カメラマンになろう!
写真研究室
Home


 ホームページを作る事になり、記念すべき第1回目の疑問は、「露出」にしました。よく「露出を決める」とか「露出補正」とか聞くけど、「露出って何なの?」と思い、調べてみました。

 まず、露出と言うのは、フィルムに当たる光の量の事みたいです。フィルムは光に反応して画像を焼き付けますから、光の当たる量が多過ぎれば焼きつけられる画像は明る過ぎてしまい(露出オーバー)、逆に少な過ぎると暗くなってしまいます(露出アンダー)。 そして、一般的には被写体の明るさや 「白さ黒さ」、そして色調・階調などをできるだけ忠実に再現した写真を「適正露出」と言います。

ここで問題です! 下の3つの写真の中で適正露出はどれ!?
正解は・・・・ ありません。
「何言ってるんだタコ!さっきと言っている事が違うよ!」 と怒られてしまいそうですが・・・、説明します。 一般的には真ん中の写真だと思いますが、写真を撮った人がイメージした通りに写っていれば、それはその人にとっての適正露出なのです。

 露出を決める要素には、1.被写体に当たっている光(太陽・ストロボなど)の強さと、被写体が反射している光の強さ、 2.フィルムの感度、3.カメラの絞り、4.カメラのシャッタースピード等、 たくさんの条件が絡み合った微妙なバランスです。「そんな難しい事わからないよ・・・。」と思った人も多いと思いますが、ご安心下さい! 最近のカメラのほどんどの機種には、自動露出(AE)機構を搭載していますから、多くの場合は何も考えなくてもシャッターを押すだけで、問題なく撮影できちゃいます(笑)。
  だから、この先に書いてある事は、読まなくても問題ないけど、AEには"クセ"というか特徴があり、何時でも何処でも完璧に適正露出を設定してくれる訳ではありません。そんな時にカメラの基本の部分を知っていれば、確実に失敗を減らすことが出来ます!さらに、それを応用すればあなたのイメージ通りのスバラシイ写真が狙って撮れるようになるハズ・・・です。


露出補正ってなんだ?

 目で見える色や明るさはすべて何かに反射した光です。光の量が多くなれば白に近づき、少なければ黒に近づきます。カメラの露出計は、この目で見える光の量の平均(白と黒の中間、グレーです)を基準にして作られているみたいです。
  だから、グレーよりも反射率の大きい白の多い場所(例えばスキー場等)でそのまま全自動で撮ると・・・カメラはその場所を「白が多い場所」とは認識してくれず、「グレーだけどめちゃくちゃ明るい場所」と認識してしまい、自動的に暗めに撮ってしまいます。すると、周りの白い部分には適正露出になるのですが、肝心の人物の顔は暗くなってしまいます。また、その逆で黒いバック(例えば夜などにフラッシュ使用)に黒い服を着た人物を撮ると顔だけオーバー気味に写ってしまいます。

 このような場合はカメラの露出補正機能を使って、露出をカメラが判断した露出から手動で補正してやる事ができます。白の多い写真の場合は、露出アンダーにならないように露出をプラス(明るい方向)に補正します。また、黒の多い場合は、露出オーバーにならないように露出をマイナス(暗い方向)に補正します。 ・・・と言われても、いったい何段階補正したらいいのか解らないし、補正が必要な時と必要でない時の判断が出来ない!と思った人もいると思いますが、コレは経験がものをいうそうです。だから、いろんな場面でたくさん写真を撮って、たくさん失敗を繰り返しながら覚えて行くしかないみたいです。それと迷った時や、失敗したくない時は、カメラの露出計の表示した数値と、+1段、-1段と同じシーンを段階露出しておくと、後でゆっくりと違いを見比べながら好きな写真を選べます。
 上で書いたような露出補正をしなくても、ネガフィルムを使用している場合は、プリントの段階である程度補正ができるので、多少失敗していても、お店の人が補正してくれるので、普通に撮っている限り問題ないのですが、やはりネガには凄く暗く写っている物を無理矢理補正して明るくすると、全体的に白っぽくなったり、コントラストの薄い、汚い画になってしまいます。
 また、逆に言うと、撮影者がわざと暗めに撮影したりしても、写真屋さんしだいでは、全然違ったイメージにプリントされてしまいます。そんな時は、リバーサルフィルム(ポジ)を使うと、撮影した状態がダイレクトに反映されるので、作品向きなのかもしれません。( ポジについては、またそのうち詳しく書く予定です )


測光方式の違い・・・

最近の一眼レフカメラには、・多分割測光・中央重点測光・スポット測光・プログラム測光等の色々な測光方式があり、これらのおかげで、何も考えなくてもほどんどの場合に適正露出を自動で設定してくれるわけですが、これらも物によって機能が違い(当然か・・・汗)、それぞれの特徴をまとめておきます。

-多分割測光(マルチパターン測光)-
画面をいくつかに分割し、各部分の明るさを測りコンピュータによる演算によって、適正な露出を決定してくれます。この多分割測光は優れものでほとんどの場合カメラ任せで大丈夫です。しかし、極端な輝度差のあるシーンではすべてをきれいに撮ろうとする性質のために、撮影者の思惑と違った色合いになることがあります。とはいえ、メーカーは様々なシーンを前提にして開発していますので、どの測光方式で撮影するか、迷ったらこの多分割は有効に働いてくれます。


-中央重点測光-
その名の通り中央を重点的に測光します。被写体が中央にあるポートレートなどで威力を発揮してくれます。周辺が多少明るかったり、暗かったりしても被写体が中央にあれば、その被写体に対しては適正な露出が得られます。また、露出補正を考える時にも、使いやすい特徴があります。


-スポット測光-
高級一眼レフなどに多く採用されている機能です。これも使い方によっては非常に便利な測光方式で、局部的な露光量を測定してくれます。暗い部分と明るい部分を測定して、目的の被写体が生きてくるように露光量を決めると、被写体に対して適正な露光が得られることになります。ただ、測る場所を間違えたりすると、とんでもない画像となりますから注意が必要です。

何もせず普通に撮影

スポット測光で撮影
上記のような場合は少し逆光の為、被写体が暗くなってしまいます。その時に、露出を合わせたい部分(印)でスポット測光して撮影すると、指定した所にピッタリ露出が合ってキレイに撮ることができます。


このページで使用している画像や情報の無断転載は固くお断りいたします。
Copyright (C) 2001 INTER-VIEW,INC. All Rights Reserved.