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5.【 Prondja の名前の由来 '02/05/18 】
< プロンジャ・商標 >
![]() 現在、新しいアクション(鍵盤の操作で発音体を打つ装置)を開発し、持ち運びのできる鍵盤楽器を試作しています。その楽器を Prondja と呼んでいます。 6.【 試作1号 - 1998年誕生 '02/04/07 】
< プロンジャ・試作1号 >
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オルフィカの写真の載っていた本は英文で、銀座の楽器店で手に入れたということでした。専門書というよりは愛好家向けの楽器の写真集なので、肝心の楽器の解説には、どこのだれが発明したか、いつ頃流行したか、写真の楽器の大まかな製作年と製作者名、という程度の3行くらいの記述しかありませんでした。 そこで写真から描き上げた図と写真を見比べながらまず内部の仕組み、アクションと呼ばれる弦を打って発音させる機構について考えをめぐらせました。その結果、ウィーン式アクションに違いない、というかなり断定的な結論が出たのです。
一般的にいわれるウィーン式のアクションとは、現在使われているグランドピアノのアクションと異なった方式のアクションで、古くは現在の方式とウィーン式と、2種類のアクションを搭載したグランドピアノが存在しましたが、その後ウィーン式は衰退し、ウィーンのピアノメーカーでも1909年頃にはその方式のグランドピアノの製造を廃止したという記録があります。 さらにオルフィカの場合はグランドピアノに比べ、はるかに小型であることからアクションもそれにしたがって簡単なものだろうし、またそれぞれの作者がアクションを自作していた時代のことですから、その原理はウィーン式アクションであっても、いろいろなバリエーションがあったと思われます。 < プロンジャ・上から / 右から >
![]() ![]() さて解決しなくてはならない事柄はいろいろあります。アクションはもちろん、音数、弦の本数、ボディーの構造…。そして "一体どんな音がするの?持ち運びできるピアノといっても楽器として使えなかったら意味無いじゃん!" という心配が絶えずわいてきます…。 そんな困難を乗り越えてようやく試作第1号が完成したのが1998年3月でした。 7.【 現在の課題と次の試作 '02/04/07 】
< オルフィカを弾く女性 >
![]() 試作1号の完成で "一体どんな音がするの?持ち運びできるピアノといっても楽器として使えなかったら意味無いじゃん!" という一番の心配事には答えが出ました。
試作1号がある画廊で演奏された事がありました。その前日、本番でアクションが故障しないかどうか心配になって平手で鍵盤をバンバン強打…こわれるところはこわしてしまって夜中までかかって修理したこともありました。 そんな事もあって、いちばん試作・改良が進んだのがアクションで、この楽器に搭載されたアクションは3号です。その後一昨年の3月に試作は7号まで進んでいて、すでに4号では楽器をギターのような状態に構えても支障無く演奏可能になり、さらに7号ではレペティション機能(一度押し下げた鍵盤を少し持ち上げるだけで次の打弦が可能になる装置―つまり高速連打ができる装置)もついています。 これからの課題は… 1号は結局、簡単に持ち運びできるほどには軽くできませんでした。この点を解決する事、また、鉄琴の様に調律しなくても良いものにもこのアクションを応用してみる事が今後の課題です。 追記 :この記事を書いた当時、オルフィカを弾くときの構えをはっきり実証できる資料が無かったのですが、最近ある本に上の図を見つけました。 ピアノのアクションはグランドピアノの形、つまり弦が水平に張られたものを下からハンマーで打って発音させる形が元で、その原理は今も変わっていません。ですからこの楽器に使われていたウィーン式アクションに限らず現在のグランドピアノでも、弦を打ったハンマーを戻すには重力の力を借りていて、その力でハンマーが打弦前の元の位置に戻るようになっています。ですから重力が働かなくてもハンマーが元の位置に戻るようなアクションを工夫しないと小型のピアノを作ってもアコーディオンのように鍵盤を縦に構えて弾くことはできないのです。 オルフィカもギターのような形からギターのように構えて立って演奏できそうですが、上の図のようにひざの上に構え、肩掛けのようなベルトはひざから前にずり落ちないように腰にまわしていたようです。実際に水平にして弾ける工夫として、ケースをテーブル代わりにしてその上に楽器を置いて演奏できるように、オルフィカの楽器ケース自体に脚が付いていているものもあります。 '08/10/18 8.【 試作2号 - 紙モデル '08/10/17 】
![]() < 紙モデルを構えたところ >
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試作1号の目的は楽器として実現可能かどうか?というものでした。ですから大きさ・重さにはあまりこだわりませんでした。
試作1号が完成したあとで、ダンボールを貼り合わせて試作2号のモデルを作って、実際に立って構えて演奏が可能かどうかを試したときの写真が出てきました。ここに載せておきます (この記事は試作時から6年経過した2008年に書いています)。右は実際に構えたところ、左は試作1号と2号の大きさを比べた写真です。 < 試作1号と紙モデルの比較 >
![]() 各音に1本ずつの弦を張ることにすれば音量は小さくなりますが、必要ならば楽器内部にマイクを取り付けて自由に音量を調節することも考えられるので問題ないだろうと判断したのですが、いろいろ検討した結果、残念ながら弦の本数を少なくしてもその張力に耐える本体は思ったほど軽く作ることはできないだろうという結論に達し、この試作2号はボツになりました。 そこで弦以外の音源を考えてみようということになり、次の記事に続きます。 | |||
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