機械は法定寿命をとうに超過して廃棄されていた大和事務機器の5530-T04(MCAバス)で、確かCPUはi80386(16MHz)でハードディスクは大容量30MBだったと思う。仕事場では最も早く非合法DOS/V化された記念碑的マシンである。この問題をクリアできないと、他に使い道が無いこの機械は涅槃に旅立ってしまう。機械も必死だ。念のためY2k対応ページを当たると、BIOSはY2Kに対応しているが、Y2Kをまたいだ時点で日付を再入力する必要があるという。やれやれで首の皮一枚でつながった。
次にDOSのバージョンを調べると6.20と出た。意外なことだがDOS自体は少数のユーティリティーを除くとY2K対策済みである。なかなかしぶとい。この段階でDOSから日付を入力すると正しく2000年と表示された。しかしFAXを送ってみるとやはり2000が19:0に化けている。とするとFAXアプリがあやしい。
FAXアプリは7年前購入した14.4kbpsモデムのオマケで、なかなかのスグレモノである。早速メーカーのY2K対応ページを調べると、やはりアプリの問題であるという。パッチは提供されず、最新のWindowsアプリを割引販売するという。もとより7年前のオマケアプリに文句を言える筋合いでも無いし、どうしたもんだろう。幸いバグは表示のみで、年をまたいで送信予約しない限り動作には問題無いと言う。もしこのままあと数年使えれば莫大な炭酸ガス排出の節約になり地球にやさしい。
どうして19:0と表示されるかバグの原因を考えてみた。まず":"はASCIIコードで"9"の次であることが知れる。年号の1の桁の文字は正しく表示されているが、10の桁の文字はオーバーフローしてASCIIコードで次の":"に変わったのであろう。文字列"19"はその前に貼って有るだけか。(コンパイラのバグと書いたらアプリのバグでは無いか、とのご指摘あり)。
ただしウチには目敏いクライアントが多いので、このバグに気付くやも知れない。そこで陽動作戦として送信元の情報の欄に”西暦2000年”と仰々しく文字列を追加することにした。出来上がり(下段)はこんな感じだ。
こんな処置で良いのかどうか、関係方面の意見を聞いたところ”地球にやさしく風水的にも吉なソリューション”で好ましいとする意見が大勢であったのですんなり従った(つまり使えるウチはビタ一文も掛けないということ)。
結局この機械も涅槃にならずハードディスクが摺りきれるまで酷使されることになった(ハードディスクは勝手にパークするようだが)。もしお手持ちのアプリに似たようなトラブルがあったら使える手かも知れない。
P.S.
なお、一部にエコロジーを強調するために”このFAXは地球にやさしいY2K再生アプリを使用してお届けしています”と追加してはどうか、との意見があったが、却下された。実に残念である。
これはデザインが気に入って購入してから今に至るまで日に数秒と狂わないスグレ物である。自動巻のデザインはどうやっても類型的になりやすい。たとえば某S社のGSも国外ではR社風のケースにP社風のドルフィンハンドをつけたように見えてしまう。その点この5-ACTUSはデザインが類型的で無い所が気に入っている。今日はこれまでのお礼を込めて徹底的に磨いてやることにしよう。
この時計は構造もおもしろい。一見裏フタに見えるのは実はケースであり、ブレスが繋がっているゴツいケースに見えるのが実はベゼルである。裏の別体のスクリューフランジを緩めると巨大なベゼルがはずれて文字盤が顔を出すが、依然ムーブはケースに隠れたままだ。その後どうバラすか途方にくれるが、文字盤の欠けから隠れているレバーを押すと巻き真が抜け、ムーブが拝める。
ムーブは非常に良い状態で、角丸車についていたS社純正指紋だけが僅かにくすんでいただけだった。受けのヘアーラインはまずまずだがローターのスポット溶接が艶消しである。唯一のトラブルはローターベアリングのガタで、これは精度に関しては申し分のないS社自動巻全般に見られる数少ない弱点のひとつだ。昔多くの友人の時計からローターの擦れる音がしていたのを思いだす。こればかりは手持ちの工具では如何ともしがたいので目をつぶることにする。巻き上げ自体には問題は無い。
さて写真左が70年代以降を代表する21石のムーブ(7019A)で現在も同系列(7S26)がアジアの某S国で生産されているが、ハテどこかで見たような気がする。輪列の配置自体はオーソドックスだが、自動巻機構がS社の特徴的なマジックレバー式になっている。ローター(a)の回転は一番伝え車(b)に伝えられる。1番伝え車からはトゲ抜きのような形をしたマジックレバーが生えていて、その二つの歯(c)が2番伝え車(d)を夾んでいる。トゲ抜きの支点は1番伝え車から偏心しており、1番伝え車が回転するとマジックレバーは往復運動する。
マジックレバーの上側の歯は引く時に2番伝え車を反時計方向に回し、押すときは空回りする。下側の歯は押す時にやはり反時計方向に回し、引くときは空周りする。結局ローターがどっちに回転してもマジックレバーの往復運動によって2番伝え車(d)が同じ方向に回転し、最終的には角丸車(e)を回してゼンマイを巻くことになる。角丸車上の指紋は純正でありwebmasterのものでは無い。
マジックレバー式の利点はローターの回転がどちらでも巻き上げる事だが、反面ムーブの厚みが厚くなる。7019Aムーブでは伝え車の配置を工夫して厚みを減らしているが、そのしわ寄せがローターのベアリングのガタに来ているのかも知れない。このあたりは舶来高級自動巻と最後まで品質差が埋まらなかった数少ない部分の一つでもある。
ムーブの汚れも少なく状態も良いので自動巻機構とガンギ車への注油のみでそのまま組むことにする。ムーブと文字盤の汚れを極細繊維の布でふき取り、エアを吹いて、パッキングには高真空シリコングリースをおごった。ケースはドリルにバフを付けてピカールで磨き上げ、写真のごとくご機嫌な状態で組上がった。まるで20年もの月日が凍り付いたかのようである。
ところで右上の写真は某O社の21石現行ムーブ(EM)であり、たまたまWebmasterを訪れた会社員のをめざとく見つけて念写させて貰ったものである。このムーブは70年代に登場して以来殆ど変わっていない。O社の自動巻機構はRolexやETAと似た切替車式と思われるが、それを除くとテンプの構造や受けの形からゼンマイ(香車)の位置、そして地板の固定孔に至るまで7019Aとそっくりだ。またどちらも手巻き機構が無い。とすると、どちらかがどちらかをパクったのか?
(旧リンク)
(新リンク2021)
ムーブメントでは通常ゼンマイ(香車)とテンプは最大のスペースを要するためおおむね点対称の位置に落ち着く。写真は古い懐中時計用ムーブメント、ユニタスの流れをくむETA-6498で典型的な輪列の配置を示している(写真はETAからのリンク)。< p>このようにゼンマイを巻くための丸孔車が竜頭付近に位置する必要があるので、輪列の配置はどの時計も似ている。資料を漁るとS社のムーブ(c)とO社のムーブにある日突然酷似した優雅な輪列受けが登場している。その当たりの考察は、Aoのガラ研究所-オリエントの秘密-に詳しい。
以下はWebmasterの妄想である。オリエンタルの秘密のあと、テンプの受けは下からの片持ちから上下からの両持ちに変化し、さらに上からの片持ちに再度変化する。また自動巻のため手巻き機構が不要となり、丸孔車が竜頭の束縛から解き放たれ輪列全体が時計回りに移動し、もと丸孔車が合った位置には自動巻機構が割り込んでくる。というわけで、両社にデジャブーのごとく似たムーブが出来上がったのでは無かろうか。もっともこの妄想には証拠は全くない。
ムーブの歯車は、小宇宙に散らばる小惑星のように美しく回転する。そしてその歯車には惑星と同じように物理の法則による必然と進化の歴史がこめられており、そしてその配置にはごく少数の黄金解しか存在しない。その美しいムーブはホコリが付くので見てはいけないモノであるが、見らずにはいられないモノの一つであろう。その点時計のスケルトンはパソコンのスケルトンよりは遥かにありがたい。
マジックレバーの動作は心地よく必見であるが、現在S社の国内普及価格帯に自動巻が無い。見かけるのは逆輸入モノ(日付がラテン)で、それが結構人気である。メーカーは幅広いチョイスを提供していると言うが、その実高額な自動巻を売るためか普及価格の魅力的な自動巻は故意にネグられている。それでいて海外(電池入手困難地域)には廉価(数十ドル)で精度の良い自動巻を多数輸出している。結局国内の自動巻需要は舶来品に流れ、それはそれで貿易不均衡の見地からは好ましいのだが、国内で手頃な日本製自動巻が入手難なのである。
さてこの時計を次に開けるのはいつだろうか。あるいは動かなくなったときかもしれない。この時計もおそらくWebmasterと生涯をともにすることになるだろう。このように我が家にやってきた機械類との付き合いは気が遠くなるほど長くなる。従ってジャンクを掴まない心がけが重要であり、またそれは地球にもやさしい生活につながる。
さて題材は、
●続々々々々オーディオのナゾ (電流帰還アンプ実践編その4(ラジカセ編)
で改造をすませたCDラジカセである。この電流帰還アンプ改造によりスピーカーはオーディオ周波数全域で強力に定電流ドライブされている。口径たった7cmのスピーカーからの再生音は外観にはまったくそぐわない芯の太い音となっている。しかし子細に試聴するとやはりまだラジオ臭さが残っている。そこでこのラジカセの総合再生特性を測定し、ハードウェア改善を図る。その方法の骨子は、
と同じである。良い音質を得るには上等なラジカセを買えば良いのかもしれない。悲しい現実ではあるがどのラジカセも平等ではない。しかし安物ラジカセと言えども一旦生を受けたからには、その生涯に一度は各ユニットの能力の限界を発揮するチャンスがあっても良いのでは無いか。その場を提供するのが今回の目的である。
現代の最も安物ラジカセと言えどもCDプレーヤーやアンプの性能は粗悪では無い。否、粗悪なハイテク部品自体が存在を許されない時代なのだ。ただスピーカーまわりには歴然としたコスト、そして音づくりのワザの差が露呈する。ただし、これを改善するのに余計な地球のリソースを消費するのでは本末転倒だ。このページではコストをかけることより地球に優しい汗、そして手の擦り傷と満足感を主なリソースとするのがポリシーである。
さて、自分で音を作れるパソコンと違ってラジカセの周波数特性を測るには何らかの音源が必要だ。そこでテスト音源としてのCD-Rを作成する。例によってすべてのツールはネットからロハで調達する。どれも珠玉のツールなので入手して損は絶対無い。まず音源のネタは、Maxim digital audio freewareに付いてくるwhite.wavを使用する。これをGoldWaveというサウンドエディターで編集する。
ところで、スピーカーの周波数特性を測るには、JISで定められたように純音の周波数をスキャンして測定する方法と,ホワイトノイズを使う方法がある。スピーカーは紙とゴムと磁石でできているため、周波数特性応答にヒステリシスが発生することがあるし、第一音ピーポー音を鳴らしたのではご近所迷惑である。ホワイトノイズを使えば周波数特性は即座に測定されるし、少々大きな音を出してもご近所にはトイレの音としか聞こえないので環境にもやさしい。
方法だが、まずGoldwaveにネタとなるwhite.wavを読み込む。この波形全体を選びcut and pasteし約2分ほどの長さにする。これをサンプリング44KHzのステレオでWAVファイルとして書き出す。これを音楽CD(CDDA)としてCD-Rに焼き込む。ツールさえ揃えば30分以内で音源CDができるだろう。Goldwaveの変換精度はあまり良くないが、WAVファイルをFFT解析した限りでは測定に十分耐える品質であった。
これをラジカセで再生し、スピーカー前7cmに置いたパソコンのコンデンサマイクで拾い、それをefu氏のWaveSpectraでFFT解析し10秒間平均したのが上の図である。
ここで変換精度と暗騒音のため、80Hz以下はあまり参考にならない。周波数特性は予想より良く、300Hzから10kHzまで比較的平坦である。しかし250Hz以下はかなり低下している上に、おそらくスピーカー開口部のパンチネットのせいで500Hz付近に谷がある。高域は口径7cmと小さいためまずまずである。え、これで高域が良いって?そうである。相当高級なスピーカーでもこんなものだ。
さてハードウェアの改善を図る。と言いながら再度ラジカセを開けて考えてしまった。写真の通り内部は極めてタイトで吸音材などを仕込む場所が殆ど無い上に、電線が縦横に走っている。そこで厚さ1cmのウレタンスポンジを10cm四方に切り、中央にスピーカーのマグネットより小さな孔を開ける。スピーカーの配線はスポンジに切れ目を入れてクリアする。そしてこれをスピーカーの後面になるべく密着するように置く。え、総工費¥5程度のこんな変造で特性が改善するのか??
改造後が下の図である。まず250Hzから10kHzまでが殆ど平坦となっている。おまけに中高音域の山谷がかなり消えている。あまりにも山谷が減ったのでWaveSpectraの設定が変わったのかと思ったが、実際は改造前後ともWaveSpectraは同じ条件で走りっぱなしであった。低域も100-200Hzが上昇し、なにより全体に特性が平坦になっている。
スピーカーの善し悪しがもとより周波数特性だけで判断できる物ではない。しかし古いNHK技研やOlsonのデータによれば、何より周波数特性が平坦な物が好まれることが解っている。また100万以上もする高級なスピーカーでも山谷が100-10kHzで+-2.5dBに収まるのが至難の業であることを考えると、まずまずの特性では無かろうか。
さて試聴である。重低音が聞こえるハズも無いが、ラジオ臭さは完全になくなり、疲れない音となっている。丁度ニアフィールドモニターのオーラトーンと似た印象である。このプアなスピーカーにして驚くのはブラスの輝きだが、これは過去示したように電流帰還アンプの高域での過渡特性の良さが現れているのだと思う。
この写真は別のシステムだがスピーカーの10cm前で収録した波形で左上段が電圧帰還、左下段が電流帰還である。音響波形の立ち上がりが電流帰還(下段)の方が鋭い。プラトーも電流帰還の方が水平に近く、電流帰還の方が原波形に近い。
また右上段の電圧帰還のアンプ出力電圧波形は立ち上がりが遅い上にオーバーシュートがあり、プラトー部分も傾いている。一方、右下段の電流帰還アンプのスピーカー電流は入力波形に極めて近い理想的な方形波になっており、電流帰還アンプとして原理通り動作している。このように電流帰還アンプでは低域でなく高域でもスピーカーのインダクタンス分を補償して入力に比例した電流を流してスピーカーを駆動するために過渡特性が優れている。
今回は厚さたった1cmのスポンジにもかかわらず望外の音質の改善が得られた。Webmasterが温泉地でのパチンコで獲得してきたラジカセに、これ以上は何をのぞむことができるであろうか?
P.S.
過去の山本式電流帰還アンプの実践例については、下記を参照して欲しい。
●山本式電流帰還アンプ改造勘どころ編
●電流帰還アンプの優位性(過渡特性をさぐる編)
●電流帰還アンプの周波数特性(電圧帰還アンプとどう違うか編)
●続々々々々オーディオのナゾ (電流帰還アンプ実践編その4(ラジカセ編)
●続々々々オーディオのナゾ (電流帰還アンプの実践編その3とスピーカー値踏み編)
October 5 (Mon.)
●続々々オーディオのナゾ (電流帰還アンプの実践編その2とダンピングファクター編)
October 3rd (Fri.)
●続々オーディオのナゾ (電流帰還アンプの実践編その1)
また電流帰還アンプの追試と新しいCT帰還アンプについては、下記が読み応えがある。
○ KT∽(失敗談もあり)
January 8
●マクロウイルス大量駆除のナゾ(Y2Kとどっちが深刻か?)
えらいことである。ワードと言えばマクロウイルスの類に間違いない。ワードのマクロウイルスは世界中でナンバー1(IPA資料)の数と実績を誇っており、有名なmelissaもその類である。これはOutlookに登録されたメイルアドレスのリストを使って他にも感染ファイルを添付したメイルをばらまくと言う。
過去ウイルスに関しては、OSやアプリのバージョンを故意に売れ筋より2世代以上古いもの?を使い(例えばmelissaはWord95には感染しない)、不要不急のソフトはいっさいインストールしない?といった対処をしてきたが、昨今のようにメイルにまでウイルスが添付されてくる時代には効力が低下している。
手持ちのワクチンソフトが古くなっていたので、さっそくSymantecから30日間有効な試供版(99.11.18)をダウンロウドして駆除を始めると、ワードのマクロウイルスがうようよ捕まった。モノはWM.Cap.BEというWM.Cap.aの変種で、WordBasicを用いて文書やテンプレートに伝染し、時にワードが不安定になると言う。もっともワードはもともと良く落ちるので、障害がウイルスによるのかバグによるのかは定かではないが。
こいつがどこから入ってきたか、ファイルの日付を追うとある時点で仕事場に入ってきた事がわかった。それがメイルの添付文書として来たのか、フロッピーから来たのか、あるいはネットからダウンロウドされたのかは解らないが、疑わしい文書(広範に使われたある雛形文書?)が一つ浮かんでいる。
しかし見つかったのはマクロウイルスだけでは無かった。サーバーにW95.CIHが見つかった。これはEXEファイルに強力に感染するウイルスで、特定の日(毎月26日だが多くの変種がある)にハードディスクとBIOSのフラッシュROMを消し、システムごとお釈迦にする獰猛なやつである。どうやらシステムが売れ筋より2世代以上古かったので難を逃れたようだ。もう一つbackOrifice.Trojanが見つかった。これはクライアント/サーバーの構造を持ちサーバーに潜り込んで遠隔操作するウイルスである。もしIPが判明しているサーバーにこれが感染していれば、情報を盗み出す事ができる。
これらがどうやってサーバーにやって来たかは不明だ。サーバーにはOS、OFFICE、Netscape以外のソフトは殆ど載っていない所を見ると、何らかのユーティリティーかドライバーの圧縮ファイル(*.EXE)に付いてきた可能性が強い。とすると、かなり大手のサイトからウイルスを貰ったことになる。
これは大変ということで、自宅にあるパソコンも調べてみたが、2台ともウイルスはまったく見つからなかった。これらはシステムがモデム接続の時代遅れ清貧仕様だったので難を逃れたようだ。ネットとの帯域が太い環境ではダウンロウドによってウイルスに出くわすチャンスが高くなると言うことか。
仕事場には今一つ安定しない大手メーカー製Win95-OSR2パソコンが複数ある。関係者は今回のウイルス退治で安定度が若干でも改善するのでは無いかと期待したが、だめであった。デキの悪いOSR2を前に関係者一同は言葉もなくうなだれたのであった。
メイルにファイルがどんどん添付されて飛んでくる現在では水際作戦は難しくなっていて、悔しいがワクチンソフト会社の奸計にハマるのも仕方がないかもしれない。またブラウザーやメイルソフトはM$系以外を使い、アプリも古いOFFICE-95やM$系以外を使うのが有効であろう。
予想としては、巷で話題の千年虫(Y2K)問題よりウイルスの方が実害が大きいように思う。また元々デキが悪く安定しないWin95-OSR2やM$ワードが、ウイルス退治で安定化するのでは無いかという関係者の淡い希望は、、、、、、、、、やはり裏切られたのであった。
January 1
●人気ページのソースのナゾ(Htmlエディターは使われているか編)
ネット界を見渡すと、個人のページのランキングの上位のサイトでは毎日精力的にコンテンツが更新されている。ランキングの寡占状態については、WEBの世界の「力の法則」(hirax)にすばらしい解析がある。実は同じネタを狙っていたがまたも遅れてしまった。そこで、これらのサイトのタイトルと頻繁に更新されている部分がどのhtmlエディターで書かれているのかを調べてみた。
Webmasterも数種類のhtmlエディターを使ったことがある。確かにフレームや作表には便利だが、細かい操作が今一つな上にムダなタグを乱発するので、日々の更新はテキストエディターでやっている。さてアクセス上位のサイトはどうやっているのだろうか。
サイト 推定editor JAVA JAVA-script MIDI 備考 ---------------------------------------------------------------------- 某B級テクノ系 Netscape+editor - - - Win 某テクノ熱帯魚系 Netscape+editor - - + Win 某マンガ夫婦喧嘩系 PageMill+editor - - - Mac 某テレビ広告系 M$系+editor - - - Mac 某パソコンカフェ系 Fireworks 2.0 - + - Mac 某画像テクノ系 Netscape+editor - - - Win 某ゲーム内情系 editor - - - ?ネスティング 某何でも実験系 editor - - - Win 某突撃実験系 Netscape+editor - - - Win 某国産屋根無し車系 PageMill - - - Win 某セレロンx2系 Netscape+editor - - - Win 某MP3潮波系 HomePageBuilder - - - Win ---------------------------------------------------------------------例によってWebmasterは表組のタグがきらいなので(実はあまり知らない)、Excelのデータをプリンタブルファイル(PRN)で吐き出し、それを<PRE></PRE>タグで挟んで表示している。以上のデータは推定であり、また全てのページを調べたわけでは無いので情報の確度は保証できない。さてソースをhtmlエディターで書くと、
<META NAME="GENERATOR" CONTENT="Mozilla/3.04Gold (Win95; I) [Netscape]">
というようにタグが残る。今回のサンプルの範囲では、Netscape系+editorというのが多かったようだ。ソースにはNetscape系htmlエディターで書かれた形跡が残っているが、その後エディターで更新やタグの整理が行われたように見える。おそらく手の掛かるフレームや表組の部分だけhtmlエディターで書かれたのだろう。
Page Millも結構使われているようだ。Adobe系ソフトを常用する作者の好みが現れた物だろうか、その手のサイトの写真は概して美しい。HotPageBuilderもちょくちょく見かける。今やサイトの大多数はWin派だが、画像の多いサイトではMac派も少なくない。UNIX系のプログラマーはやはりviかemacsで書くのだろうか、ソースがキレイにネスティングしていたりして職業的習慣を感じることがある。
とここまで書いて、FrontPageで書かれたサイトをあまり見かけないことに気づいた。もちろん全く無いワケではないが、残骸だけだったりタイトルだけだったりする。FrontPageがオマケとして日本中の極めて多くのwin系マシンにインストールされていることを考えると実に不思議だ。多くはパーソナルWWWサーバーまでインストールされていてリソースを喰っているのにあまり使われていないのはもったいない。
ソースに関してNetscape系エディターは概して素直で改行などをいぢらないが、空白や段落に関してムダなタグを乱発する傾向がある。一方FrontPageはフォントを初めとしてM$にローカルなタグを乱発し、おまけに妙な所で改行が入るのでソースが汚くなる。いずれにせよhtmlエディターで書かれたソースを見ると冗長でムダなタグが多く、ソフトを生業としているムキには審美的には耐えられないだろう。残念ながらPageMillとHotPageBuilderは使った経験が無い。
アクセスの多いサイトには小細工が少なく、フレーム分割数も少ない傾向がある。今回のサンプルには無条件にプラグインが走り出したり、突然音楽が鳴り出すページは皆無であった。小細工は概してサーバーの負荷を増やすので、アクセスの多く更新が頻繁なサイトではムリがあるのだろう。
このように人気サイトの実体と、本屋で売っている”さあ小細工テンコ盛りのホームページ作ろうハウツー本”の内容とは大きな落差がある。htmlエディターは確かにホームページ作成の敷居を低くするが、アクセスの多いサイトではその出力がそのまま使われていることは少ないようだ。