今日の必ずトクする一言
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OVersion March 1999

March. 30
 ●日の丸電気の鬼っ子マシンNXRのナゾ (今時ATミニタワー採用編)
March. 25
 ●使い捨てカメラの性能のナゾ(諸元を探る編)
March. 20
 ●アロンアルファーと車のクラックのナゾ
March. 15
 ●S◎NY版MPMANのナゾ
March. 9
 ●ベンチマーク依存性のナゾ(総括編)
March. 3
 ●100万人目ビジターの方確定のナゾ
March. 1
 ●スロット1とソケット370のピンアサインのナゾ(ほんとにコストだけか?編)


OVersion March 1999


March 30
 ●日の丸電気の鬼っ子マシンNXRのナゾ (今時ATミニタワー採用編)

ずいぶん前だが、

 ●F通の鬼っ子マシンMV205のナゾ (今時ATマザーボード採用編)

で取り上げたMV-205はATミニタワーで、チップセットAladin-IVのBaby-AT、K6-200、PCIx3、ISAx2、PCI/ISAx1で、ISAにはサウンドカードとモデムが、PCIにはATI-Rage-IIが差してあり、おまけはオフィスアプリ以外は最小限という、F通にしてはまともなAT互換機であった。

このシリーズは傍系として登場したが、低価格ということでかなり売れていたが最近は忽然としてラインから消えている。おそらくF通のCPU戦略に関する内部事情によるものだろう。

と思ったらライバルの日の丸電気からNXRシリーズというMVシリーズをパクッたようなシリーズが突如出現した。

NXシリーズに関しては、

 ●NECの98NXのナゾ (webmaster流チェックポイント)

で、

”NLXマザーも、生産性とメンテ以外のデメリットは少なくないので主流になるとは思えない。”

と予想したが、そのとおり新しいNXシリーズではNLXマザーは消滅した。もうひとつ、

”PC98騒動が一段落した世代の98NXは、ありふれたDOS/V機の構成(おそらくコネクター類が整理された次期ATX仕様)になる”

と予想したが、おそらくNXRはこれに該当するのでは無いか。このマシンはいわゆる汎用安物ソケット7マシンに近い構成になっている(画像はNECへのリンク)。

まずキーボードやマウスがPS/2仕様に先祖帰りしている。ケースはATミニタワーサイズである。マザーはBaby-ATに近いマイクロATX仕様になっている。スロットはPCIx2、PCI/ISAx1としょぼいが、ついにISAスロットが復活した。

日の丸電気はISAを”モデム専用スロット”と強弁しているのが面白い(実際にはモデム専用スロットとはISA/PCI兼用で、PCIの方にモデムが差さっている)。WebmasterはISAバスは21世紀まで生き残ると書いてきたが、これも本当になりそうだ。

チップセットはSiS5598の後継のSiS530で、AGP仕様のグラフィックがノースブリッジに内蔵されている。ビデオメモリーはメインメモリーと共有するUMA仕様でAGPスロットは無い。PCIスロットが2個空きになっていてサウンドチップはマザーの上に載っている。

ところで、SiS5598は最近のチップセットではもっとも成功したシリーズの一つで、多くの現行モデルに採用されている。以前、

 ●ねばるSocket7マザーボード(ASUS SP-97V)のナゾ

で紹介したSP-97Vにも使われている。ところでNXRシリーズのおまけソフトは、これまたMVシリーズと同様にオフィスアプリを中心とした最小限のものである。

WebmasterはNXRシリーズは現行NXシリーズの中では一番マシなマシンだ。将来古くなったときもマザーボードを交換できる可能性がある。小さい省スペース型はマザー交換がまず不可能だから初めからチョイスに入らない。AGPスロットが無いのは、日の丸電気がAGPを過渡的な規格と見ているからだろうか?

気になるのは空きスロットがPCIx2と少ない事だ。MVシリーズはビデオ、サウンド、モデムのカードを差してもPCIが3つ空いていた。これはそもそもマイクロATXという規格に問題がある。

マイクロATXは、場所を取るスロット1のために大事な拡張スロットを削るという前代未聞の本末転倒マザー規格である。車で言えば、エンジンルームを大きくするために後ろの座席を切り取ったセダンのようなものだ。

イントルのスロット戦略を放棄した現在、ソケット370やソケット7でマイクロATXをチョイスする必然性はまったく無い。Baby-ATでフルサイズカードがCPUに当たらない配置で、しかもPCIx3、ISAx2、PCI/ISAx1を確保しているマザーは多数ある。それに比べると実に工夫の無いマザーではある。

ともあれ、日の丸電気がソケット7CPU、PS/2規格のキーボードやマウス、ISAバスを有力シリーズに復活させた事実は重い。結局21世紀までコストを意識しつつ過去の遺産を引きずって行くことは確実だ。

ところで日の丸電気がNXRシリーズを導入した理由は不明だが、可能性としてK6-IIIが猛威をふるった場合の保険とMVシリーズへの対抗、そして1000ドルパソコンへの対応だろうか。ところでNXRシリーズの仮想敵だったMVシリーズをホカしたF通は今後何を売るのだろうか?

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March 25
 ●使い捨てカメラの性能のナゾ(諸元を探る編)

カメラに関しては過去、

 ●中古カメラの相場のナゾ (何が加点で何が減点か編)
 ●レンズシャッター式一眼レフのナゾ
 ●一眼レフのナゾ

で取り上げてきた。一般家庭にビデオカムやデジタルカメラが普及した今ごろになってやっとカメラメーカーも目が覚めたようで、ごく少数の生産を前提とした安原一式フォクトレンダーなどの趣味性の高いカメラにがボツボツ増えてきている。

これらのカメラの方向性は、エレキからメカニカルへ、自動から手動へ、望遠から広角へ、プラスティックから金属へ、であると言えると思う。結局エレキによる徹底した自動化はヒトの光に対する知覚鈍磨をもたらしたに過ぎない。

同様に、高度に電子化された一眼レフに対するもう一つのアンチテーゼが使い捨てカメラであろう。ご存じのように、使い捨てカメラでも十分な光量の元では信じられないほどシャープな画像が得られる。露出が固定された使い捨てカメラでどうしてまともな写真が撮れるのだろうか??

以前一眼レフのナゾの中で、

”レンズ付きフィルムに入っているフィルムは表示ASA400、実質800程度と思われる。従って絞りを2段ないし3段絞って、1/125のf11程度かと思われる。(確かめたわけではないが)”

と書いたが、この推測が本当であるかどうか気になっていた。そこで実物を当たってみることにしよう。サンプルはもっとも標準的なF社のストロボ付き35mm版である。

レンズとフィルムの距離が約28mmなので、3mでピントが合うと計算するとレンズの焦点距離が28mm弱となる。面白いのはフィルム面が平面でなく湾曲しており、中心と周辺では2mmも差がある事だ。これにより周辺での歪みや光量低下を補正していると思われる。

レンズは単玉と思っていたがそうではなく間に絞りを挟んだ2枚構成だった。絞りの直径は3mm、シャッターの直径が2.5mmなので、開口数(F値)は11強ということになる。某社のWebには32mmのf=10と書かれているが、実際はさらに広角で絞り込まれている。3mあたりでフォーカスが合う設定だが、F=11と絞り込むことにより1mから無限大まで被写体深度に入ってくる。ファインダーは約1/2の倍率になっている。

さてシャッタースピードはどのくらいだろう。今回はオシロスコープを使って計ってみる。まずオシロスコープを1ms/cmでスイープさせておく。次にカメラからレンズを外し、肉眼でシャッターを作動した時にオシロ上に見えるスイープの長さを数える。何回か繰り返すと平均約7cm=7msと出た。従ってシャッター速度は約1/140ということになる。もう一台のサンプルも同様であり、公称値よりも速めに設定してあるようだ。

F=11でシャッター速度1/140という条件はASA100のフィルムで日中に屋外撮影をするのに丁度良い露出である。フィルムは公称ASA400相当だが表示より感度が高いのが通常なので、露出としては2ないし3段(EV)オーバーになる。フィルムは露出オーバー方向へラチチュード(露出域)の広い特製品だろう。

付属のストロボは放電管のサイズからしてガイドナンバーが10程度と思われる。とするとASA400では距離約4mで露出が適正となり、これまた実用上の1ないし3mだとやや露出オーバー気味に仕上がる事になる。

レンズが公称値より広角なのは、端っこの人の画像が切れない配慮だろうか。シャッター速度が公称値より速いのは手振れ防止のため、またより絞り込まれているのはピンボケを防ぐためだろう。フィルムの感度が公称より高い分を配分しているのだと思う。

公称値と実際が異なるのはカメラのような前近代的産業では良くあるハナシで、JISもシャッタースピードなど極めて大きな誤差を許容している。露出がオーバーに設定されているのは、露出オーバーは焼き付けで救う事ができるが、露出がアンダーのフィルムは色バランスも崩れていてどうやっても救えないからである。

ところでカメラの暗室の部分はすべて黒色の梨地仕上げで多くの段差がつけてあり、内部反射に対して細かい配慮がしてある。フィルム圧板は多くの突起からなり面圧分布が適正になるようになっている。内部反射対策は安価なカメラよりもむしろ良好なほどである。

残念ながらレンズ特性を判断するシカケはWebmasterの手元には無い。しかし試しにレンズでパソコンモニターのシャドウマスクを拡大してみるとそこらの凸レンズと異なり、端の方まで画像の歪みが小さい事だけは確認できる。実写しても像の歪みは感じない。おそらくレンズの中心部分だけを使い、さらにフィルム面を湾曲させることにより良好な収差を確保しているのだろう。

精緻な一眼レフについている巨大で立派な標準レンズと言えども開放では結構収差が大きく、実用にはある程度絞る必要がある。さらにフォーカルプレーンシャッターはその幕速にかなりムラがあるのが通常である。使い捨てカメラには高度なエンジニアリングが駆使されており、ありふれた用途で一眼レフと大差ない画質が得られるのは当然とも言える。

今や所詮カメラはファミリーな行事の記録メディアとしてはズームが効いて動画をお茶の間で再生できるビデオカムの敵ではない。また同様に撮影後すぐ画像が確認できパソコンへ画像を転送できるデジタルカメラにもかなわない。記念撮影の用途はプリクラにもっていかれてしまった。今やカメラにいかな電子機能を追加しても手後れで、既に主役の座から滑り落ちているのである。カメラ撮影自体の趣味性を追求するしかないのである。

現在の趣味性の高いカメラは15-25mmの広角レンズにレンジファインダーやビューファインダーを備え、深い被写体深度と速写性に重点が置かれている。その使われ方という意味においては使い捨てカメラと昨今の趣味性の高いカメラとの距離はそう遠くないかも知れない。

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March 20
 ●アロンアルファーと車のクラックのナゾ

今は安全運転なWebmasterだが以前はこんな危険な車に乗っていた。当時抜群の人気を誇ったこの車も最初の車検で手放すヒトが多かった。車室が極めて狭いのでファミリーなユーザーにはムリがあったのだろう。

ロータリー車は程度の良い3万キロ位の中古を手に入れるのがオトクだった。ロータリーは燃費と耐久性のためどうしても中古が安いのである。この手のスポーツ車はタイヤが細い純正のママであまり減っていない車が狙い目である。太いタイヤに履き替えた車は酷使されていた可能性が高く、また太いタイヤ自体が車を急速に消耗させる。

そうやってWebmasterの手元にやってきた車は当然そこいら中いぢり回された。サス脱着を何度もするハメになったハナシはこちらに書いた。サスに手を入れていたウチは良かったが当時業界最高のグリップを誇ったアドバンHF-Dを奢ったのが良くなかった。

このタイヤは表示自体は185-70-13だがスクエアショルダーで実質195相当の接地面があった。オマケに接地面の外側半分はスリックで、申し訳程度に開けられたディンプルが高速で強烈なパターンノイズを発生していた。タイヤの内側半分は、他のアドバンと同じストレートパターンだった。

最初の印象は良かった。低速ではキーキー鳴くことはまったくなく、限界になってやっとズリズリと滑り出す。問題はオツリである。当時70より低いプロファイルのタイヤは認可されていなかったので、アドバンはこのタイヤに多重のフィラーを詰め込んでロープロファイルタイヤ並の横剛性を確保したようだ。今にして思えばグリップと横剛性の立ち上がりのバランスが悪かったのだろう、元々もテールが軽いRX-7では強烈なオツリを食らうため気を抜けなかった。

異様にグリップの良いタイヤと固めたサスのしわ寄せはすべてボディーに来た。ある日後ろのシートを剥いでみるとリアスプリングシートからピラーに立ち上がる板金に小さなクラックが入っていた。こころなしかコーナリング時にボディのきしみ音も大きくなった気がする。

さっそく知り合いの整備工場に相談するが修理が難しい所で大がかりになると言う。ボディーに対してタイヤとサスが勝っていてRX-7と言えども本来ケージを入れるべきセッティングだと言う。そこで試しにクラックにアロンアルファーを流し込んでみた。もしクラックが成長するようなら本格的に板金をいぢるしか無い。

飛行機では機体はフェイルセーフと呼ばれる構造になっている。骨格にジュラルミンを固定した応力外皮構造となっているのだが、離着陸時に機体が膨張収縮を繰り返すウチにクラックが発生し機体破壊に繋がる。これを防ぐために構造剤はジュラルミンと広い面積で接着されていて強度が高く、クラックが発生してもその成長を防止する。この構造がヒントになった。

クラックはアロンアルファを心配になる程どんどん吸い込んでいく。板金の重なった所の表面は塗料でふさがれているがクラックからは遮るモノが無いのか、粘度の低いアロンアルファを2本分吸い込んだ。その後は3日ほど寝せて置いた。

その後異音は消えていた。それどころかリア全体の剛性が高くなり、オツリの制御がしやすくなったような気がする。おそらくアロンアルファーは表面張力でリアサスのメンバーのかなり広い範囲にまで広がったのだろう。

その後RX-7はクラックの成長も無く10万キロを走行し、留学のため義理の弟に引き継がれさらに数万キロを加えて廃車になった。エンジンが冷寒時にぐずる以外は快調で、10万キロの時点でも当時の元気の無いレシプロ車はぶっちぎりだった。ロータリーエンジンの耐久性もこのころに完成したと言えるだろう。HF-Dはグリップの割に減りが遅かったが、これは車が軽かったせいかもしれない。

このハナシを思い出したのは、さださんのミラターボ改造日誌を読んでからである。ミラのボディ剛性を改善するために板金のすきまにアロンアルファを流し込んだら効果があったとの記載を見たときには目を疑ってしまった。世の中にはまったく同じ事をやっているヒトがいるものである。

最近の車は防錆対策のせいか、板金の重なりの所は塗料やシーラーで塞がれている。唯一リアサスの両側のストラットタワーを結ぶ板金の重なりのうち室内にあるものはシーラーが付いてないことがある。このあたりにアロンアルファーを流すと効果的かも思う。もちろん、アロンアルファーのためヘンな事が起きてもWebmasterは一切関知しない。

それから普通の車に超ハイグリップタイヤを履かせるのは避けた方が良い。サスもボディーも急速にヤレてしまうし、操縦性にも多くの問題が生じるからだ。

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March 15
 ●S◎NY版MPMANのナゾ

先日Webmasterの常駐するほりこしさんトコのBBSにこんな事を書き込んだ。

投稿日 1999年2月16日(火)00時29分 投稿者 やまもと (中略)

 

    ” 私自身ソニーの初物をたくさん買って故障や欠陥も味わいましたが
     性能が突出していたりソニーでしか作れないものなら”しょうが無い
     なあ”という気持ちで、修理に出したり、あるいは自分で直したり
     しています。

     ここに書かれているソニータイマーの話が多いのも、また技術系の
     人がハマりやすい製品を過去SONYが売っていた事にもよるでしょう。

     しかし、最近他メーカーも力を付けてきて、特にMP3系は韓国に
     先を越されてしまいました。最近は技術的アドバンスが減ってきて
     小手先で凌いでいる雰囲気があります。

     個人的な思い込みで非常に申し訳ないのですが、”SONYにMPMAN
     を世界最初に出して欲しかった”という思いは非常に強いのですね。実に
     残念でした。しかしまだチャンスはあります。

     もちろん、今売っているMDをどうするのか?著作権をどうするのか?
     という問題があります。しかし、SONYならそこを解決できるのでは?
     という期待も高いのです。

     実際DVDを見ても、SONYが旗を振るのと東芝松下が旗を振るのでは
     ソフト業界の信用度が違うのですね。ゲーム機もそうですが。
     個人的には、SONYがメモリースティックで著作権をクリアして
     VAIOと一組でMPMANやRIOを超えるモノを作って欲しいのです。
     そうすれば、世界中のソフト業者ものってくるかも知れない。

     もし、SONY本体がデカすぎてできないならSONYの後ろ押しで
     別のブランドでやれば良いとも思います。なんならdiamondを買えば良い。”

一種の関係妄想だろうが、本日のニュースで、

”ソニー、メモリースティック用の著作権保護技術を明らかに ”その1その2 とある。

Webmasterの期待は随分古くからある。本ホームページの掲示板のログを覗くと、こんなのがある。

差出人: やまもとwebmaster日付: 98/08/20

”ソニーには期待してます。惜しいのはMP(EG)MANの先を越された点でしょう。痛恨のエラーでした。MDとはメカかメモリーかの違いで、あとは同じようなもの ですからね。あるいはMD戦略との兼ね合いかとも思いますが、SONYにも似たような半導体のメモレコーダーはあったと思います。SONYも(MPMANのようなモノを)作ったけど(著作権の問題で)ボツにしたのかな、と思ってます。

MP3の立ち上がりは思った以上にはやいですよ。きちんと シリアルコピーマネージャーを仕込んだSONY製が潮時でしょう。"

差出人: やまもとwebmaster日付: 98/08/24

”いやーソニーにかかって不可能は無いでしょうね。いや、すでに ICレコーダーICD-70ってのがありますね。(中略) ソニーが作るならUSB接続で、メモリーはメモリースティックでしょうね。 赤外線もいいかもしれない。VAIOと組で。

問題はコピーマネージャーだと踏んでいます。MDで一式チップは揃っている ハズなんで、ズバリ、コピーライトの問題でしょう。しかしそれは、メモリースティックで解決できますね。 LPではなくて、メモリースティックを売ればいいんです。。。。。”

こんなのもあった。

差出人: やまもとwebmaster日付: 98/08/24

”そうですよ。(MPMANは)プリンタポートでダウンロードするんです。この企業では、それしか出来ないんですよね。

しかしソニーは違います。CDもMDも、ちゃんとした上流機器を持っているんです。さらにポータブルMDでエンコーダー・デコーダ内蔵のも持っているんですね。 だから、エンコーダー付きとシリアルコピーマネージャーとメモリースティック を合体できるのは、ソニーしか無い、というのが先よりの議論なんですが、了解いただけましたでしょうか?”

さてSONYからどんなマシンが出てくるだろう。プレスリリースでは、メモリースティックをCDやMDの代替品としてとらえ極めて複雑なプロテクトを歌っている。しかしこれは著作権に敏感な音楽産業対策、そしてCDやMDの技術的な寿命を視野においた壮大なプランであって、その実現にはかなりの時間と労力を要するように思う。

当面はプロテクトの無い読み書き可能なメモリースティックをMDの代わりに使った録再機で、光/同軸入力に1世代限りのデジタル録音可能なモノが出現するような気がする。これは純粋なオーディオ機器であって技術的にも著作権的にも問題はなかろうし、それだけでも十分魅力的だ。

問題はパソコンとの間でデータのやり取りをどうするかである。ここに何らかのプロテクトを組み込めばレコード業界を敵にまわさずに済む。またネットを介して有料のコンテンツの配給も可能になる。しかしそれでは現状のMPMANより使い勝手が悪くなってユーザーから喜ばれない。ユーザーはMP3をパソコンからUSBか赤外線経由で簡単にダウンロードできることを望むだろう。

WebmasterはMP3のネットでの違法流通のインパクトはあまり大きく無いと見ている。データサイズが大きいため通信コストがかかるからである。むしろ音楽CDを購入してそれのデジタルバックアップとしてMP3を作り、パソコンをジュークボックスにする方が現実的だ。しかし、著作権の配慮が無ければ音楽産業は納得すまい。

音の記録にも著作権にも歴史がある。蝋管からレコード、磁気テープ、レーザー記録を経て半導体記録にたどり着いた。しかし技術の進歩により”媒体の所有権=音の情報の使用権”という考え方に微妙なズレが生じ始めた。この2つが完全に遊離すれば音楽産業は成り立たない。何らかの電子認証、つまり代価の存在しないものにはビジネスも存在し得ない。しかし電子認証は常にユーザーの自由とは相反する面がある。

残念ながら音楽とデジタル技術、そして著作権の複雑な問題を解決できる企業はあまり思い浮かばない。S◎NYが利益優先に走ってクローズドな囲い込みをしないことを切に望みたい。それではみかかと同じになってしまうからである。

上記の出来事はすべて風水の理にかなった多方面の技術の流れがもたらした必然的な時空間的シネルギー効果であって、関係妄想の産物では無いと思う。

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March 9
 ●ベンチマーク依存性のナゾ(総括編)

世にはいろいろなベンチマークが存在するが、その素性は何だろう。はたまたパソコンのどの部分の依存が強いのだろうか?

今回はお茶漬け風にあっさりまとめたい。それぞれの依存度を大、中、小、無にわけてみた。3DはWebmasterがコマンチを最後として3Dゲームを一切やっていないので知らない。すべてWebmasterの印象にすぎず、かなり実用アプリ寄りにバイアスがかかっていると思う。

CPUは演算だけでなくメモリー転送やキャッシュストラテジーなどトータルな負荷を考える。キャッシュ依存度はオンオフの差を見る。大は30%、中は20%、小は10%、無は5%以下の影響度を目安にしている。極大は単に負荷が極めて重いことを意味し、過大はベンチの妥当性としては依存が大きすぎる事を意味する。

ヒマがあったら、memory依存はLeadoff-timeを伸ばしたり、diskはPIOmode1に落としたり、busはpost-writeやdelayed-transactionをoffにしたり、videoはシステムプロパティーでアクセラレータをoffにして試して欲しい。

Webmasterの各要素依存度印象
ベンチ 	CPU(w/L1)	L2	mem	bus	disk	video 註 
---------------------------------------------------------------------------
 L1依存型 
Dhrystone	大	無	無	無	無	無 
Whetstone	大	小	無	無	無	無	註1 
Hdbench		大	小	小	小	?	過大	註2

L2依存型
CPUMARK32	大	過大	小	無	無	無	註3 
i-COMP 		大	過大	?	?	?	?	註4 

システム全力疾走型 
WinBENCH	過大	過大	中	中	大	過大	註5 
Super-PAI	極大	大	大	中	中	無	註6 
i-mediabench	極大	小	極大	極大	大	極大	註7 

日常型
 Win立上時間	大	小	大	中	大	中	註8
(山本式ベンチ) 
--------------------------------------------------------------------------
註1:P55CではL2onでかえって遅くなる。 
註2:バスマスターdiskやvideoの解釈難しい。数字に一喜一憂は禁物。 
註3:L2スピード依存度過大で妥当性に問題大きい。セレロン以来あまりの 
   L2依存度の高さがバレて廃れつつある。セレロンA向き。 
註4:L2スピード依存度過大でイントル内部事情を反映。セレロンA以後 
   都合が悪くイントル知らん振り。いったい何を見ている??セレロンA向き。 
註5:一見総合的に見えるがムラが大きい。L2サイズ依存度過大。videoは各ベンダー 
   のチューンのターゲットで妥当性低い。Pen-II向き。 
註6:L2スピード依存度高め。意外やmemory、bus、diskにも負荷が大きい。 
   Pen-PRO向き。 註7:システム全体特にbusの負荷が極めて高いがL2キャッシュ依存度のみ 
   10%前後と低い。イントルMMXに依存あり。AなしセレロンOC向き。 
註8:みんなが毎日やっている100%実用ベンチ。唯一日本語版に特有な負荷が 
   含まれる。周辺機器の初期化やハンドシェイク影響も大。P55C向き。 
とまあ、結局すべてのベンチは何らかの要素への偏りが厳に存在する。つまり、単一のベンチではなかなか真の姿が見えてこない。

注意して欲しいのは、Win立上時間ベンチ以外はすべて日本語版特有のフォントやIMEの居座りと変換負荷をシカトしている点である。日本語の表示/入力には常に数メガバイト分のメモリー負荷とタスクスイッチの負荷が余計にかかる事を忘れてはいけない。

これが超高速Pen-IIマシンでもIMEの始動当初の反応ががっくり遅い理由だろう。以上はあくまでも印象であってウソばかしかも。

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March 3
 ●100万人目ビジターの方確定のナゾ

このほど当ページは100万人目のビジターをお迎えしました。これまでのご愛顧に感謝すると共にますます今後が心配になってきました。

ログを解析したところ、実にいろいろな方々(特にgo.jp系)が連日巡回コースに入っておられるようで冷や汗ものです。これだとWebmasterが人知れずポアされても探してくれるかな。

さて100万人目のビジターの御申告をいただいた方は小幡さんとおっしゃる方で、ログ上radical.*****.ac.jpとして2月8日シンデレラタイムを若干過ぎた頃にヒットされたようです。おめでとうございます。

もう一人100万1人目の御申告がありました。丸山さんという方はppm6142.***.ne.jpとしてヒットの記録が残されています。同じく記念品をお送りしたいと思います。

ログには数名の方の連打のカラミが記録されています。まず丸山さんが連打され、指が疲れて一旦油断したスキにteleway、din、xaxan、odin、dti、wasedaの方々など一分間に20ビジター以上の方がカラみ、その後小幡さんが少し遅れてネット漁夫の利を得られた様子です。

このカウンターは間に他人が入らない限り同一ビジターが何度リロードをかけても上がりませんので、ログと時間的に完全には一致しません。さらにネットには有形無形のCacheやProxyが多数存在するためで、いままでも数字が飛んだりあるいは逆戻りする事をWebmaster自身目撃しています。

しかしながら、Web家政夫は見た!ログの通り連打回数に比例した順当な結果となりました。

これからもご愛顧をよろしくお願いします。

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March 1
 ●スロット1とソケット370のピンアサインのナゾ(ほんとにコストだけか?編)

パソコン界はスロット1とソケット370、そしてソケット7の去就を固唾をのんで見守っている。まるでキングギドラ対ギャオス対ゴジラの最終対決を前にするかのようである。

海外の情報ではK6-3は性能的にPen-IIIを圧倒するとかであるが、K6やCyrixのCPUコアの整数演算は同一クロックではPen族より遙かに速いので、クロックが接近すれば当然の結果だろう。果たしてスロット1は生き残るのか、あるいはソケット370へ全面的に鞍替えするのか、そしてK6-3がそれにとどめを差すか?迷えるユーザーのためにWebmasterがあっさり占ってみよう。

結論:スロット1はソケット370にあっさりその座を渡す

理由1:ソケット370はスロット1より電気的特性が優れている

今までWebmasterが”スロット1は信号や電源ラインが弱いのでソケット7より短命かも知れない”と書いてきた。これを信じるかどうかは個人の自由だがソケット370の設計思想を探れば自ずと答えは出る。

データはイントルのセレロン公式マニュアルからなので信頼度は高い。まずスロット1とソケット7の電源関係のピン数を見よう。


		Total		Vcore		GND	
-----------------------------------------------------------
slot1		242		19		28
socket370	370(+128)	77(+58)		80(+52)
-----------------------------------------------------------

となっている。つまり増加した128本のピンのうち実に110本が電源周りの強化であり、ソケット370のピンの半分近くが電源周りなのである。いかにスロット1で電源周りで手を焼いたかが伺える。ピン数の増加は電源レギュレーションや高周波特性の改善だけでなくマザーへの放熱にも効果がある。あとピンが18本も増えているが詳細は解らない。

これでもあなたはスロット1からソケット370への転換が技術的問題でなくコストの問題だけ?だと信じるだろうか?

理由2:ソケット370はスロット1のサブセットでは無くスーパーセットである

PPGAのセレロンが実はデュアルCPUにも対応している事はKIKUMARU's Technical Laboratoryで発表されている。それによるとデュアル化に重要なBR1#ピンはAN15だが、セレロン公式マニュアルではAN15はReserved for future useとなっている。

いずれにせよソケット370にデュアルCPUのためのピンが存在し、電源強化以外にさらに18ピンも増えていることから、ソケット370はスロット1のサブセットでは無くスーパーセットであり、あるいはシュリンクしたソケット8ないしスロット2と考えるベキだろう。

ソケット370は信号線が短く等長にしやすいので高バスクロックで有利になる。またデュアルCPUでも放熱板を入れてもスロット1より遙かにコンパクトに実装できる。もし大容量L2キャッシュが必要ならソケット8のPen-PRO-ODPやマッキントッシュG3のようにキャッシュだけハミ出たゲタ基板にすれば良い。

しかしそうすればソケット8-->スロット1-->スロット2-->ソケット370-->ソケット8と一回りしたのはナンだったのというワケで、”よくもダマしてくれたわね、私の失われた時間とオカネを返して頂戴”とユーザーからビンタを食らうかもしれない。あるいは”ダマされたけど楽しい日々だったわ”かもしれない。

もちろん現状で少しでも高速なサーバーを安く?組む必要に迫られればWebmasterもPen-IIの2カケを選ぶし、毎日コンパイルやお絵かき、ゲームに明け暮れてわずか10%程度の性能差でも意味を持つときはPen-IIかセレロンの変造を考える。現実にWebmasterは画像サーバーにはPen-II(266MHzだが)を使ってきた。そこの所くれぐれも誤解の無いようにお願いしたい。

風水学的予想:ソケット370は、そしてIA-64はどうなるか?

モーバイル用途ではPen-IIとセレロンは同じダイらしいことから見てPen-IIとセレロンのソケット370仕様統合への流れは確定的であり、あとはIA-64からみのタイミングの問題と見る。スロット2の去就は不明だが、Pen-PROがMMXやPen-II導入後も長らくサーバーで生き残っていた事からIA-64が確定するまで当分生き延びるだろう。

今後ハイエンドでは電気的に限界が近いスロット1は来るべきK6-3に逆転される可能性がある。ローエンドでのイントルの失地回復も困難だろう。セレロンをダンプしてもK6やCyrixのシェアはじわじわ上がり続けてきた。そしてWebmasterの属する貧乏でこだわりが強い廃エンドではCyrixが頑張るだろう。

イントルはPen-IIのクロック500MHz超でK6-3の引き離しを図るが、バス周波数からの乖離が進み良くなるのはi-COMPやCPUMARK32などの史上マレなほど役に立たないベンチマークだけだ。しかしスロット構造では今後バス周波数を劇的にあげるのは困難になる。

従ってこの際スロットを言葉巧みに反故にして、電気特性が遙かに優れるソケット370への転換を急ぎ済ませてしまえば、高クロック技術と生産技術で互換CPUを一時的にせよ再度圧倒できる。そうすれば高速メモリーとIA-64完成までしばしの時間稼ぎができるかもしれない。

難航しているIA-64も高速メモリーと組み合わせればかなりの性能が実現できるだろう。エンタープライズサーバーとしてはピーク演算性能より足腰となるトランザクション能力がすべてだ。事実Pen-PROはCPUクロックはともかく、大容量L2キャッシュと多重インターリーブを効かせたSIMMによって、Pen-IIより高いトランザクション能力を発揮してきた。

ソケットへの移行だが、あれだけスロット1用CPUとマザーを何度もコロコロ買ってくれたハイエンド(と自分だけ思っている)ユーザーは、クロックアップ耐性をダシにすれば再度ソケット370をコロコロ買ってくれると踏んでいるのだろう。パソコン風水学によれば、

”パソコンのクロックアップはアヘンである(PAT. PEND.)”

とする説があり、よほど解脱したユーザーでないとやめられなくなる。結局必要以上の高価初物CPUや初物マザー、そして初物ビデオカードを何度も何度も買い込んでくれるので、メーカーにとてもショップにとっても最高の客だ。

DOS/V雑誌やDOS/Vショップの店頭だけを見ていても将来は見えてこない。

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