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9.【 試作2号 - 製作コンセプト '02/07/09 】
試作1号は、簡単に持ち運びできるような重さ・大きさに仕上げることができず、そもそも楽器製作のきっかけになった「持ち運びのできるピアノが欲しい」という目標が達成できませんでした。1号の場合、音源として弦を使用したことがその原因でした。
弦は引っ張ってやらなくてはならないので、楽器はその力に耐えられるだけでなく、それ以上に余裕を持たせた構造・強度に作らないと丈夫さが確保できません。したがってピアノの様に音の数に見合った数の弦が張られている場合 ⇒ 数多くの弦を張る ⇒ 弦を引っ張る力が増大し楽器全体に働く力が大きい ⇒ 楽器全体を丈夫にしなくてはならなくなる ⇒ 楽器が重くなる、とつながります。ピアノが良い例で、弦の力があまりに増大したために鉄骨と呼ばれる金属の骨と板の部分が一体化した大きな重い部品(グランドピアノを開けると金色に見える部分)が入っていて、それがピアノの重さの大きな割合を占めているのです。 プロンジャ製作のきっかけとなったオルフィカが弦音源であることや、「持ち運びのできるピアノ」の「ピアノ」にこだわれば2号にも弦を張りたいところですが、2号では「軽く」を目標にして弦以外の音源を探した結果、アルミパイプを使用してみることに決めました。アルミパイプは弦と違って一度調律すれば音程を維持することができるので、完成した後の調律はほとんど必要なくなります。このことは楽器の持主にとって嬉しいことだし、「どこででも弾きたいとき楽しめる」という便利さにさらに付け加えられるでしょう。また音源であるアルミパイプは、たたいて発音させた時にその振動を妨げないような方法で、位置がずれないように楽器本体に取り付ければ良いだけですから、1号に比べて非常に構造が簡単になり、軽く作ることができるはずです。 また1号にはプロンジャ用の特許アクションのいちばん簡単な形のものが内蔵されていたため、ピアノと同じように鍵を元の位置に戻すために鍵に鉛が埋め込んでありました。それに対して2号のアクションにはこの鉛も無く、さらにレペティション機能(一度押し下げた鍵盤を少し持ち上げるだけで次の打弦が可能になる装置―つまり高速連打ができる装置)の付いた最新版を採用する予定で、それによってアクション自体も軽く、演奏性能も間違いなく向上するはずです。 ところで製作期間は一体どれくらいかかるでしょうか? 本業の合間を縫って作るのですから…。考えるとちょっとユウウツになります。 10.【 2号製作 - 音源(1) '02/07/09 】
< 音源の候補となったもの >
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プロンジャのアクションと弦以外の音源(例えば金属の板やパイプ)の組合せは特許出願の頃から考えていたのですが、弦の設計には慣れているものの、それらをたたいた場合にどんな長さでどの音程になるのか、その関係には全く知識がありませんでした。そこで小さな鉄琴を買ってきて、音板の長さや取付穴の位置を測定し、それなりの計算方法を設定することから始めました。
< 音色を確認する >
![]() 金属の棒が音源になっているトイピアノは昔からよく見ます。ところがこのトイピアノは新しいタイプらしく、ラッキーなことに音源はアルミパイプでした。音域はドからドの3オクターブ。あまりのタイミングの良さにびっくりしたのですが、各ドの音の長さを測定させてもらって、アルミパイプの基音の長さと計算方法が確認できました。それとなによりトイピアノであっても形を成しているものを見れたのは試作2号のイメージを明確にする上で大変参考になりました。 < パイプカッター >
![]() < パイプをはさむ >
![]() < パイプの切断 >
![]() < 音源となるパイプ >
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楽器製作 /(3) |