術後の音声を獲得する方法には下記のようなものがあります。
発声の前に空気を食道に飲み込みます。発声時にはこの空気を”げっぷ”のような要領で出し、咽頭の狭い部分を声帯の代わりに振動させて発声します。
この方法は特別な器具を必要とせず、上達するとかなり自然な会話が可能になりますが、病気の状態、手術法や年齢、肺活量の問題で修得に時間がかかる場合があります。
電気式人工喉頭は図のボタンを押すと、先の振動部が大きく振動します。この部をのどに当てると声がでます。(写真:アンプリコード55)
この方法は手術の傷が安定すればすぐ使用することができ、高齢の方や肺活量の少ない人でもすぐ会話が可能になります。反面、やや音声が単調な印象があり、片手で機械を保持する必要があります。
いろいろな電気式喉頭、(製品名は順不同であり特定の製品をおすすめするものではありません) )
「アンプリコード」永島医科機械(標準的な作り)
「ゼルボックス」阪喉会(重厚な作り)
「マイボイス」セコム(自動的に抑揚がつきます。セコムからのリンク)
「ユアトーン」(株)電制(呼気圧で抑揚をつきます)
笛を気管切開口に当てると、呼気で笛の音がでます。この音をチューブで口腔内に導いて発声します。
この方法は修得は比較的簡単で、声には抑揚をつけることができ、熟達するとかなり自然な声が得られますが、吸気の時には笛を浮かす操作やチューブが目立つなどの問題があります。
市販の笛式人工喉頭(資料)
音声獲得についての総合的な情報が記載されています。食道発声方法、全国喉摘者の会の連絡先、リンクなど情報が満載されています。ぜひご覧下さい。(相互リンク)。
申請はお住まいの市町村の健康福祉課等で行っています。
必要な書類は
1 身体障害者手帳交付申請書
2 診断書(治療を受けている有資格の医者が記入します)
3 写真2枚(3cm×4cm)
人工喉頭(電気式、笛式)の交付について
身体障害者手帳(第3級)をお持ちの方には、障害を補うための補装具として交付や修理が受けられます。お問い合わせはお住まいの市町村役場の健康福祉課や身障者センター等へお問い合せ下さい。