認知症が疑われる方の診断書について

 平成29年3月12日から、道路交通法の改正に伴い、75歳以上の全ての高齢者の運転免許の更新に際して、認知機能検査が導入されることになりました。同時に、信号無視、一旦停止違反などをして、違反切符を切られると、75歳以上の高齢者については、臨時認知機能検査が受けることが義務づけられました。
 以上のことについては、ご存知のことと思いますが、今回は、敢えて、ブレインで取り上げました。そして、現時点で、わかっていることについてお話します。
 1認知機能検査の内容について。2認知症のおそれがある、と判定された時には診断書が必要ですが、どこを受診すればいいのか、またそこでどんな検査が行われるのか、など。3認知症と診断されたときは、どうなるのか。に、ついてです。
1 認知機能検査はどのような内容ですか。 認知機能検査の内容に関して、運転免許センターに問い合わせましたが、今まで行われていた内容と同じ内容、同じ評価方法という返答でした。
2 認知機能検査で、認知症のおそれがあると判定された時には、医師の診断書が必要になります。 
●診断書を書いてもらうには、どこを受診すれば、いいですか。 
 ◎当院に通院中の方 当院で診断を行いますが、その際、ご家族の方に一緒に来て頂きます。そして、ご家庭での状況について、質問をします。
 ◎当院に定期的には通院していないが、かかりつけ医のいらっしゃる方 まず、あなたが今かかっているかかりつけの先生に診断書のことを相談して下さい。その先生が診断書を書いてくれるか、どこかを紹介してくれると思います。そして当院での診察に際しては、紹介状が必要ですので、必ずかかりつけの先生に書いてもらって下さい。なぜなら認知症の診断には、今までの病歴がとても重要だからです。
 ◎当院に定期的には通院しておらず、かかりつけ医のいらっしゃらない方 当院での診察は可能ですが、ご家族と一緒に来院して頂く必要があります。
 ◎当院に通院しておらず、かかりつけ医のいらっしゃらない方 当院での診察は可能ですが、ご家族と一緒に来院して頂く必要があります。
●どんな検査が行われるのですか。 認知症と診断するためには、認知症をきたしやすい病気がないかどうかを調べておく必要があります。認知機能が障害される病気には、いくつもあって、中には治療が可能で認知機能が改善する病気もあるからです。そのような病気がないかどうか、診察、血液検査、頭部CTなどの検査が必要です。そして、認知機能検査に関しては、いろいろな質問をします。そしてご家庭で生活して行く上で、問題がないかどうかも、質問します。
●診察には時間がかかりますので、予約が必要です。 そして診断書ができあがるまで、最低2回の診察が必要です。
●診断書料はいくらですか。 診断書料は、五千四百円(税込み)ですが、別途、診察、検査などの料金が必要です。診察、検査は保険診療が可能です。
3 認知症と診断された場合には、免許取り消し、停止等の対象になります。
 医師の診断書に基づき、大分県警察が免許取り消し等の決定を行います。したがって、判断の元となる医師の診断書を作成するにあたっての家族からの情報は重要です。そして診断書作成にあたっての質問事項に関しては、 家族、本人に署名をして頂きます。