やクルマの修理費、そして家族旅行代なのである。
まあ、この予想があたるかどうかは西暦2000年を待つしかない
Webmasterの友人は、長年マックのセントリスなんとか(ピザケース型)を使っている。彼はIBM5540以来のベテランで、仕事の類は殆どコンパックのノートパソコンを使っている。広い机に資料を広げてノートパソコンで仕事をするのを好んでいる。
彼のマックは自宅にあり、パソコンというよりは基本的にCD-ROMビューワーとして使われている。家族の扱いはビデオデッキと同様のようだ。というのは、何年もマックを使っているハズの彼が
”ところで、マックでサラのフロッピーを初期化するのはどうするの?”
と聞いたので、バレてしまった。
何でも自宅では、小学生低学年の兄が幼稚園の弟にマックがハングしたかどうかの見分け方を指導しているらしい。例えば、
弟 ”おにいちゃん、CD入れても絵がでてこないねえ。ハングかなあ。”
兄 ”いいか、キカイに耳を近づけるんだよ。ほーらキュルキュル音がするだろ。これはハングでは無い。CDを読むのに時間がかかっているだけだよ。”
あるいは、
兄 ”こんだけ待ってもキュルキュル言わずに絵が出ないときは、これはハングだよ。”
とか言っているらしい。
ある日そのマックが立ち上がらなくなった。ビデオデッキの故障と同じで、家族にとっては重大事件であり、直ちに修理命令が下った。
立ち上げフロッピーもCD-ROMも見あたらないとかで、キーの組み合わせを伝授し、フロッピーとCD-ROMの立ち上げセットを貸した。しかしダメだったという。どうもハードディスクが回っていないようだ、と言う。ハードディスクはQ社のらしい。ハハーン。
察しの良いムキなら解るだろうが、これはハードディスクの吸着現象である。ハードディスクの電気を落とすとヘッドがランディングゾーンに移動し、ディスク(プラッター)に着地し、同時にヘッドが固定される。この状態ではかなりの衝撃をかけても大丈夫だ。また、プラッターには着陸してもキズが付かないように潤滑剤が塗っていある。
問題は離陸である。飛行機と同じで、ハードディスクの事故は離着陸時に多い。ハードディスクは殆どが米国で設計され消費されるものだが、日本は米国に比べると湿度が高い。
潤滑剤が吸湿して性質が変化してヘッドがプラッターに張り付いてしまう。長い間使わなくても同じ事が起こることがある。間の悪いことに、ハードディスクのスピンドルモーターはDCブラスレスモーターで、コグとかスロットとか言って初動トルクが小さい位置がある。これらの条件が揃うと、プラッターが回らず立ち上がらない。
対処はショック療法である。どうせ起動しないハードディスクからは全くデータを回収することはできないから意を決して欲しい。ハードディスクをハズし、プラッターの回転方向にドライブ全体を回してみよう。ダメ?そのときは、漫画雑誌に上下に軽くたたきつけてみよう。ダメ?そのときは、床に軽く落としてみる?
結局、友人のマックは軽くたたいたところ、無事立ち上がるようになった。Webmasterの限られたサンプリング範囲のハナシなので正確で無いかも知れないが、Q社のドライブに多いといううわさがある。四国の空気は日本とは少し異なるのだろう。
今日も勝手なハナシである。
新聞で見たスカイラインはやけに低く長く見えた。世の中ハイブリッドカーが発売され、トヨタからはプログレが出てくる時代である。ハードウェアはともかくローレルに引き続いて逆噴射したパッケージングにはショックを受けている。
実物を見てないので何とも言えないのだが、全長4700mmのセダンにして全高がたったの1375mmという事がすべてを物語っている。プログレと前後して出ただけによけい体温差を感じる。
アクセスしたスカイラインのホームページがまた冬の曇天のように息苦しい。
メカを語るセンスが時代錯誤的だし、地下迷路のように暗く構造が複雑で、ナビゲーションボタンも見えにくい。あちこち探し回るのだが、肝心のクルマの写真がなかなか拝めない。ギャラリーをクリックすると認証画面が出てきた。パスポートが要るらしい。どうして?
パスポート申し込み画面も項目が多く、気が滅入って敗退した。何度か日産のWebに来ているのだが、毎回目的のデータに到達せず敗退している。
実はパスポートを申し込んでも返事は後ほどメイルで送ってくる。この時点で忙しいヒトはみんな帰ってしまうだろう。さらに認証は何度か失敗し、サーバーの反応はめちゃめちゃ遅い。
敷居が高い理由は不明だが、ひょっとして社内のネット利用の敷居の高さを表しているのだろうか。ちなみに当ホームページへのアクセス回数を見ると、日産はトヨタの1/100くらいしか来て下さってない。
この羅針盤というページは、出来た時から世間の常識とズレているが、それがずっとズレっぱなしと言うところに根の深さを感じる。まあ、ここと同じか。
美しく輝くクルマを抜けるような青空に一筋の飛行機雲、地中海沿岸を思わせるような白い建物を背景とした港町で、明るい色使いのホームページで見たい、とWebmasterは思う。
ちょうど、彼女は彼のことを知りたいし仲良くしたいと思っているのに、デートではクルマのメカのハナシばかりしていて、彼女の気持ちも、世間の流れにも興味がない鈍なヲタク青年のような感じかなあ。
今日はまったくWebmasterの勝手なハナシなので、本気にしないで欲しい。トヨタからプログレなる車が出たようだ。Webmasterのセダンに関する考え方は、
に書いた。写真は、http://www.toyota.co.jp/Showroom/All_toyota_lineup/Progres/contents/exterior.htmlからのリンクである。
パッケージは理想的で、トヨタのことだから構造やメカに手落ちは無かろう。しかしプリウスと揃ってデザインが不細工である。世界最高の小型車、つまり本来のCクラスがそうあるべき世界一の小型車を目指すにしてはデザインがイマイチである。一言で言えば、走って無くて止まっている。
Webmasterは、セダンのデザイン能力はCピラーからトランクにかけてのラインに現れると思っている。メルセデス的に力強いCピラーはいいとして、トランクへのつながりに元気が無い。webmasterの好みとしては、
1.オペル的つながり。オペルベクトラの6ライトもきれいだし、オメガのCピラーの曲がり方も色っぽい。昔からオペルのウインドーグラフィックはピカ一だと思う。当然トランクは後ろ上がりで端はざっくり落とす。
2.メルセデス190E的つながり。コスモ4ドアハードトップ最終モデルもいいかも。ハイデッキのトランクの角を斜めにそいでCピラーにつなぐやりかた。これもトランク後端はざっくり落とす。
それに比べれば、Webmasterは顔が悪いのは比較的許せる方だ。Cピラーフェチなのである。にしても顔もイマイチである。好みとしては、
1.ライトと連続した照明付きガラス質風グリル。ちょっと前のスプリンターや、ルーチェ4ドアハードトップ最終モデルの感じ。夜はフロント全体がサイバーっぽく光の帯が連続した感じできれい。アメ車にもありますね。
2.しかしそれじゃあ年輩のヒトには売れない。やや類型的だがマセラティーの角形4灯か、ランチャテーマ風。日産の先先代ローレルのグリルも非日産的によろしかったです。端正なトラッディー風かな。
個人的には、オペルの日本人デザイナーの作品がイイと思っている。
しばらく札幌出張していた。昨今は一切モーバイルPCしない方針(移動中は爆睡する方針)に転換したが、インターネット中毒の禁断症状が出てしまった。幸い大通り公園にAルファランドから懐かしいホームページ群を拝んだときには涙がでそうであった。
さて、Webmasterはパソコンの騒音が嫌いである。そこでパソコン風水学的静音化よってオフィスの能率向上とTOC削減(ハヤリだねこの言葉)を目指す。以前の5色の風洞実験による、
の続編である。静かなパソコンと言えばNECだが、職場のPC9800RAクラスが続々退役しているのでバラしてみた。電源ファンは信頼性が高く静かな山洋製(12V0.15A)で、AT電源のファンと同サイズだが騒音低下のためゴムでマウントされていた。こいつのベアリングにわずかに給油して流用することにした。
メルコのケースのAT電源のファンは12V0.25Aと強力だがうるさい。しかし、これを単純に0.15Aの物と交換すると風量が低下する不安がある。
この手の軸流ファンは圧力差があると風量が激減するので、ファン交換の前にパソコンケースの通風を良くする風水学的改造を加えて圧力差を低減し、同量の通風を確保することとした。
圧力差と風量の関係の例としてリンクした図はhttp://www.kme.panasonic.co.jp/oita/ooitaa.htmにある超小型ファンのデータだが、業界ではP-Qchartと呼ぶ物らしい。これはファンが圧力差に対してどのくらいの風量を送れるかを表す。
定格5Vで自由空間(P=0)だと26L/minの風量がある。しかし圧力差が1気圧(10000mmH2O)の0.01%(1mmH2O)あったら、風量は2L/minと1/13に落ちてしまう。
つまり、この手のファンはわずかな圧力差で殆ど風量はゼロになってしまう。ファンを効かすには、相当風水的に空気のヌケの良い環境でないと効果が無い。これに関しては、
パソコンの冷却ファンのナゾ(ファンの寿命を風水学的に伸ばす編)
に書いたが、そこいらのパソコン汎用ケースの殆どが風水学的には落第である。
とくに前面パネル下方のグリル開口率と、下面の空気流入孔が不足しているものが大半である。あるいはケース前面板金の開口率が不足している。
WebmasterはVAX780,コントロールデータ、データジェネラル、タイタンといった廃番から、現行のAS400eやパソコンサーバーに至るまで通風を風水学的に検討して得た結論が”サーバーマシンは通風が命”である。
この写真はDECの廉価版サーバー(リンク)で能力はそこらのPen-IIマシンと大差ないが、前面パネルと後面パネルの全面が通風口になっているのがわかるだろうか。
これに比べて、あなたのケースは通風口が不足していないだろうか。蛇足ながら上等なサーバーほどCPUファンに頼る設計はしないのだ。ジャンクなファン一つにサーバーの命のCPU冷却なぞは頼れない訳である。巷では山洋のCPUファンがオーバークロックには不足するとか議論があるようだが、ピーク冷却力より寿命重視の設計だから当然である。
風水学的にケースの通風を改善する方法はすでに、
2万5千円のCyrix6x86MMX変造マシンのナゾ(486DX2のVL-BUSとwebmaster式CPU放熱)
に書いた。まずケース前面のグリル開口率を増やす。具体的にはナイフでグリルを拡大する。安物ケースではグリルが模様だけだったりする。パネル下方は図のように削り取ると良い。現在はこの孔はさらに大きく、下面がすっぽり空いている。さらにケース板金の前面の通風が悪い場合は、鉄板をとっぱらい素通しにする。図では前面からCPUの放熱器が見える。
これが面倒くさいときは、山本式無改造前面パネル通風孔設置術(PAT PEND.)を応用する。ドライブ類をパネルから後退させ、ドライブと前面パネルのスキマを利用して開口率をあげる。これによりドライブの冷却が向上するとともにCD-ROMやMO内部へ流入するホコリが減り、故障を予防する効果もある。今回のメルコ製ケースは通風に関しては満点に近い。
つぎに行うのはAT電源の開口率アップである。いかにケースを風水学的に変造しても、これをしなければ片手落ちというものだ。具体的には図のように電源の通風口の板金を斜めに曲げて開口率を稼ぎ、通風抵抗を激減させる。曲げる方向はもちろん風水に沿って上昇気流を吸い込む方向にする。このとき、板金が内部の部品にタッチしないように注意する。
しかるのちに初めてファンを交換するのであるが、電源板金とファンが当たるところには騒音防止のためにビニールテープを張る。しかしこれではネジと板金は直接接触してしまう。そこで秘技”山本式特殊低騒音ネジ(PAT PEND.)”の製作だ。
用意する物は配管工事のパッキングテープである。これは人類が到達し得た最高の材質であるテフロン製で、薄くて丈夫である。これを図のようにネジ山がちょっと見える位に巻きねじ込む。これにより電源の板金とネジは直接接触しない上に、究極のゆるみ止め処理も同時に行われる。テープはDIYショップで\200位である。
これらの風水学的変造により、ファンの騒音は激減した上にファンからは勢い良く風が出ている。排気温度も30度以下なので、過熱する事は無いだろう。抜本的な風水学的対策をとらずにファンの数を増やすのはインテリジェントで無い。
さて騒音が激減すると、相対的にうるさく感じるのがHDDである。これを解決する方法を2つ紹介しよう。その前に動作中のHDDに温度を確認して欲しい。ほのかに暖かい程度なら良い。しかし高速HDDにはケースの金属に接触して放熱する設計のものがあるので、その場合はこの方法は使えない。
最初の方法だが、5インチのドライブベイにマジックテープでHDDを上下逆にして固定する。これだとHDDからケースへの騒音伝導は全くなくなる。この方法は、ドライブベイが不足した場合に、HDDをケースや電源の上に固定するのにも使える。え、精神的に何となく不安だって?いや大丈夫。少々の衝撃ではずれることはないし、ノイズインシュレーションとしては理想的に近い。
次の方法だが、HDDの側面のドライブベイの金属に当たる部分にビニールテープを張り、金属同志が直接接触しないようにする。もちろん固定のネジ付近は空けておく。それに上記の山本式特殊低騒音ネジでHDDを少し緩めに固定する。これでネジもケース板金と直接接触しないし固定も確実だが、ノイズインシュレーションとしてはマジックテープにやや劣る。
これらの変造により、パソコンは驚くほど静かになる。ファンが多数付いていてワンワン騒音を発生するマシンは知的労働のクオリティーを著しく損なうし、電気を余計に喰う上に環境に優しくない、というのがWebmasterの意見である。
Webmasterは小学生の時に真空管アンプを組んでいた。しかし出力トランスが高価でおこずかいを圧迫する上に、感電したり火傷ばかりしていた。早く出力トランスが不要のトランジスターの時代にならないかなあ、と思った覚えがある。しかしながら、黒い弁当箱シャーシーにほのかに赤く光る真空管は、あたかも寒天に輝く星空のようにきれいであった。
オーディオの世界でもやはり真空管式アンプは人気がある。ガラスに封じ込められた仄かなな光は、おそらく人間の遺伝子に組み込まれたランプの郷愁をさそうものであろう。いかに超弩級半導体アンプといえども、遺伝子に組み込まれた郷愁にはかなわない。そのかわり、超弩級半導体アンプにはビンビン触れる大きなメーターかピカピカ光るLEDディスプレーが付くのが恒例となっている。
パソコンも同じだ。国際事務機器の初代PCは初代マッキントッシュと並んでグッドデザインだ。プラスティックの質感や角の落とし方が良く似ている。それに比べると、ますます最近のパソコンは無骨になりつつある。デザインリーダーの国際事務機器も、黒いモノリス調で斜面を持つデザインが汎用機からノートパソコンまで徹底されているが、到底Webmasterの好みでは無い。
一方コンパックは角が丸いデザインが特徴だった。コンパックはその名の通り、トランクの形の本体に小型CRTを組み込み、そのフタがキーボードというポータブルパソコンに起源を持つ。そのため角のとれた柔和なデザインがプロリネアあたりまで続いていた。しかし今は類型化したデザインになっていて残念である。
以前話題になったBeOSのマシンには、CPUの負荷を示すLEDメーターがついていた。あれもドライなパソコンのデザインに半導体アンプと同じように真空管のメタファーをもたらすデザインであったのだろう。そのメタファーをなんとかパソコンで再現できない物だろうか。長年の研究の成果が、本日紹介する山本式アナログCPUメーターである。これはCPUが消費する電流を、無接触、無電源、無アンプでアナログメーターに表示するものである。
そのエネルギーは、本来有害ゴミとして捨てられるべき高周波ノイズ由来であり、これをリサイクルする環境にやさしいデバイスである。このメーターが有害なノイズを吸ってくれるために、CPUはきれいな電源にありつけるという訳だ。
というわけで、用意したのは手持ちのアナログメーター(感度100uA)である。あとは電線少々、ダイオード一個(ゲルマがよいが、シリコンでも可)本当は黒いエボナイト調に大きな矢印がついたメーターが欲しいのだが、入手できないであろう。動作原理は、
にヒントがある。まずCPU周りを見て欲しい。丸いトランスに太い電線を巻いたトロイダルチョークがあるだろう。これはCPU電圧を減圧するスイッチング電源の出力から高周波ノイズを除去するものである。これに絶縁した細いビニール電線を2回ほど巻き、それをダイオードで整流してメーターを振らせる。メーターの端子間には0.01uFのコンデンサーを入れておこう。
ここでなぜ回路図が無いかだが、これだけの説明で作れないムキは、製作、質問そのほかを遠慮したほうが良い、という老婆心的配慮である。ご理解をお願いしたい。なお高感度のメーターが無い向きは、さしあたってテスターで電圧でも計って欲しい。振れが不足するときは、3回から4回まく必要があるかもしれない。
さて、写真はまだバラックの状態である。この方式はK6や6x86MXと相性が良いようだ。計算中とそれ以外で針の振れが倍も違う。また、CPUの中間的な負荷には、ちょうど間位に振れる。どうしたことか、P55CMMXではあまり振れに差がない。ダイナミックに消費電力をコントロールできないようだ。
Pen-IIではまだ試していない。なんとなくPentium-IIとは、こういった趣味の小物とは相容れない感触がある。遊びを知らない秀才のような感じだ。