Version October 1999
October 31
に書いた。その時のアルミホイールは某BS社製Zonaとかいう銘柄のスポークタイプだったが、メカニックがホイールを見るなり妙な事を言う。
”あんたのホイールは重そうだねえ。”
気になる発言であった。問いつめると、ライン装着や大手タイヤメーカー製のアルミは重いと言う。中央のディスクがデカいやつとか、妙に細かいメッシュが入ったやつは鉄製よりむしろ重いと言う。
愛車のアルミが実は鉄製と重量が変わらないと知るとショックである。その後ホイールをなるべく見ないようにしていたが、その後マツダ純正のローターを型取ったアルミがZonaよりさらに重いと知ったときは妙に気分が安らいだ?記憶がある。
というわけで以来Webmsterはアルミホイールの重量に注目しているが、敵(メーカー)もさるもの、迂闊には馬脚(ホイール重量)を表さない。たとえば近くのショップでカタログを見ると、
”ホイールをアルミにするとバネ下重量が減り走行性能や乗り心地がアップします”
とあるくせに,どのメーカーのカタログにもWWWページにもホイールの重量は書いてない!!!。店員も妙にクチが固いのである。あれほど軽量化を歌うのにどうしてだろう。それは中にはトンでも無く重いホイールがあるからだ。タイヤ重量も同様で、商売のジャマになるせいかカタログには書いてない。
アルミホイールには鋳造(キャスト)と鍛造(フォージド)がある事はご存じだろう。鍛造ホイールはキャストより強度が高く軽量だが当然高くなる。Webmasterが取材した範囲では、
鉄製 アルミ製 (kg) ------------------------------------------- メーカー純正品(某M菱社ホームページより) 15x5.5J 7 7(キャスト) 15x6JJ 8.96 8.1(キャスト) 16x6JJ 10.35 8.86(キャスト) アフターマーケット(独自調査につき信頼性不詳) 15x7J 9-10(キャスト)5-7(鍛造) 16x8J 7-8(鍛造) 17x7J 7.5-9(鍛造) 17x8J 8.5-9.5(鍛造) トラック用 39 22.5(鍛造) -------------------------------------------これによると、そこいらのセダン用ホイールに関する限り、キャスト製アルミのメリットはデザインだけである。純正品が特に重いのは、見栄え重視の重厚なデザインと強度に余裕を持たせるためだろう。
サイズが大きくなると、さすがにアルミと鉄製の差が開いてくる。特にトラック用に至っては40%もの軽量化にもなり、燃費や冷却性に確実に効果があるらしい。
もちろん,乗用車用も高価な鍛造品であれば、少々リム径や幅をアップしても重量のペナルティーは少ない。ただし大径タイヤは確実に重い(10-12kgで幅が効く)ので、サスに手を入れないとトータルの走行特性は向上するとは限らない。
実際にはショップの売れ筋はお値段が手頃なキャスト製で、リム径や幅が一刻み増える度に1kg弱重くなるから、重量はとてもカタログに書けないのだ。どうしても重量が知りたいムキは、メーカーに電話すると教えてもらえるが、すでに購入してしまったなら聞かない方が心の平和のために良い。
つまり、ありきたりのホイールとタイヤで径、幅ともインチアップすれば、走行性能が改善するとは限らないということだ。さらに車体とタイヤをツライチにするためにスペーサーを噛ませるのが流行だそうだが、その場合走行特性は未知との遭遇領域になる。結局アルミホイールはファッションと割り切るべきだろう。
”依然からWebmasterが主張していたとおりスロット1は21世紀はおろか、2000年も迎えることができずCPUはソケットに回帰しつつあります。これはMercedも同様です。またマルチメディアやゲームのように、本当にパフォーマンスを要するデータ/コードでは二次キャッシュの効率が低下することも広く認識されるようになりました。
またWebmasterは高速メモリーが本格化するのは21世紀までかかると主張されており、実際その通りイントルのDRDRAMはコケてしまいました。いったいこの先パソコンはどうなって行くのでしょうか?”
現代のメインメモリーは結局DRAMのたぐいである。従って読み書きとリフレッシュに時間がかかる。IBM-PCやPC-9800が出現した頃、DRAMのアクセスタイムは100ns(10MHz相当)で、CPUのクロックと釣り合いが取れていた。
一方最新のSDRAMのアクセスタイムは30ないし40MHz相当という所である。え、FSBが100MHz(10ns)とか133MHz(8ns)とかでは無いか?残念ながら一回の読み書きに最低3ないし4クロックを要する。i8088の時代からCPUは100倍以上早くなったが、メモリーはたった3、4倍早くなったに過ぎない。この間にOSやアプリは100倍肥大している。だからワープロなどの単純な作業の能率が立ち上げ時間を含めると全然改善していないのは当たり前である。
現在主流の32ビットCPUに単純にメモリーを対応させると、600MHzに達するCPUに比べメモリーの速度は1/20以下になる。この大きな差を二次キャッシュも埋められない。さらに悪いことにデータ量が大きくパフォーマンスを要するマルチメディアではキャッシュ効率が劇的に低下するのは何度も書いた通りである。
このためペンティアムではメモリーチャンネルは64bit幅になっている。これでメモリーアクセスは倍の60MHz相当になるが、依然CPUとは10倍以上の差があるし、マザーボードはメモリー配線だらけになる。チャンネル幅を128bitにすればさらに配線が苦しくなる。
次の細工がインターリーブだ。これは複数のメモリーバンクを用意して、それぞれのメモリーサイクルをずらしてアクセスタイムを稼ぐ方法である。理論的には2バンクだと倍、4バンクだと4倍近くなるハズだ。しかしこれもマザーボードがメモリー配線だらけになるのでサーバーはともかく普及品には使いがたい。
そこでDRDRAMである。詳細は雑誌(結構ウソが多い)を読んで貰うとして、メモリーの内部(センスアンプ)は128bit幅になっていて、これを800MHz(400MHzx2)のタイミングで16bit幅という狭いチャンネル幅で読み出そうというものだ。とすると1.25nsあたり16bit、つまり10nsあたり128bitの速度となり1.6Gbytes/secの転送速度になる。話はすばらしい。
しかし本当に1.6Gbytes/secで読めるのか?それは読めない。DRDRAMもメモリーセルはSDRAMやEDORAMと同じDRAMだ。従ってメモリー内部クロックはSDRAMと同じ10nsだし、アクセスタイムはやっぱり30MHz相当に過ぎない。だから結局128bit幅のアクセスタイムは約120MHz相当(30*128/32)であり、転送速度は約0.5Gbytes/secになるだけだ。イントルの資料を丸写しする雑誌はみんなこのことを忘れている。
ということはDRDRAMは最善でもSDRAMを2枚組(128bit幅)もしくは2バンクをインターリーブにするのと同等に過ぎない。結局センスアンプが128bit幅になっただけ、とも言えないことは無い。有利なのはメモリー配線が約30本と少ない事だが、逆にクロックが400MHz(波長70cm)にも達するので実装が難しい。400MHzだとちょっとした配線長のばらつき(スキュー)や定在波が問題になるからだ。
i820チップセットの蹉跌もそのあたりが原因だろう。スロットCPUの内部を見れば解るようにイントルはモトロールに比べ高周波まわりの設計が代々ヘタである。だからスロットCPUは予想通り失敗したしMerced共々ソケットCPUに回帰した。Xeonの4way,8wayも依然安定していない。スロットCPUの長い配線とスキューによるトラブルはいかな策略を用いても物理の法則通り解決できなかったのである。
そんな高周波に弱いイントルだから400MHzものクロックを要するDRDRAMは1999年時点では失敗するとWebmasterは読んでいた。それが高速メモリーの普及は21世紀になる、とたびたび書いて来た理由である。さらにDRDRAMでは128bit幅のデータから16bit信号を再構成するのにオーバーヘッドがある。雑多なコード/データに対して非同期かつ頻繁にタスクスイッチが発生してキャッシュ効率が低下するWin95環境で、オーバーヘッドの大きいDRDRAMがSDRAMやEDORAMより本当に早くなるのだろうか?
ただDRDRAMにとって今後有利な点もある。それはパソコンが日用品(コモディティー)への道を辿っているからである。雑誌も3Dカード、CPU、マザーボードの載せ換えやオーバクロックを煽っているが、実はまっとうなユーザーからはとうに飽きられている。巷の5万円パソコンでも十分な性能に達しており、パソコンは急速に日用品化しているからだ。
このためパソコン部品を取っ替え引っ替えするユーザーは減ってくる。DRDRAM自体は使いにくいメモリーではあるが、部品交換を前提にせず構成が固定した寿命2、3年の日用品セットトップボックスとして考えれば実用化は難しくない。
つい最近まで国内外メーカー製のAT互換機は独自設計の小型デスクトップだった。それがペン-IIのころには汎用品を寄せ集めた無印設計的ミドルタワーになっていた。これはペン-IIパソコンが実装スペースを要求した事も関係がある。ところが最近はCPUのソケット回帰と同時に再度独自設計の小型デスクトップに回帰している。
というわけで、パソコンがビデオデッキやウォークマンのような退屈で何の面白味も無い日用品となる21世紀頃にDRDRAMもしくはそれに変わる他の高速メモリーが定着する、というのがWebmasterの読みである。早い話パソコンのハード自体は今後どんどんつまらなくなって行くということだ。透明ケースがはやるのもパソコンいぢりが結晶化しつつある証左であろう。
またパフォーマンスを要するサーバーなどはメインメモリーをすべてSRAMにしてしまえ、というのがWebmasterの以前からの意見である。SRAMはDRAMより4倍以上高価になるが、エンタープライズサーバーではコストなんか問題にならないと思う。これまたいかにサーバーメーカーの主体性が無いかを物語っている。
最初のエンジンブローはロータリークーペであった。この車はオイル消費量が1L/1000kmなので、交換というよりは補給しながら走っていたようなモノだ。
エンジンはマツダオート福岡本店での整備後に門を出て200mの所でガンという音とともにロックした。原因はエアクリーナーケース固定ナットのワッシャーをキャブレターに落としたのであった。ロータリーの場合、異物は直接燃焼室に入ってしまう。
しかしマツダオートはこの明々白々なミスを認めなかった。ずいぶん悔しい思いをしたが、若干の負担と引き替えにリビルドしたエンジンを載せることになった。これ以降ディーラーの信頼はゼロになった。ムリも無いと思う。世界に誇れるエンジンにして世界最低のサービスであった。
その信頼を回復してくれたのは、今載っているビータで経験した二回目のエンジンブロー(と言って良いのか)である。この時のハナシは、
に書いたことがある。しかしセールスマンとディーラーの対応は完璧で、悪印象どころか逆にディーラーに対する信頼を回復することができた。結局サービスの要は”人間”なのである。CSの問題がいろいろ取りざたされているが、基本的には信頼関係さえ保たれていれば必ず解決するものと思う。
ブローの原因はカムベルトのテンショナープーリーの不良であり、フリクションを減らしてくれるハズのモリブデンも何の効果も無かった。この事件のお陰でついにオイル添加剤教から完全に脱却できたのである。
それ以来、オイルは生一本にしている。銘柄には特にこだわっていないがSJグレードの5W-30か10W-30を入れている。方法はオーソドックスなドレインから抜く方法だ。交換は4月頃と9月頃に決めている。九州の炎天下での渋滞は過酷なので9月の交換は欠かせない。フィルターはオイル交換2回に1回程度か。
車の下に潜ってドレインボルトをゆるめる作業は特に車高の低い車ではやっかいだ。かといってジャッキは不安がある。そこでプラスティック製の台の上に車を載せてボルトをゆるめている。偶然だがFast & FIRSTも同じ方法である。何でもジャッキがはずれた経験があるとか。このWebmasterとは思考回路が似ているらしく苦笑することが多い。
オイルが新しくなるとメカニカルノイズは確かに減る。しかしこれで燃費が伸びるか、というとやっぱり誤差の範囲だと思う。お金があればオイルを交換した方が確実に効果があるワケで、結局普通のユーザーではオイル添加剤は永遠にペイしないと思う。かといって頻繁な交換は廃棄物を増やすことになり地球にやさしくない。その間を取って半年毎の交換が良いのではなかろうか。
ところで燃費に確実に効果がある変造は、
である。燃費に対する効果だけで無い。この装置を使えば炎天下のダッシュならカローラでGTRをカモれることを保証する。一方燃費への効果はミニマムだが、
●山本式燃費改善希望装置(PAT PEND)”のナゾ
の心温まる変造はあなたの心を希望の光で満たしてくれることだろう。
と言う訳でネットサーフィンの時間にすら事欠く有様だが、面白いページを読みたいという願望には勝てそうにない。それはレベルの高いページは内容だけでなくリンクの収穫も大きいからである。それには、
の方法で自分のページへの逆リンクを探ると能率が良い。わざわざリンクを張っていただけるということは、思考回路が似たヒトのページが見つかる可能性が高いし、また他人が自分をどう評価しているかもわかる。さらに最近のwww.tomoya.comの危機に際しては、心温まる弔辞まで数多く発見した。まるで棺桶の中で自らへの弔辞を聞くようなバーチャル体験であった。実にありがたい事である。
その中でいつも逆リンクにあがってくる珠玉のページができるかな?である。パソコンとは、数理とは、そして智恵とは何かを深く考えさせられるページだ。読み出したら白々と朝が明けていた、というページの一つである。
数理に弱くアプリ書きに縁遠くなっているWebmasterだが、データをモダリティーに関わらず(理論は別として)画像にしてみたいという考えがある。彼のページでは、その願いが時空間を越えて実現されており、そこには因果律を越える何かすら感じる。世の中には複数のページに類似した内容が脈絡もなくほぼ同時に出現する事があるが、これも因果律を越えたWeb生命体進化論の所行かもしれない。
Webmasterが特に興味を持っているのは通信のキモである情報の圧縮技術だ。それは文字でも音楽でも画像でも圧縮作業とは主に時空間の規則性や冗長度を取り除く技術である。従ってその出力を画像化するとそれは白色雑音(いわゆる砂嵐)に近づく。それを遠くから目を細めて見ると(空間周波数ドメイン老眼フィルターとも言う)パターンの無い灰色に見える事になる。そういうアプリを考えていたところ、かのページでは因果律を越えてその画像が出現していた。
そこで全く面識の無いそこのWebmasterにリクエストした事がある。それは証券価格の画像の縦軸を対数化するアプリが可能であるか?と言うことである。Webmasterはポケコンがはやった頃、ご多分に漏れず毎日証券価格を入力し、移動平均でゴールデンクロスなどを算出していた。
証券取引では絶対的な金額ではなくて収益率が重要である。とすれば証券価格を対数化して表示すれば収益額で無く収益率が一定に表示され評価しやすい。そこでWebmasterは証券価格を対数化して移動平均を算出していた。
最近ではネットで簡単にチャートが得られるが、縦軸は残念ながらリニアーである。たとえばアップルコンピューターのyahooでの画像表示(リンク)がコレである。
ところができるかな?のWebmasterに指摘されたのだが、米国yahooは対数軸になっていた。
これはyahooだけでなく、www.stockmaster.comも対数軸なのであった。
対数化により小さな変動が拡大され大きな変動が圧縮されて読みやすい。そもそも人間の視聴覚、嗅覚、味覚、触覚、温痛覚などの刺激強度に対する反応は対数的なのである。通貨も同様で円ドルレイトが10円変動したとしても、それが円高方向か円安方向かによってインパクトは大きく異なる。一方出来高は依然リニアー表示だが、これは証券価格と出来高は異なる数理量で属することを示している。
Webmasterは米国にいたときにNASDAQで証券取引を2年間経験したが、迂闊にもこの違いには思いを致さなかった。蓋し彼の国の人々は、不動産と同様に証券を絶対的価格でなく収益率で評価するのであろう。とにかく仕込んだ値嵩株を多く大衆にはめ込む事ばかり考えている国とは発想が異なるのだろう。
証券取引料の自由化が近づいているが、日米の証券取引に対する基本的な考えの違いを実感した対数軸グラフであった。
October 8
●700系のぞみの乗り心地改善策のナゾ・その2(期待はずれ編)
に書いたようにヨー(左右の揺れ)が激しく、とても旅行を楽しる状況ではなかった。その後登場した500系は時速300キロへのスピードアップにも関わらず乗り心地は劇的に改善していた。さて700系の揺れはどうだろうか。
今回の座席はグリーン車中央と良い条件でもかかわらず、その揺れは300系よりはマシだが500系に遠く及ばない程度であった。700系のメカは、
で取り上げたように、300系をベースに試験電車300Xおよび500系の技術をミックスしたものである。しかし残念ながら500系の良い所より300系の悪い所を多く引き継いでいるように思える。ところで以前は700系のぞみのホームページがあったのだが、なぜか現在は消滅している。
500系は車体自体に剛性感があり、また連結の剛性も高い感じだ。明かり区間ともトンネル区間とも、ヨーの周波数は比較的高いが振幅が小さく収まりが良い。ちょうどダンパーの良く効いたラリーカーのような印象である。
一方700系はヨーの周波数はさほど高くないが、振幅が大きく収まりが悪い。特にトンネル区間では連結のダンピングが不足して”ドスン”とバンプラバーに底突きする感じ。揺れもヨーにダイアゴナルなピッチングが混ざるように感じた。ちょうど車体とダンパーの弱い和製高級車で不整路を高速走行するようなおぼつかない感覚である。
と言うわけで、帰路は500系が選べない時間帯であれば700系を選ぶ理由は全くないので100系(グランドひかり)を選んだ。乗り心地は快適でつい居眠りをしてしまった。ヨーは周波数も振幅も適度で収まりが良く、実に平和なものである。
これなら高い金を出して揺れと引き替えに数分の時間を買うよりは、心安らかに居眠りした方が人体と地球にも優しいかも知れない。閉口したのは、ひかりがのぞみの通過を待つために駅で時間待ちをさせられることである。
やっと300系がのぞみから駆逐されたと思って喜んだのもつかの間、新たにやってきた700系も300系と同様、快適な旅行のための車両と言うよりは企業戦士のための高速揺動護送車両なのであった。
500系という良い手本があるにも関わらず700系のツメが甘いのには内部事情があるらしいが、ユーザーにとっては実に残念な事である。
以下の行為は極めて危険性が高く、電池が破裂すると火傷、失明、大けがの危険性があります。電解液はアルカリ性のため腐食性があり危険です。ニッカド電池以外のニッケル水素電池やリチウム電池は爆発の危険があるのでこの方法は使えません。当ページは更正に関して一切の責任を担保しません。こわいので私は戻る
●儚くなったニッカド電池のナゾ(喝を入れて現世に引き戻す編)
で現世に引き戻しても、再度儚くなるものがある。この陰陽パワーが枯渇したものを腎虚ニッカド電池と呼び、その証により、
腎陽虚ニッカド電池----電流不安定、ノイズの増大
腎陰虚ニッカド電池----電圧不安定、電解液の枯渇
に分けられる。Webmasterの研究によると腎陽虚電池より腎陰虚電池の方が更正の可能性が高い。ここに世界初腎虚ニッカド電池更正法(PAT PEND.)を公開する。そもそも補修品が簡単に入手できる電池を更正するのはペイしない行為なので、あくまでも非常手段として考えて欲しい。
腎虚ニッカド電池の特徴として、陽極付近に塩を吹いている場合(ソールティング)が多い。これは電解液が充電中の内圧上昇のため安全弁から漏れたものだが、同時に塩が安全弁内に残って弁の密閉性が低下する事がある。これだと電極を掃除して充電してもすぐまた塩を吹き電解液をますます喪失する。このような腎虚ニッカド電池を更正する事を考えよう。
ここに名うての腎虚ニッカド電池を3本用意した。どれも喝を入れても放電すると電圧ゼロに戻ってしまう。三本の出所は国内外いろいろで、ソールティングの具合にもかなりの年期が入っている(写真)。もちろん陽極の金属自体が腐っているものは更正できない。具体的には、
1.電極付近を念入りに掃除する。これにはファイバーブラシが適している。とくに陽極と陰極を絶縁密閉するガスケット付近に塩が残存していると電流がリークする。
2.ガスケット付近の被覆(シュリンクチューブ)を一部カットし、塩がガスケット付近の皮かむり部分に貯まらないようにする。陰極の縁が露出するとショートするので、カットは慎重に行う(写真を参考にして欲しい)。
3.電池に喝を入れる。目安として電池容量の10倍の電流を15秒流す(単三だと細い電線をつないで4〜5Vかけると5A程度)。電池が暖まるがアッチッチで無い程度。
4.電池を大過剰量の冷水に没入し10分間冷却する(腎虚電池金冷法)。急激に低下した電池の内圧により、水分が閉鎖不全になった安全弁付近の塩を溶解しながら電池内部に引き込まれることを期待する。
5.3から4を5回繰り返す。水が濁ると電流がリークする可能性があるので交換する。
6.再度電極を掃除し電池容量の1/10(単三だと50mA程度)で15時間充電する。その後充放電を3サイクルほど行う。この三本の電池は運良くどれも立派に更正を果たしたが、うまく行かないこともある。あくまでも正規の補修品が入手できるまでの方策である。
何度も書くがニッカド電池の電解液(苛性カリ)は強アルカリ性で腐食性がある。またニッケル水素電池やリチウム電池に喝を入れると爆発するので電池種別に特に注意して欲しい。