November 30
ミカカ屋内配線使用料のナゾ
November 27
互換CPUのナゾ(Cyrixに見る互換CPUの生きる道)
November 24
3万円変造AT互換機のナゾ(486DX-2マシンをCyrix6x86L-166+GPマシンに変造する)
November 20
AT互換機BIOSのナゾ(飛ばしたBIOSの回復法と、なぜBIOS-updateが失敗するかの考察)
November 17 (Mon.)
AT互換機電源ファンのナゾ(風量アップと騒音ダウン)
November 14 (Fri.)
月末悪化する病気のナゾ
November 12 (Wed.)
オフィス電話からインターネットのナゾ
November 10 (Mon.)
486DX-2(66MHz)でWindows95が快適に動くナゾ
November 7 (Fri.)
B級マック種パソコン医局員のナゾ
November 5 (Wed.)
続々々々々オーディオのナゾ(電流帰還アンプの実践編その4 ラジカセ編)
November 3 (Mon.)
放置車両と国民総背番号制のナゾ
November 1 (Sat.)
独自ドメインのナゾ
みかかから来る請求書に、屋内配線使用料の項目があるヒトには耳寄りな話である。毎月60円の屋内配線使用量は、配線を買い取れば払わずに済む。
そこで手続きだが、敵も難物。みかかに電話すると、番号が違うと言われた。別の番号にかけると、ここも違うと言われ再度別の番号を指示される。さすがもと公社である。
再々度電話すると、最初にかけた番号だと言う。ていよくタライ廻しされたわけだ。若干機嫌を損ねたので、責任者と話したいと言うと、なぜかすぐ責任者が出てきた。
Y”あのー屋内配線を買い取りたいのですができますか?”
み”お買い取りは可能ですが、故障すると有料になりますがそれでもいいですか?”
これはどうも想定問答集にあるようだ。電気に詳しくないユーザーならひるむ所だが、おどしに負けてはいけない。
Y”あのー、電線って故障することがあるんですか?”
み”めったにありませんが、、、、、、”
Y”それなら買い取りたいのですが、いくらでしょうか?”
み”今の電話線を何年お使いでしょうか?”
Y”4年になりますが”
み”それなら無料です。”
Y”で、手続きはどうすればいいのでしょか?”
み”電話で結構ですね。”
Y”じゃあ買い取りますので手続きをお願いします。”
み”はあ。それならこの番号へ電話を,,,”
Y”またタライ廻ししてもらっては困ります。電話番号はXXXXXXXです。これで本当に手続きしてくれますね?”
み”わかりました。”
と言うわけで、次の月からは請求されなくなった。たった60円とは言え、払わずに済むものを払うのは気分が悪い。一年では720円だから、これに国内の数千万世帯の加入数をかけると、みかかは年数十億の収入をコストゼロであげていることになる。普通の商売で数十億の純益を上げるには一千億の売り上げが必要だから、抜群に効率の良い商売と言える。
なぜこの事を周知徹底しないのか疑問が残るところだが、確かに子細に文書を読むと屋内配線が買い取れることがどっかに書いてある。しかし必ず”買い取って故障すると実費をいただくことになります”とおどしが添えてあるのが効いていると思う。ただの電線なので故障しようが無いのである。
久しくハード変造に手をを染めなかったwebmasterだが、連休はしっかりCyrix6x86Lにはまってしまった。Cyrixは貧民の見方だが油断ならない雰囲気が漂う。
INTEL互換CPUの始まりはi8080に対するザイログZ80であろう。これはi8080の開発者がスピンアウトして作ったCPUで、i8080のスーパーセットである。インテルはi8085を出したがZ-80に席巻されてしまった。この事が後々のINTELの潜在意識を形成していると思われる。もっともザイログは次のZ8000で失敗する。
日本ではシャープがライセンスを受けてZ80を作っていたが、某日本の大メーカーのuPD780はライセンスを受けたかどうか微妙である。なにより型番の780というのがZ80と実に紛らわしい。
次に16bitの時代になるが、IBM-PCにはi8086でなくなぜかi8088が採用される。i8088は内部16itだが外部8bitという中途半端な石だが、i8085時代の8bitの周辺LSIが使えた。i8088は1MBの論理アドレスを持つが、i8080の64kBをセグメントで拡張しただけだから大きなアプリを書くのは大変だった。そのかわりi8080のアプリ(ワードスター)をコンバーターで簡単に書き換えられた。
日本ではPC9800が登場するが、メーカーはi8086の将来を決して楽観視せず、M68000を本命視していた。M68000はM6800の発展型だが、そのアーキテクチャーはDECのPDP-11のパクリであることは日本ではあまり知られていない。
正確にはPDP-11とVAX-780のパクリである。マイクロプロセッサーと言うと日本ではINTELばかりと思われるが、米国では必ずしもそうではなかった。PDP-11を1チップに納めたCPUはDECから外販され、それを使った多くのPDP-11互換コンピューターが流通していた。その流れはVAX780になってチップが外販されなくなるとM68系に変わって続き、多くの制御用マシンやSUNなどのUNIXマシンの誕生につながる。
DECはアセンブラーの事をマクロと称しているが、1ステップの命令で加減乗除比較などするのと同時にアドレスをインクリメントできるのがミソである。私も米国で仕事のため随分PDP-11やVAXのマクロを書いたが、レジスターの使い方が豊富で覚えきれなかった。
脱線した。そのため某会社はPC9800用M68000ボード(#PC9801-16)を早々に発売している。型番からして某会社はi8086がツナギで16bitの本命はM68000とCPM-68Kと思っていた。そのためIBM-ATでは不備であるバスマスターやCPU乗っ取り端子が、Cバスにはちゃんと最初から存在する。なにかと毀誉褒貶の多いPC9800であるが、現在はともかく当時は結構工夫されたマシンであったと思う。IBM-PCとPC9800の関係については、
を参照して欲しい。この時またも登場したのが某会社のi8086互換チップで、カタログにはi8086相当品と書いてある。当時の某会社のリバースエンジニアリング能力も大したもので、某会社は世界最大の互換チップメーカーであったわけだが、米国はあまり重大視していなかった。
その後登場したのがi8088,i8086コンパチのV20,V30である。写真の通り型番もi8088,i8086を強く意識していた。某会社の改良は内部バスの多重化とマイクロコードのハードウェア化であった。米国のユーザーはIBM-PCの4.7MHzクロックにうんざりしていたので飛びついた。当然法廷闘争になった。その後某会社はINTELにつかず離れずVシリーズを続けていたようだが最近はあまり見かけない。
次に登場したのがIBM-ATに採用されたi80286だが、IB-RT(RISCマシン)に遠慮してクロックが6MHzだった。当時PC9800FのV30換装品を米国に持ち込んだ私は初代ノートンユーティリティーでi80286と比較したが、NI値は互角だったがグラフィック能力ははるかに勝っていた。
i80286にもAMDとハリスの互換品があった。INTELとAMDの関係は当時は良好であった。ハリスはi80286の高クロックCMOS版を販売していたがINTELはあまり機嫌が良くなかったようだ。
そしてi80286はついにi80386に進歩しセグメントの呪縛から開放される。しかし同クロックの場合i80386はi80286より遅かった。むろんi80386は多くの仮想モードを持ち遥かに優れたCPUなのだが高価であった。
日本の某プリンターメーカーはPC9800の互換機でハリスの80286の方がi80386よりトクであると宣伝していた事は罪が深い。80286を買った人はwindowsで躓きメルコのCyrix付きゲタに走り、システムをたびたびクラッシュさせた。i80386を買った人もcyrix486で悲喜劇を演じることになる。
このころINTELは80286マシンのISAスロットに差して80386マシンに変えるカード(アバブボード)を売り出す。これが当たってマザーボードビジネスのうまみを知り、マザーボードにも参入する事になる。
i80386の後期にi80386ピンコンパチのCyrix486が大流行した。高速化のミソはハードウェア乗算機とたった1kbのキャッシュである。しかしi80386用マザーボードにはキャッシュコントロール機能が無いので、ソフトウェアでキャッシュをコントロールしなければならない。多くのキャッシュソフトが登場したが仮想モードでの動作が怪しく、多くの犠牲者を生んだ。後に倍クロック版が登場する。
Cyrixはファブレス企業で最初はTI,そしてその後は現在までIBMと組んでいる。IBMはINTELと486に関してライセンスがあり、INTELの情報に基づいてCyrix486と似て異なるブルーライトニングチップも作りPS/visionに搭載していたので、実に紛らわしい。
i80486の時代にはCyrix486DX100などがあるが、クロックと省エネ以外さしたる新機軸は無く低迷期である。Cyrixが再度浮上するのがM1sc(5x86)で、高クロック、内部64bit化、スーパーパイプライン化、分岐予測、クロックあたり複数演算(スーパースカラーでは無く、decodeとstoreが同時に行なう)アーキテクチャーで486ソケットでペンティアムに匹敵する性能を絞り出す。スーパースカラーが無い点ではペンティアムに負けているが、ペンティアムのスーパースカラーは効果が低いので、その差をクロックで穴埋めする戦略だ。
INTELはi80586の名前をペンティアムにした。80586では登録商標が取れないので586を名乗る互換CPUを排除できないからである。INTELにして見れば、ロードマップに従ってCPUもソケットの異なるマザーボードもコロコロ買い換えて貰わなければならない。ところが386マシンではCyrix486で、486マシンでは5x86やAMDで粘るユーザーが出てきて商売の邪魔である。互換チップが安く販売されると価格決定権が弱くなる。
CyrixはM1(6x86)でついにスーパースカラーが登場、分岐予測、投機的実行にout-of-order処理、レジスターリネーム、データーバイパスなどのデータ依存の除去(演算をスーパースカラーで並行して行った場合の失敗をカバーする機能)で、FPU以外は同クロックのPentium-IIを越える性能をsocket7で実現してしまう。もうひとつのAMDのK-6も同様にペンチアム-IIをうかがう性能になる。
そこでのINTELの策は、再度ソケットを換えてCPUもマザーボードも更新移行させ、ソケット7の互換CPU市場をつぶすことだ。しかし個人的にはこの方法は失敗すると思う。
クロックアップとキャッシュで高速化しても、メモリーや周辺機器がついて来ない。メモリーが画期的に進歩しないかぎり、ペンティアム-IIがソケット7に対して圧倒的に優越しているわけでは無く、同クロックではソケット7の互換CPUとペンティアム-IIの性能は接近している。
さらにサーバー用途でクラシックペンティアムやペンティアムプロにはマルチCPUマザーボードがあるが、スロット1だとマルチCPUの実装がやりにくい。INTELはサーバー用の違うスロットを出してくると思われ、次がどうなるか解らない。
もう一つがエコロジーとのかねあい。電力を大量消費して猛烈なファン騒音を発生する高速CPUが家庭やオフィスの津々浦々に普及するのかどうか疑問だ。ペンティアム-IIマシンというのは形態的にもエレガントで無いし、多くのファンと電力を必要とするようでは環境との整合性もSクラスベンツのように悪く、このままでは21世紀は迎えられないように思う。
というわけで、現状はソケット7の互換CPUとマザーボードが蔓延している。互換CPUとソケット7の将来は予断を許さないが、MCAバスから取り残されたISAバスのごとくINTELから離れて業界標準ソケットとして21世紀まで粘る可能性も無しとしない。
あれは金曜(21日)の夕方だった。めちゃめちゃ忙しい一週間が奇跡的に無事に済んだので、ちょっとぐらいムダ使いしてもバチは当たるまい。家の486DX2が本当にトロくなってきたので何とかしよう。手持ちに1.2GBIDEとEDO32MBがあるから、486DX2からフロッピー、SB16とその倍速CD-ROMをはぎ取れば、ケースとCPUとマザーボード(MB)だけで良い。ハイエンドはハナから考えない。
ポケットを覗くと3万円ちょっとあるでは無いか。即DOS/Vパラ福岡支店に向かおう。この予算でビデオボード込みはムリか。ここ福岡では安価なバルクのビデオボードが無いのでMBオンボードビデオを狙う。普通のオンボードは1024x768x256色程度だが、SiS5596チップセットならメインメモリーから2MB借りて1024x768x64k色がノンフリッカー75Hzなのでとりあえずは問題ない。
そこで、SiS5596オンボードのASUSのSP4V(市価\10000前後)を狙うが生産終了。代わりに同様なJetwayのJ-648が\9980。あまり聞かないメイクだが大丈夫か?店員は品質は問題無いと言うのでコレに決定。USBが欲しい向きには同様なSiS5598を積んだASUSのSP97V(市価\13000前後)が良いか。予算的にはGigabyte586MS(SiS5513/5596 市価\10000以下)もいいかも。
SiS5596/5513だとチップ数が少ないので、MB上は閑散としている。USBは無いがIrDAやPS/2マウスは可能。MBが簡単安価に仕上がるせいか製品も多いが、ハイエンドがメインの日本では人気はいまいちとか。
次にCPUだが、仕事の常用マシンがP54C-133MHzなので、これよりトロイと21世紀まで持たない。丁度Cyrix6x86L-166+GPが\7580と安いのでほんの少し贅沢(どこが)??をする。しかも66MHの2倍なので今後の変造が楽しみだ。熱と相性の問題でCyrixは人気薄だったが、6x86L以後は問題ないらしい。
ケースはベビーAT用ミニタワーが\6980。デザインやベイの構成は良いが電源は怪しげでコネクターの品質も悪い。付いてきた電源コードも不良だった。もう\2000位払った方が良かったかも。少しでも寿命をのばすために、電源のファン吹き出し口とケース内グリルを曲げて通風を良くした。
店員が”クロックアップに余裕がありますから”とかでベアリング付きファンを薦めるので\2500でゲット。クロックアップと顔に書いて合ったのだろうか。ポリシーは安定動作なのだが?
帰ってきて早速ケースに組み込む。コツとしてMBのスペーサーがまばらな所に接着式ゴム脚を付けておくと、電源on時のコネクター抜き差し時(やってはいけないが)に基板がショートしない。ジャンパーを設定(I/O:3.3V core:2.8V)してCPUを差し、手持ちの放熱グリースを塗ってファンを付ける。
通常風はCPUに吹き降ろす向きだが、ファンを上下逆にしてCPUから吸い出すように変えるのが山本流。これでCPU下方の電圧レギュレーターの上昇流を助ける(本当か?)。
ファン自体にもガムテープでフードを付け風が下方に回らないようにする。ケースの風のヌケいまいちなので、パネル前下方のグリル穴をドリルで拡大し、飾り穴にも穴をあけ、後面下端のスロット入り口を開けておく。とにかく通風を良くするのがマザーボードが塩を吹くようなトラブルを防ぐコツだ。
キーボードはバグペンユーザーから貰ったATプラグのAnykeyboardが復活。とりあえずFDDとメモリーと電源、ランプ類の配線をして電源on。おお、ビデオチップもVRAMも無いのにBIOS表示が出るでは無いか。あれ、パネルのランプ類が着かない。コネクターが前後逆だったので直す。FDDがシークするがディスクエラーでブートしない。マニュアルでジャンパーを確認するとCyrixのCPUというジャンパーが離れた所にあった。これでFDDのDMA周りのタイミングを修正するらしい。
今度はFDDを読みに行くがブートしない。Win95の起動フロッピーのつもりがブランクだった。ロスタイム30分。Win95起動フロッピーでFDISKやFORMAT/sをかけようとするがメモリー不足と言う。config.sysをconfig.bakと書き換えて領域確保しFORMATをかける。config.sysをいじらなくても、formatとsysを分けて行えば良い。
Win95の起動フロッピーでFORMATしないと、ロングファイル名と圧縮ディスクのマウントを失敗する。まず古い500MBHDDで立ち上げようとするが立ち上がらない。そこでWin95起動ディスクでおまじない、
FDISK /MBR
するとWin95が、しかし、safeモードで立ち上がるようになった。しかしまだSB16と専用CD-ROMが繋がっていないので、附属CD-ROMにあるビデオドライバーが読めない。さらにWin95附属のPCI-IDEドライバーでは、ファイルシステムがMS-DOS互換モードだと警告する。
SB16を差してWin95のドライバーをインストールすると、CD-ROMが読めるようになった。autoexec.batのremでコメントアウトされたMSCDEXでドライブ名をQ:にしておくのがいろいろのトラブルを防ぐミソだ。コメントアウトされているのにMS-DOSモードではDOSSTART.BATに反映されて影響がある。そうそう、PnPでないISAカードが使うIRQとDMAはBIOSでレガシーIRQにセットする。
CD-ROMのJ648のフォルダーからPCI-IDEとビデオドライバーをインストール、IDEも32bitドライバーになり、画面も高解像度で動くようになった。BIOSのチップセット設定でメインメモリーから2MB割り振ってやると1024x768x64k色のリフレッシュレート75Hz(表示は70Hzだが実際は75Hz)となった。画質もチップセット内蔵アクセラレーターとDACの割にはまずまずで、フィルター変造(ディスプレーアダプターのナゾ(画質をタダで改善する編))したシーラスロジックより良い。
ここで、500MBHDD(旧)の内容を1GB(新)に移すが、コツがいる。まず新だけマスターでつないで基本区画を確保しアクティブにしておく。この段階ではformat/sしない方が良い。ここでフォーマットしてしまうと、あとでこれをマスターにしたとき、再度fdisk /mbrが必要になる。。
次に旧HDDをマスター、新HDDをスレーブで立ち上げる。もし立ち上がらない場合は、新HDDをセカンダリーIDEのマスターにする。Win95のMS-DOSモードで立ち上げ、format d:/s (d:新HDD) を実行し、新HDDをフォーマットする。
フォーマットが成功してたら、Win95上でSyquestのWebから仕入れたEZbackupで旧の内容を新に移す。EZbackupはWin95が使用中のシステムファイルを含めそっくり複製してくれるので便利。
次に新をマスターにして旧をはずして立ち上げる。立ち上がらないときはWin95起動ディスクで立ち上げMS-DOSモードで再度 Format /mbr を実行するとうまく行く。
パフォーマンスだが64k色はまずまずで256色は非常に早い。1024x768x256でのwindsock3.30は左のようになった。BIOSのメモリー関係の設定は機械まかせ(Autoconfig)で、PCIバーストモードENABLEとビデオクロック最速設定のみ変更してある。
総じてCPUは整数性能はP54C-200MHzかやや良い程度、ビデオはオマケとしてはまずまずで、3Dゲーム以外にならがまんできる。CPUやビデオの性能は大したことはないが、メモリーとディスクアクセスがまずまずなので、通常業務にはストレス無い仕上がりとなった。
おおむねP55Cのハイエンドまであと1歩、Pentium-IIのハイエンドまであと2歩という所で、3万円マシンとしては上々だ。クロック変造でハイエンドに並ぶかもしれないが、変造すると電圧レギュレーターとプアな電源が心配だ。
久しぶりに変造マシンを組んだが(ハンダ付けしてないので自作とは呼びたくない)けっこう落とし穴が多い。正味2,3時間と思ったがインターネットにつなぐまでに数時間かかってしまった。その多くが最近の拡張機能の部分だ。
マシンは殆どの機能がオンボードでチップ数が少ないのでケース内は閑散としている。このクラスのMBでもIDEで多数のPIOやDMAのモードをサポートしていて、Win95の標準PCI-IDEドライバーでは古いとマシンが怒っている。ハードがOSを置き去りにしてどんどん進歩している。Win95が対象としたのは1995年までのマシンだからムリも無い。
そろそろWin98の出番だが、システムが肥大し重くなると486マシンは脱落するだろう。もっともハードメーカーもソフトメーカーもそれがねらいだろう。
3万円で、世間の常識から3年ハイエンドから4年遅れた486DX2マシンが、世間の常識並でハイエンドから1年遅れに追いついた。これなら西暦2000年を3年遅れで迎えられそうだ。世間様も不況だしPentiumIIの先も読めないのでsocket7がしばらく粘るだろう。チップセットもインテルは430系を絞るらしいので、SiSやVIAが蔓延するだろう。
P.S.写真撮影したがCOMポートをシリアルマウスに取られQV-10が繋がらないのでアップできなかった。世間並みのAT互換機になったんだなあ、と実感。3万円程度で486マシンの変造を狙っている向きにはお勧めの組み合わせだが、電源だけはもう少しコストをかけて良いと思う。
最近更新が遅れ、多方面から来られているのに申しわけない。先週は論文3編、今週は月曜出張、火曜外来と講義、水曜手術と講義、木曜学会シンポジウムであった。木曜発表のスライドを焼いたのが水曜午前1時で現像が水曜午後というありさま。
通常はスライドは,”マックな一日”のように作るが、今回は焼き直しや失敗する余裕が無い。Excellの解析データの載っているWin95のPowerPointで作成し、マルチシンク写嬢(シャガール)でスライドに焼いた。解像度はやや劣るがビデオ信号を横取りするタイプなので、ソフトのトラブルが皆無で、ATでもマックでも98でもUNIXでも使える便利なシロモノだ。
PowerPointでスライドを作るのは最初であったが、マックのPersuasionよりコマンド体系はシンプルで親切だが、何かとおせっかい機能が付いてくるのがMSらしい。
脱線した。その深夜スライドを焼く前に何をしていたかというと、FM/V466D3のBIOS修復をしていた。忙しいときに機械をいじるという悪いクセである。
FM/V466D3はこちらに書かれているように、そのまま使う分にはただ遅いだけだが、拡張に抵抗する似非AT互換機として有名。とにかく主要なビデオボードやSCSIボードに悉くアレルギーを示す。
BIOSを更新すると若干改善するらしいが、ユーザー登録しているのにBIOS交換の通知が無いばかりか有料(\7000)と言うではないか。今後購買リストにFM/Vが載ることは無いであろう。
466C(P1)とか466D4(P3)などはマシで466D3(P2)が特にひどい。466D3のマザーボードはACERのP2というOEMだが、欧州やアフリカのACERサーバーを漁るとP1やP3のBIOS-updateはあるのにP2だけ無いのはなぜだろう。
可能性としてACERがデキの悪いマザーを歴史から抹殺したい?というのが一つ。もう一つはACERはF通に遠慮して置いてないという説。いずれにしてもF通に対策する最終責任が存在するのは明白だ。あのIBMやDECでさえ、BIOS-updateをWebで供給しているのがAT互換機ビジネスの礼儀なのを知らないのだろう。
コレかな?という適当なBIOSupdateを探してROMに焼き込むと、案の定マシンが立ち上がらなくなった。素性のはっきりしないBIOSを焼き込む事はけっしてやってはいけないが、どうせそのままでは拡張できないのだからしょうがない。BIOSを壊しても\7000で新しいBIOSが買えるのだ。学会が迫ってマシン(予備マシンだが)を壊して変な余裕だが大丈夫か?私の場合機械が壊れると元気が出て頭が回転しだすので、その惰性で仕事をかたづけるのである。
何とかしなければならない。FlashROMへの焼き込みはROMライターを使っても電圧等に方言があって結構厄介である。しかしマザーボード自体に焼き込む能力があるのでそれを使う。BIOSのROMは立ち上げ時に参照されるが、いったんシャドーRAMにコピーされれば以後参照されない。
つまりROMは立ち上げ時以外は不要で、そもそもそれがBIOSの書き換えが可能な理由である。従って同じマザーボードのマシンがあればそれでROMに書き込んでやれば良い。あくまでも同じマシンがあれば、の話である。以下の事は危険を伴うので初心者には勧めない。キズを広げるだけだ。
その1.同じマザーボードの機械がある場合。(あるいは同一チップセットの同一BIOSメーカーのボードがある場合)
この方法はBIOSがフラッシュROMならどんなマザーボードでも理論的には成功するはずだが、電気的に危険が存在する。不器用な人はやめたほうが良いかも。
また、同じチップセットで同じBIOSメーカー(例えばAWARD)なら他社のマザーボードでもBIOSを書き込める可能性がある。しかし、この場合は書き込み用プログラムは、書き込みを行うマザーボード用を使う必要がある。また、書き込み電圧がフラッシュROMによって異なるので、その設定が必要になることがある。
まずちゃんと立ち上がるマシンから電源OFFの状態でピンを曲げないようにしてROMを一度抜く。写真のようにROMの裏にセロテープを二重に貼ってそれを表に回してROMをひっぱり抜き易くしておくのがミソである。
再度ROMを緩く差して電源を入れ、フロッピーから立ち上げる。フロッピーにはWin95でなく純正MS-DOSのver6あたりでconfig.sysとautoexec.batは消して置く。立ち上がったらROMの内容をAFLASH.EXEを用いてフロッピーに保存した上、AFLASHのバッファーに読み込んで置く。
ここでそっとBIOSのROMを抜く。電源がonだから、金属工具を使うと周りにショートしてマザーボード一巻の終わりなので、先ほど仕込んだセロテープを使ってピンを曲げないようにROMを抜く。テープを持って左右上下均等に少しづつ揺らしながら均等にゆっくり持ち上げるのがコツだ。そこに間違った内容のBIOSを、周りとショートしないようにして差す。そして先に保存しておいたバイナリーイメージか、あるいは書き込みたいバイナリーイメージをAFLASH.EXEで書き込む。
これで終わりだ。エキスパートなら10分もかからないが、初心者はピンをまげたりショートさせてまず一巻の終わりであろう。エキスパートなら曲げたピンも直せるし、万一ピンが折れても適当なICソケットに差して折れたピンからジャンパーを飛ばして修復したモノをROMソケットに戻すことができるだろう。あるいはBIOSソケット以外はガムテープでマスキングしておくと安全かも知れない。
しかしFM/Vは拡張すると必ずトラブるという問題作だ。早く普通のAT互換マシンに変造しないと今後も災禍を招く予感がするので、策を練っている。
その2(追補)同じマザーボードの機械が無い場合。
ただし、最近の586,686のマザーボードで、AWARDのBIOSのモノに限る。この方法はこちらから仕入れたが、雑誌でもネットでもほとんど知られていない。
ここに、ウンともスンとも言わず立ち上がらないマザーボードがあるとする。BIOSが飛んでいるわけだが、最近のBIOSはモジュール化されていて、そのすべてのモジュールが飛ぶことはマレである。立ち上がらないマシンに電気を入れると、一瞬フロッピードライブのアクセスランプが着くことがある。この場合、モジュラーの内のFDDアクセスの部分はまだ生きている。
つまり、AWARDのBIOSには、とにかくフロッピーを読みに行って基本的なファイルを読み込むモジュラー部分がある。この部分が生きていれば、たとえ表示がまったくなくてもBIOSをリカバリーする能力があるのだ。こういったトラブルの時にはISAビデオカードが役に立つこともある。ただし、アクセスランプすら着かない場合はダメだろう。方法は、
1.まずbiosのバイナリーのイメージを用意。書き換える前に保存していたモノが確実だが、無い場合はマザーボードについてきたフロッピーやCD-ROMをあさる。それでも無ければ、インターネットで仕入れる。そもそもBIOSアップデート時には、必ず古いBIOSイメージをディスクに保存しておくべきだろう。
2.BIOSのupdate用ソフト。マザーボードによって異なるので必ず専用のモノを使う。なぜ専用でないと失敗するかは後述。
3.MS-DOSのシステムが入った起動フロッピー。ver5もしくはver6のものがよく、Win95の起動ディスクでは失敗することがある。当然config.sysとautoexec.batはリネームしておき、いっさいデバイスドライバーを組み込まない。
4.BIOSのupdate用ソフトとBIOSイメージをフロッピーにコピーする。さらに下記の内容のautoexec.batを作成する。
afxx.exe biosfilename /Py /Snここで、afxx.exe はBIOS updateのutilityであり、biosfilnameはbinary BIOS imageのファイル名である。
5.フロッピーを入れて起動。画像は何も表示されないが、ガチャガチャ言っている間は、何が起こっても最低10分はほって置いてお茶を飲みに行くこと。急いては事をし損じる。
イエス、バージニア。BIOSはパソコンにはちゃんと存在するモノなんだ。
重要な蛇足
と書いて、同じ方法(その1)を解説しているページを見つけてしまった。結構知られているのか?この方法を知ったのは随分昔マイクロニクスのマザーの頃である。当時Gateway2000の486DX2マシンの人気が高く、マイクロニクスからはBIOSupdateが供給されていたが、多くの人がupdateに失敗してマザーを捨てていた。当時はflashROMはと書き換えが可ということで、ハンダ付けされていたマザーボードがあった。ノートパソコンだと今でも殆どがそうである。この場合の復旧は本当に難しい。
そこで差別化のため、どうしてBIOS updateが失敗するのか考察を書いておく。問題はハードとOSの進歩を含んだ話なので、シートベルト着用でお願いしたい。日本ではこういう基本的な事が書いて有るページが少なく経験論にもとづいている事が多いがそれではB級マック種医局員と同じである。
パソコンに電気を入れるとCPUはメモリーを検索してBIOS-ROMやVIDEO-ROM、HDD-ROMやSCSI-ROMの先頭を探し、BIOS実行アドレスを確定後BIOSが実行される。BIOSはハードウェアチェックの後、ハードディスクのブートエリアに書いて有るソフトをメモリーに読み込み実行を始める。ブートのソフトにより従って次々にシステムファイルを読み込み初期のOSを立ち上げ、次にデバイスドライバーを次々に読み込み、、、というわけで、かなり綱渡り的に立ち上がっていく。
80286までのパソコンはこれで終わりだが、コンパックがデスクプロ386を導入したころからCPUバスクロックとISAバスクロックが分離されてきた。この後CPUクロックはどんどん上昇し能力が向上するが、足をひっぱったのがROMである。通常のE-PROMは読み出しが遅いため、これをアクセスするためにはウェイトを大量に入れなければならない。
このためコンパックだったと思うが、ROMの内容をブート時にRAMに読み込み、そのRAMがROMと同じ番地で参照できるシャドーROMという機構を考え出した。これでROM(実はRAM)の読み出しが格段に高速化された。
しかし問題が生じる。通常DOSでは640kb以上はROMとVRAM以外は無いはずだが、そこにRAMがあったらどうだろう。例えばSCSIカードやネットワークカードがバッファーや設定用RAMをそこにあったらどうなるか?丁度キャッシュの不整合と同じ事が起きる。
BIOSにシャドーROMのENABLE,DISABLEがあるのはこれを回避するためである。従ってBIOSやVIDEOの実アドレスにアクセスしてROMを書き換えるときには、本来は(場合によるが)該当番地のシャドーROMはDISABLEにしなければならない。これが一つ目のポイント
実際にはWin95やUNIXが立ち上がったら実際の入出力(BIOSとはbasic I/O systemの略)にはBIOS内のルーチンは殆ど使われず、それぞれ専用のドライバーに支配が移行する。ただしリアルタイムクロック(時計)やハードウェア情報の参照は依然BIOSが使われることがある。
他にも問題がある。Win3.1からWin95へ進化してOSのカーネルやファイルシステムが32bit化された。これでDOS時代とは640kbから1000kbの間の管理は一変し、幅広い操作でアドレスが仮想化、すなわち論理アドレスと実アドレスが一致しなくなった。これにより高度なメモリー管理や仮想記憶、キャッシュ技術や高速化が可能になったわけだが、BIOSやvideoのROMにアクセスするためにはあくまでも実アドレスでなくてはならない。
Win95で作成した起動フロッピーに入っているシステムはDOSの名残ではあるが、ExtendedDOS、そして32bitOSを念頭に作って有る。Win95はDOSの様に立ち上がるが、次第に1MB以上のメモリーを利用できるExtendedDOSに移行して主としてメモリーを中心とする環境整備を行い、デバイスドライバーが次々に32bit版に置き換えられ、ついには32bitOSカーネルに支配を渡すわけである。
Win95起動ディスクに存在するシステムファイルやデバイスドライバーはMS-DOSのそれと類似しているが、32bitOSへの移行を意識したシロモノだ。従って、実アドレスを要するFlashBIOSの書き換えには有害なのである。従って、BIOS書き換えには純粋のMS-DOSの、config.sysやautoexec.bat無しを使わなければならない。特にDOS上で仮想アドレスを実現するExtended-DOSのドライバーであるHimem.sysやEmm386.exeがナゼとっても危険かが理解できるであろうか?これが2つ目のポイント。
次のポイントはBIOS書き換えソフトのバージョン。上記のように高度化したマシンでは実アドレスのROMをかきかえるのはけっこう厄介。理想的にはシャドーROMをDISABLEして、CPUの1次2次キャッシュを無効化して、CPUやチップセットに存在するメモリー管理機能をDISABLEし、PCI-ISAブリッジなどに隠れている種々のバッファーやキャッシュをクリアしなければならない。
今のOSでROMにアクセスするのは、新幹線が赤信号で止まるような物で、マシンの高速化のためのシカケをわざわざ全て無効にすることであり、OSが一番嫌う操作である。一言で言えばOSの進歩はメモリーやプロセスの保護、つまるところ実アドレスの隠蔽の歴史なのである。
以上の操作に失敗しBIOS書き換え中にクラッシュすると回復不能になるおそれがある。そこでマザーボードメーカーはCPUやチップセットが更新される度に、上記の操作を行い安全にROMの実アドレス領域にアクセスできるBIOS書き換えソフトを更新するわけだ。だからBIOS書き換えソフトのバージョンには細心の注意が必要なのだ。これが3番目のポイント
現代のパソコンはPCIバスからブリッジを経由してISAバスにつながっている。フロッピードライブの仕様は古いままだが、HDDコントローラの仕様はWD規格からIDE,EIDE、さらにATAPIと代わり、その場所もISAバスからPCIバスへ引っ越している。
従って、BIOS書き換えプログラムがシャドーROMやキャッシュ、バッファークリアの操作を行った場合、PCIバスのコントローラーからHDDへのアクセスは保障されない。これがBIOS書き換えをフロッピーから行うのが安全な理由だ。同様に、PCIバス上にあるビデオカードに表示されるかどうかも微妙なところである。
以上の3つのポイントを理解すれば、いろいろなホームページで繰り広げられているBIOSやビデオ、SCSIのROMアップデートの失敗記がより興味深く読めるであろう。経験論も大事ではあるが理由が解ると対策は簡単である。
パソコンが多数存在するオフィスでは、騒音もばかにならない。おまけにインテルとMSのリソースバブル(PAT PEND.)合戦により、CPUとHDDの電力と発熱、騒音は悪化するばかりで大量の炭酸ガスを発生し地球環境に優しく無い。
たとえ高性能パソコンでビジネスが効率化しても、炭酸ガス排出量がアップすれば相殺されてしまい、地球全体としては昼寝でもしていた方がトクかも知れない。
米国には環境保護の圧力団体が存在するし、インテルもMSもエネルギースターとかAPMとかで省電力に努力しているが十分ではない。CPUやHDDの電力はAPM(省電力)設定である程度緩和できるが、電源のファンは回りっぱなしでエネルギーをロスしている上に騒音を発生している。
そこで当山本研究所(ドメインの正式名称でもある)は独自の視点(シンプル アンド エコロジーの実践)でファン騒音研究を2つのステージに亘って進めている。第一ステージではファン騒音4-5dBダウン、風量20%アップ、そして冷却効率アップによる実質電源容量アップ?と筐体温度ダウン?(根拠はあやしい)を達成した。第二ステージは部品の手配中だがPC-2000規格先取り(笑)を狙って研究中なので近く報告できると思う。
以前私は米国でエプソンEquity-1というめちゃくちゃファン騒音の大きなマシンを使っていた。騒音はファンブレード(羽根)とグリッド(網)が接近していたため空気流が断続されサイレンの原理で発生していた。
最初の対策はファン電源にシリーズにダイオードを入れ回転数を落した。次にファンユニットとグリッドの間にナットを咬ませて距離を離した。さらにグリッドを曲げて開口率を上げた。これらの改良により筐体温度は変わらず騒音が半減した経験がある。
開口率アップによる冷却効率改善例だが、マックプラスの左上部ルーバーを開口率の高いパンチングメタルに交換することにより、ファン無しでアクセラレーターを運転しても暴走しなくなった。マックプラスでは必発と言われるアナログ基盤のトラブルを一度も経験せずいまだ完動である。
今回ネタにしたのはキヤノンのイノーバのタワーケースである。騒音はさほどでは無いが、同じ電源付きケースはSONYやOKI他多くの一流メーカー採用なので良い題材だ。グリッド開口率は約65%とグリッドがかなりジャマしている。風量と風向、渦流の評価には写真の如く5色の風洞実験(PAT.PEND)を新規開発(笑)した。以前トヨタに7色風洞実験というのがあったが、そのパクリである。騒音は騒音計で評価した。
流体の解析はスーパーコンピュターでも長時間要する所であるが、自動車の空力特性はスモークや糸の流れをベテランが目視すればわかるとかで、今回はヨット歴20年で糸の流れに詳しいベテラン主任研究員(笑)の目視(あてになるのか?)で行った。
対策は写真の如く円周方向のグリッドをペンチで外側に引き出して風向に対してグリッドを斜めとし、さらにグリッドとファンブレードの距離を離すようにした。5色の風洞実験によりファンの渦流は後ろから見て時計回りであったため、グリッドの弦方向の支柱もそれに従って曲げた。写真に示す程度に曲げると5色の糸が均等に流れているのが良くわかると思う。
結果としてファンから15cmにおける騒音計の読みは4ないし5dB減少した。また5色の風洞実験の写真では一番上の青い糸が示すように、風はグリッドから遠心性に拡散され騒音低下に貢献している。一番下の赤い糸が示すように、軸受け部分の渦流も低下している。印象としては全体が静かになったかわり、HDDの音が気になるようになった。騒音は一つを消すと別のが目立ってくるものだ。
風量は目視で約20%増加したようだ。これにより電源の容量アップや筐体の温度低下も期待できる。グリッド開口部円周に沿ってスポンジテープ(例のスキマテープ)を貼るとさらに2dB程度の騒音低下になる。
こういう対策は大手メーカーがやるべきだが、大手ほど安物の電源を使っておりツメが甘い。流体専門の重電部門を持つT芝やM菱などには総合力を発揮して貰いたい。副業で研究所を運営している主任研究員(笑)としては、エンジニアが研究を忘れてサラリーマン化すれば、庭の手入れから配電、配管、自動車修理、税金申告までこなす欧米のエンジニアには勝てないと思う。
AT互換機ビジネスでは、同じCPUに同じようなマザー(ACERとか)や部品ばかりで差別化しにくい時代だが、パソコンを巡る広い視野を持てば差別化する方法はいくらでも残っている。現在第二ステージとしてパソコン全体のさらなる低騒音化と省電力を狙って(大げさな)部品調達中(総工費約300円)である。
少し前の話である。決まって月末に病気が悪化する患者さん(M子さん)がいた。不思議な事に3ヶ月毎の月末に特にひどい発作がくるのである。最近文章がくどいという印象があるようで、今日は趣向を変えて会話調だ。会話調は、
以来である。
Y”いつものなぜか月末に具合が悪くなりますね。”
M”そうなんです。”
Y”なんか理由があるのですか?”
M”....... 実は、月末はとにかく忙しいんです。”
Y”ほお。給料日ですかね。”
M”給料日ならいいんですが。預金が集中するのです”
Y”なんでまた?テラー(窓口)なんですか?”
M”いまは後方なんですが、テラーより疲れるんです。お取引先に預金をお願いするんで。”
Y”預金?”
M”月末に。あと決算の時と創業何周年とか.....”
Y”そうは言っても、企業にお金が余ってるんですかね。”
M”だから無理矢理月末に積んでいただいて、月が明けたらスグお返しするんです。お金が無い場合は、借りてでも。”
Y”へーー。手間だけでペイしませんよね。”
M”同業者とか支店のランキングがあるんです。どこもやってますから、うちだけやらないとどんどん落ちて行くんです。特に借りて積んでもらうと預金残と融資残両方が増えますから。”
Y”たいへんですね。”
M”そうなんです。(暗い表情。).......(しばし沈黙の後に急に目が輝く)......あのー、定期預金に入っていただけませんか?カードローンはいかがですか?今ならおトクになってますし.....”
Y”.....(マズイ)......... あー。うちの家訓で商品取引とカードローンはやってはいけないと、いつも父が言ってました。えーーお薬は処方しましし次の方がみえましたので、それではおだいじに”
以前お付き合いしたところでトイレを借りたら壁に”純増ランキング"とか”カードローン成約者数"とか個人別に棒グラフがあったのを思い出した。この商売は私には務まらないなと思った。
米国にはテラーの学校もあって、そこで銀行業務を一式習ってからテラーになるのである。こういったことはたぶん教えないだろう。リテールの前途は険しいと思った。
先先日は病院当直であった。当直というのは朝から晩まで外出できないのである。そんなことのために、我々の仕事場は衛星テレビ、WOWOW等の各種アメニティーグッズを揃えて有る。なかでもネットサーフィン可能の端末が10畳程の部屋に7台も並んでいてぬかりは無い。
ところが電気工事のためにサーバーもルーターが落ちていてインターネットが動いていない。そこで取り出したのがラインチェンジャー2というシロモノ。
オフィスの電話でも、通常の2線式なら簡単にモデムがつながる。問題は4線式ビジネス電話で、これは通常のモデムがつながらない。ラインチェンジャーは電話とハンドセットの間に挿入することで、殆どすべてのビジネス電話にモデムをつなぐことができる。
仕事場の電話はパルス式だ。仕込んだ後ビジネス電話から外線につなぐ。ここでパソコンのダイヤルアップを始動させる(トーンを空打ちさせる)。そして電話機の方でダイヤルすれば簡単につながる。回線がトーン式ならもっと簡単で、外線にした後モデムにダイヤルトーンを送らせるだけで繋がる。
と書くと簡単だが何回かミスをした。ちゃんと繋がった後についハンドセットをビジネス電話に掛けてしまう。そうすると当然切れてしまうので転がしておく。注意点はそれ位か。
実は輸送の途中で袋がつぶれていた。15k円もする本体を振ると、カラカラと音がする。中をあけるとプラスティックのかけらが出てきた。回路は簡単なアナログ式だが自作するのはためらわれる程度の複雑さだ。28.8kbpsで一発でつながるので品質には目をつぶることにした。
輸送中の扱いが荒かったのだろう。以前レーザー出力が低下した5inchMOドライブをメーカーに送ったところ、業者が途中で落として保険まるもうけで新品になったことがある。業者は物を投げる事を自覚しているので簡単に保険がおりた。故障したMOやHDDを送るときはたっぷり保険を付けることを強く勧める。
さて入手方法を書くと宣伝になりポリシーに反するので、gooでラインチェンジャーと検索してほしい。同種の物がいくつかあるようだが、少なくともこれは動く。目の前にビジネス電話があるのにネットに繋がらない諸氏や、出張が多い向きにお勧めである。12VのACアダプター付きだが、電池でも動くようなのでモーバイルマニア向きかも。
仕事場にWin3.1後期に導入した大量の486DX-2(66MHz)マシンがある。これらにWindows95をどうやって導入したかについては、
PC98DA,BS,AP,PS/V,FM/V,ThinkPad220等の古い機械にWin95をインストールするコツ(3/24)
に書いた。それらは全てネットワークに接続されているわけだが、その詳細については
Windows95でインターネットEthernet、Dial-up他のコツ集大成(3/24)
に書いた。これらは元々私自身の早老期痴呆に対する備忘録なのだがログによると25000回以上も参照されている。私のように古い機械にWin95を導入してネットワークに接続するのに苦労している人が多い事がしのばれる。蛇足ながら、今日のトクする一言は30000回以上参照されていてReadmeJではテクニカルな日記の中で5番目位である。ありがたいことだ。
仕事場の486DX2のスペックはメモリー16MBにHDD400MB程度と導入当時とあまり変わっていないが、医局員の評判は悪くない。Macと比べるとレスポンスが確実で安定しているが、画面やフォントのデザインがダサイと言う。ネットサーフィンはマシンの能力より回線速度がネックなので大差無い。ただ作画するとPentiumとの差を感じるようだ。
486DX2でWin95を快適に使うにはメモリーを増やせば良いことは良く知られている。以前、
に書いたように、余ったメモリーはディスクキャッシュに回される。メモリーをキャッシュに優先的に割り振るには、マイコンピューター、プロパティ、パフォーマンス、ファイルシステムでコンピューターの使用目的をネットワークサーバーにする。
Win95の古いバージョンではさらにRegeditで、HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\FS Templates\Server にあるNamecacheをa9 0a 00 00、PathCacheを40 00 00 00にする。Regeditを操作するには若干の危険性があるので、必ずのレジストリーをすべて保存しておくと安全だ。
さらにMSのTweakUIを入手しする。これを解凍し、tweakui.infを右クリックして、出てきたメニューからインストールを選ぶとインストールされる。コントロールパネルのTweakUIアイコンをクリックし、MenuのパネルでMenuspeedをFastにする。GeneralのパネルでWindow animationとSmooth scrollingのクリックをはずす。これでレスポンスが軽快になる。
このあたりは良く知られている。さて次に大事なのはディスクの掃除である。Win95でメモリーが不足してくると、メモリー上の使われていないページをHDDに書き出して使用する仮想記憶が使われるが、ディスクが空いて無いと書き出しにヒマがかかるからである。操作の前にscandiskでディスクのチェックして置くことを忘れずに。
その機械がネットワークにつながっていれば掃除がしやすい。ネットワーク上のHDDに余裕のある機械だけ不要なファイルを残しておいて、クライアント類は思い切って消してやる。もし入用になったらネットワークで持ってくれば良い。そもそもネットワークとはそういうものだ。
まずコントロールパネルのアプリケーションの追加と削除で不要なアプリを消そう。必要な時にWin95のCD-ROMからインストールすれば良いのだ。目安として、この1年に一度も使わなかった物は消して良いと思う。
次にエクスプローラーでディスクを眺める。雑誌のオマケの試用版が勝手に作ったディレクトリーは無いだろうか。私は使用期限のある試用版は一切インストールしない。ワープロにしても常用する部分がディスク上に占めるのはわずかであり、大半が一生一度使われるかどうかわからないオマケ類でいっぱいだ。年賀状ソフトも同様だ。そうそう、Win95プレインストールマシンには、Win95のCD-ROMの内容が載っているので、消せばスペースが空く。
整理の本番はこれから。ディスク容量を喰うのはマルチメディア関係のデータファイルである。スタートを右クリックして検索をかけよう。まず動画ファイル*.aviを消そう。Windows\Helpに結構ある。*.mpgも消そう。画像ファイルも消そう。*.BMPも不要な物は消そう。といっても\windowsの雲.bmpは消してはいけない。音声ファイルの*.wavもwindowsが使用している物以外は消そう。
さらに小物を消そう。カーソルファイルの*.CUR、アニメーションファイルの*.ANI、スクリーンセーバーの*.SCRも不要な物は消そう。ヘルプファイルの*.hlpも消そう。\DOSにもけっこうヘルプファイルが多い。他にも更新で不要になった*.---や*.da0、*.da1など、*.001、*.002なども消すことができる。
さらに\config.sysと\autoexec.batを見て、これらに使われていない\dosのファイルも消せる。正しくWin95がインストールされていれば\dosのシステムファイルはすべて\windowsのそれに交換されているハズである。もし不安があれば、\dosにある*.hlpだけでも消そう。
まだある。\windowsには多数のテキストファイルがある。これも消すか一個のファイルに圧縮しておこう。たとえ1byteのファイルであっても確実に1クラスターサイズを喰うからである。これを一個のファイルに圧縮すれば、単なる圧縮以上にクラスター節約効果が出る。zipにしておいて、読みたいときはwinzip内部からviewで読めばよい。
忘れてはいけないのがインターネットエクスプローラーのキャッシュで、結構サイズがでかい。しかもバージョンアップを繰り返すうちに不要な物が\windows\Temporaly internet filesに特殊な構造で溜まってくる。これを正しく再構成するのはちょっとやっかいだ。
そこで便法であるが、インターネットエクスプローラーの表示、オプション、詳細設定のパネル、インターネット一時ファイル設定でフォルダーを空にするを選ぼう。同様にページのパネルで履歴をクリアしよう。こうすれば\windows\Temporaly internet filesと\windows\historyは空になるはずであるが残っているだろう。いったんwin95を終了し、MS-DOSで立ちあげる。そして下記を実行する。
cd \windows deltree history deltree tempor~1再度win95を立ち上げ、インターネットエクスプローラーを始動すればきれいになる。若干レジストリーに矛盾が残るが問題無い。
もしwin3.1にwin95をアップグレードした場合、多数のWin3.1アプリ、そのヘルプファイル、iniファイルなどが残る。これは\windowsのファイルを日付順に並べると見えてくる。これも不要なものを消そう。問題は古いDLLファイルだが、これらは消してよいかどうかの見極めが難しいのでほっておこう。
このようにするとWin95もかなり効率化される。同じ手法で386SLの6MB、80MBHDDのIBM ThinkPad220にWin95をインストールできることは、
ThinkPad220にWindows95をインストールしてみると....
に書いた。もし手元に使用頻度の低い古い386ノートパソソコンがあったら試して見て欲しい。もちろん動作は遅いが結構使える。会議中や出張中は、遅い方がヒマつぶしになって良いこともある。
もしここまでしてパフォーマンスに問題があれば、安心してマシンを買い替えてもいいと思う。次回はこういったマシンをどうやってアップグレードするか考えてみたい。
蛇足
486DX-2(66MHz)と言ってもマシンによって処理速度が随分違う。経験では二次キャッシュ無しでは、コンパックプロリネアが最速で次がIBMPS/V(ローカルバス仕様)であった。
二次キャッシュが有りでは汎用マザーボードのPCinが最速で、一番遅いのがFM/Vの類。FM/Vはまるでナメクジがはうように遅く、前述の二次キャッシュ無しより遅い。
コンパックやIBMではチップセットのタイミングなどをかなり煮詰めてあるがムリな事はしてない。従って古いマシンの割にはFM/Vのように明白な支障(SCSIやビデオボードが動かない上にBIOS更新が有料というふざけた対応。おまけに多数登録ユーザーに一片の通知も無い)が少なかった。
汎用マザーボードのPC-inはBIOSでメモリーのアクセスタイミングを追い込んでやっとコンパックより若干早い、という程度。問題はFM/Vで、チップセットの設定がかなり安全な方に振って有るために遅い。
おそらく種々の機器との相性を良くするために遅くしているのだろうが、それでいてトラブルがボロボロと出て開発能力が底レベル(低レベルでは無い)である事を露呈しているように思う。
普通ペンティアム133MHz、と書いて有っても性能は千差万別、体感100MHz位のマシンもある。改造と言うとCPUの交換とクロックアップに目が行くが、経験によるとメモリータイミングやチップセットの煮詰めで20-30%位は早くなるし、おまけに費用がロハである。
メモリーアクセスはすべてのアプリにボディーブローのように効く。プロセッサーが2割早いのと、メモリーアクセスが2割早いのをどちらをとるかと聞かれればメモリーアクセスを取る(もちろん両方がベストだが)。
80386から80486そして最新のペンチアムIIまでプロセッサー自体の能力改善(クロック、マイクロコード改良とハードウェア化、レジスターの増加そして分岐予測)もあるが、クロックアップによる改善以外はたいしたことは無い。分岐予測ににしても、通常はスーパースカラー比率は2倍に遥かに及ばない。改良の一番の力点はキャッシュを含めたメモリーアクセスにある。
パソコンの能力によって医局員はおおむね次のように分類できるようだ。
まずパソコンの立ち上げ、アプリケーション、保存、印刷などの処理にC級パソコン医局員以上の補佐を要する。マウス、キーボード操作がままならない。
パソコンの立ち上げ、アプリケーションの開始、ワープロ、表計算、作画、通信ソフトの操作のみが可能であるが、ちょっとしたトラブルで躓く。
アプリケーションのインストールとバージョンアップ、さらに簡単なOSのバージョンアップが可能である。また簡単なドライバーの組み込みが可能である。
全てのクラスの中で一番危険なユーザーである。ハード、ソフトとも雑誌の聞きかじりで間違ったバージョンのOSやドライバーを組み込んだり、余計な画面の飾り、ガラクタ、試用版、Hソフト等を秩序無く持ち込むため、フリーズやディスク容量不足、クラッシュなど多くの災いを招くが、おおむね病識が無いのが特徴である。
また最新バージョンのハードやソフトを追いかけるため、しょっちゅうファイルを失ない悪態をつく。本人はもっともハッピーで周りが迷惑する時期でもある。
OSのインストールや保守、通常カードや周辺機器のインストール、保守、指導ができる。雑誌や成書に書かれているトラブルを処理できる。
このクラスの特徴は、バブルなB級の時期を過ぎて余計な画面の飾り、ガラクタなどが次第に減少し、フリーズやディスクの空き容量も改善する傾向に向かう。しかし依然リスク管理が若干の甘いため、OSやHDDの入れ替えでディスクをクラッシュして全てを失いこの道の難しさを実感するのである。
たいていのことは可能である。多くのクラッシュ経験でリスク管理を学ぶので、クラッシュしてもあわてない。
最新のソフト、ハードをあまり追わなくなる。常用システムはひとつ古いバージョンで組み保守性や安定性を重視する。新しいハードやソフトは実験専用のサブパソコンで試みて安定してから使うようになる。
特に求められる事は、世間の流行と一定の距離を置くスタンスと保守および有事対応能力、そしてもっとも重要なバランス感覚である。当然どれかのアーキテクチャーで仕事に使えるバイナリーのアプリケーションを書けることが前提条件だ。
これはA級まで到達しながら、何らかのこだわりのため、正常進化の道を踏みはずしたクラスである。パーツ屋での挙動は一見B級と似ており、能力的には特A級と紙一重であるが、妖怪人間ベムのごとく特A級とは永遠に交わることのないけもの道を歩むことになる。
マック種でA級以上に昇級するためには、ソフトやハードの基礎的な知識と経験が要求される。従ってトラブルをすべて相性が悪いという言葉で解決する間は昇級できない。このため、このクラスの脱却にはどうしてもMS-DOS種やUNIX種での修行が必要になる。
不思議な事に、古くからBASIC言語やPC88、PC98を使って来てHDDを自分でつないでいたユーザーは知らない間にA級Windows種パソコン医局員まではなれる。一旦A級Windows種パソコン医局員になると、A級マック種に横滑りするのは簡単でしかもはまりやすい。またコマンドラインへの恐怖感が無いのですぐにB級UNIX種にもなれるがはまりやすい。
ただしUNIX種パソコン医局員はTEXやX-windowsでの宇宙語やUNIXユーザーが醸し出す世界にはまり過度のプライドを持つとせいぜいA級止まりでなかなか特A級に昇級できなくなる。公衆の面前で正規表現的言動が飛び出すようになると重症で進歩は望めない。
いずれにしても特A級は険しい道だ。たとえA級にいても変化の激しい世間のこと、勉強を怠り油断するとB級や廃人級に堕落することは容易である。
基本的にD級から特A級に昇るにつれてより高度の知識と経験が要求されるのであるが、中でも有事のリスク管理能力とバランス感覚が重要であると言われている。
廃人級Webmasterからのお知らせ
サーバーのログ解析ページが巨大(1.2MB)になったので整理しました。ここ2,3日のアクセスはこちらの方にあります。このサーバーをどういう方が覗きに来られるかがわかりますよ。*BM,*NTEL,*S,*UN方面には毎日来ていただいており恐縮しております。ただしログ解析ページの置いてあるサーバーはMacのため、レスポンスが超悪いことをお許し下さい。
最近電流帰還アンプの記事がご無沙汰であるが、研究を怠っているわけではない(笑)。今日はありふれたCDラジカセが題材である。この手合いは巷に1万円前後であふれているので、きっとあなたの周りにもあるだろう。
まずスピーカーだが、エッジの幅が狭くてストロークの小さそうな代物なので、たとえ改造しても低域は期待できない。スピーカーは後ろから見ればマグネットの大小で簡単に程度が知れるし、前から見てもボイスコイル径とエッジの幅から程度がわかる。電流帰還化は低域だけでなく全域に有効だから試してみる事とした。
さて中を開けてみるとアンプの回路は
続々々々オーディオのナゾ(電流帰還アンプの実践編その3とスピーカーユニットの値踏み法)
続々オーディオのナゾ(電流帰還アンプの実践編その1)
と同様でFig1のようになっている。出力からの帰還抵抗は見えないが、逆相入力とグラウンドの間のコンデンサーと抵抗は確認できた。図中270Ωと書いてあるが今回の抵抗は120Ωであり、ゲインは約20倍に設定されているようだ。アンプのチップの型番は放熱板で見えない。
さっそく改造を始める。今回も追加する部品は抵抗が各チャンネルに一個のみである。左右スピーカーのGND側の配線が共用になので左右別々にし、帰還抵抗120Ωのホット側にはんだ付けする。120Ωの抵抗に並列に0.5Ωの抵抗をはんだ付けすれば改造終了。総改造時間は30分というところだ。
写真中央上が放熱板のついたアンプチップで、中央に降りてきた黒色電線がスピーカーのGNDで、これが帰還用抵抗のホット側にはんだ付けされている。
前回は撚線をバラして抵抗を作成したが、今回は1Ωの抵抗を並列にして0.5Ωとして使用したが、電線の方が作りやすいようだ。バラした細い電線一本は長さ約15cmで0.3Ω程度である。
パーツの都合でゲインは12倍(6/0.5)と帰還量が増えて出力が低下したが、音質の向上は期待以上である。いかにもラジオ臭い音のレンジが広がって小口径のHiFiスピーカーのような音だ。もちろん重低音は殆ど聞こえないがボーカルの厚みがぐっと増した。
高音のブラスやパーカッションのヌケが向上しツイーターを追加したかのように明るい音である。これは前回の印象と同じだ。と言うことは、通常の電圧帰還アンプは安物スピーカーの限られた能力でさえ満足に発揮させていなかった事になる。高音が伸びるだけで音場が広がったように聞こえるから不思議だ。
あちこちの道路や空き地に放置車両が目に付く。ナンバー付きもあれば無い物もある。これほど車検や車庫証明の管理が厳格な我が国で放置車両があるのは実に不思議である。
車は消費税から始まって取得税、登録諸費用、自動車税、重量税などと税金の固まりだ。ガソリンも同様だ。
面白い説がある。自動車の私有が始まった頃、自動車を不動産とするか動産とするか当局で議論になったという。当時一軒の家より高価な贅沢品だった自動車は不動産として扱うことになった。これが自動車と不動産の所得、登録、所有に関する税制が驚くほど似ている理由だとか。
一旦不動産として当局に存在を捕捉された自動車に課税は容易なので、どんどん税金が増えた。税金はあまねく課税コスト(原価)を重視するのである。本来消費税で無くなるハズだった税金まで残っていて、これほど国民の支出に関係あるのにJAFも代議士も知らんぷりだ。自動車にかかわる負担を減らせ、という趣旨の”自動車党”という政党があれば、かなりの票が入ると思う。
自動車の後ナンバーは封印されているし、エンジンルームには車体番号が刻印してある。カーステレオの配線でこの刻印に穴を開けたりドライバーが滑ってキズを入れたりすると、次の車検が受けられず廃車になってしまう。それほど厳格な車両管理が存在するのになぜ放置車が存在するのだろう。
ナンバーが付いている放置車の最終所有者は陸運局のデーターベースで瞬時に判明する。また自動車税のデータベースからも判明する。ネズミ取り(無人取締機)で所有者に通知が来るように、ナンバーから所有者を割り出すシステムがあるしパトカーの移動端末でも瞬時に判明する。さらに車庫証明のデータベースもある。
問題はナンバーの無い車両である。エンジンルームを開ければ車体番号が判明するハズ。米国車のようにフロントガラスごしに車両番号が表示されてあればなお簡単。所有者が判明すれば正しく廃車せざるを得ない。
しかしなぜか放置車は増えるばかりである。ナンバーが付いていればK察を呼ぶことができるだろう。ナンバーが無い場合、勝手にドアをあけると器物損壊に当たる。従ってK察立ち会いで鍵屋を呼んで開けて、車体番号から所有者を陸運局に行って割り出さないといけない。はなから個人では困難な仕事だが、役所ならできるはずである。
にも係わらず一部の役所を除いて知らぬふりである。これは市町村区分と陸運局の区分と警察の区分と道路管轄の区分などが異なるからで、典型的な縦割り行政の弊害だ。あの厳重な車検は早い話税金を取るだけの効用に終わって、放置車両が増えるばかりなのである。米車のようにフロントガラス越しに車体番号が見えるようにするのが一番手っ取り早いと思うし、明日からでも実行可能だと思うがどうだろう。
話が変わるが、霞ヶ関の方では国民背番号制(響きが悪いので個人統一コードとか納税者番号とか呼ぶらしい)が再度浮上しているようだ。霞ヶ関官庁WANが完成しつつある。すでに年金には基礎年金番号があり、健康保険も電算化は完成している。大都市の住民台帳も電算化されているし、電算化されていない郡部の住民台帳は完璧だから、住民台帳の全国的背番号制は時間の問題だろう。
過去に国民総背番号制は何度も試みられた。実際に某地には国民総背番号制センターの土地建物と電算機が手当されたが廃墟になったと噂されるが、再度国民総背番号制が浮上している。
以前総背番号制が失敗したのはプライバシーの問題と税捕捉を恐れる勢力の反対だというが、今度のは違う。数兆円の歳入不足があるため実現圧力は極めて強いと言われる。当時と違って消費税も存在するし、金融ビッグバンを迎えて実効的な金融取引課税には国民総背番号制が欠かせない、という現実的な要求がある。住民票や戸籍すら無い国が多い欧米(想像しにくが事実だ)でも、社会保障番号をモトに収入の管理は実現している。
国民総背番号制は、福祉や年金、医療のためには完成している。これは皆が納得しやすい部分からと言うことだ。しかし真のねらいは流動性が高い種々の金融資産に対する課税であると考えて良いと思う。個人的には我が国における国民総背番号の電算化は租庸調制や太閤検地以来のインパクトを持つと思う。
しかして我々が受けるメリットはいかに。それはそこいら中に跋扈する放置車両が示すように、国民のサービス向上というよりは税金の捕捉以外にはあまり役に立たないように思う。欧米では社会保障番号をモトに、運転免許をはじめ多くの国民サービスが提供されているが、行政サービスの向上はあまり期待できないかも。
連日国内外のマーケットは乱高下を繰り返している。業界では暴落という言葉は語感が悪いせいか、大きな押しとか調整とか言うらしい。
マーケットの後講釈は深夜のプロ野球ニュースの解説と同じ位簡単だが、今後の読みは難しい。個人的には、こういう場合は証券会社やメディアの言うことを聞いても展望は開けないと考えている。
そういう時はファンドマネージャーが今後を中長期的に占うのにどんなニュースソースを重視しているかを探るのが良いかもしれない。という訳で、高品位の情報源として定評のあるBobbeck's Homepageのリンクを辿っている内にWelcome to Noriko's Link!にたどり着いた。内容は多岐多様にわたる上に高度である。
前置きが長かった。そのURLを見ると独自ドメインwww.noriko.comであることに気付いた。サスガである。膨大な内容の中に独自ドメイン取得のヒントがあった。さっそくhttp://www.digiweb.comに飛ぶ。リンクをたどると日本代理店は(株)企画屋であることがわかった。
さっそくそこのドメイン検索サービスで調べてみると、お目当てのドメインはco.jpでは取得済みだったがcomではまだだった。co.jpよりcomの方が早くしかも安く取得できるらしいのでcomにした。
本来はドメインを取得したらサーバーを立ち上げなければいけないが、ドメインから既存のホームページに自動的に飛ばしてくれるDomain Stationと言うサービスが年額\39800である。もう少し安いのは無いかと良く見ると、月額100円のDomain Stationサービスがあった。決断1秒でE-mailで申し込んだ。
翌日にはE-mailで振り込み方法が指示されたので即入金。翌々日朝にブラウザーでアクセスしてみるとサーバーが現れ工事中であった。翌々日夕にはめでたくhttp://www.tomoya.com/でホームページに繋がった。何という手際の良さだろう。さすがに独自Domainは嬉しいもので、アマ無線のコールサインを貰って以来の感激である。同様にE-mailも独自ドメインで届くようになった。
もちろん月額100円(取得費用約35000)と格安なのはワケがある。www.tomoya.comを見ていただくと分かるように、下方に宣伝バナーがつくのが条件である。
この会社の情報提供はホームページのみでカタログが無い。郵送を頼むとホームページを印刷したものを送ってくるらしい。連絡はE-mailとFAXがメインであり、中間コストを削減している。Bekkoameの簡素なサービスに驚いたが、こっちはもっと徹底している。日本ではインフラのコスト(人件費、電話、郵便、通信、電気、ガス、水道、賃貸料、コピーなど)が高いので有効な方法だと思う。
これはうまい手だ。このサービスに申し込む客は最低限の知識をもっているし、要求がはっきりしているので話が早い。以前からMSは、サポートのリソースが一部のあまりにも低レベルなユーザーのために喰われてしまうので、うまく行かないと言っている。
従ってある程度のレベルのユーザーには低コストなwebで情報をどんどん無料提供する。一方低レベルなユーザーと特殊なサポートを必要とするユーザーにはそれ相応のコストを払って貰うわけだ。
手続きのレスポンスの早さはみかかにも見習って貰いたい。長年不思議に思っているが、みかか関係のホームページはどれもなぜあんなに遅いのだろうか。> というわけでこのバナーが付いているワケだ。バナーをクリックするとdigiwebのホームページに飛ぶ上に、100円webサービスの料金を更にまけてくれる?らしい。
私はポリシーとしてフレーム構成やバナー張り付けはしない主義である。これは事情によって低機能のブラウザーで回線が細いユーザーにも、必要な医療情報を供給したいと言うwebmasterのポリシーがあるからである。だから画像はどれも判別できるギリギリのサイズに押さえるようにしている。しかしこれだけはしょうがない。今日の一言はいつに無く浮いているがお許し下さい。
注意。この書き込みはバナーの会社を宣伝するためではありません。(誤解が生き甲斐のムキへ、念のため)