今日の必ずトクする一言
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OVersion November 1999

November 30
 ●平成電気ポット修理のナゾ
November 26
 ●涅槃MOドライブ修理のナゾ
November 19
 ●九九式創作廃トランジスター製スイッチカバー(PAT PEND.)
November 12
 ●ウナギの寝床ホームページへの回帰のナゾ
November  5
 ●新幹線300系横揺れ対策変造のナゾ


OVersion November 1999

November 30
 ●平成電気ポット修理のナゾ

仕事場の電気ポットが壊れた。お湯があればお茶が飲めるしカップラーメンも喰うことができる。ポットは飯の時間が不規則な仕事の性格上生存にはかかせない道具のひとつである。

しかしナースは新しいポットが欲しい様子だ。このポットはWebmasterがドネイトしたものだが、

   ●電気ポットのナゾ

に書いたようにポットのアキレス腱であるパッキングは傷んでいない。時々動作する気配があるのでリークが疑われる。捨てればいいのかも知れないが、ふと頭の中にゴミ捨て場で夕日に照らされながら朽ち果てて行くポットの姿が浮かんだ。捨てるとゴミ処理だけでなく、新しいポットの包装材もまた炭酸ガスを排出することになる。そもそも買い出しに行く時間すら無い。修理してみるか。

しかしナースは新しいポットが欲しい様子だ。前もドネイトしてくれたんだから、今度も新しいのを買ってくれないかな?Webmasterは何でも修理してしまうのでムリかな。かといってポットが無いと不便なので、古いのでも良いか。とりあえず。。。。

しかしナースは新しいポットが欲しい様子だ。いつもお世話になっているので希望はかなえて上げたいが地球環境も気になる。そこで仕事場の平和のために妥協を図ることにする。もし修理に何らかの追加部品が必要であればポットを廃棄し新品を買う。もし追加部品が必要なければ21世紀までこのポットを使って炭酸ガスを削減することとする。

モノは大手メーカー製で、沸騰スイッチすらない廉価品である。こんなポットにマイコン制御が必要かどうかは疑問だが、通電したときピッと鳴ってランプを付け、24時間たつと消えるのが主な仕事のようだ。万が一マイコンがしくじっても温度ヒューズが救済してくれる。

絶えず水濡れの危険があるポットでマイコンはどのように実装されるのだろうか。マイコン基板は上方にあるプラスティックカバーで覆われているので上からの水かぶりには強いが底からの飛沫には弱いようだ。今回の故障も飛沫によるリークで絶縁コーティング剤が焦げ導通となっていた。写真でちょうどリークの道筋が黒くなっているのが解るだろうか。

誤動作した回路を解析するとウォッチドッグ回路のように思えるが確証は無い。ウォッチドッグ回路とはマイコンのプログラムに時定数回路を時々充電するステップを仕込んでおき、時定数回路をマイコンのリセット回路に繋いでおく。マイコンがハングすると時定数回路が充電されないので自動的にリセットされるしかけだ。

www.tomoya.comでは以前よりパソコンがハングしたら自動的にリセットする回路を開発中である。話が飛ぶが昔WebmasterがNYに居た時にはVAX-780のVMS上で研究データーを解析していた。この高さが150cmもある巨大な機械の能力がわずか1MIPS(巷のパソコンは数百MIPS)である。

この機械は当初VAX-11/780と称していたが、その-11の部分はPDP-11とソフトがコンパチという意味である。それはVAXのCPUがPDPのエミュレーションをするだけでなく、VAX-780の底には本物のPDP-11が鎮座していて(左下の白い箱、www.dg.comからのリンク)、これがVAXの健康とテレタイプ入出力の面倒を見ていたのであった。

VAXの上段の赤い線が入った黒い板は導風板の働きをするまさしくフスマである。この奥にボードがかなり密(ケミコンが擦れる位)に差さっていた。奥には巨大なバックプレーンがあり、膨大なラッピング配線が絨毯のように見えた。カードは左側がCPUの中心部で、中央がメモリー、右側にI/Oが差さっていた。中段はスイッチング電源群で右下は送風機とメインスイッチである。起動スイッチとインジケーターパネルは右上にある。機構的にはコントロールデータなどこの時代の標準的なスタイルだが、思い出のある機械だ。

万が一VAXがハングした場合はPDP-11が自動的に再起動をかけてくれた。テレタイプはPDP-11に繋がっているので、VAXの状態はは完全に把握できていた。いまやスーパーコンに近い処理能力のあるパソコンに、このような備えが無いのは手落ちである。ウォッチドッグ機能の付加回路を持つサーバーやカードもあるようだが一般的では無い。古くは1980年代にDELL(の前身の会社)がパソコンを補佐するマイコンを搭載していた事があった。

試作したパソコン用ウォッチドッグ回路は、HDDアクセスランプの点滅を時定数回路に導き、それをリセット回路に繋いであった。残念ながらチップセットやOSの設定によりうまく行かないパソコンが多数あったので、企画は予告しながらボツになったままである。

脱線した。焦げたコーティング剤をファイバーブラシでこすり取り、ハンダ付け後にボンドを塗布して修理完了となった。パターンはかなり厚くコーティングされているが、部品の足のカットが長すぎてパターンと一番距離が近い所からリークしていたようだ。そのあたりの処理は値段を考えれば致し方無いところだろう。

というわけで、修理なったポットで飲むコーヒーはまた格別である。この修理で節約された炭酸ガスは何百リットルにも及ぶであろう。より青くなったハズの地球をイメージしながら自己満足に浸っているWebmasterはともかく、やっぱりナースは新しいポットが欲しかった様子だ。

お断り

人間模様の一部はフィクションです。

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November 26
 ●涅槃MOドライブ修理のナゾ

若いドクターがあわてている。何でもスキャナーに繋がったO社製MOドライブが涅槃であると言う。仕事も迫っているとのことで、その前代の1年以上も涅槃のまま放置されていたMOドライブを修理して使うことにする。

モノはF通製230MBMOドライブである。MOドライブの故障はホコリかレーザー出力低下が多いが、通常の使用頻度ではその大半がホコリによると考えて良い。以前5インチMO連続涅槃事件でひどい目にあったWebmasterは、

   ●パソコンのゴミのナゾ (ドライブとオフィス環境を守る方法)

のように、5インチドライブの前面にオムツライナーをぶら下げている。ホコリが迷入する原因は風水に逆らったドライブ筐体の設計にある。空気吸入孔が不備なため、ゴミをドライブの前面から吸い込みパーになる。従って予防策は筐体のどこかに大きな吸入孔を作る事だが、それができない場合は、

   ●パソコンの冷却ファンのナゾ (ファンの寿命を風水学的に伸ばす編)

のようにドライブ自体をパネルから後退させ、ドライブ周囲にスキマを作るのも良い。

MOドライブは構造的にホコリに弱い。CDドライブでは汚れるのはアクチェーターのレンズ1個だけだ。一方MOドライブではドライブ後部に固定されたレーザーユニットから空中に出たレーザー光はアクチュエーターに入ってプリズムで90度向きを変えMOディスクを照らす。その反射はアクチュエーター内で再度向きを変え空中を経てレーザーユニットに戻る。従って露出したレンズが3カ所もあり、ホコリに弱いのである。

早速修理(掃除)である。MOドライブは使い回しがきく上に高価な機器なので修理する理由は充分にある。今回のF通の230MHzドライブの場合、ホコリっぽい環境で3年以上使われていたので、ケース内部のホコリはザブトン綿のようになっていた。清掃の方法をエクスパート向きにごく簡潔に説明すると、

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1.ドライブを裸にし、底のラバーマウント4個のネジを取りドライブ枠をはずす。
2.底のシールドカバーをはずす。これはネジで止まっていない。
3.ドライブ後部にあるレーザーユニットのレンズを掃除する。爪楊枝にオムツライナーのような不織布を巻き付けると掃除しやすい。
4.ヘッドアクチュエーターのレーザーユニットと対抗しているレンズを掃除する。
5.シールドカバーを戻す。
6.ドライブ上部のシールドカバーをはずす(ネジ4個)。
7.基板のネジ(2個)をはずし、フレキシブルケーブルを切らないように注意深く基板を持ち上げる。基板底にコネクターがあるので若干力を要する。
8.プラスティック防塵カバーとシールドカバーを外す(ネジ4個)。注意するのは、マウント機構の軸受けプラスティック(白い円状)がドライブ本体に残るので無くさないようにする。
9.アクチュエーターのディスクに対向するレンズを掃除する。
10.シールド板を戻すが、マウント機構のためコツがいる。ドライブ前面の非常用アンマウント孔からピンを入れ押しながらシールド板を戻す。さらにドライブ正面から見て左側のアクチュエーター固定ツメが引っかかるので、これを爪楊枝で押し込んでアクチュエーターと咬み合わせる。
11.基板、シールド板を戻し、ドライブ枠も戻す。

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この中で最大の難関は10のマウント機構だが、はめる前にどこが引っかかるかを良く見れば解ると思う。F通のドライブの作りは堅実だがあの使用環境では故障もムリはない。何か前面パネルにホコリの吸い込みを筐体へバイパスする通気孔のような工夫があると良いと思う。

と書いた後で、どっかで似たような記事があったような気がした。検索してみるとそれはデジャブーでは無くて、、

斉藤Site

に同様のネタがあるではないか。あちらのMOドライブも見事復活されたとのことで、ドライブ自体は結構しぶとい設計のようだ。あちらには写真とこっちのバラし方とあわせて左右の目で見ながら掃除するとうまく行く??と思う。このサイトには役に立つ情報が満載である。

さて時間に追われているはずなのに、なぜかO社製外付け涅槃MOドライブ(MOS350S,640MB)もバラすことにした。ちょうど1年の保証が切れたところでの故障で,ファンが無い事を考えるとレンズが汚れるのには早い気がするが。。。。。。手順は、

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1.ケースをあける。底のゴム脚の後方2つをはぐるとネジ2個がある。
2.ドライブは金属ケースに入っている。ネジ4個をはずしてフタを取り、底のネジ4個をはずしてドライブを取り出す。
3.底のシールド板をはずす(ネジ4個)
4.基板をそっとめくり、フレキシブルケーブル4個をはずす。コネクター にはロックがある。ケーブルをキズ付けないように注意。
5.ドライブの枠をはずす。後ろのネジ2個、梁が2個。この際ラバーマウント(4個)に注意。
6.上面のシールド板をはずす。ネジ1個をとりシールド板を後ろにずらすと取れる。
7.上面シールド板をはずす(ネジ2個)。シールド板には書き込みコイルがあり、これのフレキシブルケーブルがいかにも弱そうで要注意。
8.レンズを清掃(写真)。
9.ケーブルに注意して組立。

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このドライブではフレキシブルケーブルの取扱いが一番の難所である。電子機器としてはあまり組立性が良くないがカメラとして見れば良い方であろう。ファンが無いのでケース内にホコリは見あたらなかった。

ドライブ自体にもホコリは殆どない。アクチュエーターの動きもスムーズだ。組み立ててMOをマウントしてみるが動作しない。修理失敗か?動作をよく見てみると、ディスクが全く回っていない。モーターが壊れてスピンドルが固着していた。

このドライブはホコリ対策のためファンの無い密閉ケースに入っている。ドライブの熱(最大10W)はケース内の金属板に逃がす設計だが、モーター(4335rpm)の冷却に不安が残る。いずれにせよ一年ちょっとの短い寿命はとうてい納得できない。ドライブの評判を検索結果で知ったのは後の祭りであった。仕事場のもう一台の同型機も同じ道を辿るのだろうか。

というわけで今回の涅槃MOドライブの修理は1勝1負に終わった。もし皆さんの手元に保証の切れた涅槃MOドライブ(F通製)があったら修理(清掃)してみて欲しい。いかにMOドライブがゴミとの戦いであり風水学的な通気性の配慮が必要かが理解できると思う。Webmasterとしては少々アクセスが早いことより長寿命で信頼性の高いドライブを望みたい。

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November 19
 ●九九式創作廃トランジスター製スイッチカバー(PAT PEND.)

都銀の合併が話題になっており、不良資産の流動化も進んでいる。Webmasterも電子部品不良在庫の流動化を急いでいる。世の流れは無情なもので、スイッチやコネクターなどの機構部品の設計寿命は長いが、半導体とりわけ集積回路の寿命は短い。

Webmasterの部品箱で最大の不良在庫はSSBジェネレーター用の5.2MHzクリスタルフィルターであろう。これは高校の時に制作に手をつけたまま半完成になっているので20年以上も惰眠をむさぼってい。残念ながらどう考えても流動化する方法が思いつかないので21世紀まで持ち越しそうである。

次に多数をしめるのはパワートランジスター類だ。昔の金属ケース(JEDEC TO-3)のヤツはオーディオ用と安定化電源用に買ったものだろう。最近ではTO-3仕様は実装がやっかいなせいか、特殊な用途のものしか見かけない。すでに型番も消え足も曲がってしまっている。

今回これで九九式創作廃トランジスター製スイッチカバー(PAT PEND.)を作って21世紀の光を当てることにしよう。もともとパワーデバイスとして生を受けたのだから、その意志を生かすにはパワーを司るスイッチカバーがふさわしい。スイッチカバーについては、

 ●創作廃フロッピー製おりがみ(PAT PEND.)スイッチカバー

で取り上げたことがあるが、エコな代わりに質感に乏しかったせいか不人気であった。今回は同様にエコな廃トランジスターを使って美麗かつ実用的なスイッチカバーとする。

製作については説明を要しないと思うが、電源スイッチをカバーするように美麗な木ねじを使ってぶら下げるだけだ。スイッチにアクセスするときは横にずらしてボタンを押す。どっかのオヤジがサーバーの電気を勝手に落とさないためのシカケだ。

今回はハミガキでピカピカに磨き上げ、最後に高級時計のキャリバーのように渦巻き模様を心を込めてあしらった。小さな渦巻きは砂入り消しゴム、大きな渦巻きは紙ヤスリを丸めたモノをドリルにセットして行った。写真では解らないかも知れないが、同じような模様が並ぶと目の錯覚で表面が3D的に浮き上がり、独特の雰囲気が漂う。

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November 12
 ●ウナギの寝床ホームページへの回帰のナゾ

ネット界を見渡してみても、本ページはいわゆる”ウナギの寝床ホームページ”の最右翼であると思う。これについてはかなり批判も浴びているが、

   ●本ページのメニューシステムと逆リンクのナゾ

に書いたようにそれなりの哲学(および手抜き)に基づくものである。

すなわち現状での電算機の表示能力は書物に比べるとパラパラとページをめくる一覧性(ブラウジング能力)において大きく劣る。一方ページ内の上下方向のスクロール速度および検索能力ははるかに優れている。従ってウナギの寝床ページに理ありとするのがWebmasterの主張だ。

さてネット界で最も良く参照されるページの一つに旭日新聞のホームページがある。旭日新聞のイデオロギーはともかく、当初は極めてシンプルなメニューとジャンル別ウナギの寝床式記事ページから成り立つ好ましいものだった。ページのアクセス数が多かったのも、軽快なレスポンスが一つの要因だったと思う。

ところがどうしたことか旭日新聞は一見きれいだが使い勝手の劣るありがちなホームページへの改悪をやってしまった。つまり各要素がスクロールを伴わないカードのような別々のページに分断され、記事を読むのに頻繁なリンクのジャンプを伴うようになり、一覧性およびその速度が極度に悪化した。またそのサイトの樹状構造も把握しにくくなった。

それがやっと今回徹底的ウナギの寝床式メニューに戻ったのである。メニューはまるで床屋から帰ってきたばかりのように、すがすがしくシンプルである。そこからジャンプする記事も下端に他の記事へのリンクを持ち、一覧性が大きく改善している。

旭日新聞のホームページは改悪後何回かモデルチェンジをしており、そのたびに一覧性へのトライアルを続けているようだ。実は当初からのウナギの寝床式記事ページも今日の朝刊という隠しページとして温存されている。ヘッドラインのリストが無いのが惜しまれるが、その一覧性ときびきびとした操作性は新鮮である。

現状のブラウザーはどうしたことかページのジャンプが非常に緩慢であり、余計な機能を盛り込む割に一覧性に関する操作性が全く改善されていない。これはウインドー毎にパソコンのリソースを消費するプログラム構造になっているからである。

これからは障害を持つヒトのアクセス、そして表示能力の限られる携帯端末からのアクセスの増加に伴い、価値有る情報をいかにコンパクトに表示するかが重要になる。その意味でWebmasterはその指標となる2つの概念を提唱したい。それは、

インターネットS/N比(価値有る情報/ノイズ)

および

インターネット燃費率S/T比(価値有る情報/トラフィック量)

本ページはインターネットS/N比およびS/T比を極大化すべくトライアルを続けていきたい。それは要するに、今後もさらなる手抜きを模索するということかも知れないが。

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November 5
 ●新幹線300系横揺れ対策変造のナゾ

Webmasterは著しく新幹線の横揺れ(ヨー)に敏感なのは何度か書いた。そして500系車両はともかく700系車両はグリーン車でも横揺れは依然として満足すべきレベルで無い。特にグリーン車は座席の幅があるので、よけいからだが左右に揺すられるように感じた。

わざわざ揺れの激しい車両にムダなお金を投じるのはいかがなものか。というわけで、Webmasterは揺れ方が平和な100系車両(グランドひかり)を好むが、最近は”のぞみ”優先のため”ひかり”のダイヤまでが乱されていて無用な停車時間があったりして迷惑である。

それよりも問題は、あの揺れの激しい300系車両がそれまで100系車両で平和だった”ひかり”に乱入している事である。300系車両は”ひかり”の速度でも100系より揺れる。よくこんな車両を今まで”のぞみ”の速度で使っていたものだ。

300系のどの車両が揺れるかは,

   ●新幹線のどうでも良い話(揺れない車両と席を選ぶ編)

に書いたように、6両目と11両目のパンタグラフカバー付近の揺れはひどく家畜専用座席である。万が一この座席に当たってしまった場合、車掌に”揺れがひどくて気分が悪くなった”と言えばすぐ座席を変えてくれる。同様にパンタのカバーが続いている5両目と12両目の内側端、そして最後尾車両もひどい。

300系車両では騒音防止のための巨大なパンタグラフカバーによる空力的揺動が大きく、それがボススタレス台車の横揺れ特性と相まって、特にトンネル区間で耐え難い持続的な横揺れを発生するようである。

このため6両目と11両目はもちろん、その間に挟まれる7両目から10両目までが横揺れにさらされる。当然その付近にあるグリーン車も横揺れがひどく疑問を感じるのだが、その配置はホームの階段位置との兼ね合いがあるのだろう。飛行機でピッチングのひどい前端がファーストクラスであるのと同じか。

従って300系や700系車両ではグリーン車にお金を投じて横揺れを楽しみたいヒト以外は、先頭から2,3,4両目あたりがお勧めである。500系の場合はパンタのある5両目、12両目以外はどこでも我慢できる。

ある日Webmasterはとある駅で車外を眺めていた。と、変な300系車両が入ってきた。特徴的な巨大なパンタグラフカバーは撤去され、700系に似た小さめのカバー+左右の遮音壁に変造されている。これで騒音の低減だけでなくトンネルでの空気の抜けが良くなって空力的な揺動が減るのだろうか。瞬時だったので、ヨーダンパーの有無は確認できなかった。

パンタ付近はベコベコと造作の良くない板金細工の屋根が真新しく銀色に光っていた所を見ると、比較的最近に変造されて試験中なのであろう。”のぞみ”からお役ゴメン後に変造されたという事は、”ひかり”の速度でも300系の横揺れが依然問題だからだろう。

高速鉄道に関して世界最高水準の技術と風洞を持つJRが300系の揺れ問題を長年放置していたのは実に情けない。飛行機を意識して速度を上げることも重要であるが、乗り心地が低下するのであれば本末転倒である。

これまで”何となくのぞみは疲れる”ということで、飛行機との競争においてボディーブローのように潜在意識下で評価を下げていたと思う。乗り心地が改善されれば、新幹線の評価は自ずと高くなり経営にも良い影響が出ることだろう。

Webmasterは日本の新幹線は速度、乗り心地、環境への配慮など全ての面で世界最高の乗り物であって欲しいのである。

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