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今日の必ずトクする一言
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ロートルV125で近畿ツーリング(有馬温泉、舞鶴、天橋立、城崎温泉編)
ロートルV125で600kmツーリング準備の謎(フロントタイヤ交換とショック整備編)
ダメなSONY製ノイズキャンセリングヘッドホンを鍛えなおすー(根性で若干の改善編)
貴重なCO2が無駄になる炭酸水メーカーの謎(お金を捨てるだけ編)
謎のNcoreアンプとD級アンプの負帰還の謎を探る編
最後に根性を見せたシンクロSS-5100(捨てるチャンスを逸した編)
時代考証がめちゃくちゃなNHK大河ドラマ「光の君へ」編
鳴かぬなら、鳴かしてみようハト時計(敏感接点編)
終活計画ーJCOMネット接続さようなら、楽天よこんにちは編(楽天端末を自宅ルーター編)
終活計画ーAUよさようなら、楽天よこんにちは編(裏目に出たAU家族割引き止め作戦編)
結局紙が無くならないE-TAXのナゾ(令和6年度版、やっぱり紙を提出するか自宅で5年保存する編


ロートルV125で近畿ツーリング(有馬温泉、舞鶴、天橋立、城崎温泉編)

以前は学会に行くと若干の観光はセットだったのだが、最近は専門医の単位をとるためと役付きになって事務とかが増えのでなかなか観光に行けなかった。そのせいか、Webmasterは一般的で著名な観光地に行っていなかったりする。最近になってやっと暇ができたので努めて観光地を訪れている。

今回は門司から阪九フェリーで神戸までV125を運び、有馬温泉、舞鶴港、天橋立、小橋立、城崎温泉等を回る作戦だ。

直前までNC700SとV125のどちらで行くが迷った。フェリーの料金は125cc未満は3,850円、750cc未満は5500円と大差ないが、観光地で渋滞や駐車場難が予想されるのでV125で行くこととした。そのかわり部屋は行きはスタンダードシングル、帰りはデラックスシングルとした。

フェリー出発は夕刻だが門司まで高速が使えないので筑豊経由で2時間かかった。9月中旬ながら気温が35度に達したので途中休憩をいれ、小倉の快活クラブで休憩しソフトクリームを大量にかきこんだ。

フェリーは景色が良い露天風呂があり快適だった。昔のフェリーとは比べ物にならないほど設備が進化している。ただし神戸港から市街地への脱出に道に迷って何度も回り道を繰り返してしまった。ナビではどうしても立体交差がわかりにくい。

芦屋には親族がいたのである程度の土地勘があったハズだが、それは1980年代までの話である。鉢巻展望台を目指すうちに知らない間に六甲トンネルに入ってしまい、裏から六甲を登ることになった。昔は展望台まで有料道路だったし料金所もなくなってトンネルのとりつけ道路も変更されていた。鉢巻展望台からの景色は40年たっても市街地はあまり変わっていないものの神戸港は激変していた。迷うはずである。

有馬温泉には30分ほどで到着し、ネット情報通りV125を池之坊駐車場にとめたが平日のせいか管理人がいなかった。金の湯は色の濃い含鉄強塩泉で、見た目にも舐めてみてもインパクトがあり、さすが天下の名湯である。

コンビニでアイスモナカをかきこみ舞鶴港をめざす。気温35度とのことで途中休憩を入れながら2時間半である。30分毎にコンビニで休憩を入れる予定が山間地ではなかなかコンビニが無い。しかし丹波篠山付近の農家はどれも立派な蔵造りで屋根に凝った細工があり感心した。丹波は黒豆を始め農業が盛んで裕福だった様子である。

2時間半ほどで舞鶴港につき、ネット情報どおり構内遊覧船に乗って海軍カレーを食した。国際情勢の変化のせいか改装中の設備も多く、また船体やマストの形状が全く異なるステルス艦型の船が増えていて何となく緊張感が感じられた。ちょうど護衛艦「ひゅうが」が改装中だった。

次が天の橋立だが、関西に長くいた同僚が「期待しすぎないように」と言っていた通りであった。規模としては福岡の志賀島展望台からみた海の中道の1/3くらいだろうか。しかし日本三景の一つなので見ておかないと心残りになりかねない。その後伊根に向かったが、ずらり並んだ船屋は見応えがあった。

その後小橋立を眺望するためにカブト山展望台に登ったが、これは間違いなく絶景であった。上り道には障害物があり四輪では登れないようにしてあった。

そこから城崎温泉に向かうがGoogleナビの悪癖に騙されたった2分短縮するために七曲がり八折れの山道に入り込んでしまった。やはりGoogleナビはよくよく確認する必要がある。城崎の温泉旅館に夕刻に着き、貰った周遊券で定評ある温泉場の景観の外湯を回った。

Webmasterは舐めるだけでだいたいの泉質がわかるようになったが、旅館の内湯と6つの外湯とも加水の有無はあるものの同一と感じたが、泉質を調べるとやっぱり元湯は同じであった。それぞれの温泉の風情の違いを楽しめということである。個人的には色か匂いか濁りか泡か湯の花か沈殿物か、何らかの特色がないといま一つという感覚である。

翌朝は玄武洞にいったが9時開門で入れなかったが、外からもかなり見ることができる。規模としては観光船が入れる福岡の芥屋の大門や七ツ釜の柱状節理よりはかなり小さく感じた。

帰りは午前中に竹田城跡や福知山城等にも寄る予定だったが、あまりの高温に消耗し遠景を眺めるだけで早々に神戸に戻った。食事後に快活クラブでまたも大量のソフトクリームを食してフェリーの時間まで休息をとった。

結論としてはV125の選択が正しかったようである。大型だと高速で移動時間は短いが、日光を遮るものがなく焼けた路上の熱風で急速に水分と体力を消耗する上に、休憩スペースの間隔が空いていて不便である。一般道には結構日陰があり、ちょこちょこ休憩や水分をとることができたし、その地方らしい景色を楽しめた。

結論として、フェリーにバイクをのせて近隣の観光地を回る作戦はアリかと思った。そして疲労回復にはネカフェでソフトクリームを食して休むのが効果的だった。フェリー利用に味をしめたので、和歌山や四国などもまわってみたいが、今回みたいな異常高温時は避けるべきだろう。


ロートルV125で600kmツーリング準備の謎(フロントタイヤ交換とショック整備編)

以前までと攻守変わり、最近長距離の職場ツーリングの機会が増えたNC700Sに対し、忠実なるアドレスV125はぱったり距離が伸びなくなった。当地西鉄バスには高齢者に月6500円で乗り放題のグランドパス65があり、通勤にバスを使うため出番が減ったのである。

それと2019年10月に交換した前輪のIRCのMB3が偏摩耗して一部が3分山になったので交換である。ライフは1万8千キロと標準的だが、排水性が良いパターンなので安心感があった。ただしもともとチューブ用仕様なので空気圧を+0.4にする必要があった。

それと最近前輪からの衝撃が目立つようになった。3.5-10にしているので標準の90/90より外径が5%大きいが、それでも速度が上がると衝撃が大きい。なので今回は交換だけでなく前輪ショックも手入れすることにした。前回整備したのは、

アドレスV125に見る老齢者用バイクのナゾ

で走行1万8千キロ時だった。なぜかオイルはキャリパーの無い右側だけが汚れていたことを覚えている。現在4万5千キロなので2万7千キロ走行したことになる。

備忘録的に書いておくと、まずフロントカウルをツメは下に抜くようにしてはずす。サス頂部のゴム栓をとり、ヨークへの固定上下ネジをはずす。V125K5はこれだけでチューブを下に抜くことができる。キャップの蓋(角の凹み)はインパクトで緩める。今回は内部は分解しなかったが、マニュアルには分解にはシリンダーを固定してボトムボルトを抜けとあるが、再度スプリングを入れ頂部の蓋を締めてスプリングを圧縮してインパクトでシリンダーを抜くことはできる。オイルシールはピストンの衝撃で抜ける。

今回はオイルは両側とも汚れが少なくまだ赤見が残っていたが、排出されたのは両側とも40ml強と規定の95mlの半分以下だった。特にオイル漏れはどはないが3万キロ走ると短いショックでストローク回数が多いせいか減るようである。抜けた印象はオイルが減っていたからだろう。

今回は漏れが無いのでオイル交換のみである。写真で漏れたように見えるのは、サビ止めとオイルシール保護のため時々インナーチューブにモリブデン入ハンマーオイルを塗布しているからである。

インナーチューブにはシリンダーのクロスハッチと同じようにオイル溜まりのための細かい凹凸がつけてあり、またゴムやオイルと馴染が良い種類のメッキのため、ストロークするたびに微量のオイルが減っていくし、クロスハッチが入っているので金属光沢があっていてもサビ易いのである。

油量はマニュアル通り左右とも95mlとした。ショックは分解するとけっこうオイルが残っているし、リバウンドスプリング付近にオイルが残るので、油面で合わせても油量が正しい保証は無い。ある程度動作させて分布が一定となった後測らないと油量は揃わないと考えてる。

オイルは常時在庫のあるATF(DEXRONIII)しか使ったことが無い。ホンダも以前はATF指定であったし、古典的なカヤバ作動油10号と動粘度がほぼ等しい。

試験走行してみると、タイヤとブレーキパッドも交換したためもあるが、しっかり前輪の衝撃を受けとめる印象になり、悪路も少しは安心である。 なおリアサスは

アドレスV125k5の近代化延命化構想その1(買い物かご、タコメーター、リアショック編)

で交換している。

今回タイヤ交換以外に念入りに整備した理由は、V125を全工程600キロのツーリンに連れ出す計画があるからだ。まず福岡から筑豊経由で新門司港に行き、阪九フェリーにのせて神戸港から近畿方面の観光地と温泉を回り、再度フェリーで帰って来る予定である。NC700Sだと高速に乗れて所要時間も短縮できるが、フェリー乗車料も高い。大型だと駐車が困難だし、高速中心で景色を楽しむ余裕がなくなり小休止もやりにくい。適宜休憩や食事を入れながらV125で下道を走行したほうが楽しいのではなかろうか。それとV125は前カゴ、ステップ、座席下トランク、後トランクとNCの倍以上の積載能力があるし、前カゴの網袋に洗濯物を入れておくと走行で勝手に乾くという裏技もある。

今回の整備で、突然の凸凹でもふっとばされるようなことは減るものと期待している。詳細は次回報告したい。

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ダメなSONY製ノイズキャンセリングヘッドホンを鍛えなおす(根性で若干の改善編)

さて過日の

ダメなSONY製ノイズキャンセリングヘッドホンを鍛えなおすー失敗編(素性悪すぎ編)

のMDR-NC8のリベンジ編である。その前に、

ダメなSONY製ノイズキャンセリングヘッドホンを鍛えなおす編(やっと本来の性能に編)

のMDR-NC11Aではかなり広い周波数帯域で10dB程度のノイズキャンセリング効果を得ることができた。

その理由はスピーカー部分とノイズキャンセリングマイクとの距離が近いために、位相反転した信号が打ち消す効果が良かったからだと考えられる。またインナーイヤータイプでウレタン製耳当てを使用しているためにもともと防音特性が良いことが原因と考えらえる。

それに比してMDR-NC8は開口部が大きくもともと防音効果が低い上に、スピーカーとキャンセリングマイク間の距離が離れているために、位相反転にズレが発生して効果が劣るものと考えた。またマイクの穴が前方に開口しているため、ヘッドホン周囲の音をうまく取り込めなかった可能性もある。

BOSEやSONYの高級版ではマイクを複数使用してデジタル制御でキャンセリングの位相タイミングや周波数帯を最適化している模様である。しかしMDR-NC8はマイクが1個+単純なアナログ回路しかないので工夫が必要だ。

まずマイクの集音特性を全指向性とするためにヘッドホン背面SONYロゴ部にφ=4mmの穴を開口し、回折効果も期待してφ=5mmのすり鉢状とした。拡大図で背部にボンド固定したマイク前面が見えているが、マイクの振動板とスピーカーの振動板の直線距離は14mmに減少し、効果が高かったMDR-NC11Aと同等の距離まで追い込めたことになる。

追試される方のために書いておくが、左側のユニットにはアンプが内蔵されていないので、か弱くツイストしたリッツ線を丁寧にリルートしてマイクを背面に設置するのはさほどむつかしくない。

一方右側ユニットにはアンプ基板が内蔵されていて背面は電池の蓋となっている。マイクに至る長いリッツ線にボンドG16を塗布補強し、基板から電池ケースの穴を経由してマイクを電池ふたにボンド固定した。

マイクゲインの調節だが左側は調節は少し容易になった。右側は調節のために電池ふたを脱着する必要があるが、調整は前回よりは容易だった。

キャンセリング効果は実測5dB程度と前回より2,3dB改善しているものの、MDR-NC11Aの10dBより劣っていた。実用上の使い心地は、5dBより少し良いように感じるが、これはアンプのS/N比がMDR-NC11Aより悪くシステムノイズによる抑圧効果があるからだ。MDR-NC11Aは逆相とのミキシングとイヤホン駆動を-LA4537M1台ですましているが、よりスピーカーの直径が大きいMDR-NC8では出力を要するためにアンプが2段となっていてS/Nが劣るのである。

というわけで、トータルでは根性の改善で「無いよりマシ」程度の性能にはなった。しかしBOSEはノイズキャンセリングマイクを6個、自分の音声マイクに4個使用している(と称している)し、デジタル最適化を行っているとのことなので、やはり原始的なアナログノイズキャンセリングではこの手のヘッドホンで5dBの抑圧効果が関の山なのだろう。したがって、予算に余裕のある向きには性能に定評ある製品の方を購入されることをおすすめする。

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貴重なCO2が無駄になる炭酸水メーカーの謎(お金を捨てるだけ編)

今時量販店や電気屋には炭酸水メーカーなるものを売っている。

不肖Webmasterも2種類のメーカー製品を試したことがあるのだが、1度の使用で「こりゃーだめだ、炭酸ボンベがもったいない」と思った。即座に売り払い後述の方式に乗り換えたのである。市場にある小型ボンベをつけて専用ボトルに吹き込むタイプは基本的にほぼ全部がダメである。

まず物理化学の基本からだが、炭酸水では三つの状態が同時に存在して平衡状態にある。

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二酸化炭素(ガス) ⇔ 水中の溶残二酸化炭素(ガス)⇔ 炭酸水
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二酸化炭素を水に吹き込んだ当初は、ガスと水は分かれているが、次第に水に二酸化炭素が溶けていき、さらに二酸化炭素は次第に水と化合していわゆる「炭酸」になる。我々が通常味わう炭酸水は、中央の状態と右の状態が混ざったものである。

上の3つの成分は平衡状態にあるが、放置するとすこしずつエネルギーが低い右側の割合が大きくなる。いったん炭酸水ができると、少々二酸化炭素ガスが抜けても、右の炭酸から二酸化炭素に戻り中央の状態に戻る。

炭酸水をつくるには、圧力をかけた二酸化炭素ガスを水に吹き込み、時間をかけて物理的に振って混ぜる必要がある。そこまではよい。

しかし、市販の炭酸水メーカーでは吹き込んだ後にボトルを機械から外して栓をするが、その間にせっかく圧力をかけてたまっていた二酸化炭素のガスが抜けてしまう。そうするとボトルの中のガスと炭酸水の均衡がかわり、せっかく作った炭酸水から貴重な二酸化炭素が逃げてしまう。

正しく炭酸水を作るには、二酸化炭素の圧力がかかったまま密閉しないと、高価な二酸化炭素が空中に散ってしまうのである。だから店で売っている機械は全部ダメで、高価なボトルを売る業者が儲かるだけである。 最初はWebmasterはこのインチキな仕掛けになっているとは知らなかった。細工のある栓をつけて炭酸水のボトルの圧力をかけた二酸化炭素をキープしたまま機械からはずれるものだと信じていた。しかし、そうなっている機械はひとつもなく、みんな貴重な二酸化炭素ガスが四散してしまうのだ

もちろん、世間ではこのあほらしい炭酸水メーカーを使わずに安価で強力な炭酸水を自作して楽しんでいるユーザーも多数いて、便利な装置を販売している業者もある。

今回、Webmasterがいろいろな工夫を加えた結果完成?したプラント??を公開したい。このプラントでは廃品利用の独自の山本式炭酸水振動装置があり、もはや人力でボトルを振り回す必要がない。

透明なPETボトル(サイズは750-2000ml)があり、左側が少し下げてあるので上面にたまった二酸化炭素が透見できる。ボトルは必ず炭酸水用の圧力に強いものを使用する。ボトル頭部にはワンタッチコネクターとバルブがある。これはネットで出来合いのものを購入板。実は自分でも部品をいくつか入手したが、栓に固定するバルブ部品をどうしてもみつけることができなかったからである。

バルブからは切換え弁とレギュレーターの弁を介して炭酸ガスボンベ5kgにつながっている。切換え弁からもう一本透明なチューブが出ていて、先端にタイヤのニップルと噛み合う金具がある。小容量ボトルでは何度も栓を開ける前に消費していまうので、このスタイルにしている。

使用法は、まずPETボトルに冷水を90%入れて栓をし、10%残った空気をボトルをつぶしておい出したところで弁を閉める。ボトルには圧力のかかった炭酸ガスがたまるスペースがあった方が炭酸を維持しやすいからである。

次にPETボトルの栓のワンタッチコネクターにチューブをねじ込んで固定する。次にガスボンベの元栓、次にレギュレーターの栓、分岐栓、ボトルの栓の順で勢いよく二酸化炭素が吹き込まれるが、しばらくするとガスの流れはちょろちょろと弱くなる。

そこでバイブレーターをボトルと並行に置き、強めの輪ゴムで固定し振動を与える。スイッチは弱だがそれでも振動が強すぎるので、右下にあるパワーコントローラーで加減する。どんなに強力な振動でも溶解する二酸化炭素の速度に限りがあるので、ちょうど効率が良く騒音を発生しない程度にしておく。

当初はこれを樹脂製カゴにいれていたが騒音を発生していた。そこで、図のように周囲がスポンジパッドのパソコン用バッグ入れてチャックを閉め空間にぶらさげておくとほとんど騒音を発生しない。

バイブレーターの時間は振動の強度によるがおおむね5分ないし8分である。5分で中等度の炭酸水となるが、あと3分足すと市販の強炭酸水レベルになる。しかし、炭酸の強さには各人で好みがあろうからお好みに設定していただきたい。

このワンタッチコネクターとバルブが付いたPETボトル栓は優れモノで、栓を逆さにして弁を開けると二酸化炭素の圧力でコップに注水され、しかもガスをロスしない。ただし背が高く冷蔵庫での収まりが悪いので、小容量PETボトルにタイヤ用ニップルをつけたものも併用している。 5kgの炭酸ガスボンベ(ビールサーバー用通称ミドボン)はビール業界が協業して供給しているもので、かつては大手飲料店で充填品と交換してくれたが、最近はできなくなっている。5kgボンベの消費が急に増えたので業界が調査したところ、熱帯魚ファンが大量に消費していることがわかったので一般客に売らなくなったのである。今はネットでボトル交換で購入できるが重いので送料が高いことが欠点である。

ボンベの圧力は約4MPa(40気圧)である。通常のガスボンベは100気圧なので圧力計の故障かと思ったが、室温では40気圧で液化するのでそれ以上は圧力は上がらない。ボンベは約3年経過しているがガスを無駄にしない密閉システムで使う限りは数年持つようである。

というわけで、市販の炭酸ガスメーカーはどれも欠〇品であり、大量の二酸化炭素をロスしつつ真の強炭酸水を作ることは不可能に近く、高価なガスボトルを購入させてムダ金を使わせるシステムなので、くれぐれも騙されないようにしてほしい。

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謎のNcoreアンプとD級アンプの負帰還の謎を探る編

最近のオーディオアンプといえばD級アンプが流行している。ネットでも安価で驚くほど大出力のアンプが売られている。

D級オーディオアンプの概念は数十年前から知られており大出力を要するプロ機器軍用やでディスクリートで組まれていたようだが、民生品にもちょくちょく姿を見かけていた。最近では入手したアルパイン社のスーパーウーハーSWD-1600がD級を採用しており多くのディスクリート部品で組まれていた。SWD-1600は筐体がオールアルミダイキャストという贅沢な製品でおそらくコスト割れであったと思われる。

D級にはパルス幅変調PWMとパルス密度変調PDMがあり、安価な民生品にはPWMが、高級品には舶マ調と呼ばれるPDM方式が多い。PWM変調はWebmasterの下手な絵

でわかる通り、数個のアナログICで実現可能だが、舶式はDACとの親和性が高いながらデジタル制御が複雑になるので安物ではあまり見られない。

さてD級アンプのアナログ式負帰還は古くから存在しており、

特別企画普及型D級ICアンプで山本式電流帰還!!(実践編)

のPAM8610のデータシートを見ると、

出力電流センサーからアナログ帰還がかかっていることがわかる。もともとこの回路は出力ショートに対する保護回路で音声パワーICでは一般的な回路からおそらくCRフィルターを経てPWMの前段に帰還させているようである。その効果は驚くべきもので、

このキャラメル大の安価ICでContinuous Output Power 15Wx2、THD+N=0.1%, f=1kHz, RL=4Ωと、20年前の高級オーディオアンプ顔負けの数字である。ただし、定格を超えると極端に歪率が高くなるのが特徴である。常時フルスイングしているD級の終段からは定格を超えるパワーはビタ一文出ないからだ。アナログICでは定格を超えても歪率の上昇がゆるやかだが、その理由は出力段に保護抵抗などがあってわずかなマージンがあるからである。

通常のアナログアンプで一番歪むのは最終段で大量のNFBをかける必要があるのだが、D級アンプでは最終段はON-OFF動作しかしないので歪が少なく、大半の歪はPWM変換で発生する。そのため、PWM変換を挟んで帰還をかけると劇的に歪を減らすことができる。Webmasterもこのことに気づいたことからPAM8610の電流帰還をトライしたのである。

真空管は歪むと言う人がいるが、真空管の素の歪率は低く、出力トランスを含んでも数%にすぎない。ただし増幅率が低く出力トランスがあるため少量のNFBしかかけられないので、一般的な半導体アンプに歪率やダンピングファクターが負けているのである。ダンピングファクタの多くはは電流帰還に依存するため、素の歪率が悪く大量のNFBをかけるのが前提の半導体アンプではダンピングファクターが高いのである。

さて、現在巷ではNcoreなるモジュールを使用したパワーアンプが人気で、その性能がものすごいといわれている。特に、D級アンプでは出力にLCフィルターが入るため内部抵抗が大きく、ダンピングファクターが低めであるところ、Ncoreではダンピングファクターが300であるという。

NcoreのNC400なるモジュールはhypex-electoronics社が業務用アンプ会社にOEMで提供しているしろものである。カタログはこちら、代表的なデータシートはこちらである。

そしてNcoreのダンピングファクターが高い秘密は終段からアナログの前段に多めの負帰還がかかっているからではないかとWebmaster推測している。その理由として、

1)Ncoreモジュールにはデジタル入力がなくアナログ入力しかない
2)基盤にはアナログアンプ用の汎用エラーレポート用以外のデバイスとI/Oがない
3)基盤にDAC様の部品がみあたらない

いかがであろうか。

さて、世の中にはフルデジタルのプリメインアンプもある。デジタルで入力を受け、あるいはアナログ入力をAD変換した後は音量からトーンコントロール等のあらゆるコントロールをデジタル演算するものである。当然PWMやPDMもデジタル演算で行うが、今までのフルデジタルアンプではなぜか出力からアナログ帰還がかかっていなかった。この問題に対し、Qualcomm社やパナソニック社などがデジタル帰還方式を提案している。

我が国でもDENON社がQualcomのDDFA方式のデジタル帰還アンプPMA-150Hを発表している。簡単にいうと、アンプで作成されたPWM信号と、演算で作成した理想的なPWM信号をデジタル的に比較して訂正することで帰還を実現している。さらに、アンプのローパスフィルター後の出力もデジタル変換して負帰還することで、ローパスフィルターの非直線性や電源電圧変動などによるわずかな歪も訂正できるとしている。

確かにデジタル帰還を実現するというのは立派な技術ではあるが、そのメリットは大きいとは言えない。というのはNcoreのようなアナログ帰還と、フルデジタル帰還の性能差がほとんど無いからである。たしかにアナログ帰還なら出力ローパスフィルターも電圧変動もすべて負帰還されるので、現実のNcoreはかなり以前から発売されているフルデジタルアンプより性能が良いからである。

もっともNcoreをOEM供給しているhypex-electoronicsにすれば、デジタルであろうがアナログであろうが高効率で良好な性能を要求している業務用アンプ各社にたくさん売れれば言い訳である。フルデジタル=偉いを標榜してきた大メーカーが手を出しにくいところで設ければいいわけで、実に賢いやり方ではある。

なおQualcomのDDFA方式のデジタル帰還アンプPMA-150Hの記事で、BTLと聞いた時は“そうくるか!”と驚くと同時に、“デノンさんだったらできるだろうな”という信頼がもうありましたね」とか寝ぼけたことを言っている。再度

をよく見てほしいのだが、キャラメル大の安物D級ワンチップアンプチップ(時価100円か)でもBTLになっている。確かにDDFA回路を4つ用意しましたという意味であろうが、D級アンプは安物から高級品までBTLが普通であり、業務用の大出力アンプはアナログ式であってもBTLが普通だ。BTLなら1電源で良いし出力が4倍になるからである。

Webmasterが変造したアルパインのSW-1600は、

車用サブウーハーのブーミーな音のナゾ(KSC-SW01とSW-1600編)
アンプはディスクリートで組まれたD級だが、発売が2004年でも最大出力は150Wもあった。現在ではD級アンプは一般的になっていて、以前は機器後面にあったアルミダイキャストとかの放熱器が消失したりしている。D級おそるべしである。

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最後に根性を見せたシンクロSS-5100(捨てるチャンスを逸した編)

昨年、

オシロスコープを修理するためにオシロを買う矛盾編(ミニオシロ繁殖編)

で書いたように、終活に向けてますますレゾンデートルを問われる岩通シンクロSS-5100だが、トリガーの修理に着手することにした。

現在入力2chと時間軸も校正してオシロとしては動いているが、トリガーが効かない。パネルにスイッチを多用していて、おそらくトリガー入力選択SW、信号形式選択SW、レベルVol、極性(プッシュプル)のどこかの接触不良ではないか。というか、トリガー回路自体の故障ならやっかいだ。

米国のサイトを漁っていたら上級機SS5710など数種類のオシロの回路図を見つけた。基本的に信号チャンネルからとEXTからのトリガーを切り替え、増幅してダイオードとトランジスターからなるコンパレーターを動かす仕組みである。トリガーをワンショットにしてレベルVRをいじると時々ランプが点灯して一発スイープすることからトリガー回路自体は生きているようである。

とするとコンパレーターに至る回路ということになり、信号チャンネルのセレクターが怪しい。しかしかちゃかちゃしても動作する兆しが無い。そのスイッチはパネルをはずし上の基盤をはずさないとアクセスできないところにあり、しかもスイッチは非分解構造のようで破壊的分解するか、あるいは気長にカチャカチャオンオフするかだ。

やはり捨てるべきか。といっても、ブラウン管オシロの廃棄は簡単でない。脳裏には分解して取り出したブラウン管を紙とビニールで多重に包んでトンカチで割って処分する光景が浮かんで、なぜか涙が出てきた。

分解するにしてもまず基盤の清掃を行った。特に高圧部分は丁寧にホコリを払った。このオシロもテクトロのサービスマニュアルをパクったものであろうが、やはり日本製部品の品質と組み立て精度は米国製を大きく凌いでいて45年動いてきた。普及価格帯のこの製品にもガラスエポキシ基盤に高級なボリュームやスイッチ等が使われていて、ケミコン類もひとつとして液漏れしていない。同じクラスであってもケンウッドやリード、日立、松下のものより作りがかなり良い。

流れる波形をみながら、かちゃかちゃとスイッチを数百回はオンオフしたがやっぱり止まらない。いよいよだめかと思ってさらに100回ほど押すと掃引が一度ぴたりと止まった。接点復活スプレーをかけたいところだがスイッチ内に送り込めない構造なので、さらに数百回オンオフしたところ止まるようになった。止まらないときは数回押すと止まるという様子である。このオシロは最後に根性を出して命脈を保ったのだ。

おそらく機械もUSBオシロが来た時点で一度は観念したのだろうが、最後に一目トリガーが効く所を見せたかったのかも知れない。そうして道具箱を漁っていると、もう一個怪しい測定機が出てきた。

それはSOAR社のFC-841である。キットを組んだのは昭和50年頃だと思われるが、いまでは電子テスターにおまけでついてくるFカウンターは当時のアマチュアには高嶺の花であった。ただし感度が悪くその後登場したテレビ用のビデオICをかまして使っていた。そういえば、当時の友人は一桁ニキシー管カウンターというのを自作していた。タイムベースを切り替えて複数桁計測するのである。

当時持っていた計測器といえば、高周波発振器としては自作ディップメーター、低周波発信器としては指!と1石シグナルトレーサーと自作秋月のICL8038FGキット、三田ミニブリッジの自作コピー品があったが、10回の引っ越しと留学中に散逸して、残っているのはFC-841だけである。

裏には電源端子があるが、通常と極性が逆だと注意書きが貼ってあった。そこで回復したSS-5100と怪しいカウンターの同窓会みたいな記念写真をとった。CAL信号は0.8Vの1KHzのはずだが、カウンターは3.19kHzと変な数字が出ているがこれはこのままで良いのかもしれない。

SOAR社は長野県の坂城に1974年に誕生し、デジタル計測器で先行し一時は世界第二の電子テスターメーカーとなったが円高化で1988年倒産したという。しかし一部の社員が株式会社カスタムを立ち上げて現在も計測器メーカーとして存続しているらしい。そういえばWebmasterが40年使っている電子テスターもSOAR社製だった。スイッチが接触不良になっていたが分解清掃で回復した。

Webmasterも定年で現在の役場から別の役場に移ることになった。今どきオーディオはキャラメル大のICでステレオの20Wx2が出る時代だし、実家にのこしてきた送信管807や6146Bとか二度と出番は無いだろう。手持ちの無線機に火を入れてもバンドはがら空きである。パケットコントローラーも先日すべて処分したところだ。

結晶化しつつある趣味であるが、やはり実用中のアドレスv125やNC700やプリウスにキャンピングカーなどは今後も整備しなければならないが、特に実用上必須でない趣味は捨てざるをえないだろう。当分は暇をみてバイクや車で温泉と古墳をめぐることにしたいと思っている。

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時代考証がめちゃくちゃなNHK大河ドラマ「光の君へ」編

以前から時代考証がめちゃくちゃであるとされるNHK大河ドラマであるが、今年は紫式部が主役の「光の君へ」である。

WebmasterはNHKの大河ドラマの時代考証に関しては全く信用していない。以前からおかしいとは知っていたが、その印象が決定的となったのは、2004年の「新選組!」である。あろうことか、坂本龍馬が近藤勇や土方歳三と浦賀に黒船を見物に行く段である。NHKの大河ドラマにはその当時からその後ライバルもしくは関係者とある時期で関係があったことを捏造する癖がある。

昨年の「どうする家康」での築山殿の描写はひどかった。歴史ドラマというよりは、異世界風歴史ファンタジーとでも呼ぶべきであろう。

今年の「光る君へ」だが、やっぱり異世界風歴史ファンタジーそのものであった。そう感じたのは、まず紫式部の母親が道兼に殺される事件である。もちろんまったく史実にない捏造である。また紫式部と藤原の道長が幼馴染という設定も史実にない捏造である。 それより違和感があるのが、道長たちが競う「打毬(ポロ)」を一緒に観戦したり藤原道隆が開いた「漢詩の会」で紫式部と清少納言が才を競うシーンである。

というのは、紫式部は長徳2年(996年)に越前守となった父為時に従い越前に2年間下向し、また長保1年(999年)ごろには藤原宣孝と結婚し一女(大弐三位)を得て子育てをしていた。結婚から3年ほどで夫が死去し、長保4年(1002年)頃から『源氏物語』を書き始めたとされ、寛弘2年(1005年)頃に評判を聞いた藤原道長に召し出され、その娘で、一条天皇の中宮彰子に仕える間に、藤原道長の支援のもと『源氏物語』を完成させたとされている。

例の関白だった藤原道隆が開いたとの設定の「漢詩の会」は花山天皇の時代で寛和の変より前で藤原?子の死後(985年ごろ)なので紫式部は10才くらいで藤原為時と共に参加した可能性は無い。

清少納言が中宮定子に使えたのは正暦4年(993年)ごろから定子が没する(長保2年)1001年である。985年ごろには橘則光と結婚中で982年に生まれた子の則長を養育中であり、まだ幼い定子も参内していないので「漢詩の会」に参加できない。中宮定子が死去した後は再婚相手と藤原棟世の任国摂津に下ったとされているので、紫式部との直接面識はなかった。

そもそも、両者が宮中で活躍した時期に10年以上の差があり、清少納言が朝廷を辞して5年たって紫式部が宮中に参内しているので、両者が同時期に宮廷には存在しなかった。何より、「光の君へ」ではなぜか幼い中宮定子がドラマに登場する前に清少納言が登場するのはおかしい。

古くから清少納言と紫式部はライバルとされるが、清少納言が宮中で枕草子を書いた頃には紫式部のことは知らなかった。なのに紫式部は直接合ったこともない清少納言のことを伝聞や和歌等を根拠にして「紫式部日記」で異様なほどけちょんけちょんに批判しているが、紫式部を清少納言はライバルとして意識せざるを得なかった。それは、「異様にキャラが被っている」からだろう。、

1)どちらも出自が受領クラスの貴族で、父親が国司として任官される受領階級である。紫式部は藤原北家良門流の越後守・藤原為時の娘で、母は摂津守・藤原為信女であり、一門には有名な歌人が多い。清少納言の父清原元輔も受領であり、『万葉集』の読解と『後撰和歌集』の選者(梨壺の五人)を務めた著名歌人として知られていた。曽祖父は『古今和歌集』の代表的歌人である清原深養父で一門に雅楽頭為成・太宰少監致信、花山院殿上法師戒秀、藤原理能(道綱母の兄弟)室となった女性がおり、藤原定家の血も引くとされている。当時の有名歌人は宮中で文才をもって身分以上に遇されていて、皇族のさまざまな催し物に参加することがあった。

2)受領として一家で地方に下った経験がある。紫式部の父為時が(996年)に越前守となった父為時に従い越前に2年間下向していた。清少納言の父清原元輔は(974年)に周防守として下向していた。そのため、宮中だけでなく旅行の経験があり、また地方の文物に接する機会があった。

3)いずれも受領クラスの貴族と結婚して子をなしている。紫式部は999年に藤原宣孝と結婚し一女(大弐三位)を得ている。清少納言は981年頃に藤原斉信の家司橘則光と結婚し子をなしている。定子が死亡した後は摂津守・藤原棟世と再婚して任地に行娘・小馬命婦をもうけた。

4)両者とも娘が歌人として有名である。紫式部の娘の大弐三位も有名だが、清少納言の娘上東門院小馬命婦も歌人として有名で、「紫式部日記」に若く髪の美しく歌が巧みな「左衛門左道順が女」として登場している。因縁深いことに、いずれも彰子に使えており、紫式部の娘の大弐三位の子である高階為家は、清少納言の娘の小馬命婦の娘と関係があった。

『後拾遺和歌集』908番は、為家が最近来れなくてごめんねと小馬命婦の娘に文を書いたところ、母の小馬命婦がなによ今頃プンプンと代返した句である。つまり紫式部と清少納言は孫の代でつながる。当時は貴族は似たレベルの貴族としか関係を持てないのである。ちなみに高階家は在原業平の由来とも言われ、さらなる因縁の深さが感じられる。

5)紫式部は一条天皇の中宮彰子の教育役として、また清少納言も一条天皇の中宮定子の教育役として参内した。ただし時代にには彰子の参内は定子より約10年遅い。彰子と定子はライバル関係にあったが、彰子が活躍した時期には定子はすでに没していたので、皇子継承の戦いがあった。

6)紫式部も清少納言も和歌だけでなく漢詩漢籍の教養があり、特に白氏文集を得意としてた。清少納言は「香炉峰の雪」で有名だが、紫式部も父が男子だったらと言うほど漢詩漢籍に精通していた。当時の和歌はいわゆる漢詩漢籍の本歌取りが多く、深い理解には漢詩の素養が欠かせなかったからである。

7)清少納言は藤原行成や藤原実方を始め多くの貴人から誘われる程度の容色で口から首のラインがかわいかったらしいが、髪の毛が当時流行の輝く直毛でなく天然パーマだったことを気にしていた。紫式部も道長から口説かれたらしいが、容貌よりその才能を評価されたものであろう。

源氏物語「末摘花」の話からおそらく紫式部は鼻かどこかにコンプレックスがあったのであろうが、残された絵は両者とも下膨れで目が細くオチョボ口で白い典型的な平安顔である。おそらく両者とも器量は宮中では並ながら溢れんばかりの才能で魅力のある女性だったのだろう。当時の貴族の男女は直接顔を見ることが少なく、顔を見るのは長々と和歌をかわして合うことに同意が得られた後である。だから「末摘花」のようなことになるのである。

というわけで、紫式部にとって清少納言は自分と身分や境遇が近く、ライバルの定子の教育役であっただけでなく娘の小命婦が黒髪が美しい歌人として活躍しているなど、意識せざるを得なかった。当時黒髪が美しいというのは最上級の美人のたとえだったらしい。

源氏物語に関してWebmasterは数十年にわたって研究?しているが、個人的には「伊勢物語」の影響が強いと感じている、というか、源氏物語の大事件はほとんどが伊勢物語のオマージュというかパクリだと認識している。

例えば、伊勢物語における在原業平〈通名:在五中将〉と光源氏の血筋の件、清和天皇女御でのちに二条后となった藤原高子と密通する話と藤壺の件、皇女で身を清浄に保ち世俗から距離を置いて天照大神に仕えるべき伊勢斎宮と密通した話と朧月夜の件、また二条后との密通の後に謹慎して東下がりした話と須磨への退去の件など、あまりにも無視できない近似性がある。

モデルとなった在原業平は皇族で官位は従四位上・蔵人頭・右近衛権中将でありながら美男で歌人としても有名でさまざまな高貴な女性と浮名を流した。母方では桓武天皇の皇女・伊都内親王で、父方では平城天皇の孫・桓武天皇の曾孫と非常に高貴な身分だが、薬子の変により皇統が嵯峨天皇の子孫へ移ったこともあり、天長3年(826年)に臣籍降下して在原朝臣姓を名乗った。この経緯は光源氏が皇族ながら臣籍降下したことと類似している。

伊勢物語では各段の多くが「むかし、男ありけり」から始まっているのに対し、源氏物語も「いづれの御時にか、女御、更衣あまたさぶらひたまひける中に、いとやむごとなき際にはあらぬが、すぐれて時めきたまふありけり」と伝聞調の「ありけり」で始まっている点も類似している。

さらに、「伊勢物語」でで伊勢の斎宮との間に生まれた子供は伊勢権守で斎宮頭だった高階峯緒の子、茂範の養子とされ、それが後の高階師尚であるということが、古来流布されている。後の藤原行成の権記によると、行成は一条天皇から立太子について、定子皇后腹の敦康親王と彰子中宮腹の敦成親王のどちらにすべきかについて意見を聞かれた時、「高氏ノ先ハ斎宮ノ事ニ依リ其ノ後胤為ル者ハ皆以テ和セザル也」と、中宮定子の母の高階貴子が在原業平の係累である高階氏出身ということを理由に敦成親王を立太子すべきと奏上したとある。

ということは、単なる架空のお話と思われている「伊勢物語」の斎宮の事件が、紫式部が参内している時期の皇統決定に影響した「某宮中重大事件」だったことになる。とすれば、源氏物語は光源氏との柏木のタブーの連鎖など、宮中の人間がかたずを飲んだ読んだ「週間文春」もしくは「フライデー」のようなもので、皇統に関するタブーは発禁物で貴人のなかでがこそこそと読まれていたと思われる。「伊勢物語」も「あの伊勢の秘密のお話....」としてこそこそと膾炙していたのと同じであろう。

私が高校の時には、習ったのは在原業平の東北への東下りのカキツバタの話で、なぜ伊勢物語と名前がついているかは習わなかった。当時はネットもなく参考書以外に知識源がなかったが、もし斎宮事件について知っていたら、古典をもっと興味深く勉強できてたのに、と思っている。それは源氏物語についても同じだ。今回ここに書かれている文章に似た文章をみかけたら、それはWebmaster由来かもしれない。

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鳴かぬなら、鳴かしてみようハト時計(敏感接点編)

我が家には安物のハト時計がある。設計が悪いのか鳴く回数がすぐ狂ってしまうが、それなりにハトの鳴き声で怠惰な時間を終わって仕事でも始めようか、とのきっかけになっている。そういえば、ここ3ヶ月ほど鳴いていないようだ。

ものはクオーツの壁掛けだが、分解してみると3つの部分になる。まず時計メカ、振り子メカ、ハトが出て鳴く電子音を出すユニットで、これらは独立しているのだ。

電池は単2三本で、左2本がハト鳴きユニットへ、右の一本が時計メカと振り子メカに繋がっている。振り子メカは結構電池を食うようで、右の1本は1年弱で交換の必要がある。

で備忘録的に書くと、後ろの蓋にリセットボタンとアジャストボタンと音量ボリュームがあり、ネジ4個で本体に止まっている。リセットボタンを押すとハトが鳴くが時計の針を回しても鳴かないのである。

後ろ蓋からは音量ボリュームとハト鳴きユニットと振り子メカに2組の電線がでているので、振り子メカとつながっている方のコネクターをはずす。ハト鳴きユニットの配線をはずす必要はない。ハト鳴きユニットはダイアル面に開く窓を本体に固定しているネジ2個をはずし、扉を開く針金をはずしておくと後ろに抜ける。

次に振り子メカのネジ2個をはずすと時計メカと分離するが、長い配線があり振り子と接触しないように支柱にまかれているので注意である。

次にダイアル面から針をはずし、大きなナットと座金をはずすとダイアルと時計メカを本体からはずすことができる。配線を見ると、どうやら時計メカから1時間に1回信号が送られてハトが鳴くようで、ハトが無く回数等はハト鳴きユニットが管理していて、時計メカは単なる接点のようである。まあこのように役割を分担することで、さまざまな種類のシカケ時計が作れるようだ。

さて時計メカだが透けて見える歯車群の写真をとっておく。時計メカの裏ぶたは左右2個の爪と電池ケースの2個の爪でとまっているが、いきなり開けると歯車や部品がパーンと四散して一巻の終わりになる。一つの爪をはずしたらテープで隙間を固定し、次の爪をはずす感じで穏やかに開けるのがコツだ。なくなりそうな微細なパーツがある時はビニール袋の中で作業するのも一つの方法である。作業中には頻繁に写真をとり、歯車にマジックで点などの印をつけておくのも良い。

時計メカは2階建てになっていて、中央のクオーツ基盤の裏側(時計学的には表)に駆動歯車が並び、クオーツ回路のダイヤル側(時計学的には裏)に時針と分針と歯車1個と主導的に時間を合わせる歯車が噛み合う。ただし裏側は振り子ユニットで覆われてアクセスできなくなるので、時間は直接分針を指で回して合わせるのである。

そうすると分針の歯車が開閉するリン青銅製の接点があるが、その片方が折れて落ちていた。メカの蓋にもヒビがあるところをみると、Webmasterが無線ルーターの作業のときに時計を落としたような気もするが定かでない。

いろいろためすと、どうやらこの接点は普段はOFFであり、分針のでっぱりが引っ掛けて曲がり、それが開放されて戻る時の勢いで短時間ONとなりハトが鳴く様子である。

リン青銅はマイクロスイッチやリレーなどの接点で使われているが、適切な厚みと長さのものを切り出さないといけないのが面倒である。そこで、元々の接点をごく薄くハンダで接続し、ポリイミドテープ(カプトン)で挟んで補強することにした。針で接点の間隔を調整することで、普段は微妙にoffでありながら、弾かれて戻る時に短時間ONになるように追い込んだ。

最近の接点は電子化により流れる電流が小さいので酸化で容易に接触不良になりやすい。したがってクオーツの目覚まし時計などではやはりカムで接点を持ち上げて落とすようなシカケが多い。そのときの微細なショックで酸化被膜を突破するためである。この時計もときどき鳴き損なって鳴く回数が狂っていたが、おそらく輸送時のショックなどで調節がわずかに狂っていたのだろう。

というわけで完成だが、元はといえばおそらくWebmasterが落とした?のが原因のようである。そのお詫びに、プラモデルの汚し塗装のようにスポンジで黒を塗って風格を出してみた。欲目にみえれば安物がなんとなく少し高そうに見えてきたので良しとした

いずれにせよ、この手のカラクリ時計にはショックを与えないように注意が必要である。

追加

修理した接点では保持力が弱いようで時々鳴くのをサボるようになったので、マイクロスイッチの電極を切り取ったものに交換してみた。このほうが安定して鳴いてくれるようである。 最初に戻る


終活計画ーJCOMネット接続さようなら、楽天よこんにちは編(楽天端末を自宅ルーターに編)

さて、我が家がある町内は独自のCATV網を持っていて、中心部に集約したアンテナと機器からケーブルに配信して地上波とBSを視聴できるシステムになっていた。町内では電気、電話、CATVはすべて地下配線のために電柱は一本も無い。

しかし運の悪いことに中心部のアンテナと機器が落雷により損傷し回復に多額を要した。そこでJCOM社に回線と権利を譲渡し、そのかわり通常より安い価格で電話やCATVやネット接続を供給する契約を結んでいる。

当初はたしかに市価より安かったのだが、その後のネットの変化で必ずしも安価では無い状態になっていた。たとえば自宅の場合、

【パック料金】
 NETパック 5,380 円
   320Mコース 
   PHONE プラス 
【テレビ】
 スタンダード 2,480 円(CATV、BSを含む)
【固定電話】
 発信番号表示 400 円
 ユニバーサルサービス料 2 円
 電話リレーサービス料 1 円
 通話料金(国内) 553 円
 auまとめトーク割引 -449 円
【その他】
 その他特別割引 -1,400 円
 消費税等 697 円

合計 7,664 円
黒電話の通話料、CATVはそれほど高くはないが、NETパック5380円は高い。CATVも放送でなくオンデマンドのAMAZON PRIMEやNHK+を見ることが増えていた。

そこで、電話はそのまま、テレビはCATV部分は解約、またネットも解約したらどうなるか見積もりをとった。その結果、電話はそのまま、テレビは地上波BSに加え少数チャンネルのCATV、そしてネット解約の工事費に2万以上を要するという。

今どき家にネットを引かず、携帯スマホと同じ電波を使う家庭用ルーターおあるし、有線電話やテレビが不要の客もいるだろうから、こんな工事費を請求するようなら今後JCOMの商売は厳しいのではないか、と話したところ、JCOMのそのことを危惧していて、工事費については提案がある、と言う。

それは、電話はそのまま、テレビはCATVとBSに加えオンデマンド機能+セットボックスとの交換を含んだ場合、工事費は格安?の5000円となる。なおオンデマンド聴取は自宅テレビやPCだけでなくスマホ等でも複数のユーザーが同時聴取が可能である、と言う。

説明を見るとPCやスマホでのオンデマンド配信はAmazonPrimeを始め多くのオンデマンド配信と番組が被るが、AmazonPrimeは他にもメリットがあるので被るのも許容範囲かと思った。いずれにせよ工事費に2万以上払う気にはなれない。そこで、

【テレビ】
 J:COM LINK利用料 0 円
 シン・スタンダード 2,660 円
【固定電話】
 PHONE プラス 1,330 円
 迷惑電話自動ブロック 300 円
 迷惑電話自動ブロック300円×6ヶ月 -300 円
 発信番号表示 400 円
 ユニバーサルサービス料 2 円
 電話リレーサービス料 0 円
 通話料金(国内) 16 円
消費税等(消費税率10%) 440 円
合計金額(消費税率10%) 4,848 円

というわけで、7664-4848=2816円安くなった。ネット接続を外した割にはあまり安くなっていないが、CATVが新しいセットトップボックスだけでなくオンデマンド対応になったことで180円高くなったためである。

これでネット接続に2816+180円=2996円使えるが、いろいろ変わったわりには楽天最強プラン2880円(税込み3168円)と大差無い。

JCOMに言わせると、町内の施設を継承した特殊事情でシン・スタンダードTV通常月額 5,522円(税込6,074円)を 2,660 円に大幅割引しているせいである。本来のNETパック 5,380 円からすれば確かに楽天モバイルはかなり安いと思う、と言っていた。担当は本業のCATV事業が今後どうなるかは不安だと言っていた。

さて、WebmasterはPOVOからMNPで楽天モバイルと契約し、端末は1円Hand5Gが売り切れで、格安のシャープsense6契約とした。到着したSIMは、WiMAX2+のルーターに使っていたHuwaeiのSpeed NEXT W05に挿した。

これはWiMax2+対応だがエリア外ではAUの4GLTEエリアを使う。実際に自宅で、5G対応のSense6やRdomiNote11、4GLTE対応のSense3、ArrowRX、Android-ONE、DIGNOE、ASUSLaser2、NEXT W05でも速度を計測してみたところ、5Gは端末の位置や角度、時刻によって100Mbpsを大きく超える時もあるが、平均は4G端末とあまり変わらず30-50Mbpsだった。

スマホをルータにするのは勿体ないので、NEXT W05を使うことにした。これはwifi出力がスマホより強く消費電力が少ないこと、放熱が良く長時間での使用に耐えることがある。

しかし、現状のルーターTP-linkのarcher-c6に比べ家の隅々まで届かないし接続が10台に限られる。ホームwifi機も考えたが最大接続が30台では足らない。そこで手持ちの機械を総動員して、各人のスマホのメインとサブ、タブレット、パソコン、家庭内ビデオリンク、google端末等でほとんど埋まっているからだ。そこで、

NEXT W05 --5GHzwifi--> MZK300N2の100BASAE-T出力 --> Archer c6 -->2.4 & 5GHz Wifi

とした、これで、家の隅々まで最大約250台の端末対応とした。端末からは5GHzのW05と2.4GHz & 5GHzのArcherC6が見える。W05とMZK300N2が5GHz接続なのは、ご近所の2.4GHz渋滞や電子レンジの影響を避けるためだ。

W05は充電しっぱなしなので、過充電を避けるために我が家でUSB出力が最低の4.95Vで0.5AのADアダプターを使った。以前仕事場では楽天モバイルの電波が弱く、テザリングに使うArrowRSを窓際に置いて常時このアダプターで2年間使用したが電池は消耗しなかった。最近のスマホだと電圧不足で充電できないアダプターにもそれなりの使い道があるということだ。

NEXT W05は3ヶ月使ったが落ちることは無かった。アクセスポイントが3つあるので信頼性が高くトラブルの切り分けも簡単である。

以前のJCOMでは非定期に数分間接続が切れることがあった。何度も機器を点検したが問題は無かった。楽天もごく稀ながら短時間接続が切れることがある。これは、数秒接続が切れるとエラーを出すアプリがあったのでわかったのだが、楽天のほうがJCOMより短時間の不通は少なく、家族からのクレームも減った。

この事例が参考になれば幸いである。

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終活計画ーAUよさようなら、楽天よこんにちは編(裏目に出たAU家族割引き止め作戦編)

最近の携帯事情については、

終活に向けてのスマホ整理のナゾ(簡単には行かないワンストップWNP編)

で紹介したことがある。最初の端末は有名なモトローラーHP-10M(1995年)だった。それ以後デジタル2代、京セラCDMMA-one2代、東芝スマホIS-04、シャープSHL25、SHV45(sense3)、楽天RdomiN11と変遷しているが電話番号は初代から20年以上変わっていない。これは主に病院との連絡に使っていたからである。端末の故障や電池交換は経験していない。充電をパソコンのUSB端子に限り低電流で満充電にならないように心がけたからで、上記のスマホはすべて現状でも動作可能である。

サブ兼ルーターはアステルA171、DDIポケットPS-501、WSIMカード32kbps、Willcom03(WS020SH)、XPLATE+DELL Streak 001DL、007z、PORTUS WX02S、フリービットPandaA、シャープS0034、Ymobile DignoE、Android-one S3-SH、旧楽天AsusLaser2、Wimax2+ NextW05、Zeusu SIMルーター、と変遷した。これ以外にso-netやDTI のMVNO数社がある。 メインの楽天化についてはすでに紹介したが、メインの楽天Hand5GのE-SIMを物理SIMと交換しシャープSense3に挿し、Hand5Gはpovo契約とした。Zeusuルーターは解約し楽天の富士通ArrowRXを契約、2年使用して一旦解約、メイン楽天からの紹介でXiamiRedomiNote11を新規契約しsense3のSIMを挿してメインとした。新規SIMはSense3に挿してサブ兼ルーターとしている。

メインをAUからMNPで楽天化したときに、AUの担当から念を押されたのが、家族割が減って高くなるという警告?だった。これには一瞬ひるんだが、それならいっそのこと家族全員のスマホをAUからMNPで楽天に脱藩すれば、AUの家族割に拘泥する必要が無くなる

AU等のキャリアは家族割を始め多くの割引でユーザーを縛っている、、、つもりである。家族に脱藩者がでると残りのメンバーの料金が高くなるのでさらなる脱藩を防げるという論理である。

しかし、脱藩者からすれば、家族割等のいろいろな割引のすべてつけてもやはり楽天のほうが安い。何より楽天リンクで通話し放題というのは特に女性陣に有利だし、料金システムが単純でわかりやすい上に契約料など見えにくい出費がないし、端末の値段も安い。ならば、全員が脱藩すれば家族割なんかどうでも良い、という論理が成り立つ。

しかもMNPで引っ越せばポイントがもらえるし、1円でHand5Gが入手できる。MNP後はとりあえずAU端末はテザリングで使い、その後Hand5GのE-SIMを物理SIMに料金ゼロで交換(現状では有料)して元のAU端末に挿せば楽天が使えるし、今までのアプリや設定を変える必要も無い

余ったHand5GはPOVO契約しサブとして使う。楽天リンクを使えば通話は無料でだし、電波については自宅から400mに楽天の5G基地局があり速度が安定している。

これにより家族の端末購入はHand5Gで各1円の上、物理SIM交換でもとのAU端末を使える上に、月約2万円ほどの節約となった。また自宅で安定してパケットがつながるので、自宅のJCOMのネット接続も解約することとした

さて楽天については経営不安があるのは事実である。しかし、で大赤字なのはモバイルだけで、他の市場や銀行、証券は膨大な黒字で増収が続いているので潰れることは無いであろう。それは、

1。政府が携帯料金を下げるために楽天を推しており、楽天モバイルが傾けば何らかの救済策をうつであろう。
2。日本郵政が楽天の6%の大株主であり、先行きの無い郵便事業の代わりに増資に応じるか、あるいは携帯部門を買収する可能性がある。郵貯として出資した以上は倒産させることはありえない。
3。AUにとって楽天からのローミング収入が無視できない金額になっていて、ローミング維持を楽天に申し入れた経緯がある。楽天モバイルが傾けば何らかの援助をするであろう。
4。Jホン買収で財政が傾き毎日潰れる潰れると言われたソフトバンクが現状高収益企業になっている。

なお楽天はシンフォニーという概念で基地局の費用を抑えている。シンフォニーは、パソコンでいえば昔の有線モデムがソフトウェアモデムへの進化したのと似ている。あるいはワンセグ用のスティック状アダプターがすべての周波数でありとあらゆる電波の種類の受信機になるというのも似た概念である。

以前のモデムは専用ハードウェアに特殊なファームウェアが必要だった。しかし送受信の物理ハードとDSPを用意し、変調復調およびプロトコール解釈をすべてソフトウェア処理で可能となる。

楽天の場合は電波接続のノキア社製ハードとDSP等を用意し、その他の処理はすべてソフトウェア化する。したがってGSMであろうが3Gであろうが4Gであろうが5Gであろうがすべてソフトウェアで処理できる。またネットワーク接続や位置登録、課金サーバー構築等もすべて自前のソフトウェアで処理するというものだ。これにより、過去基地局で高い価格で儲けていた企業は没落するという仕組みである。このシステムの外販もすでに無視できない利潤を産んでいるようだ。

次回は家族全員AUから脱走した結果、JCOM契約をどうするかについてお話したい。

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結局紙が無くならないE-TAXのナゾ(令和6年度版、やっぱり紙を提出するか自宅で5年保存する編)

今年も確定申告の季節である。昨年も紹介した

□Feb. 5:Y2K自己申告対策スクリプトのナゾ(Win9X起動ログ編)

がwin11で動作しない問題については、

に □Windowsでパソコンの起動終了時刻を自動的に記録するツールver.2023のご紹介

を作成したので、一応責任は果たしたと思う。

さて、令和5年は、スマホとマイナンバーカードでe-Tax!添付文書が不要とか書いてあるが、小さな字で※一部の書類は省きますとあった。

令和6年も、スマホとマイナンバーカードでe-Tax!添付文書が不要ながら、小さな字で※一部の書類は省きますとあるのは変わりない。正確には添付文書は保存の義務があり、マイナ紐づけやXMLファイルが無いものは、旧来通り手入力なのである。

しかも、マイナに紐づけされている公的文書のリストはR5年とかわりなく、一番大事な「給与所得の源泉徴収票」は、「お勤め先(給与等の支払者)が税務署にe-Taxで給与所得の源泉徴収票を提出していることが必要です(「年間の給与等の支払金額が500万円を超えるもの」」との但し書きは同じで、進化していないようだ。

なおパソコンで電子的に申告するには、カードリーダー、ドライバー、アプリと機能拡張なの手間があったが、スマホのNFC機能を併用してマイナカードが読めるように改良されたようである。

さて、国税庁のこのページには、相変わらず具体的にどの証明書が電子的に提出可能なのか、どれがやっぱり物理的に提出しなければいけないのかなどの説明やリンクが無い

マイナに紐づけされていて提出不要の証明書のリスト(令和6年1月現在)も令和5年版と殆ど不変のようである。

残念ながら、現在金融庁管轄の生命保険会社は42社あるが、紐づけされているのは22社と約半分にすぎない。驚くべきことに大手のアクサ生保、アクサダイレクト生保、オリックス生保、チューリッヒ生保、メット生保、ライフネット生保とかが入っていない。

損保も国内の金融庁管轄だけで33社あるが、マイナ紐づけは11社と1/3に過ぎない。大手でもアクサ損保、アメリカンホーム損保、イーデザイン損保、明治安田損保、au損保、三井ダイレクト損保、とかが対応していない。というか、対応していない会社のほうが多いのだ。

金融庁管轄の証券会社(金融商品取引業者名)は383社あるが、マイナ紐づけは39社と約1割にすぎない。大手でもみずほ証券、大和証券、松井証券、マネックス証券、日興アセット証券などが含まれていない。

手入力した証明書は税務署に送付しなくてもよい。次に掲げる第三者作成書類については、その記載内容を入力して送信することにより、これらの書類の税務署への提出又は提示を省略することができます、とある。

例によってこのページへのリンクとか親切なシカケはない。その内容も令和5年版と比べ殆んど変化していない。

 給与所得者の特定支出の控除の特例に係る支出の証明書
 個人の外国税額控除に係る証明書
 雑損控除の証明書始
 医療費通知(医療費のお知らせ)(注1)
 医療費に係る使用証明書等(おむつ証明書など)
 セルフメディケーション税制に係る一定の取組を行ったことを明らかにする書類(注2)
 社会保険料控除の証明書
 小規模企業共済等掛金控除の証明書
 生命保険料控除の証明書
 地震保険料控除の証明書
 寄附金控除の証明書
 勤労学生控除の証明書
 住宅借入金等特別控除に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 特定増改築等住宅借入金等特別控除(バリアフリー改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 特定増改築等住宅借入金等特別控除(省エネ改修工事等)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 特定増改築等住宅借入金等特別控除(多世帯同居改修工事)に係る借入金年末残高証明書(適用2年目以降のもの)
 政党等寄附金特別控除の証明書
 認定NPO法人寄附金特別控除の証明書
 公益社団法人等寄附金特別控除の証明書
 特定震災指定寄附金特別控除の証明書
(注1)令和3年分以降の所得税より、「医療費控除の明細書」に入力して送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。
(注2)平成29年分から令和2年分の所得税において、「セルフメディケーション税制の明細書」に入力して送信することにより、税務署への提出又は提示を省略することができます。
(注3)平成31年4月1日以後、次の書類については、申告書の提出の際に提出又は提示が不要となりました。

そして、

入力内容を確認するため、必要があるときは、原則として法定申告期限から5年間、税務署等からこれらの書類の提示又は提出を求められることがあります。この求めに応じなかった場合は、これらの書類については、確定申告書に添付又は提示がなかったものとして取り扱われます。

ようするに、税務署の書類保存の手間は減るが納税者は書類管理の手間が増えるのである。紙の提出は減るが、自宅のゴミ資産が増えるのを電子政府化と言うのであろうか。もし証明書を無くすと税金がかかりますよという親切な注意(恫喝とも言う)もかわらない。

以上をみると、E-TAXに関してはここ1年ほどんど制度上の進化は無いようで、電子政府は程遠い様子である。特に証券会社や生損保の取り組みが遅れているが、これはおそらく利用者がマイナナンバーを会社に報告するのを渋っているからだろう。過去のグリーンカードや種々の施策の失敗、また個人情報保護意識の向上により、おそらく富裕層からのマイナナンバーの登録が進んでいないからだろう。

そこで、富裕層であっても健康保険証は使うであろうから、というわけで、マイナ普及を健康保険と絡める策が取られているのだろう。

ということで、今年も確定申告は「申告書作成コーナー」で制作し、各種証明書とともに使い古しの封筒で税務署にポストしておいた。あとでいろいろトラブルの原因になるのはいやなので、証明書等一式すべて封筒につめたので、ゴミも手元から消えていい感じである。今年は過去のコロナ不況による損失が繰り延べされているので、かなりの返還が期待できそうである。例年2月上旬には提出しているが、国税庁の作成コーナーで作った申告書の場合はOCR処理が可能で早々に返還通知が来ることが多い。

なお、老婆心ながら証券の特別口座で源泉徴収された株式の損益通算は簡単であるが、配当にかかる税金の損益通算と返還については別途「源泉分離課税用」の書類が必要である。

というのは、株式の損益は源泉分離課税されるが、配当についてはもともと企業の税金納付後の利益から出るので、そのままでは政府が税金の二重取りをすることになる。配当を総合課税にすると、他の所得と合算されて無条件の源泉分離課税を回避できるかわりに、累進課税にかかるので高額所得者には必ずしも得策では無い。

そこで、特定口座でも配当のみは源泉分離を選択すると損益通算が可能になる。当然、確定申告書付表(上場株式等に係る譲渡損失の損益通算よび繰越控除用)に「本年分の損益通算前の分離課税配当所得金額等」が必要となる

これについては、確定申告書作成コーナーの初期に配当について分離課税を選択しておかないと、株式売買益しか損益通算されなくなるので注意が必要である。

なお65歳を超えて定年延長になっても、介護保険料は別途都道府県に収める必要があるのでこれの控除も必要になる。また65歳をこえると配偶者は自動的に第三号の資格を失ない国民年金加入となるのでその納入額も控除の対象となる。とかく高齢者になるといろいろ年金や健保等の扱いが複雑になる。e-taxでは社会保険(国民年金、国民年金基金等)もマイナ紐づけされると書かれているが、所得額によっては適応されていない可能性もあるとかなので、自分の眼で確認しておく必要があるだろう。

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