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Version August 1998

August 31
風水学的パソコン格言集(PAT PEND.)第2弾
August 29
スロットCPUは21世紀の夢を見るか?(Pen-PRO-ODPのCPUゲタ疑惑編)
August 27
MSNトップページの破壊力のナゾ
August 23
楽しくて長いLINUXな一日のナゾ
August 20
ユーザーがバグ体験を共有できるWindows98のナゾ
August 17
サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れのナゾ
August 15
続続古いビデオの故障のナゾ(ベルト編)
August 13
成長神話は幻想か?それとも必要悪か?
August 9
Win95のディスクキャッシュのナゾ(メモリーと人生の関係編)
August 6
児童雑誌に見る商業主義シネルギー効果のナゾ
August 3
アクセス解析(Nov.1997-July,1998)
August 1
街を歩けばCDMA-ONEに当たる編



August 31
風水学的パソコン格言集(PAT PEND.)第2弾

最近固いハナシが多いという噂があるので、盆も来たことだし前回大好評だった風水学的パソコン格言集(PAT PEND.)第2弾をお送りしよう。仕事が貯まっていて更新が伸びそうなので、しばらく時間稼ぎの意味もある。

今回は、ユーザーが陥り易いトラブルに焦点を当ててみたい。とかく日本人は大きめでハイエンドの製品を欲しがる傾向がある。ケースもとにかく大きなケースを買っておけば良いとばかりに、布団を引く場所もない下宿に巨大タワーケースがそびえている場合がある。これを、

うどのタワーケース

と呼ぶ。あるいは考え方を変えて住宅事情の厳しい日本ではケースは押入(ジャンク置き場)と割り切り、ジャンクもケースに入れておいた方が場所を取らないかも。

ハイエンドと言えばまだCPUも発売され無いのにXeonマザーボードが売れたらしい。Win95だとマルチCPUにしても何の意味も無いと思うが、それでも売れるらしく、これを、

烏合のCPU

と読んでいる。いやCPUだけでは無い。今や個人でRAIDを組むのが流行っているが、しょっちゅうOSを入れ替えている所をみると、ベンチマーク以外にはさほど大事なデーターはハードディスクに入って無いようだ。(いや、ベンチマークの結果が最大の宝かもしれないが)。これを、

2ハードディスク3文

と読んでいる。さらに雑誌がクロックアップをあおるモノだから、せっかく安定しているのに、あれこれマザーボードの設定を早くすればベンチマークが上がるのでは無いかと、意味のない夢を持つのを、

取らぬベンチの皮算用

と言う。ユーザーによっては、パソコンのケースはいつも開けっ放しで、その日の気温や計算負荷によって一日に何度もクロック倍率を変えているらしい。こういうのを、

朝三倍暮四倍

と呼ぶらしい。さらに何かベンチが良くなる設定はないか、とマザーボードのジャンパー設定に目を凝らすことになる。怪しげなジャンパーを見つけると、つい変えて見たくなるのを、

ジャンパー見て変えざるは勇無きなり

と言うが、まったく立ち上がらないので、ジャンパーをモトに戻そうと思うが元々の設定がわからなくなって、パニックになることがある。これを、

ジャンパーもとに戻らず

と言う。Webmasterはジャンパの最初の設定側にマジックで点を打っている。アナログ回路の半固定も印を着けている。ところで、インテルの遅いCPUのユーザーはK6-IIが気になる。逆にK6ユーザーはセレロンが気になってしようが無い。何となく他人のCPUの方が早そうに見える事を、

他メーカーの石は速く見える

と言う。これがマザーボードやカード類の時は、当然、

他メーカーの板は速く見える

と言う。しかし、クロックアップしすぎでCPUが壊れたという話を聞いて怖くなり、クロックを下げる事を、

他山のCPU

という。これがマザーボード、ビデオカード類なら当然、

他山の板

と言う。そうまでしてクロックアップしても、ベンチマークは努力の割に良くならず、実用ソフトでは改善があまりが感じられなかったりする。これを、

ベンチマークの背比べ

という。クロックアップが高じていわゆる”焼け石にファン”の状態になると、いくら風を送ってもマイグレーションが進みCPUが寿命寸前になっていて、知らぬはユーザーだけ、ということがある。これを、

風前のCPU

と言う。一回CPUを壊してしまうと、臆病になるものだ。風水学的にケースを改造したり、あるいはDOS/V屋に入って巨大なファン付き放熱器を買ってきたりする。これを、

熱CPUに懲りてファンを吹く

という。それでも運が悪いときにはCPUが死ぬだけでなく、さらにハードディスクを道連れにすることもある。さらに、にマザーボードのBIOSまで飛んでしまうと、一貫の終わりである。愛機が立ち上がらなくなると、その寂寥感ははななだ深いものがある。それを、

BIOS消えて道遠し

と言う。BIOSが死んだ時の回復方法については、是非こちらを見ていただきたい。

こういう時のために、WebmasterはDOSのフロッピーにカード類の設定アプリやBIOSイメージを書き込み、それをマシン内部にセロテープで貼ってある。これが役に立った時は、

地獄でセットアップディスク

という気分になる。しかしWebmasterもヒトの子で、他人のデータやシステム自体はしっかりバックアップしているのに自分のデータや重要な設定だけバックアップが無く、流してしまうことがある。これを、

シスオペの不養生

と言って、注意しなければならない。一部では、

シスオペのデータ流れ

ともいうようだ。最近のマシンの不完全なプラグアンドプレイでリソースの配分がうまくいかないことを”プラグアンドプレイに手を噛まれる”と言うが、なかでもIRQの不足は重大問題である。特にIRQステアリングが動作不良の場合、これを、

無いIRQは振れぬ

と呼ぶ。いや、IRQだけでは無い。サウンドカードはDMAの1番と5番を喰うが、これにバスマスターのSCSIやネットワークカードが絡むとDMAが不足する。さらに要注意なのは、プリンタポートが設定によってはDMAを要求し、時間切れ印刷不良の原因になる。これを、

ヤブからDMA

と呼ぶ。カード類ではI/O番地も要注意である。ただこれはIRQやDMAに比べるとチョイスが多いので逃げやすい。このように、周辺機器のI/Oには相性があり、また動かして見ないとリソースの衝突が解らない。またうまく動いていても、機器を追加したりソフトを変えると動かなくなる。これを、

人生万事I/Oが馬

という。またビギナーはメモリーやPCIのスロットの数が多いマザーボードが人気のようだが、全部スロットに差してもまず動かない。今のアーキテークチャーではメモリーが3枚、カードがせいぜい4,5枚程度が限度だろう。これを、

スロット多過ぎはなお及ばざるがごとし

という。特にオマケ機能がDISABLE出来ないためにIRQやDMAなどのリソースが不足すると、カードと違って抜くわけにも行かずトラブルを回避する方法が無いことがある。この手のマザーをつかむと、

悪マザーは100年の不作

になる。DOS/Vショップに行くと、得体の知れない安いカードがあってつい手が伸びるが、安物には安い理由があるわけで、サウンドブラスターコンパチなどと書いてあっても、Win-NTやUNIXでは全く動作は保証されない。一旦安モノを買いなれると、なぜか手元につぎつぎとジャンクが貯まり、

ジャンクがャンクを呼ぶ

状態になるので、怪しいカードを選ぶ位なら、少しモデルが古いがちゃんとしたブランドモノのカードの方が良い。由緒正しいジャンクなら、それがビデオでもサウンドでもネットワークでも、Win-NTやUNIXなどをインストールでハマる可能性が少なくなる。これを、

由緒あるジャンクは身を助く

と呼んでいる。巷ではPC-UNIXが流行しているのは、寡占パソコン業界に対するアンチテーゼかも知れない。しかしPC-UNIXのインストールは特殊で、ディスクのパーティションなどに若干の工夫を要する。ちゃんとした計画を立てずにうっかりパーティションを壊わすと、ブートエリアや他のOSのパーティションが瞬時に消滅してしまって、二度と裏のOSが立ち上がらなくなってやっかいだ。これを、

FDISK元に戻らず

と呼ぶ。さてUNIXを走らせると、コマンドモードの作業が多くて、Win95やマッキントッシュで育ったユーザーには難しい。機械に強いハズの若者より、昔DOSをいじったるオジンの方がコマンドモードに強くて妙にUNIXにハマったりするのを、

昔とったDOS

と言う。しかしPC-UNIXを立ち上げてみたところで、通常の家庭ではUNIXの使い道はあるハズも無い。結局ディスクをFDISKして、Win95をインストールする事になる。普通のユーザーが一通りUNIXを使って、実用にはWin95の方が便利と気付き、UNIXを消すのまでに平均三日を要するという統計からこれを、

三日UNIX

と呼んでいる。Win95を再インストールして常用アプリを組み込んでやっと使えるようになったので、そのまま使えば良いのに、巷で流行っているWin98を入れてみたくなるのも人情だ。しかし今使っている非互換互換カード類がWin98でうまく動か無いことに気付く。そこで、古いDLLなどを入れてみるが、ますます悪くなることがある。これを、

泣く子とDLLには勝てぬ

と言う。特にDLLは同じ名前でも内容はまったく別物ということがあり、うっかり雑誌のおまけCD-ROMをインストールするとDLLが上書きされてエライ目に遭うことがある。このトラブルはなかなか気付かないものだ。これを、

タダCD-ROMほど高いものは無い

という。あわてて消してもレジストリーに証拠が残っていて、立ち上げる度にゾンビのように間違った設定が復活する事があり、これを”レジストリーの深情け”と呼んでいる。統計によれば、不安定でトラブル続きのWin98に嫌気がさしてWi95に戻す気になるのに平均三日かかると言われており、これを、

三日Windows98

と呼ぶ。しかしwin95に戻して見ると、インストーラーのバグでレジストリーがギタギタになっている。さらにカード類のドライバーを要求してくるが、そんな時に限ってフロッピーが見あたらない。おまけにWin98のゴミがそこいら中に残っていて面倒だ。もしFAT32に変えてしまうと、全て入れ替えのためい気の遠くなるほど時間がかかる。やはり

インストール数秒アンインストール一生

とも呼ぶように、一晩考えてからでも遅くない。雑誌を見ると、まだ見ぬ次世代OSやCPUのロードマップが載っている。ちょっと前の雑誌の記事を今読むと笑ってしまうことが多い。マックなどのオクラ入りになった次世代OSがいくつもある。これを、

次世代OS(CPU)の事を言えば鬼が笑う

と言う。 あまり耳に痛い格言が続くと、ビギナーは萎縮してしまう。しかしよほどヘンな部品に手を出さないかぎり、普通はうまく立ち上がるものである。つまり、最近出たばかりのハイエンドの製品を狙わず、少し古めで実績のあるパーツでマニュアルを良く読んで組み立てれば、なんと言うことは無い。このことを、

案ずるよりも組むがやすし

と言う。

実績のあるパーツはそのうちに由緒あるジャンクとなって、末永くユーザーを何度も助けてくれる物である。

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August 29
スロットCPUは21世紀の夢を見るか?(Pentium-PRO-ODPのCPUゲタ疑惑編)

以前からWebmasterがスロット1やスロット2のCPUの形態に関してかなり古くから疑問を呈しているのはご存じと思う。過去、

ペンティアムマシン進化のナゾ
互換CPUのナゾ(Cyrixに見る互換CPUの生きる道)
再度ペンティアム-IIの限界のナゾ
世界初”パソコン風水学(PAT PEND)”のナゾ
FM/V466Dシリーズのナゾ(風水学的に変造や拡張に抵抗するマザーボード)
NECの98NXのナゾ(webmaster流チェックポイント)
パソコンのベンチマークとキャッシュのナゾ(あなたのキャッシュは本当に働いているか?)
ペンティアム-IIの外部バス100MHzのナゾ(オールSRAMマシン待望編)
パソコンBENCHMARKとL2キャッシュ有無の関係のナゾ(CPUのキャッシュ依存性グラフのおまけ編)
パソコンBENCHMARKとL2キャッシュ有無の関係のナゾ(本邦初、Webmaster渾身総集編)
L2キャッシュ有効でベンチマークが遅くなるCPUのナゾ(6x86MXとP55Cの違いを探る編)
山本式スーパースロットスタビライザーのナゾ(風水学的ノイズ及び電圧降下根絶編)
CPUメモリー転送能力のナゾ最終編(Pentium-2,P55C, K6,CyrixMMXを同クロックで比べる編)
L2キャッシュ無しインテルの新CPU(セレロン)のナゾ(L2キャッシュの効き目総集編)
440BXマザーボード上のケミコンの数のナゾ(末期的設計編)
DOS/VマガジンとWinPCはどっちが高度か?(L2キャッシュとタスクスイッチ呪縛編)
DOS/Vマガジンのベンチマーク記事のナゾ(ボロボロのデータ編)
DOS/Vマガジンのパクリ記事のナゾ(とその、あっけない幕切れ編)
Pentium-II(Deschutes)カードパターンの風水学的ナゾ(新Pentium-PRO待望編)
DOS/Vマガジンのパクリ記事のナゾ(結末編)
セレロンの評価とSocket7の寿命のナゾ(大胆予想編)
セレロンの新ソケットとPentium-PROシリーズ再構築のナゾ

とまあ、随分しつこく書いたものだ。

最初のころはWebmasterの”Pen-IIのL2キャッシュはベンチマークに一番良く効き、巨大コードやマルチメディアにはあまり効かない”とする論旨は各方面で論争を巻き起こした。”チミはCPUの基礎を知らないの?ちゃんとインテルの言う事を信じなさい”的な否定的意見も多く頂いた。雑誌パクリ事件まで発生した。

ところがセレロン大ブレイク後は、キャッシュの効果についてだれもが”ボクはそんな事知っていたサ”という論調に鞍替えしたようで、こちらが赤面する程である。スロット形態についても、二次元配線のCPUコアからの配線が1次元のスロットを経由するため信号線が長く不等長になる上に、電源や接地の線も長くなりノイズ的にも不利であることは繰り返して述べてきた。

どの雑誌も”結局ソケット7は行き止まりの規格だネ。今後はスロット1のATXケースで決まり!”とか言っていたのもK6-IIの登場で解らなくなってきた。スロット1とソケット7のどちらが21世紀まで生き残るか微妙になっている。F通のパソコンの最新主力機種が知らないウチにPen-IIからK6のAT規格のマザーとミニタワーのマシンに変わっている。

巷ではPentium-PROのODPが発売になったが、これの意味するところはかなり重大である。パソコン市場を支配したインテルがWINTEL-NTでエンタープライズ市場を支配するためには、高速でマルチCPUに適したシステムが必要になる。

ODPに付いての古い情報はPentium Pro Processor Family Developer's Manualにあると教えて下さった方がいるが、その成り立ちは独立した減圧モジュール(VRM)基板を持ち、本体はモノリシックなセラミックパッケージにクロック逓倍回路を付加したものに見えた。しかし今回出現したODPの構造はこの情報と異なりPen-IIに類似しているようだ。第一$600以下という価格が以前のPen-PROに比して安すぎる。

このODPの構造には疑惑がある。このODPは写真(インテルへのリンク。クリックするとインプレスリンクの大きな写真)で見た所、マックのPowerPCのG3と同じCPUゲタ的構造のように見える。クロック回路と減圧回路にしてはやけにゲタ上のチップ数が多く、ヒートシンクのCPUコアに当たると思われる部分が小さく見える。

どうもソケット8のオスPGAの上にゲタ状サブ基板があり、その上にBGA?と思われるCPUコアといくつかの裸のチップが載っているのでは無いか?そしてかなり小さ目のCPUコアの部分ともう一カ所(キャッシュチップ???減圧トランジスター????)のみにヒートシンクに接する構造になっているのではないか?つまり、キャッシュ外付けのスロット1の物理的形状をまんまソケット8に焼き直したのでは無いか??という疑惑が湧くのだ。

もしこの基板にキャッシュ外付けの構造がアリなら、いったい今までソケット8マザーを捨ててまでわざわざスロット1マザーを買わされたのはナンだったのだろう。私たちはスロット1への移行という不必要な投資を強要されたのではなかろうか?

このODP構造のメリットは明白だ。まず信号線や電源線が圧倒的に短かく最適配置が可能で、信号遅延や電源レギュレーションが劇的に改善できる。スロット1で見られた林立するケミコン10個は1/3にできるだろう。露出する電線が短いので、EMI対策も簡単だ。構造的にCPUコアの熱をマザーボードに逃がす事ができる。もしCPUコアとキャッシュを一つのセラミックパッケージに入れなければ、コストも安くなる。

実装面から見ると、CPU高が低いので小さなケースにも収まる。マザーボード上の専有面積が小さいので配置の自由度が大きく、CPU4カケもAT規格マザーに簡単に収まる。などなどメリットにはキリがない。いかにスロットがマズイ設計であるか解るだろう。

パソコンでは失敗作と言われているPen-PROも、マルチCPUの4wayや8wayでは良い性能を叩き出し、サーバー市場で着実に橋頭堡を築いてきた。ソケット8はマザーボードの実装は容易だし、4CPUのマザーボードも多く流通している。しかしCPUコアは200MHzで進歩が止まったままだった。

その後インテルはPentium-IIに注力する。これでハイエンドのパソコンとローエンドのNTサーバーを席巻する予定だった。しかし、Pen-IIは2wayが大半で、4wayが当たり前のPen-PROに性能が及ばない。そこでインテルはスロット2のXeonを作り、これの4wayでやっと古いPen-PROサーバーを性能的に凌ぐか、に見えた。ところが、Xeonの4カケがうまく動かない。

Xeonの4カケのトラブルの詳細など知る由も無い。スペキュレーションではあるが、スロット2形態が信号線や電源ラインの取り回しにムリがあるのではないか?マルチCPUではメモリー、キャッシュ、ペリフェラル等の整合性(コヒーランス)と調停能力、そしてタイミング制御が大事である。CPU同志を高速で密結合するのに信号線の遅延は致命的だ。

その意味では、今度発表されたPen-PRO-ODPは当面のXeonのトラブルを補完するものだろう。このODPは外付けVRM基板を持ったキャッシュ内蔵セラミックパッケージにクロック逓倍回路を組み合わせた形態だったと推測される。しかしスロット戦略のためにオクラ入りしていたのが、Xeonの遅延を埋めるために、Pentium-IIのパーツを流用してでっち上げたものでは無かろうか。それが値段がサーバー用CPUとしては異様に安い理由では無いだろうか。

Pen-PROのODPは、ユーザーにもベンダーにも極めて都合が良い。現在のリソースのままCPUを差し替えるだけで倍近く性能が向上しする。パフォーマンスにさほど差がない上にトラブっているXeonサーバーにあわてて移行する必要が無い。このODPが4カケ、8カケで使えるかどうか定かでは無いが、もしそうならそのパフォーマンスを凌ぐにはXeonの8カケが必要になる。しかし、Xeonの8カケというのは、UNIXサーバーや小型汎用機より大きく不細工なシロモノになる。

インテルはスロット戦略でムリにムリを重ねたと思う。個人ユーザーはP55CMMXのままでナンの問題も無かったし、Pen-IIノートなどのメリットは皆無で、どこのメーカーも迷惑している。もしパフォーマンスが見劣りしたら、Pen-IIコアの技術をソケット7に導入すれば良かったのである。インテルのCPUコアは、6x86MXやK6に比べれば煮詰めがまだまだ甘い。P55Cの改良品が300MHzで走っていれば現在でも競争力があるだろう。

しかし道理を無視してMBA的商売に走った。Pen-IIも最初からソケット8のCPUゲタにすれば良かったのである。あるいは廉価版として、L2キャッシュがCPUの半速のPen-PROも成立し得た。スロット1形態をでなければバカでかいケースの必要も無かった。キャッシュを基板上でCPUコアと分離するのもコスト的には悪く無いアイデアだが、Xeonのスピードになると信号線の遅延の問題で必ずしも有利にはならない。

セレロンが大ブレークしても高価なPen-IIが売れない状況では、戦略の見直しも必要になるだろう。現状ではセレロンよりK6-IIの方が遙かに利益率が高い。Pen-IIの450MHzもCPU倍率が高くなって100MHzバスと乖離すると、ベンチマークほど実用速度も出なくなる。さらに一番CPUパワーを喰うゲームやマルチメディアではセレロンと大差無くない。それどころか、K6-IIに激しい追撃を許している。

Pen-PRO-ODPの売れ行きはインテルの行く先を決める可能性がある。もし、”やれやれ”というユーザーが多くてODPが大量に売れて、しかもXeonより現実的だという事になれば、スロット戦略の行方も解らない。セレロンにもソケットバージョンを出すとのことで、スロットからソケットへ大きく流れが戻る可能性がある。

スロットに関しては、われわれはまんまと一杯食わされたのかもしれない。Pen-PRO-ODPの売れ行きによってはインテルのスロット戦略は21世紀の夢を見る事ができない可能性も大きくなってきた。

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August 27
MSNトップページの破壊力のナゾ

二週間ほど前の週末の話だ。Webmasterが常駐?しているFast and First 情報掲示板に、

ばーちゃる耳鼻科がMSNのトップページに載ってますよ。アクセスが集中しているのかサーバーが反応しませんが?”

と教えて下さった方がおられた。アクセスすると反応が無い。休日だが仕事が溜まっていたので仕事場に向かうと、果たしてばーちゃる耳鼻科のメインサーバーであるWin95のPersonal Web Service(PWS)が失神している。win95のカーネルは生きていてhttpdのサービス(daemon)だけがエラーメッセージも無くハングしていた。

再起動するとサービスは動き出したが、とにかく恐るべき数のアクセスである。メインサーバーの状況はマックのサブサーバーに表示されるが、毎分10ページ以上のリクエストで、ファイル換算で400以上に相当する。そして10分もすると再度サーバーが反応しなくなった。

やれやれ、と再起動するが、今度はブラウザーも動かない。別の端末のブラウザーも動かない。これはネットワーク障害に違いない。運良く学内管理者と連絡がつき調べて頂いたらルーターが落ちていた。ルーターは冷房の無い部屋にあり、過去も何回か落ちているという。その日は暑く、アクセス負荷が高い上にサーバーがダウンして不正なパケットが溜まって落ちたのだろう。

MSNの破壊力はサーバーをハングさせただけでなく、ルーターまで落としてくれた。当日特集にのっていた4つのサイトのうち2つ(一つはMSN)は既に過負荷のためか無反応になっていた。リンクについて事前に相談はなかったが、弱小プロバイダーなら全システムクラッシュもあり得る。

管理者がルーターをリセットして下さっている間に、こっちはメインサーバーをWin95からSPARCのサブサーバーと入れ替えた。例によってUNIXのネットワークに関して不勉強なWebmasterはUNIX種宇宙語の設定をいぢるが、老人性痴呆のせいか前回どうやったか思い出せない。幸いSPARCに貼ってあったメモを頼りにサーバー入れ替えが成功した。メモは大事である。

さすがにUNIXはネットワーク負荷に強く、むしろメインサーバーを見張っているマックの能力がネックになっている。各ページに一個、マックサーバーの画像を参照し、ログを記録するシカケになっている。

過負荷はPWSの能力の問題だと思っていたが、よくよく考えると原因はWebmasterの老人性痴呆のせいだった。PWSの最大接続数がデフォートで300のところを単純に30000(最大値)にしたのが失敗だった。試しに50にしてリロードを頻繁にかけると、"TOO MANY USERS"と表示されてハングはしない。無謀な設定のおかげでアクセス負荷がPWSのリソースを食いつぶしたようだ。

その日は、仕事をしながらアクセス数を観察していたが、夜11時すぎにアクセスが集中し、一時的に毎分20ページ、毎分400ファイル近いアクセスがあった時には鳥肌が立った。オリンピックなどで大メーカーの巨大サーバーが簡単に落ちた理由が解る気がした。例えばこの10倍、毎分4000ファイルのリクエストがあれば汎用機と言えどもレスポンスするかどうか疑問だ。

結局その日はサーバーは気付くまで半日くらいダウンしていたが、ばーちゃる耳鼻科は通常の4倍程度のアクセスが記録された。もし一日中動いていたら10倍、すなわち一日数万ページを越えていただろう。最近WebmasterがPC-UNIXをいじっているのは、PC-UNIXのサーバーの能力を探る目的がある。PC-UNIXの方がSPARCよりCGIの実験もやりやすい。

このページにはバナーを3種類ほどアクセス数調査のため貼らせていただいている。手元のマックサーバーのログの解析によると、4サーバー合計で耳鼻科関係が毎日1000ビジター以上、今日の必ずトクする関係が2000ビジター以上である。ページ数はその数倍、ファイル数はその20倍程度になる。

digit.comのアクセスカウンターは、間に他のユーザーが挟まらない限り何回リロードしてもカウントアップされないシカケだが、サーバーが米国にあるのでレスポンスが悪く、かなり数え損ないがあるようだ。サーバーまで無形のキャッシュが存在するらしく、リロードで数字が戻る現象も何度か目撃している。

ザ、リアルタイムランキング(www.ninki.com)のサーバーのレスポンスは反応が良いようで、おおむね毎日2000メインページ以上(マークはhigawari.htmlのみに貼ってある)を記録しており、これはログ情報と良く一致する。おそらくユーザーがページを読み終わる迄に計測が終了するのだろう。上のバナーをクリックするとレスポンスが早い。(宗教系疑惑のため削除)

ReadmeJのデータは、コンスタントに手元のデータの50%ないし60%の数字を示す(マークはhigawari.htmlのみ)。これはユーザーが読み終わるまでに半分程度しか計測が終了しないのだろう。バナークリックのレスポンスにはムラがある。

さらにおもしろいのはNeteyeで、アクセスはコンスタントに他のデーターの10ないし15%である(マークはhigawari.htmlのみ)。サーバーのレスポンスが悪く、ユーザーが読み終わるまでに1、2割程度しか計測が終了しないようだ。実際バナーをクリックしても、なかなか情報が出てこない。

この手のランキングを見て思うのは、この広い日本でアクセスが集中するページが極めて限られていることだ。アイドルやタレント、アダルト、ニュース、天気予報の類を覗くと、どのランキングでも常連さんばかりである。Webmasterは、今日の「懲りない話」(午後11時頃更新)Fast and First(午前10時すぎ更新)の更新を楽しみにしている。

最近ぐんぐん伸びているサポートセンターの秘密も毒が効いていて面白い。私はサポセンと話す事はあまり無いが、私にはサポセン担当は務まらない。

これらのページは更新時間も客層も違うので、アクセスが集中する時間が異なるのがカウンターで見てとれる。今日の「懲りない話」はハイエンドパソコンの個人ユーザーのアクセスが多く、深夜にアクセスが爆発する。Fast and Firstは、電気や自動車関係のプロのアクセスが日中に集中するようだ。

そして”今日の必ずトクする一言”は、日中は勤め人の方の職場からのアクセスがピークを作り、深夜には個人のアクセスがピークを作る。ウラにある耳鼻科のページは特にピークが無く一日中少コンスタントにアクセスがかかる。

もっと更新を頻繁にしたいのだが、時間が乏しく、さらにオリジナルな内容を狙っており、特に実験ネタは必ず実証する主義なので更新間隔が伸び気味で申し訳ない。しかし、ここまで続けて来れたのもみなさまのムチのおかげである。これからもコンテンツに関してコメントやレスポンス( そしてタレコミ)がいただけるとありがたいと思っている。

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August 23
楽しくて長いLINUXな一日のナゾ

仕事が貯まっている。今週は7時間超の大手術で疲弊したので、来週中が締め切りの論文にまだ着手していない。従って休日(8/8)にも関わらず仕事をしなければならない。

家族の怨嗟のまなざしを後に車を転がしていると、本屋が目に入った。このページがASCIIのTechWinにちょこっと載っているらしいがまだ掲載誌が届いていない。ちょっと立ち読みの積もりで覗いたら、LinuxJapan9月号があるでは無いか。

パラパラとめくると、Red Hat Linux 5.1/x86(最新英語版)のCD-ROMが2枚付いている。いや、LINUXなんかに関わりあっているヒマか?と思いながらも、本は鞄に収まっていた。仕事場でメイルなどをチェックしてさあ仕事と思うが、CD-ROMが気になる。

”よーーし、そんならLINUXサーバーを二、三時間でデッチあげて、その勢いで仕事を片づけてしまおう!”。UNIXに詳しいヒトなら、それが甘い見込みであることを容易に想像できるだろう。おまけに雑誌のオマケのしかも最新版、というのは往々にしてトラブりしかも説明不足の可能性が高いのに、である。そしてやっぱりハマってしまった。

Webmasterはかなり昔にUNIXに関わっていた。初期のHP-UNIX、SUN-OS、SCO-XENIXなどで多くのコードを書いていた。どれもX窓以前で、グラフィックはHPやテクトロのグラフィック端末にキャラクター制御で出力していた。ハードコピーは当然HPのプロッターである。

それ以後は仕事でSPARCを5台管理しているが、ネットワーク関係はパクリ(他人のUNIXに入って設定を研究させて貰う)ので凌いできた。PC-UNIXも数年ごとにハシカのようにハマっていたが、現在のようにWWWサーバーなどの使い道が無かったので長くは使っていなかった。インストールの度にネットワークカードやX窓のビデオカードでハマっていた記憶がある。

この際、この本ページのサーバーの全アーキテクチャー対応?を(ミエで)進めるためにPC-UNIXの類が一つは必要か?最近UNIXを勉強してないのに無謀か?この際PC-UNIXサーバーをでっち上げてネットワークを勉強することにする。

インストールはCD-ROMのおかげで便利になった。昔は磁気テープのカートリッジからジーコジーコと延々数時間インストールして、”テープ不良”のためその後音沙汰無しということがあった。エクスパートが、カートリッジをドライブ入り口付近に置くとドライブの漏れ磁気で不良になると教えてくれて納得?した記憶がある。すごい設計である。そもそもtarというのはそもそも磁気テープアーカイバーという意味だ。

まずWin95のD:ドライブを抹消して2GBほど開けた。今のHDDは安くて巨大で、まよわず全部載せられるので助かる。次にCD-ROMからブートフロッピーを作るが、CD-ROMドライブの調子が悪い。動いたり動かなかったりする。

以前も書いたが、サウンドブラスターに繋ぐ松下寿製の倍速CD-ROMドライブ(CR562)は欠陥品である。FM/V付属の6台とマルチメディアキット付属の2台の計8台が死んだ。どれもスピンドルモーターが回らなくなるのだ。写真はドライブとスピンドルモーターの残骸である。NECやSONY(標準速)の古いドライブが健在なのに比べ著しく故障率が高い、と言うか既に大半が死んでしまった。

よせばいいのにドライブの蓋を開けて観察すると、CD-ROMが規定回転数まで達しないようだ。ドライブをばらしてスピンドルモーターに注油するが改善しない。軸受けで無くモーター自体かドライブ回路が壊れるようだ。松下寿製はかねがね品質に問題があると言われているが規定時間が来ると壊れるようにプログラミングされているのだろうか。

ロスタイム1時間以上にして松下寿をあきらめ、SONYのATAPIを使う。フロッピーからLINUXをブートしたもののCD-ROMが読めない。ATAPI規格は新参なのか、マニュアル通り細工(hdx=cdrom)するがうまく動かない。後日別の430HXマシンでは簡単にATAPIが読めたので、チップセットを選ぶのだろう。後日読んだFAQによれば、ATAPIのCDROMはセカンドIDEのマスター(hdc)でないと具合が悪いらしいが、430HXではなぜかスレイブ(hdd)でも読めた。

仕方ないのでCD-ROMの内容をWin95上でC:ドライブに転送し、そこからインストールした。フロッピーでブートすると新しいパーティションツールが始動した。これはビジュアル的だが論理が変でうまく使えない。結局古いfdiskに抜けてパーティションを切った。nativeに2GB、スワップに128MB割り振る事にする。CPUが6x86MX-166であることにも一抹の不安がある。

C:ドライブのディレクトリーを指定してインストールを進めが、やけに快調で鬼門のネットワークカード検出やネットワーク設定も半自動的にサクサク決まっていく。このあたりは”レジストリーの深情け”や”プラグアンドプレイに手を噛まれる”Win95よりもよっぽどスムーズだった。

システムが立ち上がるまでに松下寿の欠陥ドライブのおかげで三時間以上要した。この時点でtcp/ipは稼働しており、pingもftpも通る。さて次の鬼門がXF86設定だ。このパソコンはVGAがSiS5598チップセット内蔵なので、当面SVGA(800x600x256色)を目指すがうまく動かない。Xconfiguratorもうまく動かない。UMAのためVRAM容量検出がうまく行かないのが原因らしい。

最新のビデオカードは内蔵DACやクロックチップの仕様が不明で、クロック検出がうまく行かない事がある。PC-UNIXには新し過ぎず古過ぎないビデオカードが必要で、これがWebmasterが最新のビデオカードを好まない理由の一つだ。隣のパソコンから対応しているハズのVirge/DXを借りるがこれもなぜかうまく行かずVGA表示のみだ。

ジャンク箱をあさると、古いOAKのビデオカード(ISAバス)が出てきた。VRAM1024kBでアクセラレーター機能が無くET-4000より古いタイプだ。これがなぜかクロック検出が一発できまり、1024x768x256色が出た。古いISAのビデオカードもBIOSが死んだ時に必要なのでキープしておきたい。後日別のマシン(430HX)のS3-Vision868は拍子抜けする位くらい簡単に検出されたので、これもチップセットのせいだろう。

その後はさらに快調で、英語版NetscapeVer4が上手に日本語を表示するのも印象的だった。昔のUNIXで日本語表示に苦労したのがウソのようである。サウンドブラスター16も簡単にインストールされた。この手の小物はコンパチ品でなく純正品に限る。

問題はWWWサーバー(Apache)だが、インストールした積もりだったが入ってなかった。愚かにもインストールのメニューの下の方にある(矢印で選ぶ)のを見落としていた。CD-ROMが不調なので、他のパソコンからftp転送してrpmで組み込んだ。このサーバーは下のアドレスで暫定的に試験運用している。メインサーバー(SPARC)と同じ支線に置いてあるがレスポンスはどうだろうか?

http://133.5.222.234/

ところでCD-ROMにはありとあらゆるアプリが約800MBもある。さすがに事務用アプリはWindowsやマックの方が洗練されているし、今後PCMCIAカードやUSB、APM等の設定に手間を喰うことが予想される。やっぱりUNIXはネットワークサーバーに使うのがベストだろう。

Webmasterは、UNIXサーバーは必ずしも日本語版である必要は無いと考える。日本語ファイルはNetscapeで読めるし、書くときは他の端末を使う。SPARCにも1台しか日本語処理を入れていないが困ったことは無い。X窓も知らないウチにWindowsそっくりになっていて若干驚いた。

というわけで、生産性ゼロの楽しかったLINUXな一日はとっぷり暮れてしまった。LINUXインストールもレジャーとしては最高だし、同時にちゃんとしたネットワークサーバーができあがるという寸法だ。以前のフロッピー30枚インストールから比べれば、ずいぶん敷居が低い。

今回半日を要したのは不慣れな事とマシンの選択が悪かったようで、後日ありふれた構成のマシンでは1時間ほどでWWWサーバーが立ち上がった。もっとも半日かかったのはCD-ROMドライブをバラしていたからだ、という説がある。慣れればネットワークサーバーとしての立ち上げはWin95よりこっちの方が早いかも。

最新LINUXにハマってみるとBSDの方も気になる。手順も中身も似たようなものだが(BSD派から石が飛んできそうだが)、これもいじってみたくなるのが人情と言う物だ。時間を節約するには雑誌のオマケではなくて、ちゃんとした攻略本に付属したstableなBSDが良いだろう。しかしまたハマって時間をムダにしそうなので、本屋でBSDを見かけても、見ない振りをしなければいけない。。。。

ところで論文はどうなったのだろう?????

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August 20
ユーザーがバグ体験を共有できるWindows98のナゾ

世間ではWindows98が流行っているらしい。多くのマシンをお世話しているWebmasterは今のところ当然買ってないし買う計画も無い。そもそも、車や家電品がモデルチェンジしたら、全員が買い換えるのだろうか??OSも同じだと思う。

日本ではwin3.1からwin95への更新はメリットが大きかった。米国ではWin3.1後期にファイルシステムとネットワークを強化したWin3.11 for Workgroup(WFW)が供給され、これが安定していたため依然使われている。WFWマシンも古くなったので、やれやれ、という感じでマシンごとWin98に更新させるのが目的だと言う。

一方日本では、WFWは供給されずにネットワークが弱いWin3.1のまま放置されたため、Win95への更新はリーズナブルだったと考える。 実際、Win95でネットワークプリンターが使えるので、多くのクライアント用プリンターが不要になった。Win3.1のころのハードも全て移行できたので、リソース的には相当な節約になった。ファイル名文字数が増えたので秘書さん達は喜んでいる。

安定性だが、ハイエンドで無い機器にWin95aのOSR0を組み込み、サービスパックと各種updateを当てたOSR1相当のクライアントが一番安定していると思う。その後購入したOSR2マシンはIE4があればボロボロで、IE4を消しても安定しない。OSR2は肥大化してむしろ遅く不安定になっており、OSR1より良くなった印象は全く無い。

というわけで、Webmasterの周りではやっとOSR1マシンが安定し、OSR2マシンを慎重に見張っているところで、インストールしてもナンのメリットも無いWin98まで手が回らない。アプリも不安定なMS-OFFICE97はOFFICE95に戻している。忙しいドクターの中には、急ぐときに余計なイルカのアニメーションを見る度に虫酸が走る、というヒトもいる。

以前のハナシだが、あるドクターがマックで期限の迫った論文を徹夜で書いていたら、”もしもし、熱帯魚にエサをやる時間です”とスクリーンセーバーが現れた。そこでエサをやったとたんハングし、論文が全部パーになったと言う。似たような経験があってその話を笑えない

Webmasterは、もしイルカが泳いでいる間にマシンがハングしたら、そのCD-ROMには風水学的省エネCD-ROMとして、風呂の中で泳いでもらってカラダで働いてその損失を埋めて貰おうと思っている。なお、上記のリンクの写真に現れるCD-ROMは以前障害を起こしたので、カラダでツケを払って貰った。

各メーカーのwin98プリインストールマシンの仕様を見ると面白い。VFAT32を全面的に採用し、かつACPI設定で出荷されたマシンも皆無だ。メーカーによっては、VFAT32変換やACPI設定については動作保証もサポートもしないと書いてある。

そもそもWin98はネットワーク、モデム、インターネット電話、そして大事なマルチメディア関係(特にMPEG)のサポートに関してはスペックダウンした面もあり、未完成のまま出荷された印象が消えない。メーカーは脳天気にWin98を宣伝しているが、サポセンの電話が鳴り響いていることだろう。こちらに、米国版Win98のバグFIXが書いてあった。

脳天気なメーカーのなかで、唯一大和事務機器は慎重だ。特にWindows98アップグレード基礎講座が面白い。大和は現時点では基本的にアップグレードは勧めない姿勢だ。プロプライアティーなネットワーク機器、それに過去多くの非互換AT互換器?や、珍品サウンドカード兼用モデム?をかかえ業務ユーザーへの対応が必要な大和らしい。

ユーザーが個人で使うスタンドアローンパソコンならどうなろうが知ったことでないが、ネットワークに繋がった業務用クライアントに現時点でWin98を組み込むのは他人に迷惑がかかるので自爆的行為である。Win98でないと動かないハードもソフトも皆無なのに、である。

ところで、個人的にヒマつぶしにWin98をレジャーとしてインストールするのは悪くない。あの値段で、あれほどいろいろ(障害で)時間をつぶせるものは無く、結局消してWin95に戻すにはさらに時間がかかる。その点ではすべてのレジャーに比べて最高のコストパフォーマンスだろう。おそらく早々にサービスパックが出ると予想されるので、そのころ調達してスタンドアローンパソコンに組んで見たい。

特に各種カード類を持っているムキは、いろいろ差し替えて生じるWin98独特の”レジストリーの深情け”や”プラグアンドプレイに手を噛まれる”(以上”風水学的パソコン格言集”より)体験を楽しみ、その泣き言を掲示板にアップするのも楽しい。個性化が尊ばれる現代では、エバンゲリオン以来Win98のバグのおかげでこれ程みんなで話題を共有できる体験はマレかも。

かねがね、もしWebmasterが離島に飛ばされる折りには、暇つぶしに全てのドキュメントとソースとコンパイラーを積んだUNIXマシンを持っていきたいと思っていた。勿論、診療所にISDN回線を着ける条件で無いと赴任しない。今後はこれに、レジャーとしてWin98マシンを加えたい。

MSが彼方からシステムのバグを見張っていてくれるかも知れないので、小さな親切.DLL”と”大きなお世話.DLL"、そして”老婆心.VXD”(以上”名古屋で見たN88-BASICのデジャブーと白日夢”より)を経由してMSと茶飲み話をするのも悪くない。(

以上かなりネガティブな印象を述べたが、Win98が悪くない例が無いわけではない。特に省電力機構、PCMCIAカードや赤外線などの特殊なリソースを持つノートパソコンにWindows98を慎重にインストールするのは悪くないと思う。ノートパソコンはデスクトップに比べ最新のドライバーを要求する傾向がある。しかし殆どのノートパソコンではVFAT32とACPIがまともに使えないのも事実だ。

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August 18
サーモ付き風呂シャワー水栓水漏れのナゾ

風呂のサームスタット付きシャワー水栓(*VK)のシャワー口から水が漏れるようになった。パッキングのアッセンブリー(切り替えユニット)をはずそうとするがなかなかはずれない。Webmasterは水周りの修理はきらいだ。部品の規格がバラバラの上に入手難だし、修理を頼むと時にぼったくられるからである。水漏れはとりあえず止めないと生活に支障が出るのでタチが悪い。

ぼったくりたくなる理由の一つは、この手のサーモ水栓が極めて高価だからだろう。一流品だと定価が7万もするので、つい交換を勧めたくなる気持ちもわからないでは無い。たかが水栓がエアコンより高価な現実が信じられないムキはこちらを見て欲しい。白く塗ってあったりプラスティックの飾りがついているだけで万単位で高くなるのも不思議だ。

最初相談した工務店はぼったくりであった。この水栓は一体式なのでパッキングの交換が出来ないので水栓ごと交換になる、その場合同じクラスの品だと5万円以上する、とか、とんでも無い事を言うので、丁重にお引き取り願った。

次に相談した工務店は極めて良心的であった。いや良心的すぎるかもしれない。”このメーカーは自前のサービスをもっているから、そちらに相談した方が良いでしょう”と言って、電話番号まで教えてくれた。

成長率ゼロ%での経済発展を考える??Webmasterは、たとえパッキングが単価100円でも、わざわざ来て貰って修理してくれたら、それなりの工賃を払うのが当たり前だと思う。ひょっとしたら工務店の親父はビールを飲んでいて、もう仕事ができない状態だったのかもしれない。

しかし休日なので部品が調達出来ないのでを応急修理する。回らないナットにCRCを吹いて一時間ほど待ち、大きなスパナで回したらアッセンブリーがあっさりはずれた。構造はコマがバネを挟んで向かい合っているだけだ。コマのゴムを見るとすり減って溝が出来ている。シャフトへのカルシウム沈着はそれほどでも無かった。もしアセンブリーやサーモスタットにカルシウムがたくさん沈着している時はサンポールに数時間漬けておくとキズを付けずにきれいになる。

Webmasterは応急修理としてコマからゴムをはずして裏返してはめる。とりあえず水漏れを止めて置いて、その間にちゃんとしたコマを調達する。この方法だと買ってきたコマが合わないということが無い。世の中には同じに見えて微妙にサイズの異なる上に調達が困難なコマがあり迷惑している。

ところが、ゴムはシャフトのシールと一体形成になっていてこの手が使えない。そこでゴムの表面を紙やスリで研磨して溝を消し、同時にバネを少しのばしてアタリを調節した。写真では研磨で溝が浅くなっているのがわかると思う。そしてシャフトをぴかぴかに磨き、電子顕微鏡グレードのシリコングリスを塗ってコマを組み立てた。しかしコマの先端のネジにナットがうまく止まらない。ゆるみ止めのためネジ先端がつぶしてあるからだ。そこでダイス(5mm)でネジを切りナットをはめた。ダイスを使ったのは10年ぶりだった。

アッセンブリーを組み込むと水漏れは止まった。後で考えると、コマの当たりの部分では無くて、シャフト付近から漏れていたのかも知れない。コマだけで無くバネもへたっていたので、近日中にアセンブリー(約\3000?)を調達しなければならないが、とりあえず時間が稼げる。水漏れが止まりムダな廃棄物を出さずにすんだので実に気持ちが良いし父親の権威が保たれた?

電気細工を得意とするWebmasterも水周りの修理は頭が痛い。部品はインチ、ミリ、呼び径と規格がめちゃくちゃで、直径が同じでも奥行きやピッチがマチマチだ。時にパッキンの加工や締め具合に工夫が要るという、21世紀を迎えようとする工業化社会にマッチしない前時代的製品の業界だ。コマのゴムを研磨していると、先の大戦中に飛燕のエンジン工場で女工さんが人手でベアリングを磨いてサイズを揃えていた話を思い出した。

この手の部品はトOTO(大小あり)、いNAX、えYM(大小あり)、かAKUDAI、ケVK,さAN=EI、Gスター、Mズタニ、ゆUKOそして輸入品等規格が違う。DIY店には普及クラスのメーカーの部品が置いてあるが、大手の部品はなぜか在庫してないし調達が難しい。工務店に修理を頼んでも、一度下見に来て型番を確かめて部品を調達後、再度修理に来るという二度手間になる上に、メーカーによっては消耗部品の調達が困難だと言う。

水栓には*WWA(メールアドレス無し)なる組織のシールが貼って有り、いろいろとやっかいな内輪のキマリがあるようだ。電話器やモデムに貼ってあるシールと事情が似ている。ぜひ各種水栓シャワー機器規格の標準化と、消耗部品供給の円滑化、品質保証の明確化を進めて貰いたいモノだ。規格にはみんな迷惑しているし、消耗部品が調達しがたい会社もある。輸入品には映画に出てくるようなしゃれたデザインの水栓があるのに、国内ではとある事情があって使えないのも、ありがちなハナシである。

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August 13
続続古いビデオの故障のナゾ(ベルト編)

古くなって動作不良になったビデオの対処については、

続古いビデオの故障のナゾ(ヘッド編)
古いビデオの故障のナゾ(アイドラ編)

に書いた。近代文明の誇る家庭用のビデオも故障するが、その原因の多くはメカニカルな問題である。これの対処はいろいろ考えられる。ディスカウントに行くとS-VHSが再生のみ可能なHiFiビデオが2万円前後で売っているから、少なくとも1万円以上かけて修理する理由はない。

まず、コストをまったくかけたくないのであれば上記のロハで出来るアイドラ編を試すべきであろう。これで対処できない場合が本日のベルト編であり、その補修用ベルトキットは約400円である。ビデオを観察しアイドラ、ハブ、ストッパー、ブレーキなどのゴムやフェルトが全てが痛んでいる場合は、消耗部品全てを含んだビデオ補修キット(数千円)が修理に必要だ。しかし多くの部品が消耗するほど酷使されたビデオはヘッドも減っていることが多く交換も結構やっかいなので、それだけのコストと手間をかけるべきかどうかは迷うところだ。

しかし古いビデオには、大きな声で言えないメリットがある。それは、

ビデオダビングのナゾ(古いビデオデッキとコピーガードとの関係)

に書いたように、古いビデオはマクロビジョンやパーフェクTVのプロテクトが効かな場合がある。さらに、最近のビデオの自動トラッキングはダビングを繰り返してギャップが不整になったテープ?(どんなテープかわかるだろうか?)のトラッキングがうまく行かないことがある。古いビデオの手動式トラッキングだとうまく再生できることがある。従って古いビデオを1台置いておく価値は十二分にあるワケだ。

Webmasterの部屋にはM菱系の古いビデオが2台ある。1台はM菱ブランドのHiFiビデオ(写真下)で、もう1台は米国から持ち帰ったM菱OEMの米国規格エマーソンブランド(写真上)である。どちらも早送りや早戻しがだんだん遅くなったので、ビデオ修理アイドラ編で対処していたが、その後M菱ブランドの方はまったく動かなくなってしまった。ウラ蓋を剥いで見るとベルトが伸びてはずれてしまっていた。

写真で解るとおりメカニズムは同一なので同じベルトが使えそうである。そこでM菱電機システムサービス(株)で補修ベルトキット(@\400)を2セット買ってきた。エマーソンブランドの方はまだ完動であるがついでに交換することにした。交換するときは、新しいベルトに油やグリースを付けない事が大事だ。ベルトをかけなおす時は、以前、

エンジンベルトと位相数学のナゾ

にも書いたように位相数学の問題になるので、よーーく手順を考えてやらないと知恵の輪になることがある。アイドラ側は簡単だがモーター側はネジをはずして枠を僅かに持ち上げベルトを潜り込ませる必要がある。古いベルトは写真のようにかなり伸びていた。ここでついメカニズムに注油したくなるがシロウトはしないほうが良い。腕に自信のあるムキは、モーターオイルとモリブデングリースをごくごく少量慎重に使用すべきであろう。

さてエマーソンの方は何の問題も無いが、M菱ブランドの方はトラブルが出た。裏返しにした機械を戻すと”チャリン”という音がした。手元のネジの数を確かめたが間違いない。上蓋をはずして機械をさかさにして振ると2cmほどのステンレス製の棒が出てきた。よく見るとビデオテープのハバに擦り傷がついているので、テープトランスポートの一部だろう。メカニズムをよく見ると、テープをヘッドドラムにM字型にローディングするガイドがアルミダイキャストの支持からはずれているではないか。

ガイドを戻してアロンアルファで固定した。この様子だと同じメカを使用する製品で多くの不良品が出たのでは無いかと想像される。基板もそこいらジャンパーが飛ぶだけでなく、何個かトランジスターがノリでパッチしてある。このあたりM菱の品質管理に問題があるかもしれない。

とにかくビデオが@\400で元気になり気分が良い。メカに若干の心得のあるムキなら、この修理で父親の権威を取り戻す事ができるカモ?

以前知り合いが夜9時頃”ビデオが動かないんです”とテープをかかえて血相を変えてやってきた事があった。なんでも、家族に頼まれたトレンディードラマを録画しないと大変なことになるとか。現代においてビデオがちゃんと動くと言うことが家族の平和のためにいかに重要かが実感された次第である。

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August 13
成長神話は幻想か?それとも必要悪か?

Webmasterはエコノミストのページも巡回しているが、そこの議論に何となく違和感を感じるコトが多い。Webmasterが見るに、エコノミストの観点はすべて成長至上主義に根ざしていると思われるからである。成長なければ利益も雇用も無い、と言う論理だ。より多い生産と消費、そして廃棄が伴わなければ無ければ成長が成立しない、と言う論理だ。果たしてこれは正しいのだろうか?

自ら額に汗して手を汚しながら生産活動に従事しないヒトの言葉は空疎に聞こえる。じゃあおまえはどうか?と言われそうだが、手術では骨を電動ノコで切って顔に血しぶきを浴びる仕事だから、誇りを持って肉体労働者だと思っている。ところで経済成長率ゼロ%で質的に発展する経済というのは成り立たないのだろうか?

パソコンを例に考えよう。ペンチアム-IIマシンは高速だ。しかしP55CMMXより僅か10%ないし20%の高速化のために余計に消費されるエネルギーはペイするのであろうか?ちょっと古いデータ(たった半年前だが)だが、

NECの98NXのナゾ(webmaster流チェックポイント)

でしつこく98NXの消費電力を調べた。P55CMMX233MHzモデルは標準消費電力47Wだが、ペンティアムII(266MHz)モデルは66Wと20W近く余計に電気を喰う。20Wという電力はトイレの豆電球程度ではあるが、付けっぱなしだと電気代月400円、そして1年では5千円の出費増(細かくて申し訳ないが、懲罰的電気料金制度では1KWh=\28と算出)にもなる。

もし100万台のパソコンがP55CMMXからpentiamu-IIに更新されると、一時間あたり20000kwhの電力増加になる。これは電力が最も逼迫する真夏のエアコンを稼働させた数万所帯の電力に匹敵する。さらにpentium-IIが余計に熱を出す分もエアコン消費量に加える必要がある。P55CMMXからPentium-IIへの更新による生産性の向上はこの電力消費に見合うだろうか?電脳は資源を浪費せずに仕事の効率を向上させなければ意味が無いのではなかろうか。

サスペンドしているマシンもあるハズ?調べた範囲では、Pentium-IIマシンはサスペンド中も5Wないし7W余計に電気を喰う。このページのサーバーはP55CMMXで2分以上アクセスが無いとDOZEモードに入りクロックが1/3に落ちる。20分以上アクセスの無いとHDDも止まる。手元には画像処理用のPentium-II(266MHz)マシンもあるがサーバーとして使う気になれない。マシン全体がワーンと騒音を発生する上に電源から出る風が生ぬるい程発熱している。万が一ファンが止まれば火事になるかも。結局、大和級戦艦のように旗艦マシンを惜しんで温存しているウチに、大した戦果をあげないずに時代遅れとなる歴史の轍を踏みそうな予感がある。

それだけでは無い。440LXチップセットが97年秋から供給され、各社のデスクトップマシンに一斉に採用になったが、その後ペンチアム-IIマシンは市場でだぶついていた。今電気屋を覗くと、チップセットはみんな440BXになっている。この前までだぶついていた440LXマシンはどこに行ったのだろうか?ハコだけ使い回しているのか?あるいは、無念なことに人類の英知を集めた電脳がブルトーザーの前の露と消えたのだろうか?そんな事なら安く処分すれば良さそうだが、新モデルの足を引っ張るのからダメなのだ。

以前売れないノートパソコンがあり、その後姿を見なくなったと思ったら、秋葉原で電源だけが大量にジャンクとして放出された。あまりに数が多かったので数年間売れ残っていた。売れないデスクトップパソコンもあった。姿を見なくなったら、秋葉原でi80486の16MHzと言う世にも珍しい周波数のマザーボードのジャンクが大量に積んであった。我々の知らない間に、多くのマシンがブルトーザーの露と消えているのだろう。未来のヒトが遺跡を発掘したら、貝塚ではなくてCPUが大量に出土する”シリコン塚”を発見するだろう。

エコノミストは、経済が安定して発展するには約5%程度の成長が必要だと言う。これはギリシャ、ローマに起源を有する西洋的唯物論に立脚した成長至上主義では無いだろうか。自然界を搾取し、破壊し、征服するポリシー、そして過剰に生産し、廃棄するポリシーによる成長は有限であり、いつかは地球資源を枯渇させてしまう。

日本版ゴジラは自然への畏敬の象徴である。どうしようもないゴジラとわれわれは共存するしか無い。しかるに西洋唯物史観に沿った西洋版ゴジラは、それと戦い、征服し、勝利する対象なのである。我々はパソコンと日本版ゴジラのようにつきあうべきである。パソコンを西洋版ゴジラのように勝利し、制服する対象と考えるべきでは無い。ブルトーザーの露と消えたパソコンを成長神話の5%に計上してもそれは流れに漂うウタカタであり、久しくとどまりたるためしが無い。いやウタカタどころか残るのは大量のゴミだけだ。さて、東洋の神秘と風水学で、成長率0%でも質的に成長を遂げる方法は無いのだろうか?

以前取り上げた、

パソコンの配給

に、なかなかおもしろい文章があった。(以下引用)

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”もし限定制で創られた製品がその圧倒的な競争力ゆえに常に完売されてゆく仕組みができると、モノ創りの初歩の段階(材料調達の時点)から最終製造工程に至るまでのいっさいのムダを生じさせない正確な計画性を持つことができ、かつあらゆる観点も合理性の一点のみから対処できる体制が整う。その結果が「配給」に値する価値と価格につながるとされている。”

”それは供給手と需要手双方の立場を乗り越え、お互いのたちがに尽くし合うことによって実現可能なことだとされている。つまり、今日における全産業の起点を愛に求め、愛に解を得てその理念実践のための行動目的を「配給」と定めている。一見高慢に思えるこの言葉もこうした意味からゆくと、そこで起こるハレーションを自らの防衛本能を呼び覚ます手段とし、実質は供給側自らの身体をお客様への徹底した奉仕へ導くエネルギーに転化させるための導線と見て良いだろう。”

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あやしげではあるが、心に響く言葉でもある。最近救済合併した某銀行はバブルが終わった後に本社屋を新築し、都銀よりプライドも給与も高いまま破綻した。メーカーだと事業縮小、資産売却などのリストラの動きが見えてから行き詰まるものだが、金融機関だとリストラの動きが見えず優秀な人材を抱えたまま突如破綻となる。実に不思議であるが、唯物論的成長に振り回される我々も同じ様な末路をたどる可能性がある。

もし、売れ残りマシンをハコごとブルトーザーにつぶさずに、中のマザーだけ更新したらどうなるだろうか?米国ではACERやPBで裁判になったように、工場で組み替えたマシンをリーズナブルな価格で売っており、資源の有効利用と雇用が確保できる。今後更新を迎えるパソコンも、今のままでは多大のコストをかけてブルトーザーの露となってしまうだろうが、もし人手とコストをかけて内部部品を更新できれば、雇用創出になる。それは破壊するのでは無く、新生(genesis)させる尊い仕事になる。

すなわち、廃棄するのにコストをかける位なら、ゴミを減らし資源をリサイクルし雇用を創出する方向にコストをかけるべきでは無いか。ビールでも缶よりビンの方が不便だが、あえて余計なコストと手間を払ってビンを買う動きがある。つまり、スーパーの売れ残り総菜のように資源をブルトーザーの餌食にした分までカウントするのが経済の成長では無いと思うがどうだろう。

残念な事に、この資源が少なく不景気な国が生産しているレーザープリンターやコピーのカートリッジをリサイクルする商売がなかなか出てこない。職人の手間賃が給料より高いのに、自らの手を汚して自宅のペンキ塗りや配管、大工仕事をするヒトも少ない。それでいて失業率が高いという。

Webmasterは、この無気力な不景気に対する対応の根底には、日本人をスポイルし続けてきた要因があると考える。その一つは、大企業に就職すれば仕事が保証されるとする教育システム、意識しないウチに税金を取られる源泉徴収システム、そして電気ガス水道などユーティリティーコストを意識しないウチに払ってしまう銀行振替システムである。

日本人をスポイルするこれらのシステムが続く限り、シコシコ自分で税金を申告し、小切手でユーティリティーを払っている米国人には勝てない。いかに大卒が多いという教育水準を誇ってみても、自分のやるべき仕事も、払うべき税額もユーティリティーコストも自分で把握できず決められない日本人は、国外から見れば未成年ないし準禁治産者的扱いを喜んで甘受していると身なされてもしかたが無い。

資産1200兆円を誇ってみても、ここの所の円安で対ドルでは30%程度目減りし、さらにその多くが外貨に姿を変えたのでは無いか?資源をムダ使いせず、物質的な消費に頼らずにお金を国内で回転させ雇用を確保するメカニズムが望まれる。この国に人的、物質的資源を生かしながら、たとえ名目上の成長率が低くても国が繁栄するメカニズムを育てることは出来ないのだろうか?。

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August 6
Win95のディスクキャッシュのナゾ(メモリーと人生編一部追加あり)

Win95のディスクキャッシュはパワーユーザーの中では評判が悪い。メモリーをたくさん積んでもアプリの切り替え時にカリカリ言うのが許せない、と言う。どうしてそうなるかを考えて見たい。

Win95にロハで付いてくるsysmon.exeを起動して、編集、項目の追加、メモリーマネージャーで図のような項目を追加してみよう。図の左上の数値はフルスケール値である。このデータをもとに、メモリーがどのように割り振られているかを考えてみよう。

図の中盤で巨大アプリ多数を動作させ終盤で終了させた。この負荷に対するメモリーマネージャーの振る舞いを見れば、その良い所と悪い所が見えてくるかも知れない。

まずメモリーマネージャーがアロケート(割り振り)しているメモリーは84MBある。もともと64MBしかないメモリーにワップファイルサイズが20MBほどあるので64+20+空きメモリー=84MBでおおむね計算が合う。ここでおもしろいのはスワップファイルサイズが可変であることで、UNIX等と対照的だ。その設定はシステムのプロパティー、仮想メモリーで設定できる。

これはシステム最小必要リソースを抑えるためだろう。Win95の最低メモリー必要量は8MBだが、こちらに書いたようにThinkPad220(6MB)でも動作する。もちろんメモリーが不足するのでスワップの嵐となる。リソースの厳しいマシンではHDD容量に固定したスワップエリアを確保する余裕が無いが、とにかく動作は遅くなっても大きなアプリがリソースの許す限り動くようになっている。

しかしメモリーマネージャーの動作は複雑になる。マネージャーの管理するCPUの論理アドレスは広大だが、そのうち実メモリーとスワップサイズが現存するリソースになる。マネージャーは論理アドレスに存在するすべてのオブジェクトから、なるべく使用頻度の高いオブジェクトを実メモリーに割り振る。つまり、実メモリーとスワップ上のオブジェクトは全オブジェクトのウチ使用頻度の高いものがキャッシュされている事になる。この意味ではディスクキャッシュも仮想記憶もよく似ている。

さて巨大アプリをありったけ動作させてみよう。当然プロセッサ使用率がはねあがり、空きメモリーが激減し、ページ違反が同期して上昇する。ページ違反とは、アプリをロードする時に実メモリーが不足する状態を示す。これに対しマネージャーは使用頻度の低いオブジェクトをスワップに細切れ(ページ)単位で書き出す。この動作に同期してスワップサイズも10MB以上増加している。

さて、巨大アプリを全て終了して見よう。またプロセッサ使用率とページ違反が一時的にはねあがり、HDDがカリカリ言うがすぐにモトに戻る。おもしろい事にスワップサイズが大きなままだ。これは巨大アプリの起動のためディスクにスワップされたシステムの一部がそのまま残っているためだ。このためアロケート済みメモリーは逆に減少しているのに、みかけ上の空きメモリーは増大している状態になる。

巨大アプリの終了時に広範なシステムサービスを必要とする別の巨大アプリを起動するとスワップの嵐がやってくる。まずスワップアウトされたシステムをメモリー上呼び戻されるのと同時に、巨大アプリがロードされるが空きメモリーが不足し別のオブジェクトがスワップアウトされる。カリカリ言って、一瞬処理が凍り付くことになる。

このような変化のなかでも、ディスクキャッシュサイズは巨大アプリ起動時に僅かに減少しただけだ。この場合ディスクキャッシュサイズ圧縮に伴って未書き出しデータのHDDへの吐き出し操作がカリカリに拍車をかける。このあたりのVCACHEの動作に対しては意見が分かれるところであろう。どうしてwin95で乏しいリソースからディスクキャッシュに優先的にメモリーが割り振られるのであろうか?Webmasterの考える理由は、

1.以前よりNetwareやUNIXなどのマルチタスクOSはファイルサーバーとして使われる事が多いので、使われていないメモリーはすべてディスクキャッシュに優先的に割り振られる。サーバーの負荷の大半はディスクの読み書きと通信であり、サーバー上でメモリーを大食いする上にダイナミックにロード/アンロードされるアプリはマレで、常用コードのサイズは比較的小さくローカリティーが高い。このような状態では、空いたメモリーを優先的にディスクキャッシュに割り振るのが賢い、という考え方。

Win95もネットワークーOSとしてこれに習った。しかしメモリー喰いでローカリティーの低い巨大アプリが非同期的に激しくロード/アンロードされる状態では、必ずしもこのソリューションは正しくないのかもしれない。

2.Win95自体が多くのDLLの集合体であり、システム自体がコンパイルされるUNIXや堅く組まれたNetwareと大きく異なる。このためWin95のシステムの機能向上やバグ対策は、システムをリコンパイルしなくてもDLLを入れ替えることで対処できる。しかしシステムサービスのためにDLLのロード/アンロードが頻繁に起こる。システムパフォーマンスを保つために、ディスクキャッシュを優先して確保した、という考え方。

これも、いまやシステムのパフォーマンスの足をひっぱっているのはDLL類ではなく、ローカリティーの低い巨大アプリと巨大データが非同期的にロード/アンロードされる事なので、MSの当初の意向と異なってきてい居るのだろう。

さらに実行しているオブジェクト全体からみると、ムダな事も起きている。巨大アプリを起動すると、そのコードはディスクキャッシュに残るだけでなく、実メモリーもしくはスワップファイル上にも存在する。この重複の問題はWin98ではMapCacheとWinalignというテクニックによってはある程度解決されるらしいが、全てを解決するのは難しい。

MapCacheとは、ディスクキャッシュ上にあるコードを4kbのページ単位でスワップ領域と同様に参照できる技術らしい。これでディスクキャッシュとメモリー空間に同一のコードが重複して存在するのを防ぐらしい。しかしこのためには、コードが4kB毎にページングできるようになっていなければならない。通常512bytesのコード境界を4kbytes単位に書き換えるソフトがWinalignらしい。

M$によれば、Win98の多くのコードはWinalignされていると言う。しかし既存のコードをWinalignで整形するのは著作権その他信頼性で問題が出るであろう。現状ではMapCacheの効果はさほどではないそうだ。おそらくディスクキャッシュ中のコードは、他の巨大ファイル群参照でクリアされる可能性が高いからだろう。詳しくはこちらを参照して欲しい。

このように、ディスクキャッシュサイズ、スワップサイズの至適サイズは用途によって異なる。Win95のように、どんな用途に使われるかどうか解らないシステムとしては、Win95のデフォート設定は当たらずとも遠からずの設定とも言える。ただメモリーが逼迫した時にはディスクキャッシュサイズがもう少し機敏に小さくなってくれても良いような気がするが、ディスクキャッシュサイズ圧縮に伴って多量の未書き出しデーターの吐き出しが生じるので、ディスクのカリカリ自体はますます増えるだろう。

すでに広く知られているように、ディスクキャッシュの最大量と最小量は、system.iniの[VCACHE]の項に、maxfilesize=**、minfilesize=**と、キロバイト単位で指定する事ができる。ディスクキャッシュを小さく設定すれば、空きメモリーが増加してカリカリが減る可能性があるが、一方アプリを切り換えにディスクアクセスが生じて遅くなるので迷うところだ。

さらにメモリーをたくさん積んでいるとディスクキャッシュをあまり小さく設定できない。例えば64MBの場合はmaxfilesize=4096程度が現実的になる。ThnkPad220のように6MB以上メモリー増設できないノートパソコンでは、maxfilesaize=32(最小値)にしてみるのも一法だ。メモリーが厳しく逼迫している時は、ディスクキャッシュはHDD自体のキャッシュに任せて、乏しいメモリーはすべてアプリに回す方が早くなるようだ。

しかし、Webmasterは明らかなにメモリー不足のマシンを除けば、この設定にはあまり凝らない方が良いと思う。マシンがカリカリ言い出したら、”ああ、システムの大変なんだなあ”とシステムの苦労を理解してお茶でも飲みながら少し待てば良いのである。オマカセ設定だからベストでは無いが、さりとてマックみたいにメモリー不足でハングする事も無い(時にあるが)。ヒトにも機械にもそういう時間が必要だ。ヒトならトイレにも昼飯にも行くし、時には居眠りしたり喫茶店で漫画を読む時間が必要だ。

この伝でメモリーを考えると、広大な論理空間に存在するオブジェクトは人生そのものである。実メモリー空間はヒトの仕事能力と考える。公的な仕事にメモリーを割り振っている場合は、私的な生活はスワップされている。私的な生活の場合は、公的な仕事はスワップアウトされているわけだ。仕事能力とスワップ能力を加えたモノがいわゆるフトコロの深さとなる。これに対し、ディスクキャッシュは仕事への間口の広さと考える。

残念な事に、仕事能力とその間口の広さは有限だ。従って、大きく仕事を入れ替える様な状況では当然大きなオーバーヘッドが生じるので一休みしないと体がもたない。このように、地球の資源と環境を守るためにパソコンがカリカリとメモリーの整理をする時間ぐらい許して待ってあげても良いのではないか?とWebmasterは考える。

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August 6
児童雑誌に見る商業主義シネルギー効果のナゾ

最近児童雑誌を手に取って気付いた事がある。内容に商業主義が蔓延している事は過去にも書いたが、構成自体は生やさしい”商業主義”という言葉でとらえきれないレベルに達している。

まず雑誌の表紙であるが、学年を通じてよく似ている。アニメのキャラがのっている場合は、学年を通じて同じである。

ページをめくってみよう。前半のゲーム、おもちゃの記事はメディアの番組や宣伝と同期している。それ以外の記事はちょうど幼児版”平凡”もしくは”明星”の構成になっている。CDのシングルやアルバムのランキングがのっている。

さらにページをめくってみよう。当然ポケモンの漫画があるわけだが、これまた学年を通じて殆ど構成になっている。ページ数が限られているので、内容も殆ど同じで、字の大きさと字数が異なる程度か。

そもそも、この漫画自体もおもちゃメーカーの(C)が著者の所に記してあり、そもそもメーカーから供給されたのかもしれない。とすれば、雑誌はショバ代を取っている場を貸しているようなものだ。さらにページをめくると、少年探偵○ナンの漫画があるが、これも学年を通じて掲載されており、内容も殆ど同じだ。

それだけでは無い。ミニ四駆やパソコンも学年を通じて同じ構成だ。驚くのはまだ早い、ホームページやInfowebグリーティングカードサービスまで共通である。e-mailを使って取材に協力する”Eメールスタッフ”も募集している。ウソと思ったら小学5年生向き小学6年生向きを比べて欲しい。

普通の考えだと、掲載される記事や漫画は学年や発育状態によって違うハズである。しかし内容を学年を通じて共通にして同じネタを用いれば、雑誌を作るのは極めて簡単になる。特に学習に関する内容を完全に捨ててしまえば、あとは同じ内容でOKなのである。

さらに商業主義の面から見ると、ゲームにしてもアニメのキャラにしても、あるいはタレントにしてもその寿命は有限なので、全ての学年でキャンペーンが同時に進行する方が効率が良い。

つまり、単に児童雑誌と商業主義が同期しているだけでなく、それが学年を通じて同期してシネルギー効果を発揮するのである。雑誌も不景気で混迷を深める現代での生き残りに必死なのであろうが、このままだと21世紀まで生き残れないかもしれない。

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August 3
アクセス解析(Nov.1997-July,1998)

ログが巨大になって、マックがファイルを更新するのが苦しそうである。そこでアクセス解析を行うことにした。最初にお断りして置くが、アクセスが多いため全てのアクセスをログしているわけではない。耳鼻科関係、今日の一言関係と分けて、それぞれにindexとなるファイルを置き、そのアクセスを解析している。

過去の実績によれば、文中filesとあるのがほぼvisitor数を表す。実際のファイル数は約20倍になることに注意して欲しい。

まずアクセス時間だが、

        Time	Files	Bytes
-------------------------------
	0	19516	83177143
	1	15520	74854754
	2	11529	59012194
	3	9241	45668334
	4	6128	30699001
	5	6072	40245045
	6	5268	36559370
	7	6867	45593056
	8	7627	28096399
	9	11715	37075808
	10	13771	40663165
	11	13589	38468641
	12	17716	49468474
	13	15226	50410335
	14	12295	39316334
	15	12447	41657236
	16	12067	38059298
	17	13258	42876733
	18	12870	46488840
	19	11625	44296286
	20	10335	30905881
	21	12018	43684720
	22	12182	47590662
	23	19731	69887076
--------------------------------
というよに、アクセスには2つのピークがある。まず正午前後と深夜である。正午は主に仕事先から、深夜は自宅からのアクセスが多いようだ。曜日は、


Day	   Files   Bytes
------------------------------
Sunday    34274   170579120
Monday    45498   144187302
Tuesday   43024   153054194
Wednesday 43415   151421111
Thursday  47099   184678781
Friday    42986   168112842
Saturday  32317   132721435
------------------------------
というように、月曜日が多く水曜に中だるみがあって木曜日が多くなっている。日曜日が少ないところを見ると、相変わらず仕事場から来ていただいているようである。

さて、国別だが、

domain          files           bytes
-----------------------------------------------------
Japan		229867		801358732
US com		8140		67951148
Network		5032		58796352
US edu		1002		4367160
Canada		222		3168881
Germany		194		576758
Sweden		169		1120879
US mil		159		1040632
United		154		291387
US org		147		1514951
US gov		136		84866
Netherlands	99		634708
Australia	95		229002
United		94		538679
New		84		337233
Korea,		66		589459
Malaysia	44		138333
Singapore	44		161876
Thailand	43		221644
Denmark		42		371370
France		42		58396
Taiwan,		38		96352
Finland		35		203289
Brazil		29		29715
Russian		28		319548
Italy		27		27891
Portugal	25		150782
Norway		24		33067
Belgium		23		211881
Croatia		23		395886
Mexico		22		10483
Indonesia	21		16294
Spain		21		9470
Greece		20		106573
Hungary		20		125682
Iceland		19		143677
Poland		18		72440
China		16		4676
Turkey		16		21710
Bahrain		15		5010
Estonia		15		194117
Israel		14		46334
Switzerland	13		35354
Austria		10		15491
Argentina	9		2672
Hong		8		2338
Yugoslavia	7		2338
Costa		6		7549
Czech		6		2004
India		6		2004
Ireland		6		5776
South		5		21522
Oman		4		1336
Andorra		2		668
Chile		2		668
Dominican	2		668
Egypt		2		668
Jordan		2		668
Pakistan	2		668
Romania		2		334
Slovakia	2		12544
Slovenia	2		8584
Brunei		1		334
Colombia	1		334
Cyprus		1		334
Ethiopia	1		334
Guyana		1		334
International	1		334
Luxembourg	1		334
msofthost	1		334
Philippines	1		334
Tonga		1		334
-----------------------------------------------------
辺鄙な所の名前も見受けるが、解析すると領事館や企業の耳鼻科関係のアクセスが多いようだ。次にcomだが、

-----------------------------------------------------
com.aol.proxy		891		6952674
com.microsoft		890		4554145
com.alexa		739		4671569
com.atext		371		7701762
com.netcom.ix		351		3093780
com.sun.pr		317		567818
com.mitsumi		260		2900126
com.dec.pa-x.av		204		7820958
com.dec.pa-x		202		8790110
com.ti		176		70398
com.sybase		157		460847
com.mitsubishicorp.jp		125		13360
com.mindspring.dialup		123		79954
com.intel.jp		115		28822
com.istal		111		72519
com.ibm.us.ny		104		312264
com.hp.cns		99		42001
com.visio		85		28042
com.lycos		84		544679
com.itron		80		1083373
com.lotus		69		283920
com.compuserve.hil		65		36854
com.rr.columbus		61		546381
com.compuserve.dub		52		61523
com.hknet		51		54419
com.telia		50		359951
com.inktomi		47		844167
com.rr.san		47		19478
com.amat		46		14696
com.nsc		45		15030
com.planetsearch		39		144440
com.teradyne.japan		39		137817
com.schwab		37		524871
com.sgi		37		126031
com.mks		35		477244
com.nwlink.pm3		35		8350
com.wisewire		35		663347
com.lsil		33		14367
com.compuserve.arl		32		174668
com.kazenet		32		10020
com.sun		31		5344
com.erols		30		117177
com.ge.med		29		9352
com.palm-dcm		29		9686
com.best.vip		28		9352
com.flight-plan		27		9018
com.inetc		27		182996
com.mot		26		7682
com.pfizer		26		57795
com.hitachi-soft		25		8016
com.panasonic.research.ctmo		25		8016
com.miura		24		8016
com.nttca.ss		23		7348
com.nippon-express		22		6012
com.interlog.cc		20		280093
	280093
-----------------------------------------------------
と、おおむね電算機の企業が多いようだ。教育関係だと、

-----------------------------------------------------
edu.harvard.eecs		146		47428
edu.fsu.physics		87		171476
edu.duke.mc		59		704745
edu.ucar		49		359580
edu.selu.camp		48		651520
edu.uiuc.slip		48		238201
edu.ohio-state.homenet		41		443386
edu.stanford		32		274947
edu.ucf.tserver.4		19		108890
edu.pitt.net.rmt		15		5010
edu.mit		13		32320
edu.tmc.mdacc		13		18205
edu.wisc.dialup		13		4008
edu.upenn.med		12		20374
edu.uta		11		12353
-----------------------------------------------------
とこれも電算機に強く、日本人が多い大学が上位に来る。govやmilなどのヤバいdomainは飛ばして、次はac.jp領域だが、

-----------------------------------------------------
jp.ac.kyushu-u.med		5238		29564239
jp.ac.kyushu-u.hosp		755		8031163
jp.ac.kurume-nct.me		571		1163151
jp.ac.kyushu-u.nams		531		3875402
jp.ac.chiba-u.c		515		9205853
jp.ac.niigata-u.dent		465		4738515
jp.ac.jaist		388		378043
jp.ac.gunma-u.tech		385		816843
jp.ac.kyoto-u.kais		379		1749611
jp.ac.shimane-med		368		1159391
jp.ac.nagaokaut		333		175702
jp.ac.kumamoto-u.mech		332		408175
jp.ac.kyushu-u		330		3879908
jp.ac.osakafu-u.fw		324		1610966
jp.ac.aist-nara		320		767565
jp.ac.okayama-u.achem		306		1831011
jp.ac.tmd.med		221		561560
jp.ac.kyoto-u.kuamp		219		2458943
jp.ac.metro-u.comp		218		34068
jp.ac.marianna-u		207		763955
jp.ac.kyushu-u.aees		183		443845
jp.ac.akashi.m		182		59118
jp.ac.tut.tutms.avian		182		610839
jp.ac.hokudai.cc		176		2644626
jp.ac.kanazawa-u.m		166		347096
jp.ac.gunma-u.la		152		274783
jp.ac.kyushu-u.math		151		585904
jp.ac.titech.noc		143		86881
jp.ac.hiroshima-u.ipc		140		1173339
jp.ac.miyazaki-med		140		127306
jp.ac.maebashi-it		138		167635
jp.ac.kyushu-u.chem-eng		135		245726
jp.ac.waseda.ppp.tokyo		135		857349
jp.ac.kurume-nct.ee		134		61423
jp.ac.tohoku.med		128		115440
jp.ac.kyoto-u.kuaero		119		685606
jp.ac.hal.osaka		117		38410
jp.ac.kyushu-u.riam		113		464688
jp.ac.kyushu-u.ec.cse		109		497075
jp.ac.nagaoka-ct.in		109		370068
jp.ac.u-tokyo.t		109		612252
jp.ac.yamaguchi-u.med.ccmc		107		519192
jp.ac.saitama-med		105		1278114
jp.ac.kagoshima-u.eng		103		410864
jp.ac.u-tokyo.a.fp		103		33066
jp.ac.aichi-gakuin		102		535287
jp.ac.chiba-u.m		102		391122
jp.ac.hiroshima-u.mis		100		33066
jp.ac.ritsumei		100		751790
-----------------------------------------------------
と、イントラネット的に使っている九大を除くと、医療関係か電算機関係が多い。次に日本企業だが、

-----------------------------------------------------
jp.co.nec.gate		4006		12912001
jp.co.hitachi		2233		4486600
jp.co.melco		1583		4020683
jp.co.ntt.noc		1562		10771534
jp.co.toshiba		1286		3502195
jp.co.sharp		1238		7098874
jp.co.mei		1085		3133669
jp.co.sony		914		2118559
jp.co.ihi		781		2212318
jp.co.mew		687		4374861
jp.co.nttdata		554		651159
jp.co.kis		524		8064581
jp.co.quest		466		154976
jp.co.fujixerox		435		2403229
jp.co.nikon		430		595587
jp.co.dec-j		414		636825
jp.co.oec-o		409		485703
jp.co.denso		407		2093714
jp.co.fujitsu		405		2032810
jp.co.ibm.yamato		401		2329389
jp.co.oki		399		1377071
jp.co.nttcom		324		75150
jp.co.casio		296		297362
jp.co.comlink		293		95858
jp.co.ctc-g		291		266567
jp.co.otsuka-shokai		285		1614605
jp.co.datasystem		283		138041
jp.co.softclub		258		114041
jp.co.hitachi-sk		253		344002
jp.co.getz		251		1429334
jp.co.kdd		251		368813
jp.co.takenaka		249		205679
jp.co.aiwa		243		1027844
jp.co.mei.kme		239		311703
jp.co.namco		238		251047
jp.co.cresco		227		308970
jp.co.sii		227		179372
jp.co.ricoh		226		3769068
jp.co.mazda		225		1009908
jp.co.kodai-ht		222		109903
jp.co.yokogawa		214		271212
jp.co.honda.rd		211		898080
jp.co.sanyo		210		261321
jp.co.jri		208		18704
jp.co.kajima		205		690950
jp.co.dir		201		21925
jp.co.memorex		200		181987
jp.co.melcoinc		196		101460
jp.co.ntt.mbc		192		1396077
jp.co.uniden		192		130658
jp.co.toyota		186		326030
jp.co.sysmex		185		336602
jp.co.mind		184		1131291
jp.co.nikkeibp		184		1108460
jp.co.mki		179		53774
jp.co.nichimen		173		207693
jp.co.samsung		173		142575
jp.co.docomokyusyu		171		442944
jp.co.fjb		169		99512
jp.co.ricoh.notes		168		118130
jp.co.advantest		165		184801
jp.co.toyokanetsu		164		1298008
jp.co.ascii.uz		161		1053071
jp.co.shimadzu		160		1068660
jp.co.anritsu		159		1527480
jp.co.c-creators		157		51436
jp.co.canon.in		153		984453
jp.co.cds		153		134039
jp.co.jnovel		153		2365301
jp.co.sys-com		153		102637
jp.co.toyoda-gosei		152		2241561
jp.co.nel		151		151783
jp.co.meidensha		147		701521
jp.co.epson		146		412923
jp.co.ntt.mbc.mbd		145		669623
jp.co.pioneer		145		788151
jp.co.intuit.osaka		144		1187596
jp.co.dcl		142		9018
jp.co.fdk		141		15698
jp.co.ntt.navi		141		3958819
jp.co.core		139		341735
jp.co.yoshitomi		138		793174
jp.co.impress		137		869164
jp.co.datt		134		43754
jp.co.sei		134		801760
jp.co.dnp		133		110094
jp.co.toppan		132		303154
jp.co.ibw		127		1491212
jp.co.hitachi-his		126		56327
jp.co.ist-hokkaido		125		1912589
jp.co.tepco		125		141847
jp.co.keyence		123		268576
jp.co.mri		123		587534
jp.co.nsk		123		146645
jp.co.melb		121		498977
jp.co.tctv		121		182261
jp.co.fukuda		120		1252723
jp.co.daiei.dis		116		4676
jp.co.ksd		115		590459
jp.co.rion		115		108185
jp.co.sord		113		49737
jp.co.ftl		112		335904
jp.co.kansai		112		37408
jp.co.justsystem.fukinet		111		893218
jp.co.lotus		111		31730
jp.co.takeda		111		1819183
jp.co.komatsu		110		40512
jp.co.cis-nagoya		109		35070
jp.co.citizen		108		15030
jp.co.m-kagaku		107		609456
jp.co.scc-kk.sd		107		10354
jp.co.hitachizosen		103		249150
jp.co.cis-inc		102		136897
jp.co.exa		102		195875
jp.co.tytlabs.net		102		7014
jp.co.ntts.ics		101		77587
jp.co.hnc		100		156363
-----------------------------------------------------
大手の企業にはProxyが設定されているので、どのくらい数字を信じて良いかは解らない。トラフィックの多いproxyのキャッシュ効率はおおむね300%と言われている(つまり実アクセスが約1/3に減るということ)。一つ興味があるのは、株式市場で問題となっているような会社は殆ど無いということである。活気のある会社が多い、ということだろうか?さて、

-----------------------------------------------------
jp.go.etl		595		5896530
jp.go.bunka		287		1169913
jp.go.affrc.nrife		125		286281
jp.go.pnc		122		948674
jp.go.jaeri.tokai		105		33734
jp.go.riken		98		81428
jp.go.hosp		97		30394
jp.go.srimot		89		785497
jp.go.mhw		86		263233
jp.go.epa		74		920628
jp.go.sta		71		776038
jp.go.jst.hap		68		22712
jp.go.mpt		66		20708
jp.go.shugiin		64		950519
jp.go.jpo-miti		63		20708
jp.go.ncc		59		19372
jp.go.nirim		53		833343
jp.go.nasda.tksc		49		16032
jp.go.pwri		49		207709
jp.go.crl		48		16032
jp.go.jaeri.taka		46		9352
jp.go.eanet		40		39294
jp.go.affrc.dna		39		477244
jp.go.affrc.tnaes		39		78421
jp.go.hud		39		33281
jp.go.maff		38		360596
jp.go.kantei		37		86844
jp.go.affrc.cc		33		11022
jp.go.aist		30		10020
jp.go.nal		22		7348
jp.go.riken.bmc		21		16304
jp.go.jamstec		20		6680
jp.go.admix		18		6012
jp.go.ncvc		17		4342
jp.go.affrc.ngri		16		5344
jp.go.nrim		16		5010
jp.go.yitc		16		22810
jp.go.jaeri.naka		15		4676
jp.go.hsba		13		4342
jp.go.jdb		13		4342
jp.go.kenken		12		3340
jp.go.tiip		12		4008
jp.go.hokkaido-iri		11		3674
jp.go.moc.cb		11		3340
-----------------------------------------------------
ここはあまり深く言及しないほうが良いようだ。ドメインを逆引きすると面白い。次にプロバイダー他であるが、orとneの区別が定かでないので合わせて見ると、

-----------------------------------------------------
jp.or.infoweb.ppp		8961		23588451
jp.or.bekkoame		5148		13622340
jp.or.plala.ap		4043		24679032
jp.or.so-net.ap.pppp		3711		7659464
jp.ne.3web.tky		2655		16253657
jp.or.asahi-net		2443		4990949
jp.ne.kcom		2128		4143681
jp.ne.3web.osk		1981		5888001
jp.or.highway		1965		3313630
jp.or.infosphere		1819		5966144
jp.or.msn		1516		2652170
jp.ne.justnet.ppp		1479		5244874
jp.ne.seikyou		1403		5284616
jp.ne.cds		1298		6086233
jp.or.din		1251		1743790
jp.ne.airnet		1221		5751602
jp.ne.highway		1159		9961318
jp.or.mirai		1108		11774758
jp.or.fsinet		1049		4777307
-----------------------------------------------------
日本のプロバイダー事情が見えてくる。

最近はアクセス数増加で、さすがにWin95のメインサーバーも苦しそうである。しかし、このWin95サーバーはノーメンテで一月以上落ちずに問題無く作動している。もし手持ちのWin95マシンが一晩も安定しないようならば、システムをかなり見直すベキかもしれない。

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August 1
街を歩けばCDMA-ONEに当たる編

先日他県へ出張の折り、福岡の天神を歩いていたらCDMA-ONEのキャンペーンをやっていた。そのキャンペーンは親会社がKセラとは思えないほど洗練され入念に組まれていた。まるでワールドカップ、もしくは南太平洋に展開した空母を中心とする機動部隊のように緻密な連携プレーであった。

まず、敵のFWの女の子の索敵活動に遭遇する。FWはルックスや知的レベルよりは親しみやすさ、あるいは愛想の良さで選ばれているようで、CDMAの知識はあまり無い。さかんに風船などのグッズを手渡し、我々をアンケートゾーンに誘い込もうとする。日当は中クラスと見た。

次は重装備のMFの接触が待っている。彼女らはルックスより押しの強さと知的レベルを元に人選されているようだ。サンプルの携帯電話を客に試用させながら、アンケート用紙への記入をおねがいするわけである。

簡単な会話の中にも、CDMAのPDCに対する技術的優位が徹底的に刷り込まれている。問題になるエリアやTACS共用についても、水準以上の答えが返ってきた。日当は中の上クラスと見た。今日本の電子エンジニアにCDMAの事を聞いたら、どのくらい的確な答えが返ってくるだろう。

さてアンケート用紙を持って、敵のゴール(母艦)の両脇には白亜のファランクスのごときデルモクラスの強力バックスが待ちかまえていた。福岡のエイジェント総出かと思うほどレベルは高く、日当は最高クラスと思われる。しかしながらCDMAの知識は皆無であり、主に微笑みながら景品とパンフを渡すのみであった。

そこで、現在のセルラー端末から乗り換えの費用を尋ねると、ルックスはそれなりの誠実そうな担当が出てきた。正社員の様子である。不景気な時勢の割には自信にあふれた笑顔であった。おそらく、CDMAが“みかか”のPDCより技術的に優れていることを教育され、また実感しているからであろう。

さて、無料で有線に電話を書けてみる。コンコースという電波状況の悪い所にもかかわらずすぐつながり、安定している。音質はPDCとは比べモノにならないほど良い。PDCなどの低ビットレイトLPCにありがちなジュルジュルしたノイズはまったく無い。ディレイもエコーも殆ど感じられないので、会話は自然でスムーズに進む。

音質は有線よりは天井が低い、つまり帯域が狭い印象がある。言葉で伝えるのは難しいのだが、PHSのADPCM程の透明感は無いが、ベースのノイズが低く余計な変調ノイズが感じられない、極めて明瞭度の高いドライな音である。背景音も自然に聞こえる。これが高ビットレイトLPCなのだろうか。音質の良さはどのユーザーにも即座に実感できるだろう。

LPCとADPCMのビットレイトによる音質の比較についてはこちらが詳しい。これによると、14.4kbpsのLPC(QCELP)の明瞭度は32kbpsのADPCMに匹敵するとあるが、音質自体にはかなり趣が異なる。

訂正

Webmasterは14.4kbpsのQCELPだと思っていたが、8kbpsのEVRC(Enhanced Variable Rate CODEC)なんだそうである。CDMAでは可変帯域のCODECが利用可能であり、8kbpsのEVRCはIS-127として規格化されているらしい。どこかがW-CDMAで手間取っている間に世界は遙か先を走りつつある。入手できた断片的な情報によると、EVRCは雑踏の歩行者や自動車騒音のような背景ノイズの抑圧に重点が置かれているらしい。

さて、貰ったパンフを子細に検討すると、どの端末もCDMAモード通話時間は120分、待ち受け時間70時間程度と2年前のPDCのレベルである。これは、省電力が得意な日本メーカーがいずれ解決してくれるだろう。端末も最新のPDCよりやや大きく、重さも120g前後だが、Webmasterの端末には最低限の大きさが必要とする持論からすれば、さほどの問題では無い。

しかし落とし穴がある。CDMAが先行するのは九州と関西であり、それ以外の地域ではTACS端末として動作する。その場合の通話時間は60分で待ち受け15時間になってしまう。従って出張の多いムキには苦しい。

以前待ち受け15時間のモトローラーマイクロTACSを使っていた経験からすれば、他エリアへの出張には充電器か予備バッテリーを持ち歩く必要がある。九州か関西で使う限りは、圧倒的な音質差を考えれば現時点でも我慢できると思う。九州内ではTACSと同程度のエリアだ。

意外だったのは、PDCでは性能よりも抜群の見てくれと質感を誇るPソニックの端末がさほど仕上がりが良く無かったことである。なぜかT芝の端末の方がはるかに見栄えも手触りも上等であった。PDCとは何か内部事情が違うのであろうか?今回のキャンペーンに間に合ったのはT芝とPソニック端末だけのようだった。本家Kセラはどうしたのだろう?

いずれにせよ、TACS兼用端末にも関わらず現時点でも予想以上の完成度と言える。CDMA端末が東京でなく、この福岡で全国に先駆けて試用できるとは思わなかった。セルラー勢はDDIポケットが大ゾーン戦略でNTTパーソナルに勝った経験があるので、技術的に優位にあれば”みかか”に必ず勝てると信じている。

このままCDMA-ONEの全国展開がスムーズに進みチップレイトが順調に拡充されていけば、実用化が2001年と見込まれるW-CDMA陣営に電子アバランシェ現象が起こる可能性も無しとしない。特にGSM陣営もCDMA-ONEとTACSが小さな端末に上手に同居している端末の実物をさわってみると寝返る可能性大と考える。

追加

CDMA-ONEとW-CDMAの議論について、Qualcomm側の主張はこちらで読むことができる。ただし英語。これによると、QUALCOMMはもし既存のCDMA-ONEやANSI-41とコンパティブルで無いIMT-2000規格が成立した場合は、知的所有権にかかわる処置を取るつもりとか。

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